2回目もカレーうどん
高田馬場「やえ」でしこたま飲んだ後は「里」に流れて、ナイル印のカレールーをつまみにラスト一杯をやるのが1つの流れなのである。
ところが、散々食べて飲んだはずなのにこのカレーが呼び水となり、カレー南蛮を食べようというスイッチが入ってしまった。
というわけで、駅の目の前にある、当店に流れ込む。
前回は1人で女将さんと2人の静寂の中、うどんをすすったわけだが、今回は奥の小さなテーブルでぎゅうぎゅうになりながら、おとーさんズが日本酒で乾杯し、〆のざるうどんを待っていた。
というか、前回の我がレビューの中で勝手に亡き者としてしまった、大将が普通にいて、うどんを手もみして、茹でている。女将さんは出汁、盛り付け担当と二人三脚のその姿が微笑ましい。
しばらくして、着丼。
酔えば酔うほどになのか、前回も書いた通り、カレー感よりも出汁の方が強い。その塩梅がちょうどいい優しさ。
また濃ゆい味ではないので、うどん自体の美味しさもわかる。
何か前回よりうまく感じた。
ああ、また次回も酔った勢いで来てしまいそう。
カレー南蛮もいいけど、おとーさんズがやっていたように冷たいざるうどんで火照った体を冷ますのもありだなと。
それにしても、お昼もやって夜も遅くまで働いているご夫婦は本当にすごいなあと感心する。ましてや、自ら打つ手打ちうどんだから仕込みも大変なわけで。
有難くて、噛み締めるように食べたのでいつもより咀嚼回数が増していたのでその消費エネルギーとこのうどんのカロリーは相殺され、結果、ゼロカロリー。
シメのカレーうどんとして。
高田馬場駅前にある雑居ビル。
ミャンマー料理の「ノングインレイ」、カレーの「ブラザー」、「ゴーゴーカレー」、「博多風龍max」、「麺屋武蔵」などなど、飲食店多数の雑居ビル。
大学生の時、バイト先の店長に連れられて何度か「ハイビー」という沖縄スナックに行ってたな。
その中にある、古びたうどん屋さん。
前から気になっていたので、飲んだ帰りに寄ってみた。
中を覗くと、先客なし。
「まだ、大丈夫ですか」と、確認。
60代から70代と言った女将さんが一人。
22時過ぎ。
時計をちらりと見て、「大丈夫ですよ」と迎えてくれた。
使い込まれた急須にお湯を注ぐと、湯飲みに熱いお茶を注いでくれた。
メニューも見ないで、カレー南蛮を頼んだ。
1人用にしては広い厨房に入り、決して機敏とは言えない動きで支度を始めてくれた。
手持ち無沙汰になり、店内を見渡すと、機械打ちではない、手打ちへのこだわりを示す文言。
振り返って目に入った壁にかけられた額縁には雑誌の切り抜きが拡大コピーされたものがあり、この店が40年近くやっている事を示していた。
調理師免許、店舗責任者の名前は旦那様と思しき男性の名前。
その姿はないがご健在であればいいなと思った。
程なくして、着丼。
小ぶりな丼にカレー南蛮。
思いのほか、色が茶色くなくて、黄色い方向性。
出汁をレンゲですくって、すすってみると、カレーが全面的に押し出された出汁ではなく、風味付け程度。とろみも少ない。その分、うどんの出汁を感じることができて、あっさり。
カレー粉をうどん出汁に溶かして作った感じかしら。
うどんは確かに機械打ちの画一的な食感ではなく、関西のうどんみたいにモチモチという感じでもなく、讃岐うどんみたいな強い腰がという感じでもなく、とても独特。
ここでしか食べたことないかもしれない。
お昼に食べたら、多分少し物足りなさを感じそうなカレー南蛮ではあるが、飲んだ後に〆には味も、量も丁度いいように思えた。
また、同じ使い方でふらりとやってきてしまいそう。
Restaurant name |
Kazunoya(Kazunoya)
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Categories | Udon、Curry Udon、Izakaya (Tavern) |
03-3209-4082 |
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Reservation Availability |
Cannot be reserved |
Address |
東京都新宿区高田馬場2-19-7 タックイレブンビル 1F |
Transportation |
早稲田口より徒歩20秒 161 meters from Takadanobaba. |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget(Aggregate of reviews) |
~¥999~¥999
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Method of payment |
Credit Cards Not Accepted Electronic money Not Accepted QR code payment Accepted (PayPay) |
Number of seats |
13 Seats ( カウンター9席、テーブル4席(4人用×1卓)) |
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Private dining rooms |
not allowed |
Private use |
not allowed |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables |
Parking lot |
not allowed |
Space/facilities |
Counter |
Drink |
Japanese sake (Nihonshu) |
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Occasion |
Alone |With friends/colleagues This occasion is recommended by many people. |
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Dress code |
カジュアル。 |
Remarks |
softbank Wi-Hi繋がります |
近くにある22年の31日をもって閉店してしまう、里という居酒屋に顔を出した後、このビルにある馴染みの居酒屋に行こうとしたら、満席。
大人しくうどんで〆ようとあいなり、こちらに。
実に四年ぶりらしい。
注文はシンプルに素うどんで。
(さざなみという、かっちょいい名前のうどんがあって聞いたら、味付けの昆布が載っているそう。風流だね)
もう70歳は越えているだろうご夫婦は当たり前だが四年前より、より老夫婦な雰囲気が強い。
女将さんはウィッグを召していて、いつまでも美を意識する姿勢が素晴らしい。
大きな釜でじっくりとうどんが、茹でられ着丼。
ネギではなく、トロロ昆布で色味と味のアクセント。
出汁を飲んでびっくり。
こんな美味しかったけ。
過去2回はカレー南蛮だったので、純粋な出汁を飲むのは初めてだが、ほぼ醤油を感じない透き通るような深い味。
本当に美味しいぞ。
うどんも力強いコシがあり、モチモチ感もちゃんとある。
馬場で飲んだ後はここで〆よう。
ラーメンはやめた。
すでに40年以上営業している、
このお店もいつまであるかわからない。
帰りに「ご馳走様、美味しかったです」と言えば、
女将さんがご主人に向かって、「美味しかったって!」と、わざわざ嬉しそうに伝えたのがハートウォーミング。