Restaurant name |
Koganeya
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Categories | Western Cuisine、Italian、Curry |
Phone number (for reservation and inquiry) |
06-6697-7577 |
Reservation Availability |
Reservations available |
Address |
大阪府大阪市東住吉区山坂5-2-25 |
Transportation |
JR鶴ケ丘駅から東へ徒歩1分 56 meters from Tsurugaoka. |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥2,000~¥2,999~¥999
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Number of seats |
24 Seats ( 2人掛×1、4人掛×1、6人掛×1、12人用丸テーブル) |
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Private dining rooms |
not allowed |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables |
Parking lot |
not allowed |
Space/facilities |
Comfortable space |
Drink |
Japanese sake (Nihonshu),Wine,Cocktails |
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Occasion |
With family/children |With friends/colleagues This occasion is recommended by many people. |
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Service |
Take-out |
With children |
Kids are welcome |
難波から関西空港まで行く間、鶴ケ丘で途中下車。
鶴ケ丘駅前、改札出てまっすぐ前を見ると、そこに 「こがねや」 というレストランがある。
今回の大阪食い倒れ旅行(?)最後の日、どうしても会ってみたい人物がいた。
この人物、私が勤めている会社に出入りしていた営業マンであった。
もう17~18年前のことである。
彼は大阪人。
彼の明るいキャラクターに癒された。
私も仕事の話はめったにしないので、彼は私のところへ来ては緊張をほぐしていた。
プライベートでお好み焼きを作りに我が家まで来てくれたことがある。
びっくりしたのは、めんつゆで具をといて焼いてくれたのだが、それが意外にも美味しかったこと。
「めんつゆ = そば、そーめん、ひやむぎ」 と思うのが普通であろう。
北海道民にとって想像もつかないレシピであったが、そのお好み焼きに喰らいついた思い出がある。
札幌のお好み焼き屋さんとは違う味に出会ったことだ。
そんな彼が会社を辞めるということで職場へあいさつにきた。
大阪の実家の料理屋を継ぐということらしい。
そんなことよりもヤツに会えなくなったことが寂しかった。
私の旅行は、アポ無しが多い。
マイレビュアー、リチャード1958さんのところへいきなりお伺いして、「小樽のめたぼ」ですと言ったらさすがにびっくりされていた。
お忙しいところとても申し訳ありませんでした。
今回の「こがねや」訪問もアポ無し。
食べログでお店の存在を確認し(この時は役にたった~^^)、定休日を調べ、万全の態勢で臨むことにした。
17年ぶりに出会ってヤツのびっくりした顔が見たい。
たったそれだけの単純なことである。
店を出るときまでおいらに気が付かなかったら、フフフ、店の外まで引きずりだしてやろう。
お店は本当に駅の前。
食べログの外観の写真も役に立つものである。
家族3人でお店に入る。
「いらっしゃ・・・・・・ぁ~ん?」
えっ? あなた・・・誰?
厨房の奥から ??? の顔。
フリーズしている。
「先生・・・ ですか?」
くだらない業界用語である。
当時30台そこそこの私でも業者からは「先生」と呼ばれ、医者と教師以外は先生と呼ばんでくれとよく怒ったものである。
それでも今日まで空白の17年があったわけで、そのときのまんまの呼ばれ方にとても懐かしさを覚えた。
よくもまあ、顔を覚えてくれていたものだ。
「お久しぶり! よく覚えてくれてたねえ。」
ここは食事をするところ。
おまかせで変に気を使わせるよりも、ここはしっかりとメニューから注文をした。
私は、お店の壁に貼ってあった石焼カレーオムライス。
相方は、豚ヘレ一口カツ。 豚へれーろかつ とは違う。
豚ヒレひとくちカツである。
娘はオムライスを注文。
えっ? いま、なんつった? オムライス注文したの?
私が好きなオムライス、血は争えん???
嬉しかった~。
食事を作り始めた。
オープンカウンター?なので、作っている姿がよくわかる。
ほどよい緊張感。
石焼カレーオムライス(800円)・・・
オムライス好きとしてどんな感じなのだろうか。
石の器の中にジュージューと音をたてながらカレーがやってきた。
白いご飯の上にはオムレツのような玉子がかぶさり、さらにカレーがかけられている。
ご飯を玉子で包んでいる「オムライス」では無い。
熱い石の器なので、やがてご飯はおこげに、カレーはだんだんと水分が飛んでスパイシーになってくる。
オムの存在感は薄いが、食べ進むにつれ美味くなるカレーである。
相方の豚ヘレのひとくちカツ。
柔らかくボリュームのある豚カツだったそうで満足していた。
ヘレ肉とは?
ヤツにヘレ肉ってなんや? と聞いたみた。
北海道ではヒレ肉と言うんだけどね。
「こちらじゃ普通にヘレ肉って言いますよ。」
なんで?
フランス語では「フィレ」が語源と聞いたことがあるけど、「ヘレ」より「ヒレ」のほうが語源に近いと思うんだけど・・・
大阪にはチャップというのも存在する。
彼にチャップってなんや? と聞いた。
ロース肉ということらしい。
私の知っている豚チャップというのは、豚肉をケチャップソースを絡めたもの。
文化の違いっておもしろい。
娘のオムライスは正統派のフォルム!
味見をしようと思っていたら、平らげてしまってた・・・。 残念・・・。
ごちそうさまと思っていたところ、お店の一押しという 「牛タンシチュー」が登場。
柔らかい酸味、コクのあるデミソース。
厚めにカットされているが、実に柔らかい。
タンの食感は失っておらず、手間をかけて煮込まれている牛タンだなあと思う一品。
その瞬間、彼への想いは尊敬に切り替わった。
くやしいので、パンでソースを余すことなくさらってやった。
・・・・・・ったくぅ・・・。
・・・・・・美味っ!・・・。
お店の客層は、小さな子供連れ、老夫婦、昼時のサラリーマンなどで、地元密着型の洋食屋というスタイル。
彼は3代目だそうだが、先代から代々受け継がれてきたものなのであろう。
そして彼を含め、スタッフ全員が笑顔のもてなし。
ホール全体を機敏に受け持つのは彼の奥さん。
北海道出身、輝いて見えた。
さて飛行機の時間がせまってきた。
帰らなくてはならない。
またの再会を約束し、店を出る。
雨の降る中、我々が駅の中へ入るまで彼は何度も何度も頭を下げ 見送ってくれた。
バカ野郎、いつまでも営業マンじゃないんだぞ・・・
ありがとう、ありがとうね。
・・・また来るから。
いいかい、今度はお前に会いに来るんじゃないんだぞ、オムライスを食べに来るんだから。
ちょうどいいことに彼の姿はぼやけて見えなくなっていた。
顔をしたたり落ちる雨のしずくは しょっぱい味がした。