花椒の辛さに特化した麻婆麺
2023年12月
「麻婆麺1,000円」
久しぶりに来てみるかあ、とぶらりランチ訪問。すると、現在のイチオシは麻婆麺らしい。なぜなら、すべての座席のメニューの一番上に、麻婆麺の写真付きメニューが置いてあったから。期間限定麺だったものがレギュラーメニューに昇格したらしい。ほうほう、ならばいただきましょう。なにせここは、麻婆麺発祥の地・新潟県で、す、か、ら。ほーっほっほっほ。最近新潟県のラーメンの知名度が全国的に急上昇しているような気がするなあ。
着丼したので麺を写真に撮ろうとしたら、えらく粘って重かった。これは、麺に麻婆アンを直接かけたスープ無しタイプですね。
アンを麺によーく絡ませるひと作業を経てから、ようやく実食。あ、熱い~。よく冷ましてゆっくりいただきましょう。
いいね、旨いね。麺は20番中細麺。麻婆あんは、カタクリをしっかりきかせた粘りの強いタイプ。しかも結構辛い。口はヒリヒリ、頭は火照って来ている。が、普通と少し辛さが違うぞ。と、ここで写真付きメニューにわずかに書いてある説明を読んでみる。何ですと、豆板醤不使用?…どういうこと?
あ、つまり唐辛子カプサイシン系の辛みは使ってないよ、ということなのかな?ということは、辣の辛みじゃなくて麻の辛みに特化したよ、ということだね。それで、日本人はあまりなじみのない辛さだから余計ヒリヒリするわけか。面白いことするよね。
で、刺激的でおいしかったのだよ。味そのものは甘みも感じられて旨みたっぷりだったし。
頭角を現してきた大器晩成型ラーメン職人
2023年1月
「らぁめん800円+半チャーハンセット350円」
いつもは頼まない半チャーハンをオーダーしたのは、いつも以上にお腹がすいていたというわけではなく、Go To Eat券を使える最終日だったからなのだ。実はこの店の前に別な店に行って、使えないと言われて転進してきたのだ。ありがとう「武者気マツノ」さん、おかげで使い切ることができたのだ!
久しぶりにこちらの醤油ラーメンを食べるけど、旨いなコレ。麺は18番中太麺で、コシのあるしっかりした食感。加水率は平均的かな。
ホウレンソウ、座布団みたいな四角いメンマ、熱でとろけるチャーシュウのトッピング。刻みネギも適度に散らばる。
力強くやや濃いめの色の醤油(たまり醤油っぽい)と、みりんの甘さが純朴で素直な味だ。スープは豚骨のあまり濁らせない煮だしをベースに、イワシ煮干とカツオ系のブシのダシがしっかり感じられる。旨味調味料など不要の、やや和風な醤油ラーメン…イケてるゼ!
チャーハンは黒っぽい見た目が京都・新福菜館を思わせるデキ。ラーメンと同じ醤油ダレで味付けしてるんだな。当然、相性バッチリ。
夏の冷やし魚介ラーメン
2022年7月
「冷香麺 900円」
連日35℃だの40℃だのと殺人的な気温になっている。さすがに昼は冷たいものを食べたいなあ。武者気マツノさんなら、夏の限定麺を出してるんじゃないかな。と思いついて検索すると、狙い通りのメニューを発見!それ行けっ!
その名も「冷香麺」冷たい魚介ダシ醤油ラーメンだ。キリリと冷えた麺は、驚くほどに強いコシ。歯をはじき返すような食感が楽しい。
スープは、鰹節とイワシ煮干のダシがダブルで押し寄せる。動物的な旨みは感じず、脂肪分少な目でサッパリしている。
紫玉ねぎと青ネギが散り、ササミらしい鶏肉をほぐしたものがトッピングされている。チャーシューは、多分成形バラ肉のもの。分厚いのが一枚、脂肪の部分もあえて残して、ラードのむっちりした食感を楽しもうという趣向だ。しっかり煮て少し油を抜いてあるので、それ程しつこくなく、まずまず狙い通りだと言えよう。
うま味調味料不使用らしく、スッキリしてキレのある味。涼味と形容するにふさわしい一杯だ。
「清酒ラーメン」のイベント作品
2022年1月
「緑豚つけ麺 1,000円」
酒の卸問屋 原商(株)さんが、新潟県の多くの酒蔵に声をかけ、「越後銘門酒会」を立ち上げた。このグループの企画の一つとして、ラーメン店とコラボした期間限定の「清酒ラーメン」を売り出している。ラーメン店と酒蔵のコラボで、20店以上のラーメン店で実施しているのだ。その中でも異彩を放っているのが、長岡市・吉野川酒造の吟醸酒を使った「緑豚つけ麵」である。武者気マツノで提供している。「黒衣ショウ」さんの先行レビューで画像を見たら、見た目のインパクトにどうしても食べたくなってしまった。翌日、さっそく訪問。
抹茶練りこみ自家製麺は、16番太麺。食感が固めなので、少し短めにして、すすりこみやすくしている。麺を飲み込んだ後に、フッと抹茶の香りが鼻から抜ける。コシが強く、食べごたえがある。
つけ汁は、豚骨白湯に抹茶を大量投入したもの。スープに粘度があり、コシの強い太麺に負けない。濃い豚骨白湯の甘味に、がっぷり四つの抹茶フレーバー。抹茶チョコとか抹茶ようかんみたいな、スイーツに通じる独特のおいしさがある。これは楽しい。
レンゲに入った日本酒ジュレを入れると、ホワンと旨さが加わって、まろやかになる。とってもいいバランスの旨さになっている。見た目通りのインパクトのあるつけ麺だ。つけ汁、最後まで飲んじゃったよ。
ただ、「清酒ラーメン」というお題にしては、抹茶のインパクトが強すぎたかな。焦点が完全に抹茶に行ってしまっている。このイベントものとしてでなく、単独で出してもいいくらいのインパクトなのだが、あと一つ何かストーリーが欲しい。抹茶は村上のやぶきた茶を
使ったとか、新潟や長岡の何か名産を絡ませるとか。もしそういう要素を付加できたら、大看板になりますぜ。
それにしても、麺とつけ汁の両方に抹茶を大胆にアレンジし、かつとってもおいしい大傑作イベントラーメンだ。
がごめ昆布で新感覚
2021年8月
「とろこぶ冷やしつけ麵」900円
「武者気」が今夏提供する期間限定冷製麺は、「とろこぶ冷やしつけ麵」だ。がごめ昆布のダシでトロトロにしたつけ汁に、キリッと冷やした中細麺をつけていただくのだ。がごめ昆布は、普通の昆布にくらべて、粘り気のもとになるフコイダンを倍近く含んでいる。フコイダンは、がん抑制効果、免疫力強化作用があるとして、健康食品としても注目されている食材だ。
麺の方には、すったとろろが載っている。とろろごと麺をつけ汁に投入すれば、なお一層のドュルンドュルンな粘り気のある汁となり、つけ麺としては麺と汁の一体化に理想的な様相となるのだ。しかも全体がキリリと冷えていて、こんなのを食べていれば、どんなに暑い夏でもへいちゃらさ、あはは、あはは、あはははは。とGo to heavenになること間違いなしなのだ。
夢中で麺をすすり、気づけば冷たいつけ汁がたっぷり残った。さて、どうするべえ。どこにも書いてないが、手を挙げて割りスープを頼めば、この店なら二つ返事で割りスープを出してくれることだろう、だが…。この冷え切ったつけ汁をホカホカのスープで割るなどとは、なんと無粋な…。と思い、そのまま冷水で割ってみた。あ、旨い。とろろも刻みのりも刻み昆布もつけ汁には残っているし、ショキショキとしたみょうがが美味。こりゃね、冷水割りでフコイダンを全回収するに限るね。
ここにもラーメン大好き職人がいるね
2021年2月
期間限定「準蓮 税込850円」
ほぼ2年ぶりの来店。開店当初は経営戦略のスマートさばかりが目立っていたが、最近はラーメン職人としてのセンスの良さが前面に出てきている。マツノっていう二つ名を冠したことと関係あるのかな。
あ、やっぱり限定ラーメンを出してるな。なになに、「準蓮」!味噌ラーメンですか、いいですねえ、じゃこれお願いします。このネーミングからすると札幌「純蓮/すみれ」のリスペクトラーメンでしょうなあ。名店に準ずる味ってネーミングに知性も感じられますねえ。
着丼した一杯は、濃いめのスープに16番太麺の固ゆでを合わせた個性的な一杯。
ん?何か不思議な風味がするぞ。何だろう何だろうと考えて、多分コリアンダーかクミンだろうと思いついた。でも、ひょっとするとスパイス単品じゃなく、ガラムマサラを足したのかもしれない。いわゆるカレーパウダーだ。白味噌じゃないのにスープの色が少し黄色がかっているところを見ると、ターメリックも入っている感じだから、ガラムマサラだな。もちろん、ほんの少しなので、味噌や生姜に隠れてほぼ気づかないくらいのニュアンス。
面白いことするねえ。そしてそれが個性的な旨さになっているのよ。やるねえ。
お兄さん、トレンディーだね!新潟初メニュー
2019年5月
昆布水入り塩つけ麵 税込880円
昆布のダシがきいた冷水に入れたつけ麵、ここ2~3年前から東京で少し話題になっている。代表的なお店は東十条の「ほん田」、兵庫県のロックンビリーS1。また、つけ麺ではないが、ラーメン博物館に利尻ラーメン「味楽」が昆布だしガッツリのラーメンで出店し、話題になった。
こういうエッジのきいたラーメントレンドを見逃さず、「武者気」で期間限定ラーメンとして売り出すというのだからありがたい。県内でこういうつけ麺を出すのは初めてじゃないかな。
水出し昆布水につかった18番中麺。しっかり冷水で締められてコシが強い。つけ汁は熱く、節系の魚介だしがきいている。塩ダレながら味のとがりがなく、少し酸味があり、大勝軒のつけ汁の系統という感じがする。つけ汁には、塊状のチャーシュー、座布団型の四角いメンマ、板のり、刻みネギが入っている。辛味は無し。
どれどれ、店内の張り出し表示に従ってみよう。まずは昆布水のまま一口、と。おお、昆布のグルタミン酸がええ具合ににじみ出ている。で、つけ汁で食べる、と。うむ、当然この方がおいしいわな。グルタミン酸+イノシン酸の旨味の相乗効果というヤツをダイレクトに体験できるね。
味の濃いチャーシューは、逆に昆布水の方に入れて、麺と一緒に食べるとスッキリ繊細な旨さになる。麺を食べ終えたら、昆布水とつけ汁をレンゲでブレンドしながら「割りスープ」感覚でスープとして楽しめる。
いいね、現代ラーメン最先端のつけ麺だぜ。
看板ラーメンはREDだ!
2017年5月 武者気RED 800円
好んで辛い物を食べる趣味は無いのだが、この店で未食のレギュラーメニューだったので「武者気RED」800円をオーダー。これが旨かった。
麺は20番細麺。加水率はやや高い。
スープ一口目で辛さがのどを直撃。ヒーハー!浅漬けキムチのような白菜が辛いスープによく合う。もやしとともに麺をほおばると、辛いスープのせいか麺の甘味を感じて美味。穴あきレンゲで沈んだ具を拾い、おそるおそる辛いスープをすする。この辛いラーメンは、他の店で見かけたことのない感じだ。
今まで「無難なレシピで金儲けの旨い店」なんて感じにディスってたけど、こめん。看板ラーメンは「武者気RED」だったんだね。しっかりした獣系スープに魚介風味も加え、土台を作った上での辛いスープ、オリジナリティーもあって感服しました。
経営面で練られた新店・再
2014年8月 「和風冷やしぶっかけそば」\750
やはり関東圏のラーメン・トレンドをしっかり押さえたコンセプトで経営しているお店だ。関東圏の人気店では夏限定でよく出される『合えそば/混ぜそば』の系統のメニューを夏季限定で出してきた。「和風冷やしぶっかけそば750円」である。一時世間で流行った油そばのアッサリ版だ。
丼に、大根おろし、温泉卵、揚げねぎ、刻みねぎ、刻みキュウリ、削り鰹節が載せられている。他に真四角メンマ2枚、チャーシュー1枚、くし切りレモン。
麺は18番中細麺。加水率は平均的。麺は大盛りが標準のようだ。全体にたらたらっとラー油がまわしかけてある。ここに、そばやうどんのタレとほぼ同じものをぶっかける。よーく全体を混ぜて、いただく。
濃いめのタレが全体を包む。揚げニンニクも混じっていて、香ばしい。今日みたいに暑い日には、これです。旨いです。
今まで、冷やし中華を嫌いなばかりに、夏でもやせ我慢をして熱いラーメンを食べていましたが、こういうメニューがあればそっちの方がいいに決まっています。もうありがたいばかり。最後に割りスープサービスがあると、なおうれしいけど、レンゲ上でお冷やで割って飲んだからいいです。そのシャシンはピンボケしてたし、そもそも貧乏くさい画なのでカット。
2014年4月 ラーメン \680
まだ今年出来たばかりの新店。今まで行った人の評判はそれほどでもないので、大して期待せずに入店。しかし立地はいい。大型電気店や書店が並ぶ大型駐車場の一角。
入店すると、ずらりと待合用の椅子が並び、食事スペースまで細長いアプローチが続く。なるほど、新潟市の人気店の作りを学んでいるね。週末に急に増える客をさばくための体制がしっかりしている。店には仕切りでカウンタースペースをふやし、面積に対して席数を増やしている。これは、経営面でしっかりした考えを持ったオーナーだ。
ラーメンがまた、トレンドを取り入れた実にオーソドックスな現代ラーメン。シンプルな醤油味に節系の魚介風味を足した醤油だれ。煮干の風味がグンと強いのは、煮干の香味油を使っているのではないか。スープは濁らさないとんこつ煮出し。きちんとうまい。
メンマは角切り風で面白い。全体としての面白みにはかけるが、現代のラーメン好きが何を求めているかを、きちんとつかんでいる。ラーメン好きではなく、経営手腕に優れた実業家がラーメン店をプロデュースしたという印象だ。
麺は加水率平均的な18番中細麺。
適度なこってり感があり、飽きがこない。辛味噌ラーメンもあり、一般客には必ず受ける店だ。
Restaurant name |
raxamemmujakimatsuno(raxamemmujakimatsuno)
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Categories | Ramen、Tsukemen |
0258-86-8253 |
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Reservation Availability |
Cannot be reserved |
Address |
新潟県長岡市古正寺字中割353-1 |
Transportation |
3,629 meters from Nagaoka. |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget |
~¥999 ~¥999 |
Budget(Aggregate of reviews) |
~¥999~¥999
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Method of payment |
Credit Cards Accepted Electronic money Not Accepted |
Number of seats |
42 Seats |
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Private dining rooms |
not allowed |
Private use |
not allowed |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables |
Parking lot |
OK |
Space/facilities |
Counter,Tatami seats |
Occasion |
Alone |With friends/colleagues This occasion is recommended by many people. |
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The opening day |
2014.2.28 |
2024年5月
「つけ麵・熱盛」900円
GW最終日。昼食をとろうと車を出すと、やけに交通量が多い。なんか皆さんウロウロしてるなー。最終日まで遊んでやるぞと気合入れまくってるのかなー。まだ正午まで30分あるから、そこそこの人気店でも大丈夫だろうと、こちらに入店。っとと、5人待ちか、仕方ありません。
5分くらいで案内され、つけ麺を熱盛でオーダー。ひととおりシャシンを撮って食べようとしたら、飛び上がるくらい熱かった。冷や盛りを食べ慣れてるから、無意識にそんなに熱くないと思い込んでいたんだな。麺がアツアツの湯に浸っているのだ。いや待て、よく見るとお湯じゃないぞ。確かめてレンゲで飲んでみると、こりゃあ割りスープだ。熱々の割りスープに浸してあるのだ。これは一工夫だねー。感心した。
その後、フーフーよく冷ましつつ食べ進める。16番の太麺かな。モチモチタイプのやや多加水麺。つけ汁は鰹の風味が目立つ魚介ブレンド出汁のシャバシャバ醤油味。
麺を食べ終えたら、残った割りスープをレンゲですくい、つけ汁と合わせて楽しめる。おいしいから、結局丼の割りスープを全部飲んじゃいましたぜ。