【こってり】あべの・天王寺で味わえる京都のラーメン【はんなり】

出典:kurodaさん

【こってり】あべの・天王寺で味わえる京都のラーメン【はんなり】

こってりとして濃厚なスープをもつ京都のラーメン。繊細で華やかな京料理とは対照的な力強い味わいが特徴です。あべの・天王寺周辺でもこの「京都ラーメン」のお店が増えてきました。5店まとめてここでご紹介します。

更新日:2023/05/02 (2022/05/05作成)

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このまとめ記事は食べログレビュアーによる409の口コミを参考にまとめました。

京料理とは対照的な京都ラーメン

 こってりとして濃厚なスープをもつ京都のラーメン。繊細で華やかな京料理とは対照的な力強い味わいが特徴です。このいわゆる「京都ラーメン」は、昭和初期に京都駅付近で中国浙江省出身の徐永俤が始めた屋台が発祥とのことで、後に京都駅の東側の通称・高橋(たかばし)に店舗を構え、「新福菜館」として現在に至っています。
 戦後、スープの表面に豚の背脂を散らしたラーメンが広まり、京都ラーメンのもう一つのスタイルとなるとともに、高度成長期には濃厚な鶏ガラスープが特徴の「天下一品」が人気を博し、京都を代表するラーメンチェーンの一つに成長し、日本全国に店舗展開しています。

天下一品 天王寺あべのウォーク店

天下一品 天王寺あべのウォーク店

 各線・天王寺駅、近鉄南大阪線・大阪阿部野橋駅のすぐ近く。あべのキューズモール北側、ViaあべのWalkの1階にある、京都が発祥で今や全国区になっているラーメン店です。
 店内は狭め。少しでも多く席を配置できるよう、ほぼすべてが対面式のカウンターとなっており、一人客がさっさとラーメンを啜るには適正なサイズです。

たまに無性に食べたくなる「こってり」

天下一品 天王寺あべのウォーク店

 「こってり」(並820円)は相変わらず白濁した濃厚そうなヴィジュアルです。スープは箸を指せば立つんではないかと思うえげつない粘度。鶏と11種類の野菜からつくられたという「ドロドロ」なテクスチャーです。
 素材を徹底的に煮込んで乳化させた、鶏と野菜などのエキスが凝縮している状態で、けっして脂っぽいわけではありません。スープはセントラルキッチンから運ばれてくるので、基本的に全店舗が同じ味のはず。

天下一品 天王寺あべのウォーク店

 麺は細麺のストレート。やや柔めの口当たりで、麺に絡みやすいスープには、こういったストレート麺のほうが合うのでしょう。
 具材はシンプル。ネギとシナチク、そして赤身の叉焼です。お肉は薄く、脂分も軽め。薄切りハムみたいな食感です。
 ラーメンを食べ進めていくと、お鉢の中段辺りに「明日もお待ちしてます。」の文字が現れます。これは全店共通ですね。

元祖熟成細麺 香来 天王寺MIO店

元祖熟成細麺 香来 天王寺MIO店

 JR・天王寺駅の直上の複合ビル、天王寺ミオ本館10階にある、京都の壬生に本店があるお店です。
 店内は手前がテーブル席と壁に面したカウンターのある全30席ほど。やや暗めのシックなインテリアです。

卓上調味料で一気にジャンキーに

元祖熟成細麺 香来 天王寺MIO店

 「ラーメン」(750円)は、店名がプリントされた器の中に淡褐色のスープが満たされ、センターに多めの刻み葱が盛られています。スープに浮かぶ背脂が特徴的ですね。
 先ずはスープを啜ってみる…スープは鶏ガラ、豚骨背脂醤油のコクがあり、こってりしているようで意外にあっさり。スープの旨みも際出されています。豚骨の臭みは一切感じません。

元祖熟成細麺 香来 天王寺MIO店

 元祖熟成細麺を謳う麺は中細のストレート。適度のコシもあり歯切れのいい食感で、スープとのマッチングも良好です。
 トッピングは薄切りの叉焼、シナチク、九条葱と実にシンプル。叉焼は肩ロースかな?
 「こってり」だと評価される「京都ラーメン」にしてはライトな風合いのこのラーメン。卓上調味料の辛子にんにくを少し入れてみると、一気にジャンキーな味に変わります。

ラーメン 魁力屋 杭全店

ラーメン 魁力屋 杭全店

 JR大和路線・東部市場前駅と平野駅のちょうど中間ぐらい、百済貨物ターミナル近くの国道25号線沿いにある、京都・北白川が出自のお店です。
 店内はズラっと横に長いカウンター席と背後のテーブル席からなり、100席はあろうかという広さ。各席にタッチパネルを備えているのも新しいお店らしいところです。

背脂のコクが活きてる特製醤油ラーメン

ラーメン 魁力屋 杭全店

 「特製醤油味玉ラーメン」(770円税別)は、店名がプリントされた器の中に褐色のスープが満たされ、センターに多めの刻み葱が盛られています。スープにはたっぷりの背脂が浮かんでいます。これがチャッチャ系と呼ばれる所以ですね。
 スープは鶏ガラ、豚骨背脂醤油のコクがあり、こってりしているようで意外にあっさり。スープの旨みも際出されています。背脂のコクが活きていますね。

ラーメン 魁力屋 杭全店

 麺は中細のストレート。加水が低めで適度なコシもあり歯切れのいい食感です。麺の硬さは普通で注文したんだが、これぐらいがちょうどいい。硬めだと食べにくいかもしれません。
 トッピングは薄切りの叉焼、シナチク、九条葱、それと味玉です。叉焼は肩ロースかな?薄切りながらもしっかり味が染みこんでいて存在感があります。味玉はよく味が滲ゅんでいます。

餃子の王将 寺田町店

餃子の王将 寺田町店

 JR大阪環状線・寺田町駅からすぐ近く、北口を出て横断歩道を渡り、国道25号線を西へ少し歩いたところにある京都発祥の中華料理店です。
 店内は1階が厨房に面したカウンター席10足らずと、2階がテーブル席で20席ぐらいの全26席とのこと。

「醤油ラーメン」は京都風

餃子の王将 寺田町店

 「醤油ラーメン」(528円)は、見慣れた器の中に濃褐色のスープが満たされ、叉焼、煮玉子、ネギがトッピングされています。スープには大量の背脂が浮かんでいるのが特徴的です。
 スープは醤油の香味が前面に出されていて、背脂のコクがブワっと広がります。スープは鶏と魚介のWスープのようで、いささかジャンキーに仕上がっています。

餃子の王将 寺田町店

 麺は中細の弱縮れ麺で、やや柔らか目のツルツルしたテクスチャー。
具材はやや厚切りのバラ叉焼が2枚と、黄身がいい具合に蕩けている煮卵半分、そしてシナチクと葱です。
 背脂がたっぷり落とされてるところなど、京都ラーメンっぽい仕上がりです。

新福菜館 天王寺ミオ店

新福菜館 天王寺ミオ店

 JR・天王寺駅の直上の複合ビル、天王寺ミオ本館10階にある、本店は京都駅近くの「たかばし」の袂、隣の「第一旭」とともに両者がライバル関係かつ共存関係を保っている、京都の老舗ラーメン店の支店です。
 店内はテーブル席と小上りのある全30席ほど、天王寺エリアにこのたび初進出です。

中毒性の香ばしさ

新福菜館 天王寺ミオ店

 「中華そば小」(650円)は、真っ黒のスープのいわゆる「京都ブラック」。その上に青々としたネギと、たっぷりのチャーシューが載っています。
 スープは恐ろしいほど真っ黒な見た目ほどには辛くはなく、醤油の持つコクや甘み、それと、際立つ香ばしさが口腔内に広がってきます。このスモーキーな香ばしさには中毒性があると思います。

新福菜館 天王寺ミオ店

 麺は中太のストレート麺で、スープを吸ってちょっと黒くなっています。高井田系に通じるややモチモチっとしたタイプで、スープとの相性もいいですね。
 叉焼も厚めのものがたっぷり盛られていて、肉感が著しくて実に美味しい。トッピングの葱がシャキシャキなのもいいですね。

※本記事は、2023/05/02に更新されています。内容、金額、メニュー等が現在と異なる場合がありますので、訪問の際は必ず事前に電話等でご確認ください。

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