池袋東武13階、ダイニングシティスパイス「家族亭」。【1st】
池袋東武のレストラン街にある「家族亭」。
ダイニングシティスパイスである。13階は、あのチェーンでない方のとんかつの「和幸」、かまど飯お代わり自由の「寅福」、大阪道頓堀「ぼてぢゅう」、仙台・牛タンの「青葉」から中華そばの「依々恋々」など、僕にとって一番悩ましい階でもある。
この「家族亭」は、スパイスの改装前からずっとあった店だ。場所は変わったが、記憶にある限り、もうかれこれ20年ぐらいは東武のレストラン街にある。
座って落ち着いて食べられる手軽な麺類の選択では、この「家族亭」とルミネの「杵屋」が西口駅近のスタンダードでもある。
ところが、近年、この「家族亭」は全体的に大きく価格的レベルを上げた。
昔は、うどん1杯600円台からあったのに、定食メインのような雰囲気になり、千円越えは当たり前な感じ。
食材の高騰で、レベルを落とす選択をせず、むしろ、全体的にこだわりの食材を選択し、それなりのレベルになった。
また、期間限定で各食材の産地にちなむフェアーなど開催され、今は「新潟」で、ソレにのっかった。
「雪室熟成黄金豚と越後野菜のつけ麺」(1,296円) ―― つけ麺と言っても中華でなく、和蕎麦である。鴨汁そばなどの要領である。
蕎麦は特盛と書かれていただけに量が多い。更科・御前そば系の白まではいかないが、やや白っぽい色合い。細角切りで、表面はなめらか。味わいも、濃いつけ汁に耐え得るだけの強さはある。
そのつけ汁は、雪室熟成の黄金豚というブランドの豚肉が入っている。簡易にかぎ分けるコトは難しいが、味わい深いと思って食べるとそんな感じだ。他に、長ネギ、ジャガイモと、茸類がエノキ・マイタケ・シメジ・エリンギあたりだったか。三つ葉のアクセントもイイ感じ。
この定食には、漬物に「割干ハリハリ」というハリハリ漬けと、「かんずり」が付いてくる。また、食前酒だろうか、八海山ブランドの「麹だけでつくった甘酒」も用意された。その甘酒、サラリとクセが無いようだが、かなり美味しかった。
せっかくだからと「おにぎり」(162円/1コ)も追加した。新潟県魚沼産のコシヒカリの銀シャリである。ソレにもハリハリ漬けが付いてきた。
銀シャリのおにぎりを食べ、甘じょっぱいハリハリ漬け、最高である。
蕎麦もなかなかウマい。つけ汁の元となるダシの風味も良く、黄金豚の脂の甘さと旨みが出ている感じ。「もり」や「ざる」のようにスルっと喉越しで食べるのでなく、よく味わって食べる。
途中から、かんずりを少しづつ投入してアクセントをつける。ピリッとした辛さと柚子の雰囲気がイイ。
最後に、蕎麦湯にも残った「かんずり」を入れたのだが、熱い湯に柚子の香りが広がって、なかなかオツな蕎麦湯を体験できた。
大満足。ごちそうさまでした。
明るい感じの店内で、1人用のカウンター席もあり、ゆったりした造りでイイ。
接客も、丁寧で、感じが良かった。
会計時に、レジ横にハリハリ漬けなども売られていて、セールスされた。(笑)
豚肉は「越乃黄金豚」を雪室でじっくりスノーエイジングさせたモノだと書かれていた。
また、一番気になった「かんずり」は、妙高高原産の唐辛子を雪にさらした後に米糀・柚子・塩を混ぜ合わせ3年間じっくり発酵・熟成させたモノらしい。
一年で最も寒い大寒の時期に仕込みを始めるコトが由来で「寒造里」と漢字で書くと説明書きがあった。
新潟の冬の味覚の一つを楽しめた気がする。
(文責:京夏終空、2018.3.8)
(口コミ初投稿、633軒目)
(既登録店、情報修正・追加等行わず。)
(※写真は、後日掲載。)
Restaurant name |
Kazoku tei
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Categories | Soba、Udon |
Phone number (for reservation and inquiry) |
03-5391-1114 |
Reservation Availability |
Reservations available
EPARK、yahooロコから予約可能。 |
Address |
東京都豊島区西池袋1-1-25 池袋東武ダイニングシティスパイス 13F |
Transportation |
63 meters from Ikebukuro. |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥1,000~¥1,999¥1,000~¥1,999
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Method of payment |
Credit Cards Accepted (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) Electronic money Accepted QR code payment Accepted |
Table money/charge |
無 |
Private dining rooms |
not allowed |
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Private use |
not allowed |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables |
Parking lot |
OK 池袋東武百貨店の駐車場をご利用下さい。 |
Space/facilities |
Wheelchair access,Wheelchair accessible |
Food |
English menu available |
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Occasion |
This occasion is recommended by many people. |
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Service |
Take-out,Delivery |
With children |
Kids are welcome,Children menu available,Baby strollers accepted |
Website | |
The opening day |
1971.11.11 |
何となく、店名で損している店って、・・・あると思うんだ。
かなり昔からある、そば・うどん・定食類などのチェーン店である。
この東武の店も、12階にあった頃から度々利用している
「家族亭」、英訳すれば、「ファミリーレストラン」でイケると思う。(笑)
で、そのイメージに似通った店のように感じてしまう。
比較的安価で、そば・うどんという麺類を中心にしながらも、定食や幅広い料理がある。
一般メニューの、その安さと多様性では、やはり和食系ファミレスでもあるのだろう・・・。
「鴨つけそば」(1,100円)+「すし5貫」(820円)+「抹茶プリン」(640円) ーー 写真の通り。
そばの麺が大盛無料サービス。
岩手鴨の、つけダシ汁。
ジャンクな雰囲気は全く無く、丁寧な料亭系の味わい。
化学調味料に全然頼っていない風味なのだ。
鴨肉美味。
ネギの使い方で言えば、鴨南蛮的なつけ汁とも言える。
そばの風味も上々。
自社製麺というコトらしい。
ソレは、そば湯の秀逸さでもわかる。
寿司2貫のセットもあったが、ガッツリ5貫。
本マグロの赤身、国産スズキ昆布〆、圧巻。
イクラ、サーモン、玉子も上々。
良き流れだったので、ついついデザートにも。
抹茶プリンとアイスの和パフェ。
ほっこりする。
うん、うん、美味しかった。
ごちそうさまでした。
特別に高級な料理ではない。
どちらかと言えば、庶民感覚の店である。
ただ、その中でも良い食材、良い調味を心がけた、真っ当な料理を提供すると、きっと、これぐらいのモノになるのが自然なのだろう。
いかに、安価過ぎるファミレスやファストフードが危ういかも教えてくれる。
デフレ時代に大食らいした人々の残照であって欲しい・・・。
「家族亭でしょ。」とバカにする人がいるなら、聞いてみたい。
「家族亭」の何を知っているというのだ?
(文責:京夏終空、2023.8.25)
(25件/3.05)