Restaurant name |
Momen
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Categories | Japanese Cuisine |
Phone number (for reservation and inquiry) |
06-6211-2793 |
Reservation Availability |
Reservations Only |
Address |
大阪府大阪市中央区心斎橋筋2-1-3 |
Transportation |
340 meters from Shinsaibashi. |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥20,000~¥29,999
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Method of payment |
Credit Cards Not Accepted Electronic money Not Accepted QR code payment Not Accepted |
Number of seats |
9 Seats ( Counter seats 9 or 10 available) |
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Private dining rooms |
not allowed |
Private use |
OK |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables |
Parking lot |
not allowed |
Space/facilities |
Comfortable space,Counter |
Drink |
Japanese sake (Nihonshu),Japanese spirits (Shochu),Particular about Japanese sake (Nihonshu) |
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Occasion |
This occasion is recommended by many people. |
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Location |
Secluded restaurant |
大阪ミナミには知る人ぞ知る「ミシュラン通り」と呼ばれるエリアがあります
あの空高くに輝く明星ミシュランの星を獲得した店名が立ち並ぶミナミの裏通り
今宵初めてこのエリアに来ることが叶いました
本日は大阪心斎橋ミシュラン2つ星の予約困難人気店「もめん」さんの8席貸切の特別な食事会です
小さな間口の打ち水のされた石畳、
暖簾に吹き抜ける風に誘われ奥へと引き寄せられてゆく
ひとたび足を踏み入れると人を寄せ付けぬような張り詰めた空気が包み目の前には分厚い一枚の檜のカウンターがどっしりと構える
飾りといったら季節の花が一輪挿しに1つあるだけで無駄なものを排除する整然とした空間はまるで茶室のように清らかそのもの、
側を行き交う若い料理人の粛々とした動きを目で追うているとこちらにまで伝わる緊張感、自ずと胸が高鳴ります
8名が揃い暫くすると雰囲気は一変します
現れた大将は主役演者のようなオーラで客の視線は大将一点に向けられる、その軽快な大阪弁は緊張の氷を溶かすように人懐っこい笑顔で客を魅了しいつしか身を乗り出し聞き入る自分に気がつくのです
◇瓶ビール
◆帆立と車海老 林檎ソース
漆の盆に出された端正な料理ににうっとりしながら小さなグラスのビールをひと口
甘酸っぱい林檎ソースはスッキリした酸味で例えるなら和風カルパッチョのよう、レアな貝柱と弾けるような海老の食感が際立ち面取りされ丸くカットされた林檎がなんとも愛らしい
◆海老芋と零余子ムカゴの唐揚げ
大胆にもそのままの大きさで現れた海老芋、こちらはふっくら炊いた芋をカラりと揚げた一品
箸を入れると熱々の湯気が上がりねっとりと甘い口溶けに唸りをあげる素材勝負の王道
◆椀物
繋ぎなし蟹しんじょと粟餅
朱塗の椀の蓋を開けると蓋の裏の水滴が一筋流れゆらりと湯気が上がる
中には透き通った澄み切った出汁、伸びの良い粟餅に柚子の香り少し早い元旦の雑煮のような特別感があり子供のようにはしゃぎたくなる
身体に染み入る雑味のない出汁でこれぞ日本料理の真髄を知らしめる極上の味わいです
◇ 鄙願(ひがん)新潟県
◆お造り
戻りガツオ 真鯛
初冬を迎える走りの白椿の器
これは有名な作家の作品ですか?と大将に伺うと「私は若い作家を応援したい、自分に出来ること、それは敢えて若い作家の作品を使い次世代へと繋いで行くという事だと思っているんです」と大将の真っ直ぐな笑顔が誇らしい、
それは良い店で出す器は有名作家の物だと勝手に思い込んでいる頭の硬い私の目を覚めさせるような言葉でした
現れた造り、
何故これ程美しく美味しいのだろう、ハリ艶滑らかな舌触りただの鰹のタタキとは到底思えない
初めて出逢う鰹に溢れる感動の波は途切れる事なく押し寄せてくる
大将に聞いてもそこが腕ですわ、と熟練の客あしらいでここでも軽くかわされてしまった
せめてもこの味を記憶したいとこの尊い至福を目を瞑りゆっくりと味わう
◇麒麟山 新潟県
◇上喜元 大吟醸スペシャルブレンド 超限定酒
アフターコロナへの少しずつ日常を取り戻せるようにと以前の日常を追い求めたい(be after)という気持ちをこめた超限定酒50%精米、上喜元至極のスペシャルブレンド
◆かぶらと春菊のおでん
ほっこりと炊き上げられたかぶらは
箸で崩れると落とさぬように口に運びます
熱い〜っとホクホクしながらお出汁にシュンだほろほろのかぶらと冷酒はたまらぬ相性の良さ、寒さの中ほっこりと温まる大阪の味でした
◇黒龍
◆ 牛肉と長芋の朴葉味噌焼き(ほおば)
七輪の上に立派な朴葉、上には朴葉味噌(ほおばみそ)が塗られさしの入った和牛と長芋が置かれているた火が通る頃合いをみてやがて食べごろが来ると大将から声がかかる
その絡んだ味噌の味の良さといったら…
優しい甘みでサクサクの長芋の粘りと味噌の絡んだお肉の味塩分は全体に控えめで旨味と麹の甘みが特徴的、少し焦げ付いた香ばしさがたまりません
◆卵焼き、ご飯、お味噌汁、香の物
温かいお茶とともに
大将が目の前で焼いてくれる卵焼きと濡れるように艶めく白飯は世界一幸福な朝ごはんのよう、
ふっくらしてジュワッとして甘い金色の卵焼き、
どんなに高級な食材で美しく飾りつけられた料理よりこれがいい
漬物をかじってまたご飯をひと口入れる、思わずお代わりと言いたくなってしまう〆ご飯です
◆デザート
洋梨のコンポート
飽きない料理は家庭の料理なのだと大将は顔を綻ばせる
それはシンプルなほど難しく奥深い、そんなもめんの一品一品は母の心を繋いだものに他なりません
どれだけ生活が豊かになっていっても土の匂いを忘れかけている現代人に再び日本料理の心を思い出させてくれる料理
今まで感じたことのない熱いものが込み上げてくるのは何故だろう
心満たす料理を作り続け後世に繋ぐ料理への美意識「もめん」という店は大将の信念そのものなのかもしれない
叶うのならもう一度訪れたい…そう願いながら暖簾から顔を出す笑顔の大将に名残惜しく手を振り、いつもは渡さないといただいた名刺を落とさぬように握り締めました
美味しかったなぁ、