“盲点”の場所にある食事処 : Momichiya

“隠れ家”という表現は、巷にあふれ過ぎてしまって、陳腐を通り越して
もはや忌避されるべきワードなのではないかと個人的には思うぐらいですが、
それでも「エ、こんなとこに店あんの！？」というような店もやっぱりまだまだあるわけで。
当店は、まさにそんな感じの店であります。

水瓶屋の脇の道を渋谷高校側に入っていきます。どうみても住宅街。
こんな路地、普通用がないと入っていきません。だって、店があると思わないですからね。
でも、あるんですね店が。普通のマンションの2階です。
1階のメニューの看板で、かろうじて店があることがわかります。

メニューは焼魚の定食と、もみち家弁当のみ。
店名を冠しているぐらいですから、迷わずもみち家弁当に決まりです。

弁当にはうやうやしく蓋がしてあります。
こう、蓋を開ける愉しみというか悦びというのは、イイですね。
天丼のフタとか、茶碗蒸しのフタとか、特別感があってワクワクします。
で、蓋を開けてみると、松花堂弁当のごとく、とはいきませんが、おかずが詰まっています。
体よく並べられた手作り弁当という感じですね。

もみち家弁当の今日のメインのおかずは唐揚げ。食べやすくカットされた唐揚げは量も十分です。
お味の方は、ご主人の手作り料理で、家庭料理の延長にあるもの、という感じではありますが、
ポテサラ、煮物、まぐろぶつ、キャベツサラダ。他に小鉢で切干し大根の煮物に赤だしの味噌汁、
お新香にデザートまでついて980円なら文句ないでしょう。
少々残念だったのが、ご飯の炊き加減。ちょっとモチャッとしていたかナ。
でも、お替りできますから、量を食べたい人にはいいですね。

焼魚の種類も多いですし、普段のランチとしてならイイと思います。
ランチローテーションの一店として、候補に加えておいて損はないと思いますね。