外国人店員が活躍するインターナショナルな富士そば : Nadai Fujisoba

大久保駅前にある富士そばです。

改札を出て横断歩道を渡った目の前という好立地にあります。
外観は他店と変わらない富士そばですが、向かって左手に大きなショーケースがあり、食品サンプルが充実しているのは、インターナショナルな土地柄でしょう。

店内も一般的な富士そばで、テーブル席は無く、カウンター席のみ、座席は固定されています。
通路とするスペースを確保していて、都心の富士そばですが、快適です。
雑多な印象で歌舞伎町にも近いですが、ガラの悪いお客さんはいません。男性のひとり客が多いですが、若い日本人カップル、南アジア系のカップルなどが楽しく食事をしていて、何だかほっこりする印象の客層でした。

店員さんは１名のみですが、それなりにお客さんが多く、蕎麦が提供されるまでには少し時間がかかりました。
ベトナム人女性と推定される店員さんは、ワンオペでも的確に調理をしていました。
料理が出来上がると、メニューの名前で呼ばれますが、日本語も上手で好感が持てます。

いただいたのは、
■ゆず鶏ほうれん草そば（５７０円）
揚げものでない具の数少ないメニューです。
鶏肉とほうれん草の他には薬味の柚子とネギだけかと思いきや、わかめがたっぷり盛られていて嬉しいですね。
富士そばは、立ち食いそば的なお店ですが、蕎麦は店内で茹でています。そのため、調理にはちょっと時間がかかりますが、蕎麦の質はまずまずですね。
工場で加熱してある袋麺とは異なり、かけスタイルでいただいても食感がいいですね。
汁は、セントラルキッチンで作っているのか、店内に出汁の香りはせず、個性が無く、無難に整った印象のものです。よくできていると思いますが、何か個性が欲しいところですね。
しかし、味だけで評価すれば、塩気は抑えてあるものの、旨みはあり、蕎麦との相性もいいものになっているので、これに個性が無いというほうが、性格が悪いのかもしれません。
具のほうは、鶏肉はむね肉、それと冷凍ものと推定されるほうれん草が和えてあります。共に素材の味ですが、汁に浸かれば美味しい仕上がりでしょう。
柚子の皮も冷凍なのか、ちょっと、柔らかいです。香りは弱いのですが、それを見越して、多めに入っているので、結果的に香ります。よくできていると思います。
１杯のボリュームは標準的。チェーン店として、すべてがよくできていますね。


特別なお店ではないですが、駅改札を出てすぐ近くにある便利な富士そばですね。
駅蕎麦よりも調理の待ち時間がありますが、それを補う美味しさがありますし、便利なチェーン店だと思います。