工藤親方握る至高の一貫に明鏡止水たる鮨一幸の美学を見た : Sushi Ikko

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Sushi Ikko

(鮨 一幸)
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4.9

¥40,000~¥49,999per head
  • Cuisine/Taste5.0
  • Service5.0
  • Atmosphere5.0
  • Cost performance4.5
  • Liquor/Drinks4.8
2023/11Visitation3th

4.9

  • Cuisine/Taste5.0
  • Service5.0
  • Atmosphere5.0
  • Cost performance4.5
  • Liquor/Drinks4.8
JPY 40,000~JPY 49,999per head

工藤親方握る至高の一貫に明鏡止水たる鮨一幸の美学を見た

■訪問日 2023.11.25(土)18時〜20時

■お料理 お任せ¥37,400税込
お飲み物含むお会計¥48,000税込

■予約 常連様お招きにて

〜〜〜お摘み〜〜〜

❶九絵 昆布締め

温かい昆布のお出汁で湯通しみたいに
少し潜らせてキュッと締められてます。
身厚でしっとり身質の九絵を二つ折り
身厚感が更に膨らむ切り身をグィッと
噛むと歯応えとても心地良く響き乍ら
口内でしなやかに淡い旨味が唸ります。
此奴は最初に絶品を頂いて参っちゃう。

咀嚼が清々しく伸びて身肉は生き生きと
反発するもほんのりとモッチリとしてて
噛む度に味わいが深まってジワリと滲む
底味の浮き上がりに舌が痺れるわ〜。

そして昆布の旨味も少し潜らせただけと
言うのに舌にジワリと浸食してくるのが
実に味わいの底深さを感じてしまう。

九絵の淡味と昆布の旨味との間合いが
ずば抜けて優れていて不思議なくらい。

そもそも九絵を扱う期間はとても短くて
この秋〜冬の走りの時期のみのご用意。
貴重な素材を鮮度抜群の逸品にて頂ける
このレアチャンスに堪能させて頂き感謝!

❷キンキ

九絵で取ったお出汁にキンキを潜らせて
しゃぶしゃぶしたキンキのご用意です。
お皿の上には和やかに温められたキンキ
肉肌が妖艶なくらいピンクに染まってる
そのキンキにはポン酢が纏わせてあって
酸味が良く似合いキンキから漲る脂質を
和めながら旨みを彷彿とさせて舌を訪れ
こよなく味わいを深めておりました。
咀嚼を進めるとキンキの身肉から脂質が
ジワッと口内に零れ出し舌を仰け反らせ
堪らない程の美味が膨張しておりました。

◉大地

❸鰹の藁焼き 海苔の佃煮を添えて

皮目周りをサラッと軽く藁で燻して
ザクッと鰹の皮ごと齧り付いた瞬間
燻された鰹のたたきは気高い香りで
口内を満たしフワッと鼻から抜ける

藁の香りを纏った香ばしさが鼻腔を
突いて嬉しい香りと一緒に頂きます。
皮目が叩かれてパリッとしてるのも
食感コントラストが味わえて嬉しい。
更に香りと食感の同時進行も重なり
魅惑の味に唆られてパクッと頂くと
艶かしさが募る肉感が走り抜け乍ら
ロゼ色に染まっている鰹を咀嚼する。

更に
鰹は薬味で美味さが全然違うものに
なりますが赤身に添えてあるお海苔
此奴がとてもエレガントな味わいで
鰹の美味しさをかなり増幅させつつ
しなやかに艶やかさを放つ味を作り
旨味を綺麗に放ち舌を迎え入れます。
自然に咀嚼が進み口内で鰹の美味が
弾け飛んで幸せ気分に浸りました。

◉田中六五

❸温かい雲子スペシャル

酒肴にピッタリ惚れて仕舞いますね。

雲子を一口舐め様とスベスベのお肌に
唇で触れてみますと本当に悩ましげな
温もりの感じられる舌触りに歓喜する。
柔らかい乍らも少しプチュンと弾けて
優しい白子がトロ〜ンと甘美な佇まい。

調理も無洗白子を優し〜く蒸してから
淡くて洗練された雲子となる様に磨き
珍味を美しく躾けてる感じが致します。

その綺麗にあしらわれた雲子様を
お口の中へ入れてプチュッと噛む
もう、その瞬間が堪りませんね。

艶々の綺麗な無洗白子がピカピカ
鮮やかにシルキー触感が舞い踊り
一口プヨンと着地させただけだで
無茶苦茶舌が興奮してしまいます。

とても雅な上品さが伴う透明感のある味わい
無洗白子の繊細かつ滑らかな美味しさを感じ
噛むと弾けてスッーと美しい白子と触れ合い
噛む程に香りと円やかな珍味がグングン伸び
咀嚼を止めたくなる要素が全く見当たらずで
味わい続けたいと言う希望とは裏腹にスゥッ
と消えて儚くも影も形も無くなって仕舞って
口内に僅かに残る余韻を噛み締め乍ら珍味を
思い出して反芻しておりました。

◉磐城 壽

❹半生ばちこ

此れはかなり吃驚仰天もの
大将が広げてるものは何か?
カウンターの皆様が大将を
ジッと見つめて仕舞い一瞬
目が釘付けとなります。
相当立派な出立ちの焼きばちこ
こんなに面積も厚みもある物は
過去一では無いかと思えるほど
大きな物で有ります。

焼いた部分とぱちこの身のレアな
半生のvividな部分の珍味度が
グンと伸びて表面とのギャップが
物凄くクリアな食感となり抜群の
珍味度を募らせている。

然も全く癖も嫌味も無くて
繊維質の純度の高さに驚き
珍味の磨き上げたレベルの
素直な美味さと鹹味に感銘

故にばちこを咀嚼すると
珍味が素直に浮き上がり
サクッと繊維質が解けて
とても咀嚼し易くて美し!

此奴はヤバヤバな美味さ
俄然、酒を欲してしまい
此処はみむろ杉を煽って
仕舞いました。

ばちこの膨らみ厚みにも
感動し豊満な身肉一杯に
詰まってる焼きばちこの
半生状態の仕上げ方にも
感心してしまいました。
ばちこの珍味が雑味無く
引き立つ逸品なのでした。
この珍味の一品ですっかり
一幸ワールドに心酔しつつ
夢中になって仕舞いました。

◉みむろ杉

〜〜〜いよいよ握り開始〜〜

①春子鯛

見るからにフォルムが整い美観に優れて
一瞬でも目を奪われる春子鯛の握りです。

可憐なフォルムが美しく佇み
身厚な切り身に漂う高き香味
鮨ネタ全て鮮度抜群の切れ味

その春子鯛贅沢に身厚な切り付けと共に
身肉の鮮度の高さに舌が夢中になります。
プルプルンのフワッフワの春子鯛様です。

堪らず春子鯛の握りを掴んでお口に入れ
舌にフワッと着地の瞬間にフッと揺れる
美味が香り高く口内に満ちる喜びに満悦

春子鯛のふっくらとした食感
咀嚼すると舎利感が異彩放ち
肉厚なのにフワンフワな身質
舎利がピタッと寄り添い乍ら
ハラリと解けて行き旨味満ち
舌が満面の笑みを浮かべます。

②閂

海の貴婦人とも称される鱵らしく
その見目麗しゅう美形が舎利上に
厳かに佇んでおります。

出始めたばかりの閂は季節の走りにて
此方も銀色に輝いて鮮度抜群の鮨ネタ
閂は相当のデカさで舎利を覆い尽くし
重たそうに舎利がおんぶしております。

見るからに透明感が漲る閂なのです。

そして咀嚼した途端に走る衝撃波が
口内にパァンと響いて来る様に潔い
淡麗な閂の持ち味が浮かび上がって
底味がジワッと舌を捉え震わせます。

閂の握りを咀嚼し始めてみると
何と言うのかこの新鮮な風味と
魚臭さが皆無で全く雑味の無い
フレッシュ感溢れる美味しさに
舌が驚いて釘付け状態なのです。

然もお上品に肉質感がふわりと
歯を誘って来る上に閂はフッと
さり気なく消えて行くのですが
同時進行で舎利の酸味が素直に
後を追いかけて来て美しく纏い
爽やかな味わいを見せる一貫。

◉百隠正宗

③鰆

脂の乗った旬の逸品と酢飯の絶妙さ
其処に漂う薫香の気品に包まれ乍ら
咀嚼を重ねる喜びはまた格別ですね。
一幸さんの握りにおける舎利玉との
間合いの良さと鮨ネタのバランスの
整え方には眼を見張って仕舞います。
この一体感あってこそ一貫の旨さに
魅せられると言うものです。
この鰆の握りも然り
藁の香りが優しい匂ひで口内に満ち
鰆の身全体からもフワァッと芳しさ
浮き上がって来てとても鼻腔を擽る
同時に
外側の炙られた皮目だけからでなく
身質全体の中から香り立ちして来る
咀嚼すればするほど鰆からは脂質の
汗が舎利と絶妙に馴染みあい旨味を
芳醇に放つ
此れはうっとりとする気分に浸って
舌が夢中になって仕舞いますね。

④中トロ 青森大間

一幸さんの鮪はやはり格別なのである
やはり鮪自体の個体の鮮度が良く輝き
身質がとてもしっとり感を旺盛に感じ
脂質分がエレガントに佇むトロの身で
その中トロをお口の中に入れた途端に
ロゼ色に艶めく赤身がまさにトロンと
舌の中に蕩けて旨味が深まって行く。
そんな気品に満ちた中トロの一貫にて
滑らかにマイルドな肉質感を満たして
味わいはワイルドなまでに吠えてます。
旨味と酸味が舎利との間を行き交うも
その蕩ける旨味がスゥッと消えて行く
喪失感が更に絶品なる美味しさを育む。

お口の中で中トロを咀嚼してる間に
胸が高まるほどの芳醇な香りが漂い
咀嚼し続ける間に寄り添う甘美なる
脂質に感嘆する。
肌理細やかな肉肌に溜息を付きつつ
繊細な身質はシルキーな肌触り感じ
香りはエレガントに余韻を放ち乍ら
舌との触れ合いが艶かしく官能する
堪らなくなりグッに全てを飲み込み
暫し陶酔に溺れてました。

⑤大トロ 大間

大トロの方がエアリー感を少し
詰めた施しで握られています。

大トロは丁寧に筋から剥がされ
剥がした大トロには少しの飾り
その飾りも手伝ってトロ身質は
サラリと舌に着地する仕掛け方
多分に大トロの躍動漲る肉感と
脂質の逞しさを巧みに宥めての
気品溢れる脂質感を佇ませての
絶妙な一貫に仕上げております。

その大トロをパクッと放り込む
剥がしの大トロは瞬く間の内に
トロ〜ッと解けて行き舎利玉を
巻き込んであっという間に乳化
咀嚼をするかしないかのうちに
大トロの身質から脂質たっぷり
零れて耽美な美味が口内に充満
大トロは舌を撫でる度に官能し
震えてる舌は止まらない感動で
満たされておりました。

◉七本槍

⑥昆布森馬糞雲丹 福岡海苔

昆布森の蝦夷馬糞海胆での軍艦です。
この軍艦の馬糞海胆の珍味は勿論の事
更に海苔の印象的な余韻深まる時間に
痺れてこう言う逸品を入手するまでの
苦労話にも花が咲きました。

蝦夷馬糞海胆を海胆の王様とも言える
極上の有明のお海苔で包み込んだ軍艦
ゆっくりとお口へと落として行きます。
蝦夷馬糞らしい野性味のあるほろ苦さ
濃厚に展開する独特の甘美な珍味とが
同時に進行して舌を陶酔の渦に巻込む

海胆を食べ終わった時に余韻が継続し
更に海胆の後にどれだけ長く続くかに
焦点を絞って見つけたのがこのお海苔
このお海苔は他のお海苔より3倍長く
海苔風味が残る代物だったと言う事で
海胆を食べ切った後に余韻が最後まで
残るのがこのお海苔の香りと磯の味で
ストーリー性のあるお海苔を見つけて
巻いた馬糞海胆の軍艦となり故にこそ
この海苔との抜群の相性が馬糞海胆の
珍味を最大限に活かした珍味度を誇る
軍艦なのだと改めて認識致しました。

⑦炙った喉黒丼

この丼は反則技の一品ですね。
身厚で脂質満タンの活きの良い喉黒に
舎利を合わせて来られてら堪りません。

切り立ての酢飯は赤酢の酸味キリッと
シャープに効いていている所に喉黒の
滴っちゃうほどのジューシィな脂質の
甘味がジュワァンと口内で唸りまくり
咀嚼すればするほど酢飯と一体化して
喉黒がどんどん忽ちの内に解けて行き
酢飯と一緒にぐるぐる旨味を振り翳し
舌を陶酔する魅惑の旨味の渦の中へと
一気に惹き込み舌が呆然となってその
迫力ある肉感と脂質感に溺れて仕舞い
一瞬我を忘れてしまうのでした。

⑧小鰭

もう名物級の小鰭となりますね。
キュッと引き締まってる小鰭の握りは
その身質が程よく切れ味の良い食感を
伸ばして来て口内をスッキリさせます。
そのシャープな身質の締まり具合には
酢〆と塩〆のバランスの良さを感じて
小鰭の皮の輪郭がクリアに伸びますし
身厚な肉感はシャープな味わいと共に
爽快な咀嚼感を走らせて来て清々しい
また、
舎利とネタの間合いが見事に馴染んで
絶妙に調和する味わいが舌に訪れます。
とても小気味良い切れ味が嬉しい一貫。

⑨トロ帆立

トロ松ならぬトロ帆立の握りです。
帆立の仕込みは帆立を煮て炙って
そらから剥がしに掛かるとの事。
そうする事で帆立の握りが完成し
咀嚼した時のエアリー感が違う為
丁寧にお父様が解されていました。

帆立は細かく剥がした後は帆立の肝や
紐も全部鍋の中に入れて帆立の丸ごと
旨みエキスを帆立の身に潜らせてから
火入れを行っておりその様に仕込むと
帆立を帆立の旨みで磨いてる様になり
全く無垢で雑味の無い帆立の解し身と
なる様です。
更に解すことにより味も香りも優れて
舎利との一体感をより醸成されるとの
事でした。

米の粘性質とネタを同じ目地の位置に
置くように施してやり舎利と間合いが
極端に縮まり一体感が驚異的に伸びる
この粘り質要素が同じであればある程
完成度の高い握りとなります。其処で
鮨一幸に於いて帆立への火入れを行い
火入れが決まるのが難しいが決まれば
舎利との距離感が離れずの関係が確立
そして舎利と帆立が全く一致するので
火入れを慎重に鍋の中で行いその中に
帆立の紐も肝も全部入れて旨味も昇華
完成度の高い帆立の握りをご用意です。

この帆立を口に入れてみて驚いたのは
確かに一体感が醸成された一貫で全く
違和感を感じずに其の儘ストンと舌に
舎利と帆立の解しが一体となって落ち
最初から帆立に舎利が同化してる様な
舎利が帆立を取り込んでしまっていて
お互いがピタリと味覚の照準を合わせ
心地良い補完関係が成立している一貫
となり味も香りも食感も優れた握りで
印象深く脳裏に刻まれました。

◉爾今

⑩鰤

カウンター上には見事に燻されての
香ばしさが気高く漂う鰤の一貫です。
気高く漂う冷製の鰤が舎利を包んで
崖の如く聳え立ち威風堂々たるお姿
一眼見て圧倒される景観の迫力には
威厳を感じるものが有りました。

咀嚼を進めて行きますと鰤の身から
脂質が旺盛に溢れて口内を縦横無尽
駆け抜けて行き旨味を振り撒きます。
寄り添う鬼おろしが誠に爽快なお供
ギトギトする部分をサラリと躱して
寒鰤が舌に寄せてくる味わいが最高
少し興奮気味に鰤を嗜みつつひと時
舎利が追いついて来てない?とさえ
感じるほど鰤の潔い旨味に震えます。
やはりネタの鮮度も品質も最高です。
こんな鰤を頂いてしまったら二度と
普通の鰤の握りが食べれなくなる?
と要らぬ心配をして仕舞いました。
藁の香ばしさ纏う最高に美味しい鰤
その完成度に拍手喝采でした。

⑪白焼き穴子:塩

此れもスペシャル穴子の握りです。
白焼きがホットに温感を伸ばして
舎利をグンと引っ張ってるカタチ

穴子は一度煮てから焼かれてます。
白焼に近くて詰めでなくて塩です。
この塩加減の塩梅が物凄く良くて
白焼きのフワッとした身質の中を
塩が泳いでいるのではと錯覚する
くらいの塩の馴染み方で口内での
調理が穴子を中心に目まぐるしく
進むのですが
その時にこの塩が穴子に飛び込み
身質全身に馴染んでしまうのです。
而して咀嚼が進むと穴子の握りの
全体から程よく穴子からの甘味を
後追いするかの様にスッと底味が
浮き上がって来てジワ〜ッとする
塩加減の施しが穴子の甘味旨味を
グッと持ち上げて実に絶妙な味の
バランスを完成させておりました。

⑫玉

2023/03Visitation2th

4.9

  • Cuisine/Taste5.0
  • Service4.9
  • Atmosphere4.9
  • Cost performance4.9
  • Liquor/Drinks-
JPY 40,000~JPY 49,999per head

素直にこの握りをもっと食べたい、また来たくなる誘惑が鮮烈に駆け抜ける鮨一幸

◆訪問日 2023.3.12(日)夕餉

◆お料理 お任せ¥35,200税込
お飲み物含むお会計¥48,000税込

◆予約 常連様お招きにて

◆時間帯 18:00〜20:00
〜〜〜お摘み〜〜〜

❶鯛の切り身:塩 山葵 お醤油

この鯛の切り身が素晴らしかった
昨日締めたばかりの新鮮な鯛の身
一番に持って来た理由を噛み締め
理解に届くまで数秒とかからない

餌場が豊かなのでしょう
鯛がキュンと嫋やかさをしならせ
淡白な旨味も芳醇な美味さ漂わせ
舌が歓喜しているのですが更には
咀嚼を慎重に重ねると口内に轟く
海老っぽい甲殻風味がドンドンと
放出され海老らしい甘味が鯛から
見事なくらいに滲み出て来ます。
コレは不思議な旨味にかなり吃驚
この時期は鯛が海老を食べている
故に甲殻っぽい香りと旨味が鯛に
写されて咀嚼が海老味を引き出す

モッチリ舌に絡み付き
しっとりと舌を撫でて
舌に浸み込む味わいは
海老風味豊かな美味さ
この味覚に悶舌でした。

❷鮑と鮑の肝

工藤大将が蒸し上がったばかりの黒鮑を
丁寧に一枚一枚を剥がす様にしてカット
鮑のスライスは贅沢な厚みを携えながら
カウンター手前に2枚が置かれ更に上に
漆黒の色合いが舌を唆る肝が乗せられる
鮑は既に脂汗をジトッと浮き上がらせて
テカテカとダウンライトに反射している

鮑の一枚目を咀嚼してみます。
んん、誠に柔らかく鮑の香りと旨味とが
ストレートに舌に響く美味さが訪れます。

其れはまるで昆布の香りも旨味に包含し
ムーディーなる妙味が鮑全体から流れて
その黒鮑の旨味で口内が埋め尽くされる
昆布締めせずにこの奥深き美味さは驚く
舌は戸惑いつつ蠱惑の味わいに陶酔する
更に
黒鮑のスライスに肝を乗せて齧ってみる
肝珍味の奥行きが深く広がる旨味を抱え
ほんのりほろ苦い珍味が鮑の旨味と調和
鮑と言う素材の持ち味同士が口内調理を
進めて鮑の潜在能力を発揮させた一品に
感嘆致しました。

◉ドメーヌ タカヒコ ナナツモリ

❸メジマグロ 海苔の佃煮

今月でもう見納めと言うか口納めと言いますか
来年までさようならとなりますねメジマグロ様

でも北海道の本場で舌鼓を打てる事に感謝して
活きの良い若々しい脂質感が漲るメジマグロを
ヌルリとしたしなやかな身質も艶やかに輝いて
その妖艶なる姿態を曝け出し乍ら自家製海苔の
佃煮をメジマグロに密着させつつ甘美な味覚を
巧みに演出したメジマグロの気品ある味わいは
ここ鮨一幸だけでしか味わえない格別な美味さ

外だけ軽く炭火で炙って焼き霜風に仕立てます。
その程良く整えられてメジマグロのたたきには
海苔の佃煮が添えられメジの劇薬的なヤバさの
旨味にピタッと甘味が照準合わせて来て味覚の
展開に舌が翻弄されっぱなしなのでた。

そして本日は何と!工藤大将の許可を頂きあの
余市の名作ワインのナナツモリをご賞味させて
頂く事が出来ました。大将のお気遣いに感謝し
また、この喜びを本日同席を賜りましたお客様
全員と平等に分かち合えた事にも嬉しさ倍増と
なりました。
均等に7等分して注いで頂き勿論お会計までも
7等分だね〜と大将からお優しいお言葉でした。
真逆ね、お飲み物のメニューにはナナツモリの
記載が有りましたが飲ませて頂けるとは思わず
本日は大変なラッキーデイとなりました。

❹子持ち槍烏賊の海胆詰め

子持ち槍烏賊の五重塔がどんどん
大将の手により積み上がって来る
子持ち中央の膨らんでいるお腹を
円柱状にカットしたものを積んで
更にその上に卵だけを追加してて
五重塔みたいに高く積み上げます。

この時不思議に思える事が有って
良く見ると積み込み途中の玉子が
黄色っぽく滲んでるのです。
大将のお話を良く聞いてましたら
何と一度子持ちをバラして海胆を
隙間に詰め込んで槍烏賊に戻して
リセットしたものをカットしてる
そう言う事だったのかと合点して
子持ち槍烏賊を海胆詰めした一品
一口で頂くのが勿体なさ過ぎてね
天辺の方の海胆塗れとなっている
卵の部分をチョコンと摘み出して
味見する。
行成衝撃的な珍味甘味が駆け抜け
舌を翻弄するので有ります。
此れは堪らず一気に丸ごと一口で
ポンと五重塔を放り込んでしまう
んん〜、ウ〜わぁとなる劇的旨さ
叫びたくなる程歓喜に満ちる珍味
グイグイ珍味度が上昇して舌をも
その極上珍味の渦中に惹き込んで
更に真っ白な卵がプヨンと可愛く
弾き出し海胆を絡めながら口内を
蹂躙して行きます。
その味わいを改めて見つめ直すと
そう、まるで鮟肝の様な珍味だと
ハッと気が付き海胆と子持ち卵の
コラボ効果によりこの極上珍味が
生まれて来てるのでしょうね。
波瀾万丈の抱腹絶倒するお摘みに
拍手喝采を贈りたいと思います。

❺半生の焼きばちこ

子持ち槍烏賊に感激してて
休む暇もなく次から次へと
繰り出されます珍味特集に
舌が右往左往しております。

今度はでっけえ焼きばちこ

大好きな珍味中の珍味です。
然も全く癖も嫌味も無くて
繊維質の純度の高さに驚き
妙味の磨き上げたレベルの
素直な美味さと鹹味に感嘆

故にばちこを咀嚼すると
珍味が素直に浮き上がり
サクッと繊維質が解けて
とても食べ安く味わえる

此奴はヤバヤバな美味さ
俄然、酒を欲してしまい
此処はナナツモリ様との
共演を香り高きワインの
調べと共に楽しみます。
ナナツモリに釣られ乍ら
ばちこの咀嚼を進めると
塩味が適度に浮かぶけど
全く鹹味を感じないほど
嫌味も穢れもない味わい
噛み続けてると甘味さえ
ジワッと滲み出てきます

ばちこの膨らみ厚みにも
感動し豊満な身肉一杯に
詰まってる焼きばちこの
半生状態の仕上げ方にも
感心してしまいました。
ばちこの珍味が雑味無く
引き立つ逸品なのでした。

お摘みだけで工藤ワールドに浸り切り
舌が没頭する羽目に陥りました。

〜〜〜握りです〜〜〜

①春子鯛

フワッフワの春子鯛様です。

可憐なフォルムが美しく佇み
身厚な切り身に漂う高き香味
鮨ネタ全て鮮度抜群の切れ味

堪らず春子鯛の握りを掴んで
お口に入れ舌にストンと着地
フワッと身質が静かに揺らぐ

春子鯛のふっくらとした食感
咀嚼すると舎利感が異彩放ち
肉厚なのにフワンフワな身質
舎利がピタッと寄り添い乍ら
ハラリと解けて行き旨味拡散

んん、こんな春子は参りますね。
この溢れんばかりの妙味の中に
ジワッと潜む肉布団の嫋やかさ
この妙味に舌を巻いて骨抜きに
されてしまう一貫でした。

②鱵

透明感が漲る鱵なのです。
底味も僅かに浮いて来る。

海の貴婦人とも称される鱵らしく
その見目麗しゅう美形が舎利上に
厳かに佇んでおります。

握りも優しくエアリー感の有る
心なしか丁寧でソフトタッチの
舎利が優しく感じるのは鱵自身
滑らかな姿態を曝け出す所為か

鱵の握りを咀嚼し始めてみると
何と言うのかこの新鮮な風味と
魚臭さが皆無で全く雑味の無い
フレッシュ感溢れる美味しさに
舌が驚いて釘付け状態なのです。

然もお上品に肉質感がふわりと
歯を誘って来る上に鱵はフッと
さり気なく消えて行くのですが
同時進行で舎利の酸味が素直に
後を追いかけて来て美しく纏い
爽やかな味わいを見せる一貫。

③鰆:藁焼き

薫香が半端なく気品に包まれながら
鰆の握りを頂いた途端に漂います。
藁の香りが優しい匂ひで口内に満ち
鰆の身全体からもフワァッと芳しさ
浮き上がって来てとても鼻腔を擽る
外側の炙られた皮目だけからでなく
身質全体の中から香り立ちして来る
コレはうっとりする気分に溺れるわ

鰆と言う魚のポテンシャルを
最大限に引き出して舌を蠱惑
トロ鰆の如き脂質の旺盛さと
鰆本来の豊満な身からの肉感
藁焼きの薫香も口内に留まり
全ての味覚エレメントたちが
同居し巧みに計算された一貫

④中トロ 千葉 旋網

ネットリ甘くてサラサラ解ける
気品に満ちた中トロでのご用意

千葉の春鮪からの中トロです。
咀嚼し舌に寄り添う甘美な脂質
肌理細やかな肉肌に溜息がでる
繊細な身質はシルキーな肌触り
香りはエレガントに余韻を残す

身が舎利玉を覆い尽くしている
きめ細かな肌触りと繊細な身質
舌触りの艶かしさが官能を呼び
シルキーでエレガントな舌触り
堪らなくて暫し余韻に浸り切る

⑤大トロ 剥がし

大トロは丁寧に筋から剥がされ
剥がした大トロに少し飾り入れ
サラリと舌に着地する仕掛け方

剥がしを付け台に置いてる間に
脂質が滲んで脂汗が滲んでます。

その大トロをパクッと放り込む
剥がしの大トロはトロットロン
これは舌が吃驚仰天致しました
脂質たっぷり溢れる身質からの
耽美な旨味が口内を充満させて
剥がしが舌を撫でる度に震えて
もう、どうにも止まらない感動
然も全然しつこく無いので舌が
ちっとも疲れてこないのですよ。
こんなん出されましたら今日は
興奮で眠れなくなりそうです。

⑥蝦夷馬糞海胆 浜中

浜中の蝦夷馬糞海胆での軍艦です。
この軍艦の馬糞海胆の珍味は勿論の事
更に海苔の印象的な余韻深まる時間に
痺れてこう言う逸品を入手するまでの
苦労話にも花が咲きました。

蝦夷馬糞海胆を海胆の王様とも言える
極上の有明のお海苔で包み込んだ軍艦
ゆっくりとお口へと落として行きます。
蝦夷馬糞らしい野性味のあるほろ苦さ
濃厚に展開する独特の甘美な珍味とが
同時に進行して舌を陶酔の渦に巻込む

そして秀逸だったのが有明のお海苔で
こんなに努力して手に入れてるのかと
工藤大将の拘り方に敬服致しました。

そもそも海苔の入札でどの様な海苔を
選ぶかの基準を自分の舌で持ち合わせ
最後に海苔がどの様にゴールを迎える
そう言うストーリーを確立してないと
買えないんだと言う事を仰ってました。

海胆を食べ終わった時に余韻が継続し
更に海胆の後にどれだけ長く続くかに
焦点を絞って見つけたのがこのお海苔
このお海苔は他のお海苔より3倍長く
海苔風味が残る代物だったと言う事で
海胆を食べ切った後に余韻が最後まで
残るのがこのお海苔の香りと磯の味で
ストーリー性のあるお海苔を見つけて
巻いた軍艦のご用意となります。
食べてみた後に海苔が残らなかったら
本日はその時点で解散だな!と言われ
客席の皆様全員に笑いを誘いました。

⑦炙り喉黒丼

んん、咀嚼すると喉黒が行成襲いかかり
迫力ある太々しい程の肉感に見舞われる
かと思うと脂質は甘味ジューシィに溢れ
図抜けた美味さで舎利をあっという間に
巻き込んで瞬時に喉黒リゾットが完成し
ガバッと喉黒をお口に掻き込んで仕舞い
途方に暮れる程に絶品な美味さに溺れる

コレは凄い喉黒で身の厚みも膨よかさも
半端じゃ無いし脂質が零れまくりなのに
ちっともくどくもなく舎利の中に素直に
溶け込んじゃう
普通は赤酢の舎利だと少し喧嘩しますが
一幸さんの米酢は全く邪魔せずに寄せて
喉黒の旨味をグイッと伸ばして来るのだ。
へぇ〜、こんなに賢い喉黒が世の中には
有るんだと感嘆する事仕切りの喉黒丼に
舌が途方に暮れてしまいました。

⑧小鰭

此処で喉黒の鮮烈な名残のうま味から
サッパリと断ち切る巧みな握り捌きで
舌をリセットする素敵な演出のご用意

キュッと引き締まってる小鰭の握りは
その身質が程よく切れ味の良い食感を
伸ばして来て口内をスッキリさせます。
そのシャープな身質の締まり具合には
酢〆と塩〆のバランスの良さを感じて
小鰭の皮の輪郭がクリアに伸びますし
身厚な肉感はシャープな味わいと共に
爽快な咀嚼感を走らせて来て清々しい
また、
舎利とネタの間合いが見事に馴染んで
絶妙に調和する味わいが舌に訪れます。
とても小気味良い切れ味が嬉しい一貫。

⑨毛蟹 蟹味噌 刺し網

瑞々しくて水っぽくない毛蟹です。
解し身の甘味がとても鮮烈に響く

毛蟹の80%は蟹籠漁で獲れたもので
餌の影響を受けたものばかりとの事
元来毛蟹は餌の影響を受け易い体質
なので蟹臭さは殆ど餌の影響らしい
そこで工藤大将は蟹籠以外の鮮度の
高い毛蟹を使う
なのでお値段も普通の3倍するんだ
と、さり気なく高い一貫なんだよ〜
そんな雰囲気を醸し出し笑いを誘う

咀嚼してみて確かに毛蟹の解し身も
天に添えた蟹味噌の甘味も癖がなく
純粋に味噌の甘味が濃厚で香り高い
その蟹味噌と毛蟹の身が完璧な迄に
ハーモナイズして味覚が共鳴します。
この美味さ堪らないです。
いやぁ、幸せな時間を頂いてるなぁ
とつくづく実感したひと時でした。

⑩帆立 根室 解し身

帆立は細かく剥がして帆立の肝も紐も
全部鍋の中に入れて丸ごとのエキスを
帆立の身に浸らせて火入れを行ってて
故に帆立が帆立の旨味を磨いてる感じ
更に解すことにより味も香りも優れて
舎利との一体感をより醸成しています。

米の粘性質とネタを同じ目地の位置に
置くように施してやり舎利と間合いが
極端に縮まり一体感が驚異的に伸びる
この粘り質要素が同じであればある程
完成度の高い握りとなります。其処で
鮨一幸に於いて帆立への火入れを行い
火入れが決まるのが難しいが決まれば
舎利との距離感が離れずの関係が確立
そして舎利と帆立が全く一致するので
火入れを慎重に鍋の中で行いその中に
帆立の紐も肝も全部入れて旨味も昇華
完成度の高い帆立の握りをご用意てす。

この帆立を口に入れてみて驚いたのは
確かに一体感が醸成された一貫で全く
違和感を感じずに其の儘ストンと舌に
舎利と帆立の解しが一体となって落ち
最初から帆立に舎利が同化してる様な
舎利が帆立を取り込んでしまっていて
お互いがピタリと味覚の照準を合わせ
心地良い補完関係が成立している一貫

⑪穴子:白焼き 塩

此れもスペシャル穴子の握りです。
白焼きがホットに温感を伸ばして
舎利をグンと引っ張ってるカタチ

穴子は一度煮てから焼かれてます。
白焼に近くて詰めでなくて塩

お口の中で穴子をmogmogすると
耽美な粉質感が口腔内を満たして
口福感を満喫させる白焼きの穴子
身質の生暖かい温感が膨らみ続け
舎利玉との温度感が心地良く調和

咀嚼感が堪らなく愛おしいと感じ
フワッふわの白焼き穴子の食感が
甘味と塩味を抜群にハーモナイズ

サラサラ〜ッと解けて行きます。
舌に甘美な味わいで解けて行く
身質から仄かに塩味が浮かんで
粉質感が優雅に舞い上品な身質
穴子の美味エレメント達がら交錯
舎利と一緒に解けて行きながら
瞬く間に穴子の身が蕩けて行く
舎利の乳化が同時進行しながら
穴子との距離を詰めて一体化し
穴子自身は柔かい儘舎利に絡み
サラサラ〜ッと消えて行きます。
口内に残った穴子の甘い粉末が
心地良い余韻で舞い散りました。

⑫玉

2022/10Visitation1th

4.9

  • Cuisine/Taste5.0
  • Service4.9
  • Atmosphere4.9
  • Cost performance4.9
  • Liquor/Drinks-
JPY 30,000~JPY 39,999per head

茫然自失するトロ松の一貫に秘められた 舌殺しの破壊力に骨抜きにされた日

◆2022.10.1(土)夕餉

◆お料理 お任せ¥33,000
お飲み物消費税含むお会計¥33,000

◆予約 常連様お招きにて

■お店

コンダクターたる工藤氏振る指揮の元
鮮烈に奏でる味の調べに応ずるままに
大海の踊り子たちが新鮮な舞を見せる
鮮やかな味覚のコンサートが展開する

特にこの時期はトロ松と言われる
鮨一幸のスペシャリテが味わえる
勿論トロ松の舌殺しの味わいには
唸りっ放しになってしまいますが
そうではなくてトロ松を高揚感の
頂点に迄持って行く為に仕掛ける
巧みな料理の緩急自在な仕立て方
其れこそ工藤大将の本領発揮かと

一品に秘められた巧みな五法にて
仕掛けられた旨味をアダージョに
ゆるりと舌を馴染ませて行き乍ら
いつの間にかモデラートな味覚に
舌を染めて工藤ワールドに惹かれ
大海の珍味の余韻に浸ってしまう
お摘み第一幕で既に舌が狼狽える

而して五味五感を駆使する第二幕
いよいよ幕が開き数々の名品達が
味わいを深掘りし舌を蠱惑の渦へ
巻き込んで行き味覚の探訪に誘う

更に本日は夏の名残と秋味を繋ぐ
全く舌を飽きさせない逸品が続き
鮨ネタや摘みに施す五法の巧みさ
緩急自在に操る温感や適心を頂き
5適を含む適材適温の巧みな仕掛

斯様に舌を飽きさせずに高揚感が
舞い上がり乍ら緩急自在を操って
一貫の完成度の高さを抜群に保ち
料理コースとして完成度の高さを
誇るものに仕上げてる工藤大将の
プロの技とセンスに脱帽致します。

〜〜〜お摘み〜〜〜

❶鯛の切り身:塩 山葵 お醤油

適度な肉質感
適度な身厚さ
適度な切り身

適材を適技で仕込み鯛の本能を
発揮させての適量に寄る切り身
モッチリ舌に絡み付き
しっとりと舌を撫でる
この食感に魅了される

咀嚼が進む鯛の身質に支えられて
口内では鯛の淡白な旨味が満ちる
仕込みが繊細丁寧に鯛を磨く故に
鯛が持ち味を遺憾なく発揮してる
この透明感に優れた淡い甘味には
舌がメロメロになってしまいます。

❷本みる貝:酢橘 煮切り

本みる貝はプルップルンの肉質で
綺麗な甘味が佇みクセのない旨味
無垢な貝の持ち味を堪能できます。

噛んでムニュッと弾力すると淡く
甘さがフッと口内に留まり芳しく
香味が広がる美味しさを振り撒く

生き生きとしている本みる貝です。
重ねる咀嚼回数に素直に反応する
貝の甘味がジューシィに滴り落ち
落ちた雫を舌が拾って甘えている
添えてる酢橘の酸味が効果覿面で
みる貝の旨味をクリアに引き立て
貝の甘味が酢橘を拾いながら絡み
艶な美味しさが膨らんでいました。

❸キンキのしゃぶしゃぶ:ポン酢

お出汁に優しく潜らせたキンキ
柑橘の香り纏ったポン酢で浸す

キンキはしゃぶしゃぶされてて
チョット牡丹鱧の様にその身を
捩らせて妖艶に姿態を曝け出す
ポン酢が穏やかな酸味を投げる
酸っぱ過ぎずキンキを邪魔せず
程良い甘酸っぱさが芽生えてる
キンキの躍動的な肉質がプリッ
と弾力感を真っ直ぐに伸ばして
咀嚼感がとても居心地良く歯と
触れ合い快適な印象を残します。

優しいポン酢がキンキの脂質を
仄かに宥める素敵な仕事ぶりで
お口の中でサラッとする旨味が
軽妙な感じで拡散して行きます。
キンキの気持ちが分かるような
ナチュラルなあしらい方に感銘

キンキ自体の品の良い身質に
ポテンシャルを余すこと無く
引き出して舌を喜ばしていた。

❹雲子 湯洗い:出汁 酢橘汁

湯気たちしたままの雲子が
バカラのガラスのお小皿に
美しい姿を曝け出している

純粋に雲子だけで味を整えて
だし汁が適温の浸し地となり
雲子を温かく迎え入れている
じっと此方を見つめてる雲子
水だけで炊いたであろう煮汁
雲子の名残で白濁したうま味
名残の雲子の煮汁の味わいが
儚くて舌を夢中にさせる味覚
全く雑味の無い引き算のお味
この雲子汁だけを一口啜って
その淡く佇むうま味に浸され
舌に覚える感動が心を鷲掴み

一方雲子本体に目を向けると
箸先でチョンと突いて戯れる
プヨンと揺れて直ぐに裂けて
しまいそうに見えるけれども
雲子はジッと静かに座した儘
食べられるのを待っている様

滅茶可愛い仕草なのが嬉しくなり
崩したくなぁいと食べたぁい、の
矛盾する思いが無茶錯綜している
此処は勇気を出して雲子の一房を
お口の中にポンと放り込んじゃう
んん〜、むふふで御座いまするよ
これ程迄にシルキーに舌を撫でて
瀞みが円やかに蕩けて行くものか
穏やかなる珍味は不思議なくらい
無垢な甘味を携えて舌を徘徊する
その時に感じる快感にうっとりし
ゆっくり舌を転がしながら雲子を
味わっていると雲子からジワッと
底味が浮き上がり甘美な味わいを
ふぅ〜ッと引き立たせて来ていた。

丁寧に雲子を洗って適温適量にて
下味を施し雲子自身が持つ旨味で
雲子を洗って繊細な味覚に仕上げ
故に感じるこの蠱惑的な舌触りに
舌がつい甘えてしまい陶酔の中に
どんどん惹き込まれて行くのです。

鮮度良く磨かれた雲子はvividに
生き生きとしてプチンと跳ねつつも
ソフトタッチで唇と優しく触れ合う
その雲子の柔らか味と温度感が舌を
こっくりと迎えてくれるのが嬉しい
薄皮など纏って無いかの様に微塵も
感じずに極自然にプチュッと雲子の
白身が弾けて其の儘直ぐにトロ〜ッ
と口内に雪崩込んで珍味を振り撒く
そして
しっぽりと舌に絡み乍ら抱きついて
フワッと底味が浮かび上がってくる
見事な下味の忍ばせ方に脱帽します。
淡く仄かに雲子に潜ませている底味
こんなヤバイやばい味覚の演出には
舌が溺れてってしまうのであります。

❺焼きばちこ

大好きな珍味中の珍味です。
然も全く癖も嫌味も無くて
繊維質の純度の高さに驚き
妙味の磨き上げたレベルの
素直な美味さと鹹味に感嘆

故にばちこを咀嚼すると
珍味が素直に浮き上がり
サクッと繊維質が解けて
とても食べ安く味わえる

此奴はヤバヤバな美味さ
俄然、酒を欲する訳だが
此処はグッと堪え忍んで
素材と真摯に向き合うも
少し侘しい気持ちになる

ばちこの咀嚼を進めると
塩味が適度に浮かぶけど
全く鹹味を感じないほど
噛み続けてると甘味さえ
ジワッと滲み出てきます
そこに塩味も重なり合い
ばちこの珍味がクリアに
引き立っておりました。

此処でお摘みとお別れ
お摘み達に感じた事は

適温で素材をあしらう
適量で満足感を整える
適心によるおもてなし
摘みが舌に届くまでの
間合いの良さが際立つ

お飲み物が注がれる器
素材を迎える小皿まで
ネタの色彩を引き立て
美しいバカラが勢揃い
細部までの拘りに感銘

流石に工藤ワールドに
舌が没頭する訳ですね。

〜〜〜握りです〜〜〜

①春子鯛

可憐なフォルムが美しく佇む
身厚な切り身に漂う高き香味

堪らず春子鯛の握りを掴んで
お口に入れ舌にストンと着地
フワッと身質が静かに揺らぐ
春子鯛のふっくらとした食感
咀嚼すると舎利感が異彩放ち
肉厚なのにふわふわな身質に
舎利がピタッと寄り添い乍ら
ハラリと解けて行き旨味拡散

んん、何だろう?
この溢れんばかりの妙味の中に
ジワッと潜む肉布団の嫋やかさ
この妙味に舌を巻いて骨抜きに
されてしまう一貫でした。

②新烏賊と下足

しっぽりと春子鯛を堪能した後に
潔く歯触り感が躍動する新烏賊と
下足のコラボと言う粋なご用意に
食べる前からワクワクして来ます。

新烏賊の握りをパクッ
新烏賊がコリッと小気味良く歯を弄び
行成歯をクイッと押し返して来ちゃう
此れが結構新鮮な食感で歯触りが快適
舎利との一体感よりも舎利と新烏賊を
転がし乍ら米粒と新烏賊の食感同士が
当たり合う楽しさを味わう一貫ですね。

そして乙なのが新烏賊の握りのお供に
フワフワでプルンと弾力する下足です。
新烏賊のメリハリの利く食感が残る中
下足を噛み始めると新鮮なるプルンが
飛び出して新烏賊で味わった食感との
コントラストがクリアに浮かび上がり
途轍もなく妙味を拡散して行きます。
此れはとても楽しくなる味わいでした。

③鰆:藁焼き

その鰆の握りを頂いた途端に漂います。
藁の香りが優しい匂ひを口内に満たす

鰆の身全体からフワッと芳しい薫香が
浮き上がって来てとても鼻腔を悩ます
外側の炙られた皮目だけからではなく
身質の全体の中から香り立ちして来る
口内に充満し鼻から颯爽と抜けて行く

冷感が鰆の身をキュッと引き締めてる
その身質を噛めばトロ鰆みたいなのに
身肉の繊維質はしっかり咀嚼感伸びる
舎利との一体感が優れており隙がない

鰆と言う魚のポテンシャルを
最大限に引き出して舌を蠱惑
トロ鰆の如き脂質の旺盛さと
鰆本来の豊満な身からの肉感
藁焼きの薫香も口内に留まり
全ての味覚エレメントたちが
同居し巧みに計算された一貫

④中トロ 戸井

戸井の秋鮪からの中トロです。
咀嚼し舌に寄り添う甘美な脂質
肌理細やかな肉肌に溜息がでる
繊細な身質はシルキーな肌触り
香りはエレガントに余韻を残す

身が舎利玉を覆い尽くしている
きめ細かな肌触りと繊細な身質
舌触りの艶かしさが官能を呼び
シルキーでエレガントな舌触り
堪らなくて暫し余韻に浸り切る

⑤大トロ 剥がし 戸井

大トロは丁寧に筋から剥がされ
剥がした大トロに少し飾り入れ
サラリと舌に着地する仕掛け方

剥がしを付け台に置いてる間に
脂質が滲んで脂汗が滲んでます。

その大トロをパクッと放り込む
剥がしの大トロはトロットロン
これは舌が吃驚仰天致しました
脂質たっぷり溢れる身質からの
耽美な旨味が口内を充満させて
剥がしが舌を撫でる度に震えて
もう、どうにも止まらない感動
然も全然しつこく無いので舌が
ちっとも疲れてこないのですよ。
こんなん出されましたら今日は
興奮で眠れなくなりそうです。

⑥蝦夷馬糞海胆 浜中

何と浜中の蝦夷馬糞海胆です。
真逆、この難しい時期に出逢えるとは
何と仕入れの力量が群を抜いてるのか
特別なルートを大切に保管されてるか
海胆の王様とも言える蝦夷馬糞海胆を
頂けるものとは食べる前からドキドキ
軍艦をゆっくりお口に突っ込んで行く
蝦夷馬糞らしい野性味のあるほろ苦さ
濃厚に展開する独特の甘美な香味とが
同時に進行して舌を陶酔の渦に巻込む

咀嚼した途端に膨らむ冷感がキュッと
口内に飛び跳ねて松茸の名残を綺麗に
お掃除して舌を潔くリセットしている
この温感冷感の緩急自在な運び方には
脱帽ですね。
実に巧みに観客の舌を沸かせ戸惑わせ
常に新鮮な旨味ウェーブを送り続ける
味覚の魔術師なのではないでしょうか。

⑦炙りトロ松

本日の松茸様のプレゼンテーションが有り
竹籠の上には純白のコロが雅に美しいお姿
長野県産¥20万/kgと言う相場の高級品
その高価な松茸を惜し気もなくサクサクッ
お父様が細かくスライスされていきます。
サクッと松茸の傘に包丁が入る度に胞子が
フワンと飛び散り鼻腔の中に入り込みつつ
高貴な匂ひを撒き散らしますので堪らなく
もう、お料理の仕込みの時間からうっとり

松茸の傘とコロを蒸し上げた煮汁で
スライスした松茸をじっくり染めて
その旨味エキスを吸ったスライスを
一枚ずつ細かく割いたものをご用意
割いた松茸は煮汁をたっぷりと吸い
旨味が馴染んでる為濃厚な香味です。

その細やかな松茸短冊を寄せて更に
剥がしの炙りトロを親指のサイズで
松茸の短冊と共に潜ませて握る一貫
鮪の中でも脂質分が一番多い部位と
肌理細かく割いた松茸を合わせます。

この辺の仕込み方や素材の施し方は
「鮨一幸のすべて」教科書に綴って
有りますのでご興味のある方は是非
御一読されると楽しみ方も各別かと

さあ、大将がギュッと炙りトロ松を
握っております。
目の前で大将がギュッと握り締めると
ジュワ〜ッと松茸の雫がタラタラ〜ッ
滝の如く滴り落ちて来るほどです。
眼前で繰り広げられます臨場感溢れる
鮨一幸のエンタテインメントショーに
客席よりワォ〜と歓声が上がってます。
見せ場も楽しく作って頂き高揚感MAX

このトロ松一貫は大将から手渡しにて
渡された瞬間も興奮が沸々と湧き上り
暫しジッとトロ松を眺めて見納めます。
一気に松茸を崩さないように零さずに
お口の中へとパクッと慎重に収めます。
炙りトロ松様が舌に無事着地した途端
舌一面が松茸の香りと旨味で浸り切り
フワァンと芳しく香りジュワァ〜ンと
松茸の旨味がどんどん膨らんで来ます。

細かく割かれた松茸が旨味エキスと共に
口内では華やかに輪舞し炙りトロが更に
松茸の旨味をグッと際立たせて来ます。
此れは正に陶酔を覚えてしまう味わい
松茸の香りと旨味がトロを超えて行く

五感を研ぎ澄まして味覚を全力で疾駆
そして五味を心ゆくまで感じ取り乍ら
響き渡る余韻にうっとり浸り切ります。

此れは舌殺しの破壊力を持つ魔の味覚
食べ切った後も松茸は長く口内に残り
余韻が長く留まり愉悦のひと時でした。

⑧小鰭

此処でトロ松の鮮烈な名残のうま味を
サッパリと断ち切る巧みな握り捌きで
舌をリセットする素敵な演出のご用意

キュッと引き締まってる小鰭の握りは
その身質が程よく切れ味の良い食感を
伸ばして来て口内をスッキリさせます。
そのシャープな身質の締まり具合には
酢〆と塩〆のバランスの良さを感じて
小鰭の皮の輪郭がクリアに伸びますし
身厚な肉感はシャープな味わいと共に
爽快な咀嚼感を走らせて来て清々しい
また、
舎利とネタの間合いが見事に馴染んで
絶妙に調和する味わいが舌に訪れます。
とても小気味良い切れ味が嬉しい一貫。

⑨鮑と赤海胆 三平の赤海胆

夏の名残である赤海胆に蒸し鮑を合わせて
鮨一幸スペシャリテの一貫がご用意される
本日は誠にレア素材が勢揃いの歓喜の1日
北海道素材のレアな夏物秋物尽しの鮨日に
お伺いさせて頂く事が出来喜びも一入です。

大将曰く
単に海胆と鮑を合わせただけでは美味しくない
扱う素材が最高級なもの同士だけから産まれる
美味の調和だからこその美味しさがある
其処に価値が生まれるんです、との御言葉には
重みを感じました。

赤海胆鮑の一貫を徐に舌に着地させて咀嚼する
赤海胆が仄かにミルキーな甘味を醸し出します
咀嚼を重ねて行くと段々と赤海胆が蕩けて来て
あの独特な少し野生的なほろ苦さを伴う甘味が
浮かび上がりだして其処に鮑の旨味がジンワリ
顔を覗かせて来て舎利の酸味を追いかけて行く
而して甘味苦味酸味が一体感を形成して妙味を
作り出しながら舌を巻き込んでいきます。
〆にフッと心地良く印象的な余韻を残して行く

この時期ならではの感慨深い味覚を頂きました

⑩穴子:白焼き 塩

此れもスペシャル穴子の握りです。
白焼きがホットに温感を伸ばして
舎利をグンと引っ張ってるカタチ

お口の中で穴子をmogmogすると
耽美な粉質感が口腔内を満たして
口福感を満喫させる白焼きの穴子
身質の生暖かい温感が膨らみ続け
舎利玉との温度感が心地良く調和

咀嚼感が堪らなく愛おしいと感じ
フワッふわの白焼き穴子の食感が
甘味と塩味を抜群にハーモナイズ

サラサラ〜ッと解けて行きます。
舌に甘美な味わいで解けて行く
身質から仄かに塩味が浮かんで
粉質感が優雅に舞い上品な身質
穴子の美味エレメント達が交錯
舎利と一緒に解けて行きながら
瞬く間に穴子の身が蕩けて行く
舎利の乳化が同時進行しながら
穴子との距離を詰めて一体化し
穴子自身は柔かい儘舎利に絡み
サラサラ〜ッと消えて行きます。
口内に残った穴子の甘い粉末が
心地良い余韻で舞い散りました。

⑪玉

Restaurant information

Details

Restaurant name
Sushi Ikko
Categories Sushi
Phone number (for reservation and inquiry)

011-200-1144

Reservation Availability

Reservations Only

ご予約はウェブサイトからのみ受付しております。
国内からのお客様、OMAKASE
海外からのお客様、TABLEALL

※店内での動画撮影はお控えください。

Address

北海道札幌市中央区南2条西5-31-4 スカレッタビル 2F

Transportation

5 minutes walk from Odori Station on the Sapporo Municipal Subway Namboku Line, Tozai Line, and Toho Line Approx. 10 minutes by taxi from Sapporo Station *Street between Tanukikoji 5-chome and 6-chome

263 meters from Tanukikoji.

Opening hours
  • Mon

    • 18:00 - 22:30
  • Tue

    • 18:00 - 22:30
  • Wed

    • Closed
  • Thu

    • 18:00 - 22:30
  • Fri

    • 18:00 - 22:30
  • Sat

    • 18:00 - 22:30
  • Sun

    • 18:00 - 22:30
  • ■ 営業時間
    ■二部制
    18:00~20:00
    20:30~22:30
    夜のみ営業

    ■ 定休日
    不定休
Budget

¥40,000~¥49,999

Budget(Aggregate of reviews)
¥40,000~¥49,999

Check the distribution of amounts spent

Method of payment

Credit Cards Accepted

(VISA、Master、JCB、AMEX、Diners)

Electronic money Not Accepted

QR code payment Not Accepted

Seats/facilities

Number of seats

7 Seats

Private dining rooms

not allowed

Private use

not allowed

Non-smoking/smoking

No smoking at all tables

Parking lot

not allowed

Menu

Food

Particular about fish

Feature - Related information

Occasion

With friends/colleagues

This occasion is recommended by many people.

Remarks

selection course only: 35,000 yen (excluding tax)