Restaurant name |
WINERYSTAY TRAVIGNE(WINERYSTAY TRAVIGNE)
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Categories | Other |
Phone number (for reservation and inquiry) |
0256-77-5460 |
Reservation Availability |
Reservations available |
Address |
新潟県新潟市西蒲区角田浜1661 |
Opening hours | |
Budget(Aggregate of reviews) |
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Method of payment |
Credit Cards Accepted (AMEX) Electronic money Not Accepted |
Private dining rooms |
not allowed |
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Private use |
not allowed |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables |
Parking lot |
OK |
Space/facilities |
Stylish space |
Drink |
Particular about wine |
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Occasion |
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Location |
In hotel restaurant |
Service |
Sommelier |
Website |
一面に広がるブドウ畑を目の前にして、私は久しぶりにブルゴーニュかトスカーナのワイナリーに来たような錯覚をしていました。1年以上本場のワイナリーに行けなくなってから、これほど本格的なブドウ畑を見るのは初めてで、なおかつそこに泊まれるなんて、ワクワクです。
新潟市郊外の海に近いワイナリーで、いまや日本中で知れ渡るほどの人気を誇る「カーブドッチワイナリー」。1992年に創設後すでに宿泊施設やスパ、レストランがあったものの、3年前にこの高級オーベルジュがオープンしたのです。その名は「ワイナリーステイ トラヴィーニュ」。ブドウ畑の真ん中に建つ、白壁、赤レンガ屋根の建物がまたヨーロッパのムード満点。インテリアもディテールにこだわりぬいた洗練された素敵な出来栄えです。
「ぺんぎん」「あなぐま」などと動物の名前が付いた客室が全10室。私たちは2階にあるデラックスルームのひとつ約44㎡の「おうむ」の部屋に泊まりました。(2人ステイ2食付きでひとり40000円ほど)。ゆったりした室内はやはりヨーロッパの上質なオーベルジュの1室の雰囲気で、とてもセンスがよく落ち着きます。2階にあるのでブドウ畑を一望できるし、あえてテレビがなくて、鳥の鳴き声やブドウ畑で作業する機械の音などが聞こえてくるだけの静寂の宿です。
そしてここでの楽しみはカーブドッチのスパークリングやワインを飲みつつグルメが楽しみなレストランでの食事に他なりません。ワインのことを良く知っているシェフが、ワインに合わせて作り上げた料理は素晴らしいものです。
東京の名店やフランス ブルゴーニュ地方で研鑽を積んでワインにも精通したシェフ佐藤龍氏は、このワイナリーにオーベルジュがオープンするのに合わせて、3年前に来られたのです。新潟は縁もゆかりもなかった土地だそう。角田浜の地に魅せられ、料理を通して美味しさだけではない楽しさや発見を届けたいと、東京から移り住んだそうです。近隣の農家さん、日本海の間瀬漁港の漁師さんなどの素朴な笑顔に触れたり人柄を知ったので、お皿の上だけでは見えないものを伝えたいと思うようになったとおっしゃいます。
ワイナリーの真ん中で料理ができることに感謝しているといいます。ワイナリー業務にも携わり、経験を積んで様々な知識を得て、今ではワインに合わせた素晴らしい料理を生み出すに至ったのです。
ディナーテーブルへ案内される前に、まず屋外テラスで食前のスパークリングを頂きます。ぶどう畑を前にしてテーブルに置かれていたのはここカーブドッチのお薦めロゼのFUNPPYです。初夏の爽やかな味わいです。アミューズをつまみながら、そよ風に吹かれながらの一杯は最高の時間です。ロゼでのどを潤したらレストラン内のテーブルへ移動。ワインペアリングは6杯で6600円のをオーダーします。
約10皿からなるスペシャルディナーコースは季節の香り、出来立ての香りを大切に出されます。レモンクリームとコウイカ(スミイカ)のクリュ(刺身)。甘みのある新玉ネギのムースにレモンを合わせ、イカにこれほど合うソースが他に思いつかないほど最高の味わい。合わせるのはシャルドネ・ノンバリック2019年の白い花の爽やかな味わいも絶妙です。
トマトの半生状態のフリットの上に少し炙った香ばしいのどぐろを載せて、オレンジビネガーとコリアンダーシードのソースをかけた1品には2019年のツヴァイゲルトレーベが合わされます。
こんな風に幸せなワインペアリングのディナータイムが続きます。最後に出たのは予想外のほのぼの幸せになれる一品でした。いろいろ使ってきた食材で出汁を取った濃厚で味わい深いコンソメスープです。米どころ新潟らしく、団子が1つ浮かんでいました。
ところで皆さんは「国産ワイン」と「日本ワイン」の違いをご存知でしょうか?国産ワインは外国由来の原料を使って日本で生産したワインのことですが、日本で作った原料を使って日本で生産したワインこそが「日本ワイン」と呼べて価値があるのです。
この日本ワインを作ることに人生を捧げてきたのが越智希一郎氏。掛川千恵子氏と共にこのカーブドッチワイナリーの創設者です。ブドウ農家出身で、思う存分ワインを楽しんでもらえるようにと、バラの咲くイングリッシュガーデンやスパなどの複合施設に成長させたといいます。最初はお金がなかったため、ブドウの苗木をオーナー制で1本いくら・・・でやり始めたとか。
個性的なワインを作ること、東京からもワインを買いに来てもらえることを目指して頑張って来られたそうです。今ではそうした目的はすべて実現しているのです。現在は越智氏は北海道に行かれて、掛川氏の息子さんがワイン造りを担っているそうです。
敷地内にはカーブドッチと一緒にやっていこうというパートナーのワイナリーもいくつか点在し、いろんなワイナリー巡りを楽しめます。フランスの田舎の村を散歩しているような気分で、気に入ったワインを手軽に購入して送ってもらうこともできました。いくつかのワイナリーの個性的なワインを自宅で楽しむことをお土産にしてチェックアウトしたのでした。
日本全国で美味しいお店や個性ある宿を巡っています。
https://5penguins.fivestar-club.jp/japan/16199/