振り返るとそこに稲勝さんが微笑んでいた。
浜松の幸楽といえば、少し食べる事にアンテナを張っている方なら御存知だろう。
僕は2003年にイシバシレシピで稲勝さん(幸楽の大将)がタカさんにとんかつの作り方を教えている回を観てこの店の存在を知った。
その後同番組のDVDを買って何度も観ていて、
『いつか行かなきゃ!』
と思いながらも17年。
結局、行けてなかった。
食べログやSNS、ネット掲示板やテレビ、雑誌で取り上げられているのを見ても、重い腰が上がらなかった。
だが、やっぱり行かなきゃ!と一念発起。
本日(5/10)
僕は雨降る浜松に独りでお邪魔した。
オープンは12:00だが、11:15、誰もいない店前に独り並んだ。
僕はこの時間が嫌いじゃない。
待っている間、店の事や料理に思いを馳せるのも良いものだ。
5分もしない内にドアが開いた。
振り返ると稲勝さんが笑顔で、
『まだオープン前だけど、雨が降ってるし、中へどうぞ』
店はカウンター8席のみ。
稲勝さんと奥さんの2オペ。
職人さんってのは気の早い人が多く、僕が座るとすぐに、
『何にしますか?』
とんかつのロース(竹)定食と、とんかつのヒレ(梅)単品、それとビールをオーダー。
少し稲勝さんとお話させていただいた。
テレビや雑誌で知っている情報だったが、丁寧に色々教えてくれた。
奥さんが暖簾を出したら次から次にお客が来て、11:50には満席。
流石の人気店ですね。
僕は稲勝さんのとんかつの揚げ方はソラでも言える。
何度も何度も観たから(笑)
肉(黒豚)の筋切りは最低限。
片面だけ塩胡椒して、粉に付けてはたいて、たっぷり卵に付けて、2日間乾燥させた食パンから作る生パン粉を纏わせたら間髪を入れず自家製ラードに入れる。
まずはヒレが着膳。
肉の繊維がしっかりしていて、噛むほどに肉本来の旨みが広がる。
衣にラードの香ばしさ乗っていて、サクサクと言うより、フワッジュワッ。
続いてロース。
脂の甘み、コクに驚く。
僕はとんかつというとロース派なのだが、ここのロースは脂が旨く、かつクドくない。
やっぱり揚げ方だなぁ。
どちらも半分は何も付けず、残りの半分は塩で食べた。
要は、余計な味を足したくなかったから。
あと、ビールととんかつは合うなぁ。
旨いとんかつを肴に呑れるなんて、呑兵衛冥利に尽きる。
総じて。
名店は、お客と店で作り上げるもの。
僕は『幸楽は旨い!』という多くの方々から見えないバトンを受け取って、食べに来る事が出来た。
僕の文書が誰かに『幸楽のとんかつを食べたい』と思わせる事が出来たら、本望です。
Restaurant name |
Kouraku(Kouraku)
|
---|---|
Categories | Tonkatsu (Pork cutlet)、Croquette |
053-452-3754 |
|
Reservation Availability |
Cannot be reserved |
Address |
静岡県浜松市中央区肴町317-13 |
Transportation |
<鉄道> 330 meters from Daiichi Dori. |
Opening hours | |
Budget |
¥2,000~¥2,999 ¥2,000~¥2,999 |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥4,000~¥4,999¥2,000~¥2,999
|
Method of payment |
Credit Cards Not Accepted Electronic money Not Accepted QR code payment Not Accepted |
Number of seats |
8 Seats ( カウンターのみ) |
---|---|
Private dining rooms |
not allowed |
Private use |
not allowed |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables |
Parking lot |
not allowed |
Space/facilities |
Counter |
Occasion |
Girls only party |Alone |With friends/colleagues This occasion is recommended by many people. |
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Website |
https://youtu.be/93YJ3E-FVYI?si=xJF_-3JO9NTFYSES
↑YouTubeはこちら。
https://youtube.com/shorts/_pBpK-8K98w?si=qtEQ2KSkbUD0jtLG
↑YouTubeショートはこちら。
大阪からの帰りに、丸一日予定を空けておいた。
理由は明確で、浜松に寄って、幸楽のとんかつで昼呑みしよう、というもの。
当日(2024年6月2日)、オープンの1時間前に店前で並ぶ。他に並んでいる人はいないのだが、僕はこの時間が嫌いではないんだ。
すると雨がポツリポツリ。
傘をさすと、入り口が開いて、稲勝さんが、
『雨が降ってるから中へどうぞ』。
初めて伺った時と全く同じシチュエーションに、ちょっと笑ってしまった。
今回は、ロース、ヒレをそれぞれ梅で。
あとは勿論、ビール。
稲勝さんの仕事を見ながら、色々な事を考える。
時間が経つのは早いなぁ、と。
そうこうしている間に正規のオープン時間となり、満席に。
日曜日ですが、呑んでいたのは僕だけでした。
さて、どのように食べたのか?
味の感想等は、万が一興味があれば動画でどうぞ。
総じて。
稲勝さん、奥さん、まだまだお元気でいてください。
また、旨いとんかつを食いに来ますので。