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「スポンテニアスはここだよ」と英語で書かれた案内の紙を貼らないとお昼間は通りすぎてしまいそうな隠れ家的入口の扉を開けると、目の前の壁にも「stairway to heaven」という英語が繰り返し出てくる詩のような英語の文字。後でお聞きすると、「天国への階段」という曲の歌詞だそう。お店は扉の中の階段を登って2階に。まさにこの階段は「天国への」階段なのか? 上りきって更に中扉を開けると、真っ暗。天国は闇の中なのか? お店に入るところから、もうはや、訪れた人の感覚を揺さぶり、こだわってます!楽しんでください!という気持ちが伝わってくる。 楽しかったあ~。 17mのカウンターの1番奥に案内されましたが、ここは建物の柱を利用して二人だけの隠れシートになっています。私のようにお一人様ではなくて、カップルで来ると密室感ありですよ。 照明も一人一人のカウンターにハロゲンスポットが当たってお料理が美味しく映えるように工夫されています。 カウンターにメニューが置いてありますが、別に詳しい説明書を"最初に"いただけます。パッと見て、あまりにも詳しく書いてあるので、最後まで見ずに、珈琲タイムに思いだしながら読ませていただきました。 サービスやお店の雰囲気と設えだけでなく、お料理もとても楽しくて美味しい。 ランチ9,000円のコースをいただきました。 ☆The usual 始まりは「いつもの」=季節の食材を織り込んだお煎餅。今回はイカスミで色をつけた発酵生地を薄く焼いたもの。ガーリックピューレがぽつんぽつんと埋め込まれているフィンガーチップス。 針金の手の形をしたテーブルウェアが面白い。 ☆エスカルゴ ブルゴーニュ種エスカルゴを三重県で育てているそう。身が真っ白でぷりぷり。エスカルゴをパセリやガーリックを効かせたバターソースを吸わせたじゃがいものピューレで包み、チンタセネーゼ豚のラルドを入れてパセリを入れたパン粉でコロッケにしたもの。 ☆一根二青 根菜一種、青魚二種。 レンコンチップスの上に豚のリエット。無花果とケッパーでアクセント。 マリネしてある鯖に赤パプリカのピューレとオレンジの風味。ディルや花紫蘇の香りも。 香ばしいスモークした秋刀魚に茄子と胡桃をのせて。三皿全て美味しい。 ☆calmar マリネした蕪が覆い被さっていて中が見えませんが、イカスミを出したカルマール=烏賊を片面だけ軽くソテー。ソテーされて旨味と香りが立った剣先イカに蕪のムースがクリーミーで優しい味わい。なんとキャビアととんぶりが散らしてあります。キャビアととんぶりが一緒だなんて、口の中では、どの粒が"キャビア"で、どの粒が"とんぶり"か、わかりませ~ん♪ マリネ蕪の酸味とキャビアの薄塩味もいい感じ。 デンマーク王室御用達のジョージジェンセンのカトラリーが手にしっくりとして、とても使いやすい。 ☆竹炭のパン 自家製パン。後で出てくるパンも全て自家製パンで、なんと三木さんが焼いていらっしゃるそう。 歯触りも味も柔らかい。 ☆カンボジア カボチャの語源がカンボジアという事で。 オリーブとアンチョビを織り込んだカボチャピューレの上にフォアグラのソテー。そこにカボチャのローストを立てかけて。マデラソースですね。 赤いお皿に黄色が映えて、とても華やか。 カボチャの甘味とマデラソースがフォアグラの旨味を引き立てます。 ☆パン 炭が底に敷かれた大きなお鉢が登場。 なんと目の前で米粉のミニイギリスパンを炭でこんがりと焼いてくださいます。 で、こんがりミニイギリスパンが次のお料理に絶妙にマッチしています。 ☆小さな鼈 シェフのスペシャリテ、すっぽんのコンソメスープ。沁みます。フレンチの最高級スープである海ガメのスープからシェフがインスパイアされたそう。海ガメは使えませんものね。 もう一回。 「沁みます」 パンにも沁みます。 ☆白と翡翠 ソースの色合いが白と翡翠色。白ワインとバターのソースと苦味の効いたセルバチコのオイルソース。 蒸し焼きの金目鯛はとてもしっとりとして旨味が溢れ、上にムール貝がフリットでのせてあります。 添えられた翡翠茄子がとても瑞々しくてソースと絡めても美味しい。 ☆くりぶた スペインで栗を食べて育った豚さんのロースト。 中心部にレア感があって火入れも素敵。 フォンドボーにシェリービネガーや粒マスタードのアクセントも効いている濃い旨味のソースがとても豚の旨味を引き出してくれます。ごぼうのチップスとピューレもアクセント大です。 ナイフもライヨール、アイヘンラウプ、オピネルの3種類から好きなものを選ばせてもらえます。私はまだ日本でもあまり出回っていないというドイツゾーリンゲンのアイヘンラウプにしました。クラシックな感じで、さすがドイツマイスターの職人芸、切れ味抜群です。 ☆梨山烏龍茶 芦屋uf-fuの大西さんお奨め、10年に一度級の極上梨山烏龍茶のジュレに桂花陳酒(キンモクセイ)のグラニテ。お口直しとして最高でした。とても淡く甘い香り。 ☆Maron 栗が、クリーム、しっとり目のパウンドケーキ、シロップ煮といろいろな形で楽しめます。カシスの酸味が相性よろし。更に、イタリアのマジア=魔法というブランデーを一振りすると、薔薇の香りの魔法で別世界へ。 ☆Les Mignardises(これ以下の写真とお店の案内やら扉やらの写真が消滅してしまいました。悲しい) シャインマスカット、紅芋とりんごのタルト、秘密の小菓子。 プレゼンテーションがロマンチック。 目の前に四角い木の箱。天板の丸い光窓からカウンターの上の照明が差し込み、箱の扉の開けると、3つのミニャルディーズにスポット。この為にお店は暗くしてあるんだと思うくらい。 秘密の小菓子はその場で素敵なショーがありますので、是非、お店で♪ 私はこの食べ物が大好きなのですが、香りが凄くてストレートに美味しさが感じられる食べ方でした。この種類のものを置いているお店も教えてもらいました。 ☆珈琲 お砂糖が枯山水に造形されています。最後まで楽しい♪ 岩が和三盆、砂がグラニュー糖。 スプーンとピンセットの隣の木製の道具、さてなんでしょう?楽しんで見て下さい。自分の下手さ加減に笑えます。ふふふ~ん♪ この木製の道具もそうなんですが、いくつかのテーブルウェアは、三木さんオリジナルとのこと。 シェフとはお会いできませんでしたが、マネージャー・チーフソムリエの三木さんはとてもお話しやすい方で、神戸と京都で業界人お奨めのパンチの効いたイタリアンのお店や三木さん絶対お奨めスイーツ店も教えていただきました。
2018/10訪問
1回
【邸宅レストランで和の趣も感じるフレンチ 】
2022/01訪問
1回
食べログ フレンチ WEST 百名店 2023 選出店
三宮(神戸市営)、神戸三宮(阪急)、三ノ宮(JR)/フレンチ
【名建築で昼食を~神戸北野異人館でフレンチ】
2021/03訪問
1回
「これもクチポール(Cutipol)ですか?」 ビストロっぽい歯の部分が大きい二つ目のカトラリーを置かれた時に、マダムにお聞きすると、 「ご興味ありますか。うふふ。」と 、その置いたカトラリーを直ぐに下げて、別のカトラリーに交換してくださいました。 それが、ピュイフォルカ(Puifolcat)。 持った時の感覚が、とてもバランスがいい。 お肉のナイフがラギオールでしたが、それ以外は銀のカトラリーが基本のようです。 阪急御影周辺は閑静な住宅地で、30年近くも神戸のフレンチを牽引されてきた大川シェフは、スタッフへのご指示はフランス語で、怖いくらいの存在感。いくつかのお料理の説明や後でお話させていただくと笑顔がとても優しい方。 三宮の某フレンチのシェフは「神戸のフレンチシェフの憧れの店」とおっしゃっていた老舗レストラン。 ランチ6,500円。ディナー13,000円。 カウンターで1人ランチをいただきました。平日で雨にも関わらず、カウンターもテーブルも満席。 とても素敵な「御影の記憶(ジュエンヌ)」が残りました。 ☆赤ピーマンのムース トマトのガスパチョに浮かぶ赤ピーマンのムース。 こちらは、シェフのスペシャリテ。 単体でいただくと、かなり淡いムースなのですが、トマトのとても優しい酸味と合わせると甘味がふわりと浮かびたってくる。 ひんやりとした口当たりで素敵な始まりの一品。 お皿とグラスも上品で可愛いらしい。 ☆野菜畑と海の幸の一皿 華やか! 鮮やか! 2月の野菜畑には、 ・魚介類=とこぶし、燻製にした牡蠣、ほたて、明石のこ蛸、剱先いか。 ・赤、緑、白、黄色の野菜たち。 魚介類も野菜も旨味と甘味を引き出すために熱が通されているもの、そのまま生でいただくものと素材に寄り添う。 毎月の旬を目でも舌でも味わえる楽しいお皿。 ☆本日のスープ 茨城のさつまいも。トリュフのピューレで、カプチーノと軽く混ぜ混ぜしていただきます。 口に含むとトリュフの香りがさつまいもの甘さと共に、嗅覚をくすぐる。 「あぁ、美味しいぃ。」お隣の女性と同じタイミングで、言葉がでちゃいました。 パンがとてもスープとマッチしていたので、マダムにお聞きすると、サマーシュから独立した奈良のパン屋さん(エダール?)に、シェフがお料理に合うようにお願いしているそう。 ☆お魚料理 淡路島の愛菜鰹を炭火焼。 菜の花の鮮やかな緑のソース。 塩の効いた愛菜鰹に微かな苦味の菜の花のソースを絡めると、すぅ~と塩味が消えていく。 カウンターの目の前に炭火焼の炉、芳ばしい熱気。 ☆金柑のグラニテでお口直し ☆メインディッシュ 500円プラスしてシャラン鴨にしました。 炭火でじっくりと焼き上げられた鴨と人参。 焼き加減はシェフが指の腹押し感覚でみられていて、絶妙です。 シンプルなソースと野生の胡椒と紫の塩で、ぎゅっと旨味が詰まった鴨肉を食す。幸せ~ですね。 ☆デザート3点 ・あまおうのスープ仕立てにミルクアイスクリーム ・バニラプリン、珈琲のジュレ、トンカ豆の香りをミルクに移したカプチーノ仕立て ・宇治抹茶クリームとあずきのミルフィーユ どれも全てを合わせていただくと絶妙です。 それと、ミルフィーユのお皿の選択にはセンスを感じます。 私みたいなぼぅ~としてる人間がミルフィーユを食べると、生地がバララバララとお皿の上に散らばってしまうのですが、このお皿に散らばると、抽象画みたいな趣になって、おほっ!と楽しくなってしまうのでした。 夜は、ひとつひとつのポーションを小さくして、皿数を多くしていますとのこと。 少量多皿って、魅力的なお誘い! 是非、夜にも伺いたい!
2019/02訪問
1回
【フレンチ:私の身体と心を豊かにしてくれる余韻と記憶】