Restaurant name |
Oryouri Miyabino(Oryouri Miyabino)
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Categories | Japanese Cuisine |
Phone number (for reservation and inquiry) |
076-262-8026 |
Reservation Availability |
Reservations available |
Address |
石川県金沢市中川除町67-1 |
Transportation |
バス 片町(かたまち)[金劇パシオン前]バス停から徒歩約7~10分 869 meters from Nomachi. |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥10,000~¥14,999
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Method of payment |
Credit Cards Accepted (JCB、AMEX、Diners) Electronic money Not Accepted |
Private dining rooms |
OK For 6 people |
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Private use |
OK |
Non-smoking/smoking |
− |
Parking lot |
OK |
Space/facilities |
Counter,Tatami seats |
Drink |
Japanese sake (Nihonshu),Japanese spirits (Shochu),Particular about Japanese sake (Nihonshu) |
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Occasion |
This occasion is recommended by many people. |
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Location |
Secluded restaurant,House restaurant |
仙台空港を定刻に飛び立ったANA便は ほぼ予定どおりの時刻に小松空港へ、エアポートリムジンに乗り込んで
金沢の中心街へと移動、今宵から宿泊するホテルへ結局到着したのは夕刻、旅の荷物を解きしばし部屋で休憩。
久しぶりの金沢の街、繁華街から離れた場所にひっそりと店を構えられている大人の隠れ家的要素の強い當店
"雅乃"さんへ初訪させて戴きました。
実は店へと向かう途中、ひょっとして道を間違えてしまったのではないだろうか?と何度思ったことだろう~ 何せ
片町の飲食店街のメインストリートを完全に通り抜け街灯も少なくだんだん薄暗い住宅地の方へ足を進めること
五分程、入り組んだ路地の中に周囲の民家と同化するような建物が當店だったので心細くなるのも無理もない。
店主である"下平雅之"氏は金沢は料亭"銭屋"さんで料理長を務められた方であり敢えて激戦地から離れた場
所に店を構えた。と笑いながら話されておりましたが確かにこのロケーションは知る人ぞ知る店と云えるでしょう。
二階席もあるようですがカウンター六席がメインのカウンター割烹でありコース料理が主体、何種類か用意されて
いるコースの中から今回は最も安価な料理代 壱萬円の料理を戴いてみました。
以前にもレイティングしましたとおり京都以外の地では基本的に料理代金を壱萬円のものを頼んで比較対象を
しているからなのですが実は金沢の割烹に足を運ぶのはかれこれ六~七年ぶりのこともあり界隈の料理店の
相場感と様子見を兼ねて最も安価なコースをお願いしたというのが本当のところなのであります。
料理は先付の"しめじ、青菜と菊花の御浸し"から穏やかにはじまり二品目は"白鰈と玉子豆腐"を椀種にした
吸物、処変れば名称も変るのでしょうが"白鰈"という呼び名には余り馴染がなく店主に尋ねてみたところ能登の
七尾湾で水揚げされる鰈なのだとか?
懐石の根幹を成す椀物の吸い地は出汁感、塩分とも限りなくフラットに近い状態、それは水臭い吸い地というの
とは別物であり清らかさをギリギリの線で保たれているということであり出汁のひき方や味加減は流石と思わせ
てくれるものでした。
造りは"鮃"と鮪の中トロの二点盛、この鮃も白鰈同様に能登の七尾湾で水揚げされたものとのこと旨味が増す
まで寝かされた身は天然ものの証、養殖ものの鮃だったなら寝かせても旨味は増すことはないでしょうから(笑)
鮪の中トロも上品な脂の甘みが味わえるもので、これもギトギト脂の蓄養ものや養殖ものとは段違いに違います。
そして凌ぎで供された蒸したてホカホカの"栗と銀杏の飯蒸し"直後に織部の器で供されのは吸物風の"飛龍頭"、
これは先の椀の吸い地とは打って変わってコンソメ風の洋風スープ仕立て、焼物は"魳(カマス)"の焼き浸し風の
もの、これも能登の七尾湾で水揚げされたものなのだとか、さっきから3タテで"能登の七尾湾"という言葉を訊き
半ば、またか…とも思ったのですが仄かな酸味のある出汁で味わう魳焼きは美味、その後に供され料理のことを
店主は確か『はがくれ』の何とかです。と云ったように聴こえたが、これも処変れば何とやら…のひとつだろうか?
"天然もののなめこ"と何か違う茸が下の方に入っていたような気がしますが詳しいことは判らず(笑)
そして加賀野菜の"金時草"と"青かぶら"を炊いたものが供された後"しめじの炊き込みごはん"と蛤の味噌汁
と香の物、香の物の中の"錦糸瓜"が目を惹いたが特に味覚で感動を受けたというわけではありません。
食後に水菓子として紫芋で作った和菓子、棒茶を戴いてコース料理は、ひととおりです。
料理を戴いた感想はコースの中に山場や盛り上がりがなく、なんとなく始まってなんとなく終わってしまったという
感じ、もう少し華となる料理が一品ぐらいあっても良いのではないかという印象を受けました。
店主の"下平雅之"氏は能登の珠洲の出身で京都の祇園の老舗割烹"味舌"さんで腕を研かれた後、若干26歳
の若さにて"銭屋"さんの板場を任されたという方ですから相当の腕利きであられることは容易に想像ができます。
確かに"椀物"の吸い地の味からは"招福楼"さん系譜のソレが感じられ、ひとつひとつの料理も真面目に作ら
れたものであるということもひしひしと伝わってきました。
これを面白みに欠ける内容と解釈するか古典的で古過ぎると判断するかは食べ手次第、ある程度以上の割烹店
を相当数、食べ込まれた方のみに理解ができる、どちらかというと玄人好みの料理内容と云えるかもしれません。
その辺を踏まえた上での利用であれば大人の隠れ家として、とても重宝する一軒になると思います。
評価に関しましては色々な見方が出来ると思いますがコースの中に核となる華が欠けているように思われるとや
滋味を優先させた料理構成となっており味の抑揚や強弱が抑えられていることが口寂しい印象を感じた所以で、
このコースの内容であれば京都の割烹店の昼の五~六千円のコースと同等のように感じたことからサーヴィスと
CPの評価は低めに評価しております。
ただ、ここは京都ではなく金沢、★★★★(4.0)の評価でも良いのかもしれませんが翌日以降に伺った料理店との
評価の整合性を計るために総合評価は★★★☆(3.5)とさせて戴いた次第ですが、そのことは後ほどのレビュー
にて明らかになると思いますので、しばしお待ちを…(笑)