Restaurant name |
%ARABICA(%ARABICA)
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Categories | Cafe |
03-6721-5551 |
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Reservation Availability |
Cannot be reserved |
Address |
東京都港区虎ノ門5-9-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザB B1F |
Transportation |
209 meters from Kamiyacho. |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget(Aggregate of reviews) |
~¥999~¥999
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Method of payment |
Credit Cards Accepted Electronic money Accepted QR code payment Accepted |
Private dining rooms |
not allowed |
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Private use |
not allowed |
Non-smoking/smoking |
− |
Parking lot |
OK |
Occasion |
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Website | |
The opening day |
2023.11.24 |
麻布台ヒルズB1F、日比谷線の神谷町駅から真っ直ぐ進んでいった左奥の一角に、眩いばかりの白一色に染まったカフェがある。“%” という大きな記号が目を引き、店名は “% ΔxΔxxxΔ” のような文字で読むことが出来ない。そこが世界的にフランチャイズ展開している京都の有名店とは露ほども知らない自分は、只々好奇の目で見るだけだった… 。
これが “% ARABICA” さんの最初の印象だった。ヒルズに3回通った今では、% ARABICA さんがヒルズに2店舗あることも、駅に直結したところが “ガーデンプラザB” というエリアであることも、そして香り高い至高のコーヒー豆をその場で焙煎オーダーして簡単に入手出来ることも知っている。
「試しに買ってみようか」、同行者と店頭に並ぶ生豆を覗き込む。インドネシアが3種とコロンビアが5種。生産国のラインナップは少なく、その代わり同じ国から複数の農園の豆を揃えている。こういう構成は非常に稀で、特徴の異なる農園を幾つも知っていないと出来ないことだ。しばらく購入していないコロンビアに絞り、店員さんに人気の豆を聞いてみると「サンタモニカです」とすぐに返ってきたので、これは間違いないと即決した。焙煎度はコク重視で中深煎りに、挽きの粗さはペーパードリップ用でお願いした。ガラス越しに見える焙煎機で仕上げるのに20分ほどかかるという。メニュー表には200gから100g単位で500gまでと1kgが載っており、数量が多いほど割安となるが、家庭用なので200gを注文した。
□Colombia Quindio Santa Monica (200g, 2000円)
中深煎り(焙煎度5),ペーパードリップ用
1時間後、店に戻り袋を受け取る。焙煎したての豆を挽いたからか、強烈な柑橘系の香りが立ち上ってくる。これほど圧倒的なコーヒーの香りは初めてで、思わずうっとりする。早くこの一杯を淹れてみたいと店舗巡りを切り上げヒルズを後にする。帰りの日比谷線内、多くの乗客がこの香りに気付いたことだろう。(^^)
■Colombia Quindio Santa Monica
(1) 渾身の一杯を淹れる
同行者からの要求で、今回から水と豆の量を正確に量ろうということになった。初めの設定は、水500ml、豆40g (水の0.08倍)。別に沸かしたお湯で容器とカップを温めた後、ドリップ開始。粉全体に十分なお湯が行き渡るように慎重に注いで1分蒸らした後、4回に分けてお湯を注いでいく。前半2回と後半2回のお湯の量はほぼ1対2で、ここは目分量。特に前半のお湯の入れ方は結果に影響するので、細めのお湯を均等に且つ素早く回しかけていく。後半は太めのお湯を流し込んだ後にお湯を揺らして粉と混ざり合わせるので、ドリッパーとフィルターにお任せだ。このようにして今自分が作れるベストな一杯が完成した。(◠‿・)—☆
(2) 香りを愉しみ、そして味わう
既に部屋中がフルーティな香りで満たされている。酸味のある柑橘系の香りとフラワー系の甘い香りが混じったよう。これまでに経験が無い至高の香りだ。
ひと口含んで軽い酸味を感じる。以前は濃くてウッディな暗めの味が好みだったが、色々と気にして飲むようになった今は、軽い酸味と明るさを持ちつつコクのある味が好きになった。最近はこの味を出すために自分流のブレンドを試していたが、この一杯は自分の好みのすべてを備える感動的な味わいだった。ずっと記憶に残っていくに違いない。(*˘︶˘*).。*♡
(3) 香りの基を考える
それにしてもこの香りはどうやって生み出されているのだろう。レジに備え付けの説明書(写真)をあらためて確認する。ちなみに袋に貼られたラベルのQRコードから読み取れる説明書は英語表記である。サンタモニカは農場名、品種はカスティージョ、そして発酵方法について詳しい記載がある。
カスティージョはコロンビアのコーヒー研究所で病害に強い品種を目的に開発されたもので、2005年に商業生産用にリリースされた比較的新しい品種。アラビカ種とカネフォラ種を交配させたティモール・ハイブリッドとカトゥーラ(アラビカ種)を交配させた品種である。病害に強いカネフォラ種の長所と風味の良いカトゥーラを上手く融合させたもので、気候順応性や長寿命といった生産者メリットが大きく、今ではコロンビアの豆のほぼ半分を占めるとのこと。
発酵については途中で甘いドライライチを加えるなどかなりの工夫をしているようだ。また、ラベルに記載の “NATURAL − ANAEROBIC FERMENTATION” から推測すると、従来のナチュラルに、今世界的潮流となりつつある嫌気性発酵を組合わせた精製方法なのだろう。即ち、酸素がある環境下で働く微生物による発酵と、酸素が無い環境下で働く微生物による発酵の両方を行うことで、複雑且つ唯一無二の香りが生み出されているようだ。^_^
% ARABICA さんは2023年11月の時点で世界21カ国で168店舗のスペシャルティコーヒー店を展開されている(直営店は京都の3店舗のみで他はフランチャイズ)。それは即ち世界中のコーヒー愛好家に認められているということであり、同時に世界中から選り抜きのコーヒー豆を入手出来ることを意味しているだろう。
眩いばかりの白を基調とした店舗。それはさながら至高のコーヒーへと飛び立つための搭乗口に繋がるターミナルのようである。 %(˘⌣˘ )