近場の温泉郷 : Shikano Yu Hoteru

東名阪自動車道四日市インターチェンジから国道477号線を菰野方面に向け、鈴鹿スカイラインから県道577号湯の山温泉線を経て、湯の山温泉を過ぎたら最初の三叉路を左折突き当たり。四日市ICから約30分。

東名阪自動車道名古屋西料金所から車で小１時間で辿り着ける。
この界隈に温泉は多いが、景観の風情を求めるのであれば、湯の山温泉とこちらが一番最寄りの温泉郷ということになるのではないか。
まだ小学生低学年の長男が、夏休みというシーズンオフも甚だしい時期に、突然「温泉にいってみたい」と言いだした。
それも、男同士…つまりは父親と二人でという条件付き。
何を思ったのか…テレビか映画でも観たのか、その辺りは定かではないが、それでは…ということで出向いた。

それなりの風情を感じさせる山道を走っていくと、いかにもといった感じの建物が出迎えてくれる。
部屋からは緑濃い山々が見渡せ…なんで、夏場に温泉なんだろうという疑念も、まあ、悪くはないかという気分にさせてくれた。
食事は部屋ではなく、用意された個室で。
それなりに努力はしているのだろうけれど、まあ、こんなものだろうといったところ。
それでも、地元の名産や地酒を取り入れるという努力は買いたい。
考えてみれば、その気になれば三重県は山海の珍味…それも、かなり個性的で豊富な食材に恵まれた場所だ。
努力は評価するが、それを十分に活かしているかと聞かれたら、やや微妙な気はする。

純米酒を希望すると、地元三重県は四日市にある宮崎本店の宮乃雪。
それしか（純米酒の）用意がないといわれれば、あまり好みの酒ではないにしても、そこは空気を読んで。
大人用の料理はこどもには量的に不向きとアドバイスされたが、お子様セットを見た長男は、案の定、懐石を食べたがったので、どちらがどちらの料理を食べたのかわからないような感じでシェアすることに。

温泉に置かれた鹿の彫刻に真剣にびびる長男が面白かった。
最近は、スーパー銭湯などで斬新な浴槽を見かけるため、目新しい感じはしなかったが、そこも風情。
それでも、やや露天風呂が寂しい気はしたけれど、湯は悪くなかった。
総括すれば…まあ、どこの温泉郷にでもある温泉旅館といったところか。