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食べログ 中国料理 TOKYO 百名店 2023 選出店
恵比寿、広尾/中華料理、担々麺、四川料理
2016/11訪問
1回
「えさきを超えたい熱い思い」 フォローさせていただいているレビュアーさんの最近のレビューで知って、早速、訪問しました。 フロリレージュの御近所にあった「えさき」。約1年半前に「野菜を自分で作るところから」とのこだわりで、タイヤ屋さんの3つ星も捨てて、八ヶ岳山麓に移転された。なかなか開店されないなあと時に思い出したりしておりましたが、こちらでの若林さんとの最初の御挨拶の際に「間もなく開店される」とお聞きしました。 さすがに八ヶ岳までは行かないけど、野菜の力強さとそれを優しく包み込む出汁の旨さが大好きだった「えさき」の復活は嬉しい(o^-^o)。 で、若林さんは「えさき」の二番手だった方。 魚介類の仕入は「えさき」と同じ、でも、野菜は御自身が脚を運ばれた農家さんから仕入れているそう。「親父さんの様に、日本全国の野菜を開拓出来たら」とおっしゃられていました。 お昼は5,500円と3,800円の二つのコースですが、「えさき」のスペシャリテだった「きんきの煮付け」がある9,800円のコースをいただきました。 鮎のすり流しやきんきの煮付けは、「えさき」でも定番だったお料理でとても懐かしくいただきましたが、私的一番は「鮎並(あいなめ)の蒸し物」。 素材と味付けの相性が素晴らしかった。 最後に玄関で若林さんからお名刺をいただいた際、その旨をお伝えすると、えさきにはなかった料理を評価されたことをとても喜んでいただきました。すり流しも「もっと自分なりのアレンジをしていきたい」とのこと。 素敵です。 テーブルに置かれていたメニューに従って; ・山口県の白バイ貝と北海道雲丹の冷菜 美味しいお出汁のジュレを掛けて 白バイ貝の酒蒸し。アスパラのピューレ。焼きナス、ビーツ、蕪。 ジュレにして、さらに、冷製にしてあるので、お出汁がとてもくっきりと強い。柔らかい白バイ貝や野菜達との相性はとてもいい。 が、雲丹がもったいない。雲丹に対してはお出汁の強さが活かされていないと感じました。 ・本日の天然のお造り 千葉の真鯛とかんぱち。しっかりとした歯触りで、活きを感じる。 ・和歌山紀の川鮎のスープ 鮎の身の蓼揚げ えさきでは定番だった。鯛出汁と鮎の苦味が合わさって食欲をそそる。えさきでは鮎のソースは蓼酢だったけれど、こちらは梅肉ソース。鮎の身の揚げ粉に使われているセモリナ粉に蓼はパラリと入ってましたが。 オープンキッチンで若林さんがお料理をされている場所とすぐ壁越しのテーブルだったので、サービスの人にソースの確認をしたら、キッチンの中から、若林さんが「えさきとは違う私のアレンジです」と補足していただきました。 ・青森の鮎並の蒸し物 初夏の彩り野菜と明石のあさりの餡を掛けて 鯛出汁にあさりの旨味が溶け込んで、鮎並の締まりのある白身にも、あかね蕪や夏野菜たちにも、とても相性がよく。素晴らしいひとさら! 少し塩気を効かせた大きめのヤングコーンもぼりぼりといただきます。 ・北海道きんきの煮付け 皮も白身もプルンと脂がのっていて、それでいて上品な味。えさきの時と同じ少し甘めの醤油がしっかり中まで染み込んでいます。 やっぱり、好きです。頭から目玉から骨の回りまで、ちゅうちゅうと身や脂を剥ぎ剥ぎ、食べ食べ、してしまいました。 ・石川県無農薬こしひかり 土鍋炊き込みご飯 秋田天然醸造のお味噌汁 鯛やすずきなどの白身魚とルッコラの炊き込みご飯。ルッコラの香りがフワリと立ち、少しオリーブオイルを入れて滑らかに炊き上がった白身魚とご飯。お代わりをパクパク&お持ち帰りのお握りにもしてもらいました。 若林さんが秋田県横手?のご出身で、安政うん年創業のお味噌屋さんの味噌を使ったお味噌汁。白味噌でとても甘みが強い。 ・本日のデザート コーヒー 生姜風味のアイスクリーム。ざくろとつぶ餡。 今後も大期待!
2018/06訪問
1回
空気が変わった! ほたてを揚げるときの、凄まじいばかりの若大将の集中。それまでと明らかに違う"気"が、カウンターのあちら側でピーンと張りつめて、カウンター越しに刺してくる。息を飲んで見入ってしまう。 他の素材よりも、少し長く揚げられるので、緊張感は、はち切れそうだ。 鍋から出してまな板に置かれ、半分に包丁を入れ、切り口を確認した瞬間、やっと若大将の"気"もふわっと緩み、私も"気"の呪縛から解放され、ふうぅ、と息をつく。 切り口を見せて私の目の前に置かれたほたては、弾力を帯びた外衣とそこに包まれた中のクリームのような貝肉がまさに蕩け出さんばかりのレアな仕上がりで、さくっ、パチン、ふにゅふにゅるん、とした歯触りに、思わず、目を閉じてしまった。 美味しすぎる!!! 一気に揚げるほたて全てを、中とろレアに仕上げるための、集中力。 鍋の前に並んで、若大将を優しく見守る料理長の深町さん。 カウンター12席、テーブル2卓。半分くらいが、外国人。女性のお一人様が二人。満席です。店を出る時には、2回転目の人達がお待ちでした。昼も夜も2回転だそうです。 コースは店内でオーダー。お昼は3コースとアラカルト。〆と雲丹の天ぷらがあるNo.3の13,000円にしました。追加の蛤が1,500円。 天つゆ、塩、レモン、大根おろしがセットされ、天ぷら毎に、どれかをお薦めされます。お薦めを括弧書きで記します。 私は、まず、そのままでいただき、お薦めを。大根おろしは天つゆに少し使い、口直しに、次の一品をいただく前に、そのまま、食べてました。 ☆車海老の脚(塩) ☆車海老(奄美大島、塩) ☆車海老(二本目はレモン、塩) 脚のぽりぽりといい、車海老の中のしっとり感といい、天ぷらの海老、間違いないですね♪ ☆タラの芽(塩) 全ての食材の揚げるところを目の前で見ていましたが、タラの芽だけが、他の食材とは違う衣の纏わせ方。食事の後で、お聞きすると、食材の表面粗度の違いや緑色を鮮やかに魅せるためとのこと。 なるほどね~。楽しい! ☆蕗の薹(天つゆ) やはり、春のほろ苦味を感じさせてもらえる食材。 好きだなあ。 ☆鱚(塩、レモン) 鱚は子供のころ、親父と魚釣りに行き、天ぷらやフライにして食べていた大好きな魚。 出来立てのほくほく感と白身のさらさら感と。 ☆筍(鹿児島、塩、レモン) この時期になると、鹿児島産はもう甘いですね♪ ☆生雲丹(塩) えっ、もう、メイン?!と思ってしまった、本日のお楽しみが登場。 写真では見えませんが、雲丹たっぷり二段重ねなのです。うううう、と声も出せずに口の中で溶けていく雲丹に身も心も溺れていたら、隣の女性お一人様が「いや~、雲丹、美っ味しい~」と発した言葉に「堪らないですよね」と思わずつぶやき返してしまいました。 北方四島の馬糞雲丹。隣のお姉様の「紫雲丹のほうが美味しいのかと思ってたわ」に、若大将が「馬糞雲丹のほうが天ぷら向きなんですよ。紫雲丹は天ぷらにすると甘味が飛んでしまうんです」と優しく微笑みながら。 ここで、鍋の油を全部取り替えられていました。 ☆空豆(塩) 雲丹とほたての間に、ほこほこの食感。 ☆ほたて 切り口の美しさに見とれて、塩とかなんとか聞き逃しました。でも、何もつけなくていいです。 ほたての甘味と旨味に惚れ惚れ~♥️ ☆アスパラガス しゃきしゃき。 ☆穴子(塩) さっくりとあっさり、でも、旨味深し。 ☆蛤 深町さんが蛤に包丁を入れ、海苔を巻かれます。 カウンターのあちら側で、アラカルトオーダーされていたお客様の海苔巻き状態を見て、我慢できずに追加オーダー。 もう、そろそろ終わる蛤。 最初に海苔の風味にくすぐられ、蛤の深みのある旨味が押し寄せる。風味絶佳。 ☆天茶 海老のかき揚げに、お出汁の効いた煎茶。 するするとはいります。 お漬物も美味しい。 ☆林檎のアイス 青森のジェラート屋さんから。 天ぷらって何だろう?と伺う前から、食事中も思いつつ、いただいていたのですが、食事の後、若大将とお話ししている中で、しっくりとくるお答えがありました。 「蒸しに近い揚げ方をしていますね。衣で素材を包んでしまうと、素材は油に接していないし、衣の中は100度以上にもならないですしね。そうですね、うちは、蒸しの感覚でやってます。」 胃も、本当に軽くて、天ぷら、恐るべし!
2019/03訪問
1回
【和食:やま幸さんの鮪丼】