シャレが効いたプレゼンテーション : L'Octave Hayato KOBAYASHI

北参道のマンション1階にあるフレンチ。
休日のディナーで訪問。

外観はコンクリ打ちっ放しのデザイナーズマンション。

店内は白塗りの壁にダークブラウンを基調としてシンプルモダンな雰囲気。

席は、カウンター7席に4人掛けテーブル1つとこじんまりしている。
オープンキッチンになっており、カウンター越しに調理のライブ感が楽しめる。
ふと店内を見渡すと随所に猫の置き物があるのは、小林氏が猫好きだからとのこと。

体制は、オーナーシェフ・小林氏と弟子の2名で営業している。


【Menu L'Octave】（10,264円）

■アミューズ1
「サーモンのタルタル」
白い陶器の器で出てくる。
開けると中央にキャビアとエディブルフラワーの鮮やかな色彩が目に飛び込んできて、思わず可愛いとつぶやいてしまう^^
上は燻したクリーム、下はサーモンの2層になっている。

■アミューズ2
「徳島産 岩牡蠣」
胡瓜、ミョウガ、アメーラトマトのベジタブルカクテル。
ラタトゥイユのソースには、シャンパンゼリーとブラックチェリーを織り交ぜる。

■バケット
小さくて細長い。
クシャッとしたパン袋を模した形状のオシャレな器。

■前菜１
「岐阜産 稚鮎」
フリットに「みじん粉」を使い、ザクッ、プチッと心地よい歯ごたえ。
春菊のソース、タルタルソースで食べる。
稚鮎の苦味に春菊のソースの苦味が加わり、絶妙なバランス。
スダチ、小粒なメロンシャーベット添え。

■前菜２
「宮城産 ムール貝」
熱々の焼き石の上にムール貝を乗せて、ブランデーでフランベファイヤー！
刻んだブラウンマッシュルーム。

■前菜３
「ニューカレドニア産 天使の海老」
甲殻類の香りとともに、オレンジの酸味、カルダモンの爽やかさが加わったソースが秀逸！
グリーンアスパラはコリコリと歯ごたえが最高の仕上がりで火入れが完璧！
ピンクグレープフルーツ、エンダイブ添え。

■お魚料理
「静岡産 金目鯛」
ハマグリのジュの網目から覗く金目鯛。
金目鯛は衣を焼いてパリッとさせるものだと思っていたが、小林氏の場合はしっとりさせるためにあえて皮目を使わずに存在感を抑えている。
ハマグリ、ヤングコーン、ホワイトセロリ、枝豆で、ハマグリのソースによるリゾット仕立てにしている。

■お肉料理
「ニュージーランド産 仔羊のロースト」
小林氏のお茶目さが爆発したメイン！
ミックススパイスを使った文字でアン・ドゥ・トロワ。
食いしん坊が見たある日の夢を表現している。
（羊が一匹、羊が二匹...　101匹目に肉〜！）
2週間熟成した黒ニンニクの自然な甘みが塩気との絶妙なバランスを保っている。
シシトウ添え。

■デザート
「ストロベリー・フィールズ・フォーエバーズ」
苺畑を表現。
土はココアのサブレ、中には木苺のソース、すった炒り胡麻
芽はミント。

■お茶菓子
ビニールの小袋に詰めて木の枝にかけている。
「生チョコ」
「ジンジャーサブレ」
「杏のパート・ド・フリュイ」
全てにスパイスを感じる。

■コーヒー


【ペアリング】

■Champagne Bruno Paillard Première Cuvée（シャンパーニュ）
ピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエをブレンドしたシャンパーニュ。

■Domaine Bernard Moreau et Fils Chardonnay Bourgogne Blanc 2015（ブルゴーニュ/コート・ド・ボーヌ/サッシャーニュ・モンラッシュ）
シャルドネの白。
プルミエ・クリュ。

■Domaine Minchin La Tour Saint Martin Menetou Salon（ロワール）
ソーヴィニヨン・ブランの白。

■Domaine du Joncier Lirac Le Gourmand 2014（コート・デュ・ローヌ/リラック）
グルナッシュ、シラー、カリニャン、サンソーをブレンドした赤。


小林氏は寡黙なタイプだが、話しかけるとお茶目だった。
一皿一皿のプレゼンテーションにシャレが効いていて面白い。
終始楽しい時間を過ごすことができた。