Restaurant name |
Cafe naturel(Cafe naturel)
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Categories | Cafe |
Phone number (for reservation and inquiry) |
0544-52-1788 |
Reservation Availability |
Reservations available |
Address |
静岡県富士宮市人穴346 |
Transportation |
車 |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget |
¥1,000~¥1,999 |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥1,000~¥1,999
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Method of payment |
Electronic money Not Accepted |
Private dining rooms |
not allowed |
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Private use |
OK |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables |
Parking lot |
OK |
Space/facilities |
Stylish space |
Food |
Particular about vegetable |
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Occasion |
This occasion is recommended by many people. |
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Location |
House restaurant |
Service |
Pet friendly (Good for pets) |
Website | |
Remarks |
定休日・営業時間はサイトでご確認ください |
139号線がトレーラー渋滞だったので、県道75号を人穴方面に迂回。うねうねした道を楽しくドライブ。十分に行き違う幅はある。富士山も見え隠れする。
人穴小学校を朝霧側に通り過ぎると、逆さになったトイプードルのシルエットがある。
そういえばウチのムスコさん(ミックス犬)も連れ歩いてないなと思ってちょっと停車。カフェらしい。営業中らしい。
寄ってみるかと思って駐車場に入ると、店員さんが店から出てくる。逃げられんと覚悟して入店すると、白を基調にした店内。ガラス張りのこじんまりとしたテーブル。女子っぽさ満点。
店員さんが運んで来たメニューを見ると、スウィーツかカレーが推しらしい。店員さんにご飯の量を確認すると、しばらくして腹にゆっくり満ちる量なので安心してきのこカレーを注文する。ベジな薬膳カレーらしい。ちょっと固まる。外れるとキツイなと思う。ご飯は「ユウキさんの玄米」とのこと。玄米は好き。草の実の香りがいい。いい有機米はコクもある。ベジなカレーとはベストマッチだ。大学時代によく行ったベジなカレー屋で実感しているので、むしろカレーなら白米より好き。
ちょっと時間かかりそうな流れなので、店内を見る。どっかで見た人の写真が結構ある。誰だっけ。
と、思うとネーム入りの観光大使のプレートに気がつく。
そうそう工藤夕貴。えっ、工藤夕貴!店員さんに確認すると工藤夕貴さんのお店とのこと。あらビックリ!
我が青春の大スターである。
ジム・ジャームッシュの「ミステリー トレイン」が彼女の地位を不動にしたのだが、私が愛して止まないのは相米慎二の「台風クラブ」である。名画だ。とにかく工藤夕貴と大西結花の少女としての危うさと、少年の不安定さと、台風という異常なパワーを引きの絵でワンシーンワンカットの長回しで見せつけてくる。天才は薄命なので、相米慎二は若くして死んだが、どれをとっても素晴らしい。特に「女」がいい。その天才に鍛え上げられた工藤夕貴のカレーを食うのだと思うとドキドキである。
しばらくしてカレーが来る。洒落た三日月型の白磁にライス、平たい鉄鍋にカレーである。野菜とキノコをふんだんに使って粘度を出している。野菜はペースト状になっているものと、浅く煮込まれているもの、具として大ぶりなまま煮込まれたジャガイモと人参である。
ファーストアタックは辛くない。カルダモンの香気が来る。ほんのり来る。ターメリックの感じもする。さらりと優しい。トロトロの部分とみじん切りになっているけれど存在感のある部分とがはっきりしている。野菜が出汁にも具にもなってバランスもいい。胡椒で辛味をバランスしてあるので、食べ進めると辛くて温かくなる。塩も必要最低限に上手く効いている。米の炊き方も香りを残して、歯ごたえもあり、ふっくら感もあり、カレーをよく吸う。
最初、カレー少なめのバランスで、米のプチプチ感を愉しんだので、最後カレーが余ったが、カレーだけ食うのも旨いカレーだった。キレイに完食。
食後のコーヒーを飲む。水もコーヒーも優しい。薄くはない。スムーズでややとろみのある水で入れてある。キレイに泡立っているので、マシンなのだろうが、柔らかい。苦みやアッタクよりも、リゾートで心休める系である。決して都会の片隅で異空間を作るタイプではないが、こういうのも好き。
気持ちよく飲める。砂糖は甜菜糖。ミルクは無調整の豆乳とのこと。興味はあったが今回は使わなかった。
量も味も客の心身に負荷のないバランスなのでホッとする。
支払いを済ませて外に出ると赤富士。駐車場の正面に大沢崩れを正面にした富士が見え、キレイな赤富士である。往古に富士講の開祖が苦行した人穴から見る富士である。素晴らしい。確かにこの登山に不適な西で行じなければならないことがはっきりわかる。
カレーとともに景色もこの秋の持つ意味もストンと腑に落ちて帰路についた。
それもこれも富士山のおかげ様である。