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妄想連続百名店小説『人生は勉強だ!』4時間目:寒い夜だから…【焼鳥百名店 1/100】 : Tori Kou

Tori Kou

(鳥好)
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3.5

¥10,000~¥14,999per head
  • Cuisine/Taste3.7
  • Service4.0
  • Atmosphere4.0
  • Cost performance3.0
  • Liquor/Drinks3.7
2023/03Visitation1th

3.5

  • Cuisine/Taste3.7
  • Service4.0
  • Atmosphere4.0
  • Cost performance3.0
  • Liquor/Drinks3.7
JPY 10,000~JPY 14,999per head

妄想連続百名店小説『人生は勉強だ!』4時間目:寒い夜だから…【焼鳥百名店 1/100】

東大卒芸人・グルメタレントのTATERU(25)は、以前も共に東北を旅した綱の手引き坂46・カゲ(21)に首ったけであった。そのカゲは先日、グループからの卒業を発表。卒業記念に2人は再び東北旅に出ることにした。盛岡・秋田の至極の名店を巡るグルメツーリズム。その中で、カゲのアイドルとして輝く最後の姿を堪能する。純粋にレビューを楽しみたい方は【】で囲まれた部分を飛ばしてお読みください。
これまでのあゆみ
1.焼肉せがわ
https://tabelog.com/rvwr/014810282/rvwdtl/B462675771/?cid=tw_u_rstrvwdtl_app_i_rnk
2.盛楼閣
https://tabelog.com/rvwr/014810282/rvwdtl/B462793492/?cid=tw_u_rstrvwdtl_app_i_rnk
3.giueme
https://tabelog.com/rvwr/014810282/rvwdtl/B462889877/?cid=tw_u_rstrvwdtl_app_i_rnk

【新幹線での30分、カゲはタテルと同じように無心で車窓を眺めた。
「車窓って楽しいですね!」相変わらずテンションの高いカゲ。「街の様子が見えたり、雄大な自然が広がっていたり…」
「でしょ?たまにはボーッと景色を眺めるといい」

秋田駅に着いた2人は、ホテルポリトロメタンに向かう。
「カゲってホント無邪気。天性のアイドルだよ」
「テヘッ!嬉しいです」
「無邪気さと賢さが同居した稀有なアイドルだよね。だからこそ…卒業が惜しい」
「…」
「ま、まあ君が決めたことだし尊重するよ」

カゲがアイドルを辞める原因はただ1つ、先天性の聴覚過敏である。大規模なライヴ会場は常に轟音と隣り合わせで、当初は持ち前の気力で乗り切っていたものの限界が訪れてしまったという。アイドルの主たる活動に参加できない結果自己嫌悪の念が積み重なり、これ以上グループにいることは困難になっていた。

「あれだよ、カゲはサッカー詳しいしクイズもできるから、グループ離れてもやっていけるよね」
その言葉を聞いたカゲは急に表情を失った。
「その言い方やめてください!」
「えっ…」
「私綱の手引き坂大好きなんです!本当はもっと居たかった!離れる辛さも知らないくせに…」
そう言ってカゲは部屋に籠ってしまった。

タテルは何がいけなかったのかすぐ察した。「グループを離れてもサッカーやクイズで食っていける」という発言が不用意だったのだ。カゲは卒業発表のブログを投稿する前、卒業の理由が間違って伝わるのではないか、斜めから捉えられてしまうのではないか、不安になりメンバーに相談していた。綱の手引き坂を踏み台に1人だけ勝ち逃げてグループを見捨てる、という捻くれた見方を世間にされることを恐れていたのである。タテルはセンシティブな点を突いてしまった。

焼鳥屋の予約は18時だが、一向に出てくる気配がないカゲ。電話もすぐ切れてしまう。今無理に誘い出すのは悪手と判断したタテルは仕方なく1人で食べに行くことにした。今回の旅では絶対に単独行動はしないと決めていたのに、結局独りになってしまった。】
秋田駅からほんの2,3分の距離をタテルは長く感じた。フォンテ裏、バスの溜まり場を横目に路地に入る。近所の小料理店のような雰囲気の店が、日本最北の焼鳥百名店である。

タテルは早速秋田の地酒をチェックした。新政はリストに無い。新政以外の秋田地酒事情はよくわからないため、無難に雪の茅舎を選んだ。
カウンター席からは店員の鳥を焼く様が観察できる。まるで子守唄を聴かせるかのように優しくリズミカルに団扇を仰ぐ。1本1本我が子のように真剣に、でも堅くはならずに向き合う。数多の高級店を訪れたタテルも、高級焼鳥というものは初めてだった。本当はカゲと楽しく味わうはずだったが、こうなったらせめて土産話だけでも持ち帰ろう、と心に決めた。

最初に登場したのはささみ。混じり気のない乳白色の仕上がりに新鮮さを覚えた。焼き加減は半生で、パサつきとは無縁のしっとりとした柔らかさ。上に点々と載った柚子で味が決まっている。後半になると余熱で中まで火が通っていた。
うずらの卵は、これもまたリズミカルにタップし柔らかさを確認しながら焼く。半熟の黄身はやわやわで、白身を破り少し溢れている。普段うずらの卵は避けるタテルも、このトロッとした黄身には納得の表情を浮かべた。
お待ちかねの比内地鶏が登場。ふりそでという、人間でいえば肩にあたる部位。皮目はバキっとしていて、身はこれぞ焼鳥だという引き締まり。

【この辺りで次の客が来た。会社員の男女5人組。女性は比較的若めで男性はお年を召している。東京ならパパ活のように思うだろうが全くそうは見えない、ただの和やかな食事会の光景である。好奇心旺盛なカゲならきっと、こういった地元民に気軽に話しかけて仲良くなれるのだろう。そんなこと普通は考えもしないのだろうけど、タテルの脳内には常に、隣にいるはずだったカゲの影がちらついていた。】

焦げを丁寧に削ぎながら焼かれるもも肉のねぎま。身を帯状に取り巻く皮に乾いたクセを感じたが、出来合いの焼鳥では味わえないものである。
これはもしや、甲府鳥もつ煮に入っているきんかん?と思っていたらミニトマトだった。火を入れたトマトをそのまま食うなんて、と思うだろうが、焼くうちに綺麗に皮が剥け、身本来の天真爛漫な味を楽しめる。

日本酒が空いたため、ここでワインを注文することにした。赤白3種類ずつラインナップされた、見慣れない銘柄のリーズナブルなものたち。まずは白ワインを注文したが、作り手の愛が感じられるちゃんとした商品である。

もも肉、今度は塩だ。単純な味付けでも旨味を感じられる、比内地鶏のポテンシャルを確認した1本であった。
別皿で提供された手羽先にはにんにくピーナッツたれがかかっている。一見強そうな味に見えるが実際はおしとやかで、身の柔らかさを楽しめる。
ここで串は一旦中断しレバーパテ。濃厚な口溶けの後レバーらしさが押し寄せる。それはクセまみれではなく、レバーを味わうなら最低限通るべきクセである。
サラダ。いつもタテルは主菜の前に野菜を食べるため、このタイミングでのサラダには面食らった。レモンは国産で何と食べられる。良いアクセントになっていた。

串に戻ってにんにくの茎の肉巻き。これは茎が相対的に多く肉を食ってしまっていたし、火が入りすぎていた。もう少しフレッシュな方が魅力が出るだろう。
一時はカゲのいない寂しさを抑えられていたが、ここに来てどっと押し寄せてきた。にんにくの茎の肉巻きはカゲの得意料理だからだ。カゲは料理も上手だ。復帰したての頃ブログに写真を上げたら、ご飯と味噌汁の位置が逆になっていたりしてて、それはそれで可愛らしいな、と思った。いつかはカゲの手料理を食べたい。それが意味することって何だろう…そんな思いは夜の街に儚く消え去って逝く。タテルは喪失感を赤ワインで流し込んだ。

微かな柚子風味が心地よいつくね。これにてコースの串は出揃ったが、何か物足りなさを覚えたタテルはもう1本追加する。
「あの、2つばかし刺さっていて、うにゅっと少し丸くなったやつ…」伝わるわけがなかった。タテルは語彙力も喪失していたようだ。
「皮を味わいたいんです」
「皮単体は用意がありません、でももしかしてこれのこと?」
胸肉皮巻き。そうそうこれである。大きな身に張り付いた皮。憧れていたまさにその串である。ふくよかな身とパリっとした皮。焼鳥食べてるな、という実感を強く覚えた。
鶏肉たっぷりの親子丼は特に感想を抱かなかった。最後に苺を食べてお終い。その苺はタテルにカゲのインスタのトプ画を連想させ、恋しさを運んだ。2人であーんってやりたかった。もう叶わないのか。

会計は1万円を超え、高級焼鳥の価値はあまりよく理解できなかった。もう2割くらい安いと心の底から満足できたかもしれない。それでも帰り際、店主から一言。
「コロナが落ち着いたら席の制限も取っ払えるのでもっと気軽に来れるようになると思います。また来てくださいね」
【長い冬が明け、春はもうそこに来ているとタテルは実感した。そしたら今度はカゲと来たい。でも彼女は近くにいながら遠く、結果として夜はまだ寒い。
「秋田の街よ、伝えてほしい」
タテルはカゲにLINEを送った。

外は寒い夜です。だからあなたを待ち侘びてる。もし落ち着いたら、タクシーでも拾って川反にあるバー「ル・ヴェール」に来てください。

既読のつかぬまま、タテルは川を越え川反エリアまでやってきた。】

NEXT→ル・ヴェール
https://tabelog.com/rvwr/014810282/rvwdtl/B463078846/?cid=tw_u_rstrvwdtl_app_i_rnk

Restaurant information

Details

Restaurant name
Tori Kou(Tori Kou)
Categories Yakitori (Grilled chicken skewers)、Izakaya (Tavern)
Phone number (for reservation and inquiry)

018-874-7678

Reservation Availability

Reservations available

キャンセルは、理由を問わず、下記のとおり請求します。

当日キャンセル:コース料金全額
前日キャンセル:コース料金の50%

ご理解のほど、よろしくお願いします。

※1名のお客様は、カウンター席が空いていればお受けしています。
 カウンターは2組までしか受け付けておりません(ソーシャルディスタンス)

定休日は日曜日が確定で、その他不定期でお休みを頂いています。

Address

秋田県秋田市中通4-11-5 栄ビル 1F

Transportation

JR秋田駅から歩いてすぐ

316 meters from Akita.

Opening hours
  • Mon

    • 18:00 - 22:00
  • Tue

    • 18:00 - 22:00
  • Wed

    • 18:00 - 22:00
  • Thu

    • 18:00 - 22:00
  • Fri

    • 18:00 - 22:00
  • Sat

    • 18:00 - 22:00
  • Sun

    • Closed
  • ■ 営業時間
    19:30までに入店

    ■ 定休日
    他臨時休業あり

Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting.

Budget(Aggregate of reviews)
¥10,000~¥14,999

Check the distribution of amounts spent

Method of payment

Credit Cards Accepted

(AMEX)

Electronic money Not Accepted

Table money/charge

お通しあり

Seats/facilities

Private dining rooms

not allowed

Private use

OK

Non-smoking/smoking

Smoking establishment

Please check with the restaurant before visiting as the law regarding passive smoking countermeasures (revised Health Promotion Law) has been in effect since April 1, 2020 and may differ from the latest information.

Parking lot

not allowed

近くにコインパーキング多数あり

Space/facilities

Counter

Menu

Drink

Japanese sake (Nihonshu),Japanese spirits (Shochu),Wine

Feature - Related information

Occasion

Dress code

なし

The opening day

2016.10.24

Remarks

ご予約は、当日の14:00までにお願いします!