Official information
This restaurant is registered on Tabelog as a corporate member. Business information is released by the staff.
Restaurant name |
Kuro Kitsune
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Categories | Soba、Japanese Cuisine |
Phone number (for reservation and inquiry) |
050-5600-4419 |
Reservation Availability |
Reservations available |
Address |
東京都港区西麻布3-1-20 Dear 西麻布 2F |
Transportation |
Tokyo Metro Hibiya Line Nishiazabu (Roppongi Hills) Exit 5 minutes walk towards Shibuya 457 meters from Roppongi. |
Opening hours |
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Budget |
¥6,000~¥7,999 ¥1,000~¥1,999 |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥10,000~¥14,999¥1,000~¥1,999
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Method of payment |
Credit Cards Accepted (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) Electronic money Not Accepted QR code payment Not Accepted |
receipt |
Invoice-compliant receipts can be issued Registration NumberT3010401090925 *For the latest registration status, please check the IRS Invoice System Qualified Invoice Issuing Business Publication website or contact the restaurant. |
Number of seats |
40 Seats |
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Maximum party size | 12people(Seating) |
Private dining rooms |
OK For 2 people、For 4 people、For 6 people、For 8 people、For 10-20 people |
Private use |
not allowed |
Non-smoking/smoking |
Separated Non-smoking / Heat-not-burn tobacco smoking areas Please check with the restaurant before visiting as the law regarding passive smoking countermeasures (revised Health Promotion Law) has been in effect since April 1, 2020 and may differ from the latest information. |
Parking lot |
not allowed Coin parking available nearby |
Space/facilities |
Stylish space,Comfortable space,Couples seats |
Set menu |
All you can drink |
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Drink |
Japanese sake (Nihonshu),Japanese spirits (Shochu),Wine,Particular about Japanese sake (Nihonshu),Particular about Japanese spirits (Shochu),Particular about wine |
Food |
Particular about vegetable,Particular about fish |
Occasion |
This occasion is recommended by many people. |
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Service |
Extended party hours (more than 2.5 hours) |
Dress code |
Nothing in particular |
Website | |
The opening day |
2023.2.16 |
Phone Number |
03-6721-0933 |
この日は午後に時間を作って、国立新美術館で催されている'ルーブル美術館展 愛を描く'に出掛ける。
ルーブルから運ばれた特に愛をモチーフにした泰西名画70点ほどが展示されており、約2時間かけてゆっくりと鑑賞。
今回の目玉となっている大作が並ぶ最後の展示室は撮影可となっており、何枚かを写真に収めることが出来た。
見終わって1Fのカフェのテラス席で一休みするが、時刻は17時半頃でこの時期まだ外は十分明るい。
日中は汗ばむ陽気だったが、少し日が陰って思いのほか清々しい風に吹かれながら、何処かに寄って帰ろうとスマホで検索。
足を向けたのは、そこから10分足らずのこちらの蕎麦屋である。
この店は今年2月に誕生した新店だが、昨年末で閉店したテレ朝通りに在った「欅くろさわ」のスタッフが立ち上げた店として、話題になっている蕎麦屋。
場所は六本木ヒルズから西麻布に向けて霞坂を下り始める手前で、この辺りは私にとっては思い出深い界隈。
通りに面しており、今しがた訪れた国立新美術館の建物を思わせるアーティスティックな外観のビルの2階。
18時の開店直後にエレベーターで上がる。
店内は比較的落ち着いており、4卓ほどのテーブル席の他に個室も用意されており、この日はその幾つかに予約が入っているようだ。
私は六本木通りを見下ろす、窓際の2人掛けのテーブルに通された。
まずはビール(キリンラガー中瓶)で始める。
お通しは付かないようで、それに代わる「蕎麦前三種」を注文。
内容は「蕎麦豆腐・板わさ・焼き味噌」で、珍しいものは無いが出来はまずまず。
蒲鉾は中々の上物で、焼き味噌は当然ながら杓文字で炙る一茶庵スタイル。
料理は定番の他に'季節の和食'旬の素材を用いる'天麩羅'などが別書きになっており、その中から2品を注文。
「桜海老と新玉葱のかき揚げ」:旬ものの生桜海老と新玉葱が、薄目の衣で円形に綺麗に纏められている。
結構厚みも有るが箸を当てればサクッとした上手な揚げ上がりで、素材の良さが生かされている。
レモンと塩、おろし入りの天つゆのどちらでも美味いが、最後に残った砕けた破片を天つゆで潤びらせたものが肴に好適。
「桜鱒山椒焼き」:桜鱒の切り身が、実山椒入りの醤油ダレで照焼きにされている。
やや濃い目の味付けだが、山椒の風味が効いている。
身はしっとりとした食感で、皮目には程よい脂が乗っている。
日本酒は、まず三重の「作」を頼むが、ふくよかな味の広がりが好ましい。
次いで宮城の「伯楽星」をもらうが、すっきりした飲み口の後にしっかりした旨味が感じられる
徳利と猪口でも出してくれるようだが、お一人様にはワイングラスで供され量は8勺くらいと思われる。
グラスでの提供は、季節的にも店の雰囲気にも合っていてむしろ好印象。
蕎麦は色々と食べた後なので基本の「もり」にしようと思ったが、このグループの名物の一つが黒豚料理であるため、ちょっと欲張って黒豚を使ったつけ汁で蕎麦を食べさせる「豚ざる」を注文。
暫しの後に大振りの小鉢に張られたつけ汁と、笊盛りの蕎麦が登場。
先に蕎麦を2.3本啜ってみるが細目に綺麗に揃っており、食感も香りもしっかり。
こちらの蕎麦は昔から高橋邦弘さんの直弟子の職人が打っており、都内では数少ない正統的な「翁」系の蕎麦屋。
こちらの店でもきちんと継承されていることが確認出来る。
つけ汁には黒豚のバラ肉と思われる薄切りが葱などと煮込まれており、上には水菜があしらわれている。
つゆの醤油味はそれほど濃く無いが、黒豚の旨味は十分溶け込んでおり肉自体の脂も美味しい。
蕎麦をどっぷりと浸すことなく啜れば、つゆの旨さと軽快な喉越しがともに楽しめる。
途中から卓上の七色を振り入れれば、さらに味が深まる。
これには「赤ワイン」を合わせて見たくなり、グラスでもらう。
アルゼンチンのカルビネソーヴィニヨンとのことで、こちらで850円の値付けでは余り期待していなかったが悪くは無かった。
タイミングよく湯桶が出され、中身は多少の手は加わり白濁しているが過度の粘度は無いためサラッと伸びる。
旨味たっぷりのつゆに注ぎ、全てを飲み干して充足感に浸る。
料理の出来、蕎麦の仕上がりはほぼ期待通りのハイレベルが維持されている。
勘定は1万円を少し越え、値段は全般的に高め。
このご時世に加えて、家賃の高そうなスタイリッシュなビルに入ってるため仕方ないとも取れる。
「欅くろさわ」は入居していた建物の老朽化に伴い立ち退きとなったようだが、このグループでは最も馴染み深かった永田町の「黒澤」が一昨年に閉店し、「饂飩くろさわ」も昨年11月に店を閉じたと聞く。
黒澤グループの飲食店が相次いで消えてしまったのは寂しいが、仕事面ではこちらで何とか命脈が保たれているのは喜ばしい。
六本木の蕎麦屋では、ここのところ「HONMURA AN」が閉店したり「おさめ」が移転したりと入れ替わりもあるが、こちらの誕生は歓迎されるべきこと。
機会が有ればまた訪れたい。