Official information
This restaurant is registered on Tabelog as a corporate member. Business information is released by the staff.
Restaurant name |
Akasaka Gosen
|
---|---|
Categories | Japanese Cuisine、Suppon (Soft-shelled Turtle) |
Phone number (for reservation and inquiry) |
050-5600-7681 |
Reservation Availability |
Reservations Only
※2名から個室利用ご希望のお客さまは直接お電話にてお問い合わせください。 |
Address |
東京都港区赤坂7-6-52 ハイツ赤坂111 |
Transportation |
7 minutes walk from Akasaka Exit 7 on the Tokyo Metro Chiyoda Line 7 minutes walk from Nogizaka Exit 1 on the Tokyo Metro Chiyoda Line 551 meters from Akasaka. |
Opening hours |
|
Budget |
¥20,000~¥29,999 ¥10,000~¥14,999 |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥15,000~¥19,999¥1,000~¥1,999
|
Method of payment |
Credit Cards Accepted (VISA、Master、AMEX、JCB、Diners) Electronic money Not Accepted QR code payment Not Accepted |
Table money/charge |
サービス料金10% |
Number of seats |
15 Seats ( From July 2021, for the time being, we are asking for a maximum of 6 people at the counter and a maximum of 4 people in the private rooms.) |
---|---|
Maximum party size | 15people(Seating) |
Private dining rooms |
OK For 4 people ``Completely private room'' Can be used by 3 to 4 people. If 2 people use the room, a private room fee of 8,800 yen will be charged. *There is no private room fee for lunch. |
Private use |
OK |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables There are no ashtrays available outside the store. |
Parking lot |
not allowed There is a coin parking nearby. |
Space/facilities |
Comfortable space,Counter |
Drink |
Japanese sake (Nihonshu),Wine,Particular about Japanese sake (Nihonshu),Particular about wine |
---|---|
Food |
Particular about vegetable,Particular about fish |
Occasion |
This occasion is recommended by many people. |
---|---|
Location |
Secluded restaurant |
Website | |
The opening day |
2017.3.7 |
Phone Number |
03-3588-8281 |
赤坂に最近出来た割烹。
すっぽんと鮒(ふな)寿司、七本槍(日本酒)をメインにしているそう。
七本槍は滋賀のお酒だし、鮒寿司はいわずと知れた滋賀の郷土料理。
店主は滋賀出身なのかな?と思ったのですが、関東の生まれだとか。
たん熊系列で修行され独立。
高円寺で10年、阿佐ヶ谷で6年ほど営業された後、赤坂へ移転。
阿佐ヶ谷時代のレビューを見ると、殆どが4点以上。
満を持してという感じですかね。
個性あるコンセプトに惹かれ、開店して1か月半ばかり経った頃に訪問。
赤坂駅から歩いて10分弱。
乃木坂駅・青山一丁目駅からも同じくらいの距離です。
結構立派な構え。
中は、カウンターが9席と個室が6席(1室)。
白木のカウンターが立派な、高級感ある店内。
ご主人と女性(奥様ではないそう)のお二人で運営。
時々手伝いの方が来てくれるようだし、募集もしてるようですが、なかなか集まらないとか。
こちらのコースは、8000円と12000円(税・サ10%別)。
スッポンコース、12000円もあります。
12000円のコースをお願いしました。
なお8000円のコースとの違いは、焼き物とお造りが2品づつになり、強肴が付くことにより、品数が3品多くなる(それ以外は一緒)。それと使う器も少し異なるそう。
12000円のコースも良い内容でしたが、8000円でも十分満足出来そうでした。
当日の料理は、以下になります。
*先付 スッポンの内臓卵と肝のヅケ 昆布で炊いた湯葉の飯蒸し
*造り 千葉竹岡産真鯛 土佐酢ジュレ 鮒寿司の飯(いい)と卵黄のピュレ
*お椀 玉子豆腐 筍 海老 鮒寿司皮せんべい
*造り 牡丹海老のヅケ トマトジュレ※
*炊合 マグレ鴨 ホワイトアスパラ 春菊 姫筍 美味出汁
*焼物 平政 ふきのとう南蛮漬け 白エビ味噌
*強肴 蒸し鮑 その肝と稚鮎の裏ごし※
*焼物 金目鯛の幽庵焼き※
*進肴 鮒寿司とブルーチーズ マグレ鴨の生ハム カラスミのサンドイッチ
*食事 鍋焼きすっぽんご飯 香の物
*甘味 いちご小豆 山椒チョコ
注)8000円コースは、※の料理が無いコース構成になってました。
かなり良かった。
単に素材をそのまま出すのではなくて、どの料理も一工夫ある。
また、鮒寿司とスッポンのお店を謳いつつ、でもそれにコダワリ過ぎていない。
鮒寿司はそのまま供さず料理のアクセントとして効果的に使い、原価が高いスッポンは最初と最後に持って来て印象を濃くする。
そして、他の素材も工夫を凝らすことできちんと存在感を出して供し、コースの流れとして満足感を高める。
主材へは品のあるやや薄めの味付けにして素材感を出し、一方鮒寿司など濃厚なアクセントを加えることで、素材の風味を邪魔せずに、料理の輪郭を浮かび上がらせる恰好。
素材の力だけに頼らないので、その分お値段リーズナブルに提供できるし、食べていて楽しい。
全ての皿が素晴らしいとまでは言いませんが、多くの皿は工夫によって素材を昇華してるし、いくつかは悶絶するほどでした。
そして、どの皿も店主の意図、つまり何をしたいのか明確なのが、すごく良い。
個性ある料理の分、好みは分かれるかも。
ただ個人的には、調理よりも素材合戦になって値段高騰気味の日本料理界に一石を投じる存在に、素直に拍手を送りたい。
感動しました。
店主は、腰が低いながらも話すとなかなか面白く、感じが良い。
何より研究熱心だし。
また器も、江戸時代のものとかの骨とう品含め、かなり良いものを使ってます。
眼福。
とても満足。
かような理由で応援したい気持ちもあり、少しだけ(0.1~0.2くらい)点数は高めにつけました。
が、いずれにせよ嗜好にかかわらず、食をこよなく愛する変態系(食道楽ではない狭義の食通というか)の方は、一度は行く価値のある面白いお店かと。
ご馳走様でしたー。
以下、料理の詳細です。
*先付 スッポンの内臓卵と肝のヅケ 昆布で炊いた湯葉の飯蒸し
スッポンの卵は生で、肝は火入れして出してる。
出汁は鮪節と昆布ですが、風味は強くなくてバランス良く上品。でも旨みをきちんと出してる。
そこへ旨み濃いヅケのスッポン内臓卵や肝をアクセントに、昆布で炊いた品の良い湯葉の旨みや甘みでグラデーションを出し、米の甘さで〆る。
かなり美味しい。
*造り 千葉竹岡産真鯛 土佐酢ジュレ 鮒寿司の飯(いい)と卵黄のピュレ
真鯛が非常に美味しい。お値段の割にはすごく頑張ってる。
鮒寿司の飯(発酵させる際の米の飯)と卵黄、少しの油を合わせピュレに。
コクがありながら、塩気はそこまで強くない。
黄身醤油は日本料理でよく使われますが、それよりも発酵の複雑みがあって、鯛の味に奥行きが出る。
一方、シンプルに鯛の身の味を楽しむ意味で、土佐酢のジュレを添える心遣いもニクイ。
*お椀 玉子豆腐 筍 海老 鮒寿司皮せんべい
吸い地は、品が良くて比較的薄味でバランス的に秀逸。
鮒寿司の皮(だったかな)を細かくして煎餅状にして焼いたものを乗せて、吸い地に対するアクセントにし、薄味一辺倒にしない工夫も。
海老は普通でしたが、筍が甘い。
玉子豆腐はやわやわで、味も食感も鮒寿司煎餅と良い対比。
組み合わせる意図が明確で、良いな。
*造り 牡丹海老のヅケ トマトジュレ
悶絶級。
牡丹海老を、その頭と醤油から作った和風アメリケーヌソース的なヅケタレに絡め、酸味あるトマトのジュレを添える。
牡丹海老の甘みが、ヅケの効果で奥行きのあるものになり、ジュレの品の良い酸味は牡丹海老の甘みをさらに昇華する。
素晴らしいな。
*炊合 マグレ鴨 ホワイトアスパラ 春菊 姫筍 美味出汁
これも良かった。
鴨に細かく切った春の素材を合わせ、出汁を張り、イメージは春の鴨鍋だそうです(^-^)
ホワイトアスパラは国産。フランス産のような苦みは少ないですが、春菊を合わせることで苦みを補い春の味。
マグレ鴨は香りが良くてとても柔らかく、しっとり。
マグレ鴨はフォアグラを取る鴨なので、香りとコクはありますが、個体を大きくするので肉が固めの場合が多い。
なので、その柔らかさに驚いた次第。
聞けば、68℃(で17分)の低温真空調理だそう。
おお、ほんと工夫がある。
*焼物 平政 ふきのとう南蛮漬け 白エビ味噌
こちらは、57℃ 7分の真空調理。
その分、ふわっと仕上がります。
ただ、青魚に低温真空調理だと、焼くことに依る香ばしさが無い分、青魚特有の臭いが出る。
それを、殻も使った香ばしい白エビ味噌で和らげる。
この工夫も良い。
ただ、魚はやはりアツアツの方が美味しいので、難しいところです。
前述のマグレ鴨は、熱い出汁を張るので問題なかったのですが・・。
*強肴 蒸し鮑 その肝と稚鮎の裏ごし
これは、57℃ 6時間の真空調理。
柔らかくて、旨みがたっぷり。
その身に肝のソースを掛けるのはよくありますが、こちらは肝と稚アユの裏ごしを混ぜてる。
稚鮎も苦みを楽しむ食材なので、肝単体よりも複雑みが出る。
稚鮎は磯っぽさがないので、ピュアで後口が綺麗な味になるというか。
唸りました。
ソースがもう少し温かい方が良い気もしましたが、そうすると磯っぽい香りが増強されるかも知れず、難しいところです。
*焼物 金目鯛の幽庵焼き
これはアツアツで、素直に美味しかった。
金目鯛は脂の乗りも良く、幽庵焼きの味のつけ方も上品。
黄橙を絞って、脂感をさわやかに。
*進肴 発酵サンド(鮒寿司とブルーチーズ マグレ鴨の生ハム カラスミのサンドイッチ)
これがスゴイ。
サンドイッチの具として上記のものを挟み、ブルーチーズと相性が良いアカシアの蜂蜜を垂らしてサンドイッチに。
生ハムは糠床に漬けて作ったそう。
鮒寿司もチーズも唐墨も発酵食品で、糠床に漬けた生ハムもある意味近い。
発酵食品の色々な旨みが重なって、濃厚かつ複雑な旨みが出るし、お互い相性が良い。
とにかく旨みが半端ない。
塩気が強いので、もう少しブルーチーズが少ない方が?とか、パンが厚い方が?と考えたりもしましたが、とにかくこの発想には感服。
*食事 鍋焼きすっぽんご飯 香の物
すっぽんの出汁と昆布や鮪節の出汁を合わせた汁で、ぐつぐつ状態を頂きます。
美味しくないわけがないという。
あ、スッポンの身の量は控えめですが、仕方ないかなーと。
お米が何気にとても美味しい。
ぐつぐつに煮ても、粒が立ってる。
*甘味 いちご小豆 山椒チョコ
山椒と生クリームを使ったチョコが、面白い。
それが美味しいかというと、好みかなーと思いますが。
小豆は能登大納言を使い、イチゴと合わせて安心感のある味。
そこへウイスキーの山崎を掛けまわす一捻りで、奥行きが出てました。
最後まで工夫があることに感心。
以上です。