“安くて美味しい”に拘り半世紀！博多の絶品“ホットドッグ風”ソウルバーガー♪ : Imaya No Hambaga

福岡市中央区西公園・江戸時代に福岡・博多を治めた黒田藩の藩祖を祀った〈光雲神社〉が鎮座し1,300本の桜が植栽され福岡県で唯一「日本さくら名所100選」に選出されている観光スポット〈西公園〉の博多湾を一望する展望台にあるハンバーガー専門店《今屋のハンバーガー》。
勤務先のガソリンスタンドの客人からホットドックを移動販売する「キッチンカー」を譲り受けた現店主・今崎勝美さんが昭和47年に創業して半世紀。
当初は〈西公園〉の現所在地を拠点に県内各所のイベントや季節ごとの行楽地に赴き移動販売されていましたが、現在は「キッチンカー」を常駐させ出店として営業されています。
当初は「ハムカツ」と「生野菜」をサンドした『ホットドック』を販売し、博多きっての観光＆デートスポット〈西公園〉のマストアイテムとしてブレイク。
その後、平成の時代に入り〈ベイサイドプレイス〉や〈福岡タワー〉〈福岡ドーム（現ペイペイドーム）〉等々、近隣に耳目を引く新たな施設が次々にオープンし、またコンビニやファストフード店が林立する時代となり人気は下火となってしまいました。
そこで今崎さんは、「安くて美味しい！」のポリシーはそのままに、「売れるもの」を追求し、手造りのハンバーグ（パテ）＆挽肉とキャベツの野菜炒めをサンドした「ハンバーガー」の販売を開始。
「食べやすさ」の観点から丸いバンズは使わず、創業以来使用してきた地元ベーカーリー製のホットドッグ用のバケットタイプのコッペパンを使った“ホットドッグ風”ハンバーガーで、その意外性もプラスに働き再び人気を取り戻し、今では博多の“ソウルフード”・“ソウルバーガー”と呼ばれる《今屋のハンバーガー》です。
以前は観光地のそこかしこで目にした「ホットドッグ」「ハンバーガー」の移動販売店も、今では福岡市及び近郊にはコチラの他、大濠公園、油山展望台、南畑ダム、日向峠のみ。
現状を憂う今崎さんは、近年、後進の育成にも積極的で、教えを乞う者には惜しげもなくノウハウを伝授。
《今屋》の暖簾分けを受けた弟子さんの新店が、市内の「薬院」「西新※」「六本松」、糸島市の「波多江」、県中部の「甘木」や東京の「恵比須」に次々にオープンしています♪
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福岡市内出身のワタクシ、30年以上前に原付免許を取得した16歳の夏、なけなしの貯金で自分のバイクを購入し最初にプチツーリングで訪れたのが〈西公園〉。
その際、展望台入口に駐車しているキッチンカーで「ホットドッグ」を購入し博多湾を眺めながら食べたのがこちら《今屋》＆店主・今崎さんとの出会いです。
その後、ドライブやデートで幾度となく利用させていただいてきましたが、今崎さんの温かいおしゃべりは不変ですが、ホットドッグは訪れる度に美味しくバージョンアップ。
いつの間にか「ホットドッグ」ではなく「ハンバーガー」と呼ばれるようになり、平成19年に全国区の車情報誌〈カーセンサー〉のハンバーガー特集で全国３位に選出されたことをきっかけに各種メディアに取り上げられるようになり、福岡のご当地バーガーとして大人気のお店になりました。

先日、シゴトで都市高速道を車で通行中、西公園の満開の桜を目撃。
直ぐにも《今屋》へ伺いたいと思いながらもイトマがなく、桜前線は遥か北へ。
そして平日にいただいたお休みの午後、すっかり「葉桜」となった〈西公園〉にカナイと車で立ち寄り、数年ぶりの訪問です。
〈光雲神社〉を参拝後、展望台へ移動。
駐車場脇にある今では不動のキッチンカー《今屋》へ直行です。
アイドリングタイムの午後2時過ぎ、先客はおらずいつもの白いコックコートに和帽姿の店主・今崎さんはお店前のベンチにお掛けになり白いテリア系の看板犬・モモちゃんを眺めていらっしゃいました。
ワタクシドモが「こんにちは～♪」と近づくと「いらっしゃい。」とニッコリ。
長年狭いキッチンカーでオシゴトされすっかり腰が曲がってらっしゃいますがシャキシャキと機敏に車内に戻られました。
お店の表に掲げられた写真付きのメニュー表を眺め、ワタクシはお店の人気№２『エッグバーガーチーズ￥450』、カナイは№１人気の『フランクエッグチーズ￥500』をお願いしました。
「安くて美味しい」に拘り、値段は20年くらい変えていないそう。申し訳ないほど安っ！
「辛子は？」と聞かれるので「入れてくださーい♪」とワタクシドモ。
後客の方々が次々に来られたのでにわかに忙しくなった今崎さんですが、慌てる様子もなくキャベツと挽肉を鍋で炒め、同時進行でハンバーグ（パティ）や玉子を鉄板で焼き、お客さんと話をしながら手際よくパンの切れ目に辛子を塗ってそれらの具材を挟みソースを掛け、オーブンで焼き上げます。
1から始めたのに10分ほどで、「フランクエッグチーズとエッグバーガーチーズ出来ましたぁ。」と今崎さん。
いつものホットドッグ的ハンバーガーの出来上がりです。
半透明のビニールに出来上がったバーガーを入れ、ビニールの端を摘まんで運んでこられ「熱いですよぉ、こんがり焼いとりまーす。そこのビニール取って一個づつ入れて下さいねぇ。」とニッコリ。
「ありがとうございまーす、いただきまーす。」とワタクシドモは言われた通りにレジ袋にバーガーを入れ展望広場の黒い御影石のベンチに座り、「いただきまーす♪」

地元のパン屋《唐人ベーカリー》製のバケット型コッペパンに縦に切れ目を入れ、具材がギュウギュウに挟みこまれています。
パンの表面がカリカリになるまでしっかり焼くのが今屋流。
丸いバンズではなく細長いパンを使うのは食べやすさへのコダワリです。

具材のベースとなるのは、今崎さんが「野菜」と呼ぶキャベツと挽肉の炒め物。
塩胡椒がピリッと効いてキャベツの甘味・歯応えがイイ。
具材はこれだけでも十分なくらいハイポテンシャルです。

ソースは、ケチャップ・豚かつソース・味醂などを炊いて作った今崎さんオリジナル。
濃厚な旨味ながら甘くも辛くも酸っぱくもない、マイルドな“丁度いい”味わいで今屋のハンバーガーの真骨頂。

今崎さんが「ハンバーグ」と呼ぶパティは美味しさに拘り、甘みの強い佐賀県白石産の玉葱を使用しその日分だけを毎日今崎さんご自身で手作りされています。
分厚くて肉々しくパティと言うよりやはりハンバーグですね。

エッグは、目玉（卵黄）をコテで軽くスクランブルして細長くロールしたもの。
鉄板で焼いた芳ばしさがありながらトロッとした柔らかさも残した絶妙な焼き加減。
とろけるタイプのチーズとの組み合わせもバッチリです。

やっぱり美味しい！
今崎さんが採算度返しで手間暇をかけて丁寧に手作りするこのバーガー、ファストフードと呼ぶのがハバカラレル絶品です。

カナイは「おいちゃんのハンバーグも好きっちゃけど、細かく刻みを入れたフランクとソースの味が合っとんちゃんね♪」とのこと。
知っとーよ♪

今回も大満足。
また来まーす、ご馳走様でした。
今崎さん、お元気でご自愛ください♪

【23.4.21】【24.4.30】
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今屋のハンバーガー
福岡市中央区西公園13-13 西公園展望台
℡. 090-9726-7000
営業時間・11:00～(売り切れ次第終了)
店休日・不定
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※「西新店」は令和4年12月に閉店。