質実剛健 ストレート勝負 : Ino mata

埼玉が誇る鮨の名店・猪俣さんに行ってきました。
夜20時からの部。この日のお客さんは6人。あとで知りましたが今は6席のみで営業してるのとのことです。大将と女将さんの２名体制、お弟子さんはいらっしゃらないようで、お二人で切り盛りされてるご様子。

この日の握り。つまみはなしで握りオンリーの直球勝負。

・福岡産の白イカ
　酢橘の酸味が効いた、甘くさっぱり、ねっとりとした味が良い

・広島産カワハギ
　肝をネタとシャリの間に添えて握る。濃厚な肝の味わいがカワハギに深みを与えており
　素晴らしい一貫

・うに
　大分県産とのこと。濃厚な味わい。小皿で頂きます

・しまあじ
　よくある肉厚で三角形なカットではなく。平面なネタカット。寝かせてあるのか
　深い味わいに感じます。
　
・さわら
　身はやわらかく、サワラらしい味わいが楽しめます。

・えび
　特大のえびが３尾のった握り。甘いエビの身が最高。

・かつお
　これだけうっかり写真撮り忘れました。甘くて濃厚なエビのあとにパンチの効いた
　赤身のかつお。余計美味く感じます。

・いくら
　今回の目玉の握りの１つ。醤油の漬けにせず、いくら本来の味を極限まで引き出したいくら。ひとめでわかる粒のデカさ。やや冷たかったのが気になりますが、すばらしい一貫。

・赤身
　この日のマグロは青森県大間産１８０kg。まぐろの旨みがギュッとつまった素晴らしいマグロ。

・くじら
　ほぼ目にすることがない、鯨の握り。大将いわく、ナガス鯨で、食べるならナガス鯨が一番旨いとのこと。これまで刺身等で食べてきた、どの鯨よりも濃厚かつ脂がはいっており、それでいてくどくない。まさに魚と動物の中間的味わい。素晴らしい。

・トロ
初夏も終わり頃ですが、この時期とは思えない濃厚な脂の入り具合。大将のこだわりなのか、他のレビューも見るところ、砂ずりの部分をつかっておられるようです。

・赤貝
コリコリ食感が良い。

・中トロ
・大トロ
すでにマグロを堪能した上で、今度は漬けで食わせてくれるという試み。
漬けはさっぱりと食べられるので、終盤の構成にとても合ってる。

・コハダ
しっかりコハダの味が感じられるシメ具合。

・マグロ手巻き
原宿のクレープかと思うほど果実・・いやマグロのブツがてんこ盛りの手巻き。
終盤に手巻きがでてくるスタイルは珍しい。

・かんぴょうまき
これが旨いんだな。考えてみれば結構濃厚な味のラインナップだったので、かんぴょう巻きのバランスが構成上ベストでしょう。

・タマゴ
芝海老をすりつぶしたタマゴにてフィニッシュ。

シャリが素晴らしく旨いです。酢の加減と硬さが私にはドストライク。
奇をてらうことない、質実剛健な握りの究極系の１つではないでしょうか。

ぜひ時期を変えて、またお伺いしたいと思います！