旧き温泉情緒に浸る宿の美味しい食事に感動！ : Ikariya Ryokan

　外国人に人気と云う信州スノーモンキーパーク方面に出かけてみた。
JR長野駅から乗車した急行バスまで、ほとんど外国人ばかり！
地獄谷温泉に向かう雪道を歩いてみても、周囲は外国からのお客様だ。
今回の目的は地獄谷温泉の混浴日帰り温泉だったが、ここにもアメリカ女性が…
結局、意気投合？して、温泉から渋温泉まで会話を楽しみながら歩いて別れた。

　渋温泉…と云えば「金具屋旅館」がとても有名だ。
その知名度の高い旅館の前にある少々古びた旅館がここだ。
最近は、コンクリートのホテルタイプではなく、木造建築の宿に好んで泊まる事が多い。
ここも明治、大正時代の頃から営業している歴史ある温泉旅館だそうだ。

　温泉街の灯が心を癒す頃、夕食の時間が始まる。
別室に案内され、ここで部屋食となった。
しっかり温泉に浸かった後なので、注文した生酒でほろ酔い気分。
しかも、夕食のお膳をよく見ると、美しく盛られた料理が並ぶ。
川魚の塩焼きや天麩羅など、ありふれた旅館の料理だが、その丁寧な調理に舌鼓を打つ。
リンゴで育ったという牛肉も良かったが、その他、漬物や小鉢まで食材が良い。
ごまかしのない一品一品が、理想的な旅館料理のお手本だと感じた。

　老夫婦が営む宿なので、施設やサービスの面で至らない点もあった。
しかし、丁寧な接客と美味しい食事…特に朝食…に心和み、楽しい旅の思い出となった。
また機会があれば、是非宿泊したいと思わせる一軒だ。