田舎町に燦然と輝く、香り・コシ・歯応え良しの二八蕎麦の名店！ : Kameya

そろそろ、この「食べログ」を開始して、3年が経とうとしている。何だかあっと言う間に過ぎてしまったような気もするが、それでも矢張り、その月日の重みは確固とした軌跡だけは残してきたようだ。私の場合、1レビュー にかなりの時間を要するので、多作アップは不可能であり、一日に 1レビュー 上げるのも難しいことをしっかりと弁えているつもりだ。従って、慌てず騒がず、出来得る範囲でのレビュー投稿を心掛けてきた。そんな足跡も、実はこのレビューで、ようやくの 500店舗目〔「500レビュー」〕 となるに至った。我ながら、よく頑張ってきたと思う。。。 ε-(´∀｀*)


『かめや』
群馬県伊勢崎市宮子町3524-145
0270-24-6340


群馬県道104号駒形柴町線は、群馬県前橋市の「駒形町」交差点を起点とするが、その道筋は「駒形町」交差点から 2.5km 程東進し、交差点北西角に『あかぎ信用組合 宮子支店』のある信号交差点を右折（南折）して「田中十字路」交差点方向に向かう。その『あかぎ信用組合 宮子支店』のある信号交差点から起点方向へ戻る形で 200m 余り西北西進した道路右手（北東側）に『かめや』はある。
なお、R354 の群馬県内バイパス群の総称である「東毛広域幹線道路」、通称「東毛広幹道」〔高崎駅東口の「栄町」交差点を起点に、伊勢崎市、太田市、館林市を経て邑楽郡板倉町の「板倉」交差点に至る、東毛地域を広域的かつ横断的に連結する総延長 58.6km の主要幹線道路〕沿いにある『かめや伊勢崎店』〔群馬県伊勢崎市ひろせ町4091-2〕とは、業種は同じ蕎麦店でも、全く別の店舗であるので注意されたい。


私がこの「食べログ」にレビューをアップし始めたのが、2016.7.30（土）であった。今は閉店してしまい訪問することも適わない『小鳥食堂』〔群馬県高崎市下小鳥町633〕がその最初のレビュー 1店舗目 であったのだが、その折りのレビュー文字数は 472文字。「食べログ」の 1レビュー の最大文字数 15,000字〔400字詰め原稿用紙 37.5枚 分〕を越えてしまい、「食べログ」運営の全自動システムに怒られると言う、日頃から長文レビューで各所にご迷惑を掛けまくる私も、デビュー当初は大人しかったものだ。(笑´∀｀)

私の「食べログ」の標題は『メガ盛行脚』であるが、『メガ盛』レビューは、うち 185店〔185レビュー〕となっている。全体の 1/3 以上に当たるわけだが、改めて考えてみると、切り番とも言える記念回数に当たるレビューで選択した店舗は、今までも今回同様『メガ盛』レビューではなかったなあと、不思議な気がしてくるところだ。恐らくは、その選択の一番の基準が「馴染み深さ」にあるからだろうと考えている。

今回訪問の『かめや』を「500レビュー」店として選んだのも、前述の如く、これまで記念回数に当たるレビューは、基本的に地元のお馴染み店としていると言う経緯があったからだ。そんな中、どこにしようかと考えて、思いついた店がこちらであったのだった。
但し、実はこちらは 第2候補、、、第1候補 として最初に思いついた店舗は『静庵』〔群馬県前橋市笂井町872-4〕だったのだが、残念ながらここ最近、閉店してしまったようで、今は訪問すら叶わないのであった。
まあ、だからと言ってこちら『かめや』への思い入れが小さいと言うわけではない。こちらの店へは、次男坊が少年野球に所属していた際に、県大会出場を決めた祝勝会で、子どもたちとともに利用した、そんな思い出もある。まあ、そのくらい馴染み深い店であると言うわけだ。

100レビュー 2017.6.26（月）『らーめん 心道』〔群馬県伊勢崎市安堀町685-1〕
200レビュー 2017.11.21（火） 『らーめん原点 天川店』〔群馬県前橋市天川大島町4-1〕
300レビュー 2018.5.25（金）『麺屋 承太郎』〔群馬県高崎市岩押町7-13〕
400レビュー 2018.11.23（金）『ステーキ宮 伊勢崎店』〔群馬県伊勢崎市連取町3346-9〕
500レビュー 2019.6.8（土）『かめや』〔群馬県伊勢崎市宮子町3524-145〕


さて、こちら『かめや』、どうして今までレビューに至らなかったのかと言うと、実はその営業時間に拠るところが大きいだろう。

営業時間 …… 11:00～15:00、日曜定休

ランチ営業のみで、麺売り切れ次第終了と言う殿様営業。しかも日曜定休と来ては、通常勤務日に外出が難しいこの身としては、なかなかに訪問機会は作れない。かつては 18:00～20:00 の夜営業もされていたやに聞くが、今は夕刻以降に暖簾が掲げられているのを見ることはない。その上、昼の営業時間には 20台 は置けるだろう駐車場が完備していても、それはもう、毎度毎度の満車状態。店内は店内で、ピーク時間には満席必須で外待ち行列も出来るという人気振りだ。
今回の訪問は土曜日の休みを利しての訪問で、ピーク時間となる 12:00 より前の時間での訪問と言うことで、ようやくにその願望が叶った感じだ。


こちら『かめや』では、完全手打ちの「蕎麦」と「うどん」を朝5時から仕込んでいるのだと言う。そんな風に丁寧に一生懸命打ったそれを、相当にリーズナブルな価格で提供してくれるのだ。「並盛」となる「もりそば」「もりうどん」は、400円（税別）432円（税込）と言う驚愕の低価格。しかも、茹で上げは注文受注後で、常に茹で立てを戴くことが出来る。更に「天ぷら」も揚げ置き店が数多く見られる昨今、これもまた注文を受けてから揚げてくれるのである。
麺の茹で上がりタイミングにまで気を遣った「うどん」「蕎麦」を、最も美味しい状態で提供してくれる『かめや』の人気は、前述の如くかなりの高さで、いつ行っても満車・満席のその様子に、誰もが驚くことだろう。地域に愛される『かめや』、その人気の程を心ゆくまで味わってみたい。


今回は、本当に久し振りの訪問となるのだが、その現着時間は、『麺家族』〔群馬県前橋市荒口町616〕を 11:35 に後にして、11:50 に、道路を挟んで『かめや』の店舗反対側となる、群馬県道104号駒形柴町線の南西側となる店舗駐車場に入庫（店舗前駐車場は既に満車状態だった）、店舗外観撮影の後にそそくさと入店、運良く空いていたカウンター席へと通された。

メニュー表を眺めながら、うどんと蕎麦の両方が盛られた「合もり」500円（税別）を、「天ぷら」〔玉ネギ、茄子〕100円×2（税別）とともに注文する〔当初注文確定〕も、暫く経って「大盛」にしてもらおうと考え、改めて確認したところ、「合もり」自体が「大盛」量なので、その「大盛」はないとのことだった。が、それでは淋し過ぎるだろうと考え、「大もり 蕎麦」500円（税別）を追加注文し、大人しく配膳を待った。

当初注文確定から配膳までは 19分 余り、ようやくに「合もり」が配膳となった。それ以前の配膳品として、麺汁と薬味は、注文確定から 14分後、「天ぷら」は同じく 18分後 であった。これは「合もり」の配膳タイミングに合わせての配膳のようで、そのあたり、ホール担当店員が、よく見計らっているようである。
店内は相当な混雑で、私の入店から10分後には満席となり、店外空席待ち行列が発生。元々が、蕎麦・うどんの茹で置きもしなければ、「天ぷら」の揚げ置きもしないこちら『かめや』であるので、この配膳待ち時間は致し方ないレベルであろうと考えられる。それらを踏まえた上で、徐ろに実食へと移ろうと思う。


「合もり」500円（税別）540円（税込）
「天ぷら」〔玉ネギ、茄子〕100円×2（税別）216円（税込）


今回の「合もり」の総重量（実測値）は 346g。見た目からして、うどん 6 に対して、蕎麦 4 と言った重量比だろうか。そうした場合、うどん 約 200g、蕎麦 約 140g あたりの茹で上げ後重量になるだろう。

一般的に「生蕎麦」「うどん」とも、一人前の「生麺」の茹で前重量は 120g とされる。「うどん」で考えると『小麦粉』使用量で 約80g〔そこに水・塩などが加わり、計算上の加水率は 33.3% となる〕 と言うことになるのだが、これは『生うどん』で 120g、『茹でうどん』で、一般的には、茹で上げ後重量 240g 程になるのだそうだ。これは、『生蕎麦』120g では、『茹で蕎麦』180g～200g 程と考えられている。
日本食品標準成分表 表15 ​重量変化率 によると、「蕎麦」に関しては、『ゆで蕎麦』は 190% とされていることから、計算上の茹で上げ後重量は、228g 程が一人前量と言うことになり、「うどん」に関しては『ゆでうどん』は ​重量変化率 180％ とされていて、計算上の茹で上げ後重量は、216g 程と言うことになるのだが、これらの数値に関しては、「蕎麦」「うどん」とも、現実のものと些かズレがあるようだ。
特に蕎麦は、その打ち方によって大きな差異があるらしく、平均的には 1.5倍量 に増えると考えるのが妥当なようだ。うどんに関しては、生うどんが 2倍量、乾麺が 3倍量 に増えると考えれば問題ないだろう。重量変化率とは、大いなる差異があるので、不思議で仕方がないが、実際のところそうなっているようだ。

このように考えた場合、この「合もり」は、「うどん」0.8人前、「蕎麦」0.7人前となるわけだが、併せると 1.5人前 と言うことになり、充分に「大盛」量が提供されていると言って良いだろう。


実際の味わいの方だが、「蕎麦」に関しては「大もり蕎麦」の項で述べるとして、こちらでは「うどん」と「天ぷら」に絞って書いていこう。


「うどん」の味わいは、コシや麺の固さを重視するタイプのものではなく、その喉越しを強く意識した品となっている。麺質は柔らかめ、口腔内でのうどん麺の跳ね具合は「つるんとした」と言う擬態語が適切だろう、喉元を強く叩くようなコシはなく、するりと嚥下されていく。その分、麺自体の弾力はしっかりとあって、跳ね回らないものの、喉元での嚥下感は実に心地好く、喉の奥で麺の弾力を堪能出来る仕上がりとなっている。
こちらの「うどん」は、その水々しさが一番の特徴となっていると言えばお分かり戴けるだろうか。


麺汁は濃い口、キリリとした醤油感を味醂・砂糖等の甘みでふんわりと包んだ感じの甘辛の味わいだ。出汁は鰹出汁ベースで、昆布の旨味も悪目立ちせずに薫ってくる。全体として、うどんの味わいも蕎麦の味わいも、しっかりと生かし、それらを邪魔することがなく、主役を大事にする仕上がりの麺汁となっている。

薬味は小口切りの刻みネギと水溶きワサビで、月並みのものであるが、今回の水溶きワサビは、とてもよく練られたようで、ツーンとくる辛味に、一回だけ涙をこぼしそうになった。(´∀｀笑)


「天ぷら」に関しては、前述の如く、全て提供品は揚げ立てで、受注後に揚げ始める。その分、提供時間は少々掛かるが、左程に気になるレベルではない。かりっと揚げ立ての「天ぷら」は、衣薄めで、サクッとした噛み心地が堪らない。野菜の素の味わいをしっかりと生かす丁寧な仕上がりの「天ぷら」が、1つ たったの 100円（税別）だと言うのだから必食だろう。
いろんな野菜が入った「かきあげ」や、玉ネギ、茄子、人参、牛蒡、隠元、薩摩芋など、季節の「天ぷら」を存分に堪能したいものである。この「野菜天」は 1つ からでも注文出来るので、是非ともお召し上がりになることをお奨めする。


今回、「合もり」を完食する寸前の、正に絶妙なタイミングで、店員から私へお声掛かりがあった。こう言うサービス精神は心に染みるものがある。

店員 :「そろそろ『大もり蕎麦』お作りしましょうか？」
私 :「はい、是非お願いします」
店員 : 「かしこまりました。追加の『大もり 蕎麦』お願いしまーす」

私の追加注文を受けてくれた店員が、ずっと私の「合もり」完食状態を気に掛けつつ、追加注文の「大もり 蕎麦」の茹で上げに入るタイミングを見計らっていてくれたようだ。この店員の声が厨房に掛かると、厨房内では直ちに私の蕎麦の茹で上げに入ったらしい。その声掛かりから、わずかに 2分後 には、「大もり 蕎麦」が配膳となって、そのスピーディーさとタイミングの良さに舌を巻いた。何とも絶妙な、時宜に適った配膳に、驚愕を隠せない私なのであった。こちら『かめや』、本当に素晴らしい接客なのである。


「大もり 蕎麦」500円（税別）540円（税込）


そんな絶妙なタイミングで配膳となった「大もり 蕎麦」であるが、見た目に更科系の淡い白色の蕎麦で、星が見られないことから、石臼挽きの挽きぐるみではなさそうだ。ロール挽きの更級粉を中心とした「二八蕎麦」と思われる。当然のことながら「合もり」の蕎麦も「大もり」の蕎麦も同じ品である。

兎に角、こちら『かめや』のお奨めは、この「蕎麦」だろう。世間一般では「十割蕎麦」の評価が高く、有り難がられる傾向が強いが、こちらの「二八蕎麦」は正に絶品であった。「二八蕎麦」ならではのコシと弾力、これは実際のところ堪らない。
充分にコシがあって、弾力が高く、口腔内で存分に跳ねてくれる蕎麦で、歯応えも中々に素晴らしく、一噛み毎に蕎麦の香りが鼻腔を満たしてくれる。この中細に切り揃えられた蕎麦は、実に美味しいのだ。


また、「並盛」400円（税別）「大もり」500円（税別）でありながら、しっかりと蕎麦湯も付けてくれるサービス精神が何とも嬉しい。唯だでさえリーズナブルな価格設定で大喜びなところへ、蕎麦湯も付くとあってっは、よくぞこの価格を維持してくれていると、感動頻りなのであった、


総じて、こちら『かめや』、リーズナブルさが売りなのだが、その味わいも相当に高い。今回、久し振りに戴いて、その蕎麦の味わいに大感動した。

ううむ、旨い！　大変美味しうござった。


さて、本日の実測値は、

「合もり」500円（税別）540円（税込）
総重量（実測値）346g
器サイズ
横幅 23.5cm、縦長 23.5cm、高さ 4.5cm、器重量 386g
「大もりそば」500円（税別）540円（税込）
総重量（実測値）299g
器サイズ
横幅 23.5cm、縦長 23.5cm、高さ 4.5cm、器重量 392g

「天ぷら」〔玉ネギ、茄子〕100円×2（税別）216円（税込）
総重量（実測値）137g
器サイズ
横幅 23.5cm、縦長 13cm、高さ 3cm、器重量 405g
「麺汁〔蕎麦猪口〕」総重量（実測値）92g
器サイズ 直径 9cm、高さ 7cm、器重量 228g
「麺汁〔徳利〕」総重量（実測値）180g
器サイズ 直径 8cm、高さ 10cm、徳利口 5cm、器重量 145g
「薬味」総重量（実測値）16g
器サイズ 横幅 8.5cm、縦長 7cm、高さ 2.5cm、器重量 89g
「蕎麦湯」総重量（実測値）201g
器サイズ 直径 8.5m、高さ 10cm、器重量 136g

実食総重量 1,271g
うち固形物摂食重量 798g
支払額総額 1,290円（税込）6円値引
完食時間 : 計測せず

訪問日 : 2019.6.8（土）


「食べログ」500レビュー、これにて拙文を締めくくろうと思うが、ここまでの道のりは思いの外に長かった。どんな物事にも、一旦始めてしまうと凝り性の私であるが故に、1レビュー に三日以上掛けたことさえある。その間、ネット検索などを初め、徹底的に調べ上げたりして、たまたま運良く見えてきた新事実もあったりした。まあ、新事実と言っても、飽くまでも私自身にとっての新事実であり、世界的な発見とかではないわけだが、それはそれで、新たな発見は嬉しいものだ。そんな、あれやこれやの備忘録がこの私にとっての「食べログ」レビューになる。故に長文、故に説明過多、、、まあ、本当に申し訳ないところではあるが、何分、今後も懲りずにお付き合い戴きたく、ご勘弁戴けるようお願い申し上げる。