Restaurant name |
Sushi kane(Sushi kane)
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Categories | Sushi |
Phone number (for reservation and inquiry) |
0246-54-2088 |
Reservation Availability |
Reservations available |
Address |
福島県いわき市小名浜下神白字館ノ腰76-5 |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥2,000~¥2,999
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Method of payment |
Credit Cards Accepted Electronic money Not Accepted |
Private dining rooms |
not allowed |
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Private use |
OK |
Non-smoking/smoking |
− |
Parking lot |
OK |
Occasion |
This occasion is recommended by many people. |
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【2011年12月再訪】
念のためフォローしておきます。
3.11の震災後、原発事故の影響により、いわき・小名浜では地魚がほとんど使用できません。
東北屈指の水揚げを誇る小名浜港。
通常であれば、ネタケースには定番の寿司種はもとより、沢山の地魚が並ぶはずなのですが。
しかし、今は地魚を扱えない状況にあります。
特にこちらの店は、いわきの地魚を提供してくれる店でした。
浜通りであっても、定番の寿司種ばかりで面白みに欠ける寿司店は意外に多かったりします。
風評被害や地物を使えないというハンデを背負いながらも、今までと変わらない味とサービスを提供したい。
かつての勢いはありませんが、小鉢の手料理やデザートに注力することで不足分をカバーしています。
苦しい状況下であっても、来店してくれた客をなんとか満足させようと遣り繰りをしている健気な姿勢が窺えます。
こちらの店に限らず、いわき・小名浜界隈の寿司店/海鮮料理店すべてに共通して起こっている事実です。
実際、長期休業や廃業を余儀なくされている店も少なくありません。
震災後に、私はいわきの寿司店を何軒か訪問していますが、どの店でも本来の実力は発揮できておりません。
寿司店にとって、やはり地物を使えないというのは大きな足枷になっているようです。
再訪して、たとえ物足りなく感じても私の評価は変えません。
いわきの漁業が、全面的に再開できる日が来ることを心より祈っています。
【2007年09月】
漁師や仲買が利用する鮨店。
小名浜の漁業関係者は、こちら「鮨兼」か「栄寿司」の鮨を摘むという。
そんな噂を聞いた私は居ても立っても居られません。
気づいたら小名浜に向けて車を走らせていました。(笑)
なるほど。
港から東に少し離れた車通りの少ない静かな場所に在ります。
カウンターに座りました。
品書きを見て迷うことなく「地魚寿し(握り)」を注文。
内容はなんと!
旬の地魚の握りが10貫。
大きな漁港がある町の寿司店でさえも、地魚はなかなか出してくれないものです。
店主は私にその日の寿司種について丁寧に説明してくれました。
仕入れの都合で白身魚が多くなってしまって申し訳ないとのこと。
その日の握りは下記の内容。
「鮃」
「ホウボウ」
「ソイ」
「アイナメ」
「〆鯖」
「めひかり」
「イカ」
「タチウオ軍艦」
「カワハギ肝和え軍艦」
「イクラ軍艦」
お椀は赤次のアラ汁。
自家製のサンマ佃煮付き。
キンキのことをいわきでは「赤次(あかじ)」と呼びます。
たしかに白身魚のオンパレードでしたが、どれも「いわきの地魚」です。
他店ではなかなか味わえるものではありません。
にぎりは大きからず小さからず。
酢飯とのバランスも悪くありません。
繊細な味の白身魚の連続。
私の五感もフル回転です。
ガリもアガリもすべて消費しちゃいました。(笑)
いわき名物の「メヒカリ」の握り。
これは初めて摘みます。
淡白な風味で、干物や唐揚げとはまた違った味わいです。
「イカ」はスミイカですかね?
「夏のアオリイカ、冬のスミイカ」
特に美味しかったのは「カワハギの肝和え」
これは夏に郡山の寿司屋でも酒肴として摘んだことがあります。
その濃厚な肝の旨味に腰を抜かしそうになったほどです。(笑)
時期的には限界ですが、こちらの「イクラ」と「サンマ佃煮」もなにげに美味でした。
最初に挙げた2軒の寿司屋の共通点は寿司ダネが「地魚」中心ということ。
やはり、定番の寿司種では面白みに欠けます。
旬の地魚を味わえることがこちらの最大の強みだとおもいます。
地元漁業関係者が御用達にしている理由がなんとなく分かったような気がします。
握り10貫で2,000円という価格も良心的です。
小鉢の手料理も美味しい。
ホワイトボードには酒の肴になるような旬の魚介料理がズラリと並んでいます。
夜に訪問して旬の地魚を肴に飲む酒は、さぞかし美味いことでしょう。
「こんな寿司屋が自宅の近くにあれば」
小名浜の隠れた名店だとおもいます。