エロティックポーク ☆ オステリア・デル・オルソ
【2015.2】
『エロティックポーク』
素肌を朱に染めた阿波ポークは果てしなくエロティックだった。
噛みしめると溢れる肉液 それは濃厚で妖艶。
ブルーチーズを纏っているからか?
香りも官能的だ。
カイノミは欲情の牛肉。
下品な脂を蓄えず凛とした横顔。
かと思えばバルサミコソースを絡め口にした途端
柔で蕩けてまとわりつき私の舌を絡め取る。
これは激しく扇情的。
火入れの妙だな。
阿波ポークもカイノミもエロティシズムの根元は。
福島シェフの火入れだろう。
彼の手にかかれば肉が途端にエロさを増す。
【2014.11】
『重厚な赤』
その前菜はまるで十種競技の選手のようだった。
風のようにトラックを駆け抜け
軽やかに跳躍し、力強く砲丸まで放り投げてしまう。
そんな多彩な奴だった。
前菜で器用なオールラウンドプレーヤーの横顔を見せたのに
一転、次の手打ちパスタは右の本格派のような豪速球を投げ込んでくる。
存在感抜群のパッパルデッレ。
きのこのソースは水分を使わずキノコ自らの水分で煮詰められソースに、いやエースに成りあがる。
そこではトリュフが好リードを見せ、ポルチーニが四番を打っていた。
メインは鹿のロース肉のロースト。
その焼きは繊細で表層から中心部に向かって見事な赤のグラデーションを見せる。
柔らかなピンクで始まったそれの行き着く先は重厚な赤。
野生を感じさせる重厚な赤だ。
ひとくち頬張ればその柔らかさに驚かされ
肉の慈味に震わされ、ソースとの相性に微笑まされる。
そして ひと噛みひと噛み
この店が好きになっていく。
おまかせに対応して即興で作られたランチを楽しんだ後
シェフに話を聞いてみた。
彼は高校時代ラグビー部だったそうだ。
ポジションは私と同じ左プロップ。
それなら間違いなくいい人だろう。
どうやら
この店に通わない理由が見当たらなくなった。
ごちそうさまでした。
Restaurant name |
Osuteria Deru Oruso
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Categories | Italian、French、Bistro |
Phone number (for reservation and inquiry) |
088-655-3822 |
Reservation Availability |
Reservations available |
Address |
徳島県徳島市富田橋3-52 多田ビル 1F |
Transportation |
425 meters from Awa Tomida. |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥3,000~¥3,999¥1,000~¥1,999
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Method of payment |
Credit Cards Not Accepted Electronic money Not Accepted |
Private dining rooms |
not allowed |
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Private use |
OK |
Non-smoking/smoking |
Smoking / Non-smoking area separated 14時まで禁煙 夜の部は喫煙可 Please check with the restaurant before visiting as the law regarding passive smoking countermeasures (revised Health Promotion Law) has been in effect since April 1, 2020 and may differ from the latest information. |
Parking lot |
OK |
Space/facilities |
Stylish space,Counter |
Drink |
Wine,Particular about wine |
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Food |
Particular about fish |
Occasion |
With family/children |Girls only party |With friends/colleagues This occasion is recommended by many people. |
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With children |
Kids are welcome |
Remarks |
オステリア・デル・オルソはイタリア料理となっていますが, |
『思い焦がれるイタリアン』
150キロ離れた高知で暮らす。
数年前は毎週通ってた徳島に
思い出の味をいくつか残してきている。
それはふとした時に150キロ離れた地で頭に浮かぶ。
あれ食べたいな〜
いやあの料理もいいな〜
好きな店巡りの夢想は止め処なく繰り返される。
その夢想のレギュラーメンバーのひとつが
この店の気取らない普段遣いのイタリアン。
ラグビースクールの四国大会と3連休にかこつけて
やっと来れた。
この店に来たら当然のようにボリュームたっぷりで
お得なアンティパストミストから始める。
それは昔も今も揺るがない。
2皿目は思案のしどころ。
牡蠣のパスタと行きたいところだが
ラザニアも外せない。
しっかりボリュームがあり
ミートソースが優しく自然な美味しさで
ラガーマンでシェフの福島さんの人柄のような一品なのだ。
当然どちらも食べたいが
次に行く予定のカレー推しのBARの事も考えて
断腸の思いでパスタを我慢してラザニアに軍配をあげる。
続いて肉は
エロティックポークとカイノミの戦い。
脳内激戦。
屈指の好カード。
悩みに悩んで僅差でカイノミが私の口からアルバイトスタッフに告げられる。
ゆるく蕩ける肉の柔と
噛むと溢れる肉の味。
選択は間違えてはいない。
食事終わり昨年話せなかったWCのラグビー談議を
同じ歳、同じポジションのシェフと愉しませて貰ってごちそうさま。