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三組坂下から練成通りに入ってすぐの左手にあります
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入口近くにはミニバーがあってバーだけの利用も可能だそうです
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ミニマルな位置皿とカウンターの質感
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こう云うシンプルな造作は食事を引き立てる効果を狙ってのことかと思います
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オープンキッチンなので見られることを前提に手入れもしっかりしているみたいですね
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アルザスのピノブランDomaine Weinbach 2021 でスタート
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さすがWeinbachっていうミネラル感でした
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アミューズから大変凝ってます
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バゲットです これはまあバゲットですw
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バターにも気を遣っていることがよくわかります
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絶品食感の鰆のコンフィ ふわふわです
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金柑のソースもよく考えられていてバランス抜群 ピノブランにもぴったりです
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メインの魚は鮃のソテー 身がとても厚いので聞いたら2.4kgサイズとか 普段は5kg超も使うそうです吃驚
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2本目のブルゴーニュが酸味が強くて合わなかった残念
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飲んだワインのコルクをさりげなく置いてくれるサービスもなかなか細部にこだわる感じです
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私のメインの肉は蝦夷鹿 申し分のない火入れです
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表面を焼き締めて後は低温でじっくりグリル 色が素晴らしい
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ワイフの肉は珍しく牛フィレ
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こちらも素晴らしい火入れですね
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いかにも高価な感じのスチームコンベックで焼きはお任せですw
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デセールの前にフロマージュと無花果で余韻を楽しみつつ
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フロマージュに合わせてマール酒いただきました
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春菊のソルベにイチゴソースという季節感のあるデセール
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カフェと一緒にいただいて本日フィンです
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ワイフがねえこの店行ってみない?と情報を寄越したのがビストロノミーの看板を掲げたこちら。
渡辺料理店の追っかけをしているワイフが、マダムのインスタグラムをチェックして見つけたようですw
自宅から歩いて10分ちょっとの三組坂(みくみざか:坂の途中には水腰蕎麦の古拙があります)を下り切った練成通り沿いですから、ご近所で美味しいフレンチがいただけるのであれば大賛成、早速予約して伺いました。
ちなみに、ビストロ呑みーあれビストロノミーとは、簡単に言うとガストロノミーよりカジュアルでビストロよりはやや本格的ということらしい。
ビストロでワイン飲んだって普通にビストロだもんねw
シックで控えめな服装(完璧!)の女性に迎えられ、名前を告げて奥のカウンターへ案内されます。
入口近くには3〜4人くらいが座れるミニバーが設置されており、バーだけの利用もできるそうです。
奥のキッチンからà la carteで食事も注文できるそうですから、美味しい食事でちょい呑みなんて楽しめそうですね。
予約の際にカウンター席を希望したら、当店はカウンター席をお勧めしているんです!とのことで、料理を作るところを見るのが大好きな我々は期待十分で伺いました。
カウンター内には男性が二人、シェフとスーシェフで対応しており、ホールはバーテンダーと件の女性の4名体制、バーも含めて15〜16人も入れば満席の店ですから、全員がキビキビ動く前提で十分だと思います。
今日はワイフ主導なのでコースをお願いしました。
シェフお任せガストロノミーコース13,200円とカジュアルに楽しむビストロコース8,800円がありますが、経済観念のしっかりしたワイフは8,800円のカジュアルコースをチョイスw
私ならシェフお任せで20,000円でお願いとかà la carteで食べたいだけ食べちゃうので、初めての店ではこういう選択が恐らく賢明ですね。
店の雰囲気に合わせたシックでミニマルな位置皿が置かれたカウンターは広くはないですけど居心地が良いです。
厨房の作業もここからだとほぼ全て拝見できますし。
ではワインもワイフに選んでもらって本日の食事スタートです。
ワインはワイフがアルザスのピノブランをチョイス。
Domaine Weinbachの2021年です。
予想通りミネラル感が溢れており、様々な料理に合わせやすそうな味わいです。
どちらかというと白ワインも華やかなものより飲み応えのあるもののほうが好みなので、この手のワインは大歓迎です。
アミューズはりんごの皮のコンフィにフォアグラを加えたもの。
カモミールと胡椒でアクセントをつけたジュレを敷き、上には花形の薄いクッキーを乗せてあります。
なるほど、日本の女性が喜びそうです。
美しくて小さくて可愛らしいですが、味わいは本格派で濃厚なフォアグラがリンゴの皮に包まれて優しい味わいになっています。
カモミールの香りに少しだけピリリと胡椒が味を締めていて、クッキーが余韻を演出します。
アミューズにしては極めて完成度が高いです。
続いて鰆のコンフィです。
これがふわふわに仕上げられていて実に美味かった。
金柑のソースがちょうど良いアクセントになっており、ミネラル感のあるピノブランともとてもよく合います。
適度に水分が抜けて風味は増しているのにとても柔らかく食感の意外性がポイントですね。
丁寧な仕事ぶりがイメージされる一皿でした。
メインは魚と肉両方です。
まずは鮃のソテー、身の厚さから相当型の大きいものを使っているように感じられたのでシェフに聞いてみると、今日は2.4kgほどで普段使っているものからすれば小ぶりなほうだと。
それを聞いてかなり驚きましたが、普段は5kg前後のものを使うこともあるそうです。
これまで3.5kgの星鰈を秋田で食べたのがこの手の魚での最大でしたから5kgと聞くと想像もできません。
いただくとこれもふわりと柔らかく、火入れも絶妙で完璧なバランス。
淡白ながらしっかりした旨味と脂が身に綴じ込めてあり、ジューシーで旬を感じる春野菜の甘味ともバランスが取れています。
計算し尽くされた感のある見事な一皿でした。
ワインを赤に代えて、肉は蝦夷鹿をチョイス。
こちらも火入れはほぼ完璧で、表面をしっかり焼きしめて中は赤身の熟成肉の旨味を存分に味わえます。
蝦夷鹿の脂もバラ肉にして使ってあって、こちらも上手な火入れで大変美味しくいただけました。
ワイフは珍しく牛フィレを選びましたが、申し分のない火入れで終始笑顔で食べ終えました。
ただブルゴーニュのChamps d’Argent2021が酸味ばかりが立っていて肉には合わず残念でした。
チーズと無花果、ナッツをもらってマール酒をちょこっと楽しみつつ、食後の感想を。
デセールは、春菊のソルベにイチゴソースを掛けたものをいただいて本日フィンです。
同じ食事をしていても人が違えば印象は比較的大きく異なるものですが、今日はワイフも似たような印象を持ったようです。
料理は技術も含めて完成度が高く、コースの料金設定以上(つまり期待以上)のクオリティの食事がいただけたんじゃないかと思うのですが、教科書通りというか、基本に忠実であることは基礎がしっかりしているという意味でとても重要な要素であっても、そこから個性を表現してこそ客を唸らせるものに昇華するのではないかと云う感想です。
プレゼンも含めて技術面は申し分ないと思うのですが、ソースは(美味しいんですよ)想像の域を出なかったし、皿ごとに主役も脇役も十分役目を果たしていますが、意外性がないんですよね。
タイトル見ただけでどんな内容か分かっちゃうどころか結末までイメージできる映画はヒットしないと思うんですが、喩えるとそういう感じ。
是非、俺の料理はこれだ!っていう自己主張をしてもらいたいなと感じた次第です。
これだけ上手に卒なく何でもできるんですから、ここにオリジナリティとか個人的に好きな味にしちゃうとかのアピールが加われば、鬼に金棒のはず。
また機会があれば、違う皿を味わって見たいと思います。
勝手なこと言いました m(_ _)m
ご馳走様でした。