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豪華なキャビアトーストに魅了されつつ艶々な龍の瞳と華麗なご飯のお供に感動が止まらない朝餉 : Kurogi

Official information

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Kurogi

(くろぎ)
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4.7

¥100,000~per head
  • Cuisine/Taste4.8
  • Service5.0
  • Atmosphere5.0
  • Cost performance3.5
  • Liquor/Drinks5.0

4.7

JPY 80,000~JPY 99,999per head
  • Cuisine/Taste4.8
  • Service4.8
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks4.5

4.5

JPY 40,000~JPY 49,999per head
2024/02Visitation32th

4.5

JPY 40,000~JPY 49,999per head

豪華なキャビアトーストに魅了されつつ艶々な龍の瞳と華麗なご飯のお供に感動が止まらない朝餉

■訪問日 2024.2.17(土)9:30〜11:00

■お料理 お任せ¥33,000税込
お飲み物含むお会計¥40,920税込

■予約 年間予約

①お椀

⚫︎搾りたての豆乳
⚫︎朧豆腐

○お醤油
○山葵

目の前では体温が冷えてる中
朝餉を優しく温かいもので胃を慰めて
頂こうと豆乳豆腐の椀盛でほっこりと
ご用意頂いております。
大きな銅鍋に今朝大豆を絞ったばかりの
豆乳をコトコトと煮立たせて湯気立ちし
豆腐の清々しい香りが鼻腔を突いて来る。
目の前では銅鍋から豆乳をお玉で大将が
掬いつつ朧豆腐をお椀にポチャリ落とし
お椀を手前にご用意されます。

お椀に顔を近付けてみますとフワァンと
寄せる甘い香りが優しく鼻に抜けて行き
うっとりしてしまいます。

そして一口を啜りますとお腹を優し〜く
柔らかなお豆腐で胃を労わり而も豆腐は
しっかりタプンと口内で崩れ乍ら空腹を
満たしてくれ喜びの朝餉を清々しい心に
してくれます。
また、
豆乳だけで作った朧豆腐の純度の高い事。
豆乳汁の温かみが舌を優しく迎えて頂き
ほっこりとお腹を優しい温感で包みます。
そして
朧豆腐のぷよんぷよんとした柔らか味と
淡〜く寄せる甘味が舌を穏やかに慰めて
朝のお口慣らしとして胃袋のエンジンが
スムーズにスタートを切れそうです。
然もこの純度の高いお豆腐の濃厚な甘味に
お醤油と山葵がバッチリ味覚を整えて来て
豆乳や朧豆腐からの淡白な甘味を引き立て
お醤油のコクに加えて山葵の辛味が重なり
これらがお豆腐と豆乳汁のポテンシャルを
グッと引き上げて味わいを高めております。

朝餉1番で此れほど繊細でピュアな甘さの
豆乳汁に感動しまくりでした。
お醤油をポトリと滴らせてお豆腐にコクを
添える感じとなり更に妙味が増して来ます。

ホント素敵な朝餉を頂ける口福のひと時を
授かって頬っぺた落ちまくりでした。

②お浸し

⚫︎葱
⚫︎菊菜
⚫︎占地
⚫︎お出汁

朝餉には矢張りお口をサッパリと流したい
そんな気持ちを察して頂けるお浸しの一品
菊菜も占地もお葱も程よく地味に浸されて
食感も心地良い爽快さを走らせてザクッと
唸る繊維感で歯触りを漲らせて舌にジワリ
浸さ地の味が染み入って来ます。
春らしいお浸しにしっくりと舌を和ませて
薄口の淑やかな繊細の一品に癒されました。

③卵焼きと出汁巻とローストビーフ

早速ご登場する豪華前菜はこの後の
モーニングトーストにも使う素材で
舌を魅了する一品ばかりです。

鰹出汁がたっぷりの出汁巻き玉子に
甘く焼いた卵焼きが細長く2本立て
其処にタルタルソースが掛けられて
更に
炭火で焼き立てのローストビーフで
構成されております。

2本有る卵焼きの内一本はトースト用
なので全部を食べてはいけません。
そして
別途前菜等のお薬味としてのご用意は

○大根おろし
○お醤油
○山葵

出汁巻玉子はお醤油と大根おろしで
単品としてもごはんのお供としても
美味しいお供となります。
出汁巻はフワッフワンのホクホクで
湯気が麗しく立ち昇って欲を唆って
舌が疼いちゃいますね。

タルタルソース添えの甘い卵焼きと
肉厚なローストビーフはトースト用
として食べずに残して置きます。
勿論食べても構いませんが卵焼きと
ローストビーフ数切れは残して置き
後ほどパンと一緒に有効活用します。

出汁巻きがホクホクで湯気立ちして
食空きっ腹を刺激し食欲を唆ります。
見た目が黄色く輝き玉子玉子してて
箸先で突っつくとプヨンと揺れ乍ら
大根おろしにお醤油掛けて一口頂き
ジュワァンと鳴りつつお出汁が良く
染み込んでるからかうま味滲み出て
口内に卵から淡くお出汁の味わいが
舌に染み入る様に広がります。
出汁巻の甘味も程良く伝わり大根の
ほろ苦さが出汁巻きの甘味と馴染み
出汁巻の美味しさを膨らませてます。
もう、とんでも無くうんめぇとなり
この出汁巻きのみでご飯一膳は軽く
行けちゃいそうです。

一方の卵焼きはと言うとタルタルが
卵の上にたっぷりと乗って2切れの
ご用意です。
その内一切れは食べずに残して置き
スペシャルトーストサンドのお供に
使うのでとのお話があり食べないで
其の儘にしローストビーフを一切れ
頂きます。

旨旨玉子料理に舌鼓を打っている間に
厨房からエシュレバターの芳しく香る
良い匂ひが漂って来るのです。

くろぎ大将が銀座に志かわの食パンを
スライスして焼き場の炭火でホクッと
焼いてその焼き立てトーストの上には
トロ〜ッと溶かしたエシュレバターを
滴らせてジワ〜ッと染み込ませてます。

焦がしたエシュレバターを馴染ませた
トーストが目の前のお皿に登場し次に
控えるサプライズに驚かされます。

④豪華キャビアトースト

本日の朝餉のスペシャリテとなりますのが
キャビアと卵焼きとローストビーフサンド

銀座に志かわの食パンが囲炉裏の金網上にて
炭火焼きと言う温め方に加えたトロットロに
蕩けたエシュレバターを染み込ませたままで
お皿の上にご用意されます。

此処で大きなキャビア缶がご登場して
スプーンで好きなだけ取り放題と言う
プレゼンテーションが始まり仰天です。
お客様全員がそのお話を聞いてワォ〜
と叫び声が聞こえて真逆の好き放題に
オシェトラキャビアを山盛りに自由に
ザクッとスプーンをキャビア缶の中に
挿しキャビアで山盛りとなった所から
トーストの上にドサッと落とします。

山盛りのキャビアをパンに薄く伸ばし乍ら
その上にタルタルソース掛け卵焼きを乗せ
さらにローストビーフも卵の隣には上乗せ
そしてパンの両端を摘んでグッとUの字に
曲げてパンを二つ折りにしつつキャビアと
卵焼きとローストビーフを挟む様な感じで
パンの両側より折り返しサンドに致します。
ボリューミィなのでパン一枚で折り切れず
パンの面積からはみ出てしまいそうです。

其処をグッと堪えて大きく口を開けてから
分厚く膨らむキャビア乗せ卵焼きサンドを
ガバッとお口を大きく開けて特製サンドを
突っ込んでガブリと喰らい付いて行きます。

最初にパンの耳とパンがフワリと千切れて
その後からタルタルがトロンと落ちて来て
更に卵焼きがジュワッと項垂れて舞い降り
ローストビーフが肉肉しい旨味を漲らせて
キャビアがほんのりと塩味を滲ませながら
混沌とする味覚達がカオス状態となりつつ
パンの小麦粉の香りと共に渦を巻いて行く
その中から忽然とエシュレのコク深い味が
曝け出しとなりバターの旨味がジュワンと
たっぷりに舌に滴り落ちて来て陶酔の渦に
引き寄せられ舌が溺れまくってしまいます。

なんと言う圧倒的な味覚破壊力を展開する
モーニングトーストなのかと驚愕しまくり
朝っぱらから不思議な味覚の世界へ誘われ
魔性の味覚に我を忘れて仕舞いました。

⑤ご飯とお供たち

豪華なキャビアパンを頂いてお腹も心も
満たされているひと時を迎えてご満悦の
所に更に追い打ちをかける様に白ご飯が
炊き上がって来ております。
いやいや忙しい朝餉です。

その豪華モーニングトーストを頂き乍ら
焼き魚のプレゼンテーションが有ります。
本日ご用意するお魚は

鯵と銀鱈

となり鯵は炭火焼きで
銀鱈は西京焼きでのご用意となります。
此方はお好みで西京焼きの銀鱈を選択
後ほど白ご飯のお供と一緒に頂きます。

さて、白ご飯の方ですが
最初に炊き上がって来ましたのは

⚫︎龍の瞳

更には白ご飯のお供として

⚫︎6種類の卵
名高き様々な卵がいっぱい
中村農場より
・八ヶ岳卵
・ハーブ卵
・アローカナ卵
・烏骨鶏卵
そして
・MIRACLE EGGの頂
・小林農園の有精卵の平飼い卵

等が用意されお好きなだけお好みの卵を
掛けて卵かけご飯を楽しませて頂きます。

また、ご飯のお供の大皿が時期に整って

⚫︎時雨煮
⚫︎明太子
⚫︎お茄子の素揚げ
⚫︎南高梅
⚫︎昆布佃煮
⚫︎大葉
⚫︎烏賊の塩辛
⚫︎糸がき

にて綺麗に盛り付けられてご登場です。

更には追って

⚫︎岩海苔いっぱいのなめこ汁

その他お供が足りない場合は

⚫︎板海苔
⚫︎山椒雑魚
⚫︎茨城の福よ来い納豆

オプションで
⚫︎エシュレバターとキャビア乗せご飯
のメニューも用意が有りてんこ盛りの
お供の構成と多さは圧巻のメニュー。
何杯お代わりが進むのか興味津々です。

[一膳目]

⚫︎炊きたてのご飯は岐阜県龍の瞳の白ご飯
⚫︎合わせる卵かけご飯の卵は頂をチョイス

そして

赤味噌と白味噌の合わせ味噌に
岩海苔がぷかぷか一面に浮いて
磯の香りを漂わせ乍らなめこの
ヌメリ感を溢れさせたお味噌汁
贅沢なお供のご飯と一緒に摘み
このなめこ汁をズズッと啜ると
舌がほっこりして落ち着きます。
斯様なひと時の訪れこそ朝餉の
口福をいっぱいに感じる瞬間と
つくづく感じて仕舞いますね。

生卵の頂は卵黄だけで用意して貰い
オレンジ色が濃厚な甘味の卵黄掛け
ご飯としてがっついて仕舞います。

オプションでエシュレバターとキャビアを
合わせたキャビアバターご飯のご用意まで
整えられております。

一膳目は龍の瞳と頂の卵かけご飯で
ご飯のお供の中からお好みのものを
ご一緒して頂きます。

先ずは大人しく糸がきがフワッと散る
お茄子の素揚げの浸しものをご一緒に
しっとりお茄子に沁みた出汁味に加え
お茄子の翡翠色の繊維質がジュワッと
浮かび上がり茄子の甘味が口内に溢れ
頂卵黄の濃厚なオレンジ色に染まった
艶々の白ご飯とハーモナイズして美味。

更には

時雨煮や明太子に昆布の佃煮で白米を
おもてなししてホクホクの朝ご飯三昧
となり口福感でいっぱいとなりました。

皿上に盛られましたご飯のお供が美味しく
白ご飯を何杯でもお代わりしたくなります。
其処になめこ汁の赤出汁で一息を付き乍ら
ゆったりとするひと時を得ておりました。

[二膳目] 卵かけご飯

⚫︎京都丹後夢ごこち
⚫︎烏骨鶏の卵黄
⚫︎銀鱈の西京焼き

二膳目は夢ごこちの粒々に芯を感じる
噛み応えが米感を育むホクホク白ご飯
其れに
烏骨鶏の真っ黄色な卵黄を掛け合わせ
銀鱈の西京焼きをご飯のお供に頂く

秩父ファームの生卵 彩美卵の卵黄
夢ごこちの白ご飯の上にぶっかけて
黄身の濃厚な甘味とご一緒頂きます。

黄身の色が濃厚な輝く様な黄金色で
その卵黄の美しさにうっとりしつつ
見惚れてしまいます。

小鉢の中の卵黄をカシャカシャ〜と
掻き混ぜてトロトロになった卵黄を
白ご飯にぶっ掛けしTKGを完成させ
お口の中にザクザクッと掻き込んで
卵黄の甘味とトロトロ食感を堪能し
其処にしっとり白味噌の味わい深い
銀鱈の西京焼きを加え美味しさ倍増。
其処に
明太子もお口に含ませてほんのりと
塩味を卵かけご飯にお付き合いさせ
白ご飯たちの甘味を引き立てさせて
もう、ガツガツとご飯に齧り付いて
美味し過ぎて咀嚼が止まりませんね。
こんなに贅沢な朝餉を頂いて仕舞い
心ゆく迄味わって心踊らされました。

[三膳目]河豚雑炊

二膳目を頂いている合間に次のご飯の登場
何やら目の前に大きな湯気立つ鍋が現れて
そのお鍋の中は何やら香り高き河豚雑炊が
お目見えしてます。
くろぎ大将がお茶碗にお玉で装ってます。
これは又嬉しいお代わりのご登場にお腹が
耐え切れるか心配になって来て仕舞います。
正に春に相応しい気高い香りを放ちながら
河豚の身皮もプックリとお茶碗の中に浮き
河豚肉のプリプリに元気旺盛な旨味が伸び
舌へvividなその美味が伝わってきます。
お雑炊の出し汁も溶き卵も絶妙な美味さを
醸し出しており舌が勇んで歓喜してました。

◉オプションご飯

エシュレバターとキャビアを合わせたご飯の
ご用意が有り知人が頂いてましたが私の方は
もうお腹パンパンで控えさせて頂きました。
他のお客様も此方のキャビアご飯には興味が
唆られた様で多くの方々が所望されてました。
エシュレバターが白ご飯と共に蕩けバターの
風味良くご飯に馴染み
かつ
キャビアがご飯に程良く塩味をパチンと投げ
妙味溢れるご飯になる様です。
次回チャレンジしたいと思います。

⑥甘味

古都華と大納言と練乳と蜂蜜のかき氷

最後の〆は此れも豪華なかき氷です。
古都華を天辺に添えて見栄えのする
甘味の多様性をとことんぶっ掛けた
多角的な甘味を揃えたかき氷に感動

2023/04Visitation31th

4.5

JPY 30,000~JPY 39,999per head

世界一絢爛豪華な朝食が舌を歓喜で満たす

◆訪問日 2023.4.8(土)朝餉

◆お料理 お任せ¥33,000税込
お飲み物含むお会計¥33,000税込

◆予約 12ヶ月前お店にて予約

■滞在時間 9時半〜11時

◆本日の朝餉のプレゼンテーション

カウンターにはご飯のお供が並べられ
更にお供のお皿のご用意が有ります。
こんなものを見せ付けられてましたら
ご飯が進んで仕方がだろうなぁと思い
朝から空腹感がどんどん膨らんで来る

1個¥1,000の生卵 彩美卵
時雨煮
茨城の福よ来い納豆
明太子
お海苔
山椒雑魚
南高梅
エシュレバター
三ツ星キャビア
等々

更に焼き肴として鯵と銀鱈と真魚鰹のご用意
後ほど炭火焼きか西京焼きにてご提供の予定
何方かをお好みにてチョイス出来ます。

ご飯以外にも先程大将が買って来たばかりの
に志かわ食パンをモーニングトーストとして
銀座に志かわの食パンまでご用意頂いてます。
此れも華麗でビッグなサプライズとなります。
至れり尽くせりの朝餉なのです。

①お椀

搾りたての豆乳
湯葉
朧豆腐

お醤油
山葵

目の前では
大きな銅鍋に今朝大豆を絞ったばかりの
豆乳をコトコトと煮立たせて湯気立ちし
豆腐の清々しい香りが鼻腔を突いて来る。
目の前で銅鍋から豆乳をお玉で黒木大将
掬いつつ朧豆腐と湯葉をお椀にポチャリ
落として頂きお椀を手前にご用意です。

椀蓋を開けますとふわぁんと寄せる香り
実に優しく鼻に抜けてい行きうっとりし
此の儘夢見心地に陥りたくなりますよ。
そして一口を啜りますとお腹を優し〜く
湯葉で纏わせてくれる感じで胃を労わり
而も朧豆腐はしっかりとタプンと跳ねて
朝っぱらからの空腹感を満たしてくれて
喜びの朝を清々しい味覚で洗ってくれる
また、
豆乳だけで作った朧豆腐の純度の高い事。
豆乳汁の温かみが舌を優しく迎えて頂き
ほっこりとお腹を優しい温感で包みます。
そして
朧豆腐のぷよんぷよんとした柔らか味と
淡〜く寄せる甘味が舌を穏やかに慰めて
朝のお口慣らしとして胃袋のエンジンが
スムーズにスタートを切れそうです。
然もこの純度の高いお豆腐の濃厚な甘味に
お醤油と山葵がバッチリ味覚を整えて来て
豆乳や朧豆腐からの淡白な甘味を引き立て
お醤油のコクに加えて山葵の辛味が重なり
これらがお豆腐と豆乳汁のポテンシャルを
グッと引き上げて味わいを高めております。

朝餉の1番に此れほど繊細でピュアな味の
豆乳汁に感動しまくりでした。
ホントに素敵な馳走を頂ける朝を迎えれて
この口福感に乾杯したくなります。

②葱 菊菜 占地 お浸し

朝餉には矢張りお口をサッパリと流したい
そんな気持ちを察して頂けるお浸しの一品
菊菜も占地もお葱も程よく地味に浸されて
食感も心地良い爽快さを走らせてザクッと
唸る繊維感で歯触りを漲らせて舌にジワリ
浸さ地の味が染み入って来ます。
春らしいお浸しにしっくりと舌を和ませて
薄口の淑やかな繊細の一品に癒されました。

③卵焼きと出汁巻とローストビーフ

朴葉を模った葉皿の上には朝から
豪華に贅を尽くした彩りの品々が
勢揃いです。

鰹出汁がたっぷりの出汁巻き玉子
甘い卵焼きにタルタルソース掛け
炭火で焼き立てのローストビーフ

別途お薬味として整えてますのは

大根おろしに
お醤油

だし巻き卵はお醤油と大根おろしで
単品としてもごはんのお供としても
ふわッふわんのホクホク出汁巻卵で
湯気が麗しく立ち昇ってます。

タルタルソース添えの甘い卵焼きと
肉厚なローストビーフは食パン用に
残して置きます。
勿論食べても構いませんが卵焼きと
ローストビーフ数切れは残して置き
後ほどパンと一緒に有効活用します。

出汁巻きがホクホクで湯気立ちして
食空きっ腹を刺激し食欲を唆ります。
見た目が黄色く輝き玉子玉子してて
箸先で突っつくとプヨンと揺れ乍ら
大根おろしにお醤油掛けて一口頂き
ジュワァンと鳴りつつお出汁が良く
染み込んでるからかうま味滲み出て
口内に卵から淡くお出汁の味わいが
舌に染み入る様に広がります。
出汁巻の甘味も程良く伝わり大根の
ほろ苦さが出汁巻きの甘味と馴染み
出汁巻の美味しさを膨らませてます。
もう、とんでも無くうんめぇとなり
この出汁巻きのみでご飯一膳は軽く
行けちゃいそうです。

一方の卵焼きはと言うとタルタルが
卵の上にたっぷりと乗って2切れの
ご用意です。
その内一切れは食べずに残して置き
スペシャルトーストサンドのお供に
使うのでとのお話があり食べないで
其の儘にしローストビーフを一切れ
頂きます。

旨旨玉子料理に舌鼓を打っている間に
厨房からエシュレバターの芳しく香る
良い匂ひが漂って来るじゃないですか。

黒木大将自らたった今銀座で焼き立てを
購入しお届けとなります銀座に志かわの
食パンをスライスして炭火焼きされます。
その焼き立てのパンに料理人が一枚ずつ
焦がしエシュレバターを付けてその上に
キャビアの塊、を乗せて点前にお届けです。

④モーニングトースト

本日の朝餉のスペシャリテとなりますのが
キャビアと卵焼きとローストビーフサンド

そして此等具材のベースとなりますのが
先程エシュレバターたっぷり刷毛塗りで
トロトロの儘染み込ませ銀座に志かわの
焼き立てのキャビア乗せの食パンです。

此処で大将よりご説明とこの豪華サンドの
盛り付け方のデモンストレーションが有り
ジッと見入ってしまいます。
山盛りのキャビアをパンに薄く伸ばし乍ら
その上にタルタルソース掛け卵焼きを乗せ
さらにローストビーフも卵の隣には上乗せ
そしてパンの両端を摘んでグッとUの字に
曲げてパンを二つ折りにしつつキャビアと
卵焼きとローストビーフを挟む様な感じで
パンの両側より折り返しサンドに致します。
ボリューミィなのでパン一枚で折り切れず
パンの面積からはみ出てしまいそうです。

其処をグッと堪えて大きく口を開けてから
分厚く膨らむキャビア乗せ卵焼きサンドを
ガバッとお口を大きく開けて特製サンドを
突っ込んでガブリと喰らい付いて行きます。

最初にパンの耳とパンがフワリと千切れて
その後からタルタルがトロンと落ちて来て
更に卵焼きがジュワッと項垂れて舞い降り
ローストビーフが肉肉しい旨味を漲らせて
キャビアがほんのりと塩味を滲ませながら
混沌とする味覚達がカオス状態となりつつ
パンの小麦粉の香りと共に渦を巻いて行く
その中から忽然とエシュレのコク深い味が
曝け出しとなりバターの旨味がジュワンと
たっぷりに舌に滴り落ちて来て陶酔の渦に
引き寄せられ舌が溺れまくってしまいます。

なんと言う圧倒的な味覚破壊力を展開する
モーニングトーストなのかと驚愕しまくり
朝っぱらから不思議な味覚の世界へ誘われ
魔性の味覚に我を忘れてしまいました。

⑤ご飯とお供たち

[一膳目]

炊きたてのご飯は岐阜県龍の瞳の白ご飯

さて、ご飯のお供達を乗せたお皿には
厳選された一品たちが所狭しと並んで
盛り付けられております。

牛の時雨煮
生の明太子
南高梅
白菜の漬物
鯛の切り身を胡麻と大葉で和えたもの

更に
岩海苔いっぱいのなめこ汁

赤味噌と白味噌の合わせ味噌に
岩海苔がぷかぷか一面に浮いて
磯の香りを漂わせ乍らなめこの
ヌメリ感を溢れさせたお味噌汁
贅沢なお供のご飯を食べた後に
このなめこ汁をズズッと啜ると
舌がほっこりして落ち着きます。
斯様なひと時の訪れこそ朝餉の
口福をいっぱいに感じる瞬間と
つくづく思われました。

また、お好みで
彩美卵の生卵
茨城の納豆
雑魚
焼き海苔
等がカウンターを賑わせております。
卵は全卵若しくは卵黄かをチョイス

オプションでエシュレバターとキャビアを
合わせたキャビアバターご飯のご用意まで
整えられております。

一膳目はやや舌を大人しくさせて控えめに
時雨煮やら明太子に鯛の刺身を山葵醤油で
もてなしてしっぽりと龍の瞳の白米と共に
ホクホクなご飯の甘味を頂きました。

皿上に盛られましたご飯のお供が美味しく
白ご飯を何杯でもお代わりしたくなります。
ご飯が堪らなく進み過ぎて仕舞い止まらず
となっちゃいました。

[二膳目]蛤雑炊と花山椒

二膳目のお供を何にしようかと迷ってると
何やら目の前に大きな湯気立つ鍋が登場し
その鍋の中は何やら黄金色に光る蛤雑炊を
くろぎ大将がお茶碗に盛り付けてます。
これは又嬉しいお代わりのご登場にお腹が
耐え切れるか心配になって来て仕舞います。
正に春に相応しい香りを放つ潮汁に浸され
大きな蛤がプックリとお茶碗の中に浮かび
蛤のプリプリに元気なうま味が旺盛に伸び
舌にvividにその美味が伝わってきます。
お雑炊の出し汁も溶き卵も絶妙な美味さを
醸し出しており舌が勇んで歓喜してます。
そして春の長閑な雑炊のうま味にお供する
刺激的な香りと辛味を添えて頂く花山椒が
生き生きと華やいで味覚をクリアに伸ばす。
蛤雑炊と花山椒のコンビが織りなす味覚の
宴は舌を歓喜に打ち震わせておりました。

[三膳目]卵かけご飯

京都丹後夢ごこちの白ご飯

モーニングトーストを頂いてる時に
焼き魚のプレゼンテーションが有り
本日のお魚は

銀鱈
真魚鰹
となります。
真魚鰹の西京焼きを選択しましたが
焼き魚が仕上がるまで少し間が空き
もうかなり腹ぱんに近い状態ですが
真魚鰹迄の合間に卵黄を頂きまして
卵かけご飯とする事に致します。

秩父ファームの生卵 彩美卵の卵黄
夢ごこちの白ご飯の上にぶっかけて
黄身の濃厚な甘味とご一緒頂きます。

黄身の色が濃厚で輝く黄色で
金色に染まった黄身の濃さに
見惚れてしまいます。

小鉢の中の卵黄をカシャカシャ〜と
掻き混ぜてトロトロになった卵黄を
白ご飯にぶっ掛けしTKGを完成させ
お口の中にザクザクッと掻き込んで
卵黄の甘味とトロトロ食感を堪能し
其処に牛の時雨煮も参加させ更には
明太子もお口に含ませてほんのりと
塩味を卵かけご飯にお付き合いして
白ご飯たちの甘味を引き立てさせて
もう、ガツガツとご飯に齧り付いて
美味し過ぎて咀嚼が止まりませんね。
こんなに贅沢な朝餉を頂いて仕舞い
心ゆく迄味わい心踊らされました。

[四膳目]真魚鰹 西京焼き

激うま卵かけご飯を食べていますと
焼き物がタイミング良く届いてきて
真魚鰹の西京焼きがこんがり仕上り
狐色に皮目が染められた真魚鰹から
白味噌がフワンと甘い香りを漂わせ
炭火で真魚鰹の表面に焦げ目が付き
見るからに膨よかで美味そうな姿態
テカテカと雅に輝く西京焼きは欲を
唆り勢い一口真魚鰹を箸先で割いて
ハラリと解けた所をサクッと噛んで
お口に含みます。
ウホッ白味噌風味豊かな香りと甘味
どんどん口内に広がりフワンと舌に
着地してハラリと解けて行く真魚鰹
肉質感の豊満なる味わいに舌が喜び
白ご飯が真魚鰹のうま味と調和して
舌を唸らせておりました。

⑥甘味

古都華と大納言と練乳と蜂蜜のかき氷

最後の〆は此れも豪華なかき氷です。
古都華を天辺に添えて見栄えのする
甘味の多様性をとことんぶっ掛けた
多角的な甘味を揃えたかき氷に感動

2023/03Visitation30th

4.7

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service5.0
  • Atmosphere5.0
  • Cost performance3.5
  • Liquor/Drinks5.0
JPY 100,000~per head

くろぎの離れがオープンです。ゴージャスかつエレガントな装いが待ち受けるエントランスの扉を開けた瞬間から異次元の和空間に魅了されました

■くろぎ 離れ

くろぎ本店のすぐ近くの地下に
厳かに佇む和空間への初訪です。

気品のプライベート特別空間を設え
ゴージャスかつエレガントな装いが
待ち受けておりエントランスの扉を
開けた瞬間から異世界へと誘われる

1日1組だけのおもてなしは興奮度
満足度MAXに近い感情が芽生えます。
使い勝手も良くお時間の制限も無く
好きな時にお好みの時間だけ楽しみ
後を気にせずにゆるりと食事を頂く
何と贅沢な環境か高揚感が止まらず

入り口の扉を開けて足を踏み入れる
目に入りますのは左手待合スペース

特注のワインセラーにはサローネ
ドンペリ〜ロマコン〜ラターシュ
ギッシリ格納されており流石です。

漆黒の壁から浮かび上がる金の輝き
金粉を壁に幾重も刷り込みその上に
漆を重ね塗りしてから円形に削って
金粉を浮き上がらせています。
輪島の様に漆塗りと一体となった飾り
金細工の雅な紋様が上品華麗に煌めく

この和空間の中央に浮かぶテーブルは
最大12名のお席をご用意しての個室

厨房も料理長が専属に付き添って頂き
フロアサービスの女性の方とお料理人
2名の方より終日おもてなしを頂ける
誠に贅を尽くした劇場型和空間です。

■訪問日 2023.3.22(水)20時〜23時

□ご予約 本店ご訪問時に紹介頂く

■お料理 お任せ¥90,750税込

□お会計 ドンペリ含む会計¥210,000
※全員のアルコール代を馳走した為の会計
※お一人様平均¥110,000程です。

■滞在時間 20時〜23時
※お時間は1回転なので自由に選べます。
□お席 最大12名

■お待ち合わせ くろぎ本店前でお集まり頂き
係の方が離れ迄ご案内します。
住所非公開です。

■本日の食材

何時もの様に食材プレゼンテーション
春は貝尽くしが嬉しくなるご用意です。

九十九里の蛤
紫貝
赤貝
京都物集女の筍
花山椒
明石の桜鯛
群馬坂東もち豚
近江牛ヒレ肉

この大量のお肉軍団より
お食事時にご飯のお供で
3種類から選択できます。

豚カツ
牛カツ
すき焼き

上記のご用意が有り欲張りな
私達は全部を少しずつ所望と
させて頂きました。

◉ドンペリ2013年で乾杯!

①白子飯蒸し

最初の先付から痛風仕様の
珍味三昧の用意にて興奮し
大きな虎河豚の白子と餅米
グチャッとお匙で掻き混ぜ
飯蒸しを白子リゾット化し
ヤバヤバ過ぎる珍味妙味に
舌が溺れっ放しでした。

◉黒龍 春しぼりを合わせます。

②蛍烏賊の沖漬け

蛍烏賊が鮮烈にツルンと舌触り心地良く
口内で戯れ乍ら喉越し滑らかに通り過ぎ
沖漬けのうま味が満ち溢れて唸る美味さ!

この快感する走りは堪りませんね。
快感がどんどん膨らんじゃって蛍烏賊が
沖漬けに浸されて滑らかに駆ける舌との
触れ合いは感動そのものなのです。
蛍烏賊の身を舌でプチュッと潰しながら
チュルチュルッと飛び出す蛍烏賊旨味の
エキスは沖漬けの甘美な味わいを伴って
舌が大喜びで弾んでしまいした。

其処に麗しの日本酒を嗜みたくなり

◉黒龍の福井県のみの限定酒のあどそを
合わせて頂き

蛍烏賊の甘味をスカッとした切れ味で
喉を潤して沖漬けの余韻を楽しませて
頂きました。

③冷たい薄い豆のお浸し

春の香りと晴れやかな甘味が静かに佇む
浸し地に馴染ませた碓井豆が歯に触れて
柔らかみがシャリッと染み染みと解けて
とてもお優しい甘さが舌を通して素直に
伝わって来ます。
素敵な食感と味覚に舌が喜びを隠さずに
嬉しがっておりました。

④蕗の薹の陶板焼き胡麻豆腐

春の匂ひが芳しく香り
春の風味漂う味わいに
春の味覚が麗しく踊る

陶板でジュ〜ッと唸り続ける胡麻豆腐から
お醤油がほんのりと焦げ付いてる良い匂ひ
そして胡麻豆腐に含ませた蕗の薹の苦味と
春の香りが入り混じりながら鼻腔を刺激し
ピクンと唸らせて来る
コレは食べる前から香りに堪らんゾ〜です。

焼き胡麻豆腐は蕗の薹を中に閉じ込めており
胡麻の甘味と蕗の薹の春の苦味を巧みに調和
天に添えられたたっぷりの山葵が青々として
気高くツンと舌に胡麻豆腐の丸い甘味に対し
輪郭を整えて来る刺激を与えて旨味を広げる
此等全ての味覚エレメントが三位一体となり
お口の中で華麗なる舞を見せてくれます。

楽しいのは熱々の陶板に焼き焦げて少し硬く
なったお豆腐の皮目がペタッと付着しており
そのお焦げを箸先でガリガリィッと剥がして
お口の中にパクッと放り込んだ時のうま味と
苦味とガリッと重なる破砕感から香って来る
お醤油の焦げた匂ひ等が皆んな一緒に届いて
とても楽しく咀嚼が進んでしまいました。

⑤お造り

○愛媛県寒川の赤貝
○肝
○ひも
○酢味噌
○醤油

赤貝は肝も紐も全部綺麗に貝殻の器の中に
収まっていて朱色が鮮やかに光り欲を唆る
赤貝の身肉を齧るとプリップリンな歯触り
凄く爽快な身肉の食感が素直に伸びて来る
赤貝の肝は嫌味も穢れも無い抜群の珍味度
コク深さが佇む肝を其の儘咀嚼していると
どんどん旨味が深掘りされて行く
全くノイズの無い清らかな美味さが印象的

小皿にご用意の酢味噌がまた良い甘酸っぱさ
この薬味だけで飲めちゃうくらい美味しくて
赤貝のヒモをポチャンと浸らせて咀嚼すると
ひもが酸味豊かに甘さも携えながらキュンと
肉感がしなる美味さで舌を捉えて離さずです。
その酢味噌の酸味クリアな美味しさに驚嘆し
とても純度高き酸味が赤貝のヒモに寄り添い
ヒモの美味さをグイッと引き上げ絶品でした。

⑥お椀

○蛤
○浜防風

大きくプックリとお腹が膨らんだ蛤の身から
旨味成分の一つコハク酸が浮き上がるお出汁
このコハク酸にはナトリウムが含有されてて
詰めれば詰めるほどナトリウムが滲み出ます。
そのナトリウムの塩味と旨味だけで吸い地を
整えて調味料は一切使わ無ずの滋味深いお椀
舌で一雫を嗜めてみると淡麗な旨味と塩味が
とても静かに佇む潮汁となっており蛤出汁の
清く美しい味わいに舌が溺れてしまいそう。

早速蛤のプクッと膨らんだ柔肌をお口に含み
艶めかしくも豊満な姿態の肉肌に甘える様に
舌で蛤を徘徊しつつ悩ましい程の食感を嗜み
その膨よかな食感を貪ろうと舌が蛤と戯れる
潮汁は淡く美しいうま味でジワ〜リ染み入り
磨きのかかった清く無垢で澄んだ味わいです。
コレ程無垢な味わいの蛤に舌が呆れ返ります。
とっても満足度が高く喜んでしまう蛤でした。

⑦痛風素麺

○半田素麺
○鰹出汁
○海胆
○卵黄
○キャビア
○揚げ玉

くろぎ名物の定番痛風素麺

極上の珍味が宿る激旨の半田素麺のご用意
最近は季節に関係なく通年仕様の様です。
元々は夏場に涼やかな珍味を贅沢に用意
涼風を感じる素麺を楽しんでいたのですが
人気沸騰となり通年の定番に昇格しました。

鰹の効いた蕎麦つゆにたっぷりと浸る素麺
その半田素麺を海胆卵黄の汁に染まらせて
素麺が真っ黄色になるくらい迄たっぷりと
絡ませ乍らお口にツルツル〜ンと啜ります。
更に贅沢なキャビアも海胆卵黄汁に混ぜて
全部が絡まった素麺を一気に頬張りながら
お口を窄めてツルゥッと力強く吸引します。
お口の中でツルツル〜と滑って行く素麺は
濃厚な卵黄の甘味と海胆の珍味にお出汁の
うま味とキャビアからの塩味が混沌として
交錯し合う複雑な妙味を作り出しています。
其処に阿波半田素麺自身のコシの強い麺が
喉越し豊かに喉元を潔く通り過ぎて行って
爽快感が駆け抜けて行きます。

更にこの爽快感旺盛な珍味に一味も二味も
変化球を投げて来るのが揚げ玉の食感です。
これ程揚げ玉と言う素材を効果的に奏でる
お料理が有るのかと思える程珍味うま旨の
素麺の味覚にクリアなテクスチャーを与え
咀嚼と同時に感じるザクザク感が堪らない。

お口の中で其れら全部が共鳴し合いながら
極上の味覚に発展して来て堪らない美味さ

お腹に余裕があれば何杯でも食べたくなる
そんな魔性の味覚がお口を蹂躙するヤバイ
一品でした。

⑧浅蜊バター

浅蜊をサッとエシュレバターでソテーする
バターのコクが浅蜊にしっぽりと絡み付く
バターで炒めても浅蜊の旨味が負けてない
と言うかちっともエシュレバターが浅蜊を
邪魔しないで旨味を同調させて来て深掘り
ジュ〜ンと舌にコク深く響く素敵な味わい
見事に唸らせられました。

◉新政酒造限定酒 雨蛙

10周年記念の発泡酒で爽やかな切れ味の
お酒を大将よりプレゼント頂きました。

⑨筍の素焼き 木の芽

○京都 物集女の筍
○鰹節
○木の芽

真っ黒に焦げた素焼きの物集女の筍から
フワッフワのホクホクのど真ん中だけを
外側から削いだ残りの気高く香る一番に
美味しい部分だけをカットしてのご用意

その筍をシャキッと噛み締めて歯が筍に
スゥッと沈む所を感じながら筍エキスが
滋味溢れる甘味で零れる美味しい筍汁を
舌で一所懸命に掬う、此れが堪らんです。
舌にジワリと染み入る筍汁の糖度の質は
とても気品がありその甘さには驚くべき
エレガントな甘い匂ひが香ってうっとり
齧れば筍の繊維質は柔らかくシャキッと
していて元気が良いのである。
然も全く筍のエグ味とか嫌味が皆無にて
穢れなき甘味が筍から滲み出されている
ん〜、唸りっぱなしの甘味にフッと漂う
木の芽の香りもまた咀嚼を進めてくれて
本当に味わい深い春爛漫の一品でした。

⑩お造り

○鮟肝 余市
○桜鯛 明石
○新和布
○おろし
○日向夏 宮崎

お口直しとしてのお仕事も兼ねて
日向夏をお造りにご用意されてます。

お造りとしましては

鮟肝の鮮度の良さに舌が痺れてしまう。
余市の物の良さも有るかと思いますが
単にそれだけに留めず丁寧に血抜きして
洗われてる仕込みの繊細さに感心します。
こう言う所にもお料理店の巧みな技術が
皆見えて来て大将の拘りを感じますね。

無垢な珍味が舌をしっぽり甘やかせて
快感を呼び込んで嬉しくなりました。

⑪お花見弁当

桜の花弁が美しく着飾られ
お弁当箱を

[菱形の器]子持ち槍烏賊 百合根桜
[丸い器]花山葵の酢漬け ばら子掛け
[笹の葉]里芋饅頭あられ包み 鮑鋳込み
[笹の葉]桜鱒のけんちん蒸し照り焼き風
所謂けんちん地で巻いて蒸したものです。

このお花見仕様の八寸は全てお持ち帰り
出来る様にご用意してます。
後ほどのお食事迄のボリュームを考慮して
本日は八寸全部お持ち帰りとさせて頂いて
一切お箸を付けず仕舞いと致しました。
なので
御免なさい
お味の方はコメント省略です。

⑫胡桃そば

○長野の黒姫の蕎麦粉手打ち
○九条葱
○本枯節かえしのうま味が効いてる
濃口の蕎麦つゆ
○山葵

くろぎでのお蕎麦は珍しいです。
然も八寸の後での十割の玄蕎麦
何か蕎麦前の酒肴を楽しむ様な
そんな感じのおもてなしに舌が
喜んでおります。
こう言う流れなら八寸から少し
摘んでお酒を飲みながら蕎麦を
楽しみたくなりますね。

さて、お蕎麦です。
黒姫蕎麦はコシがクリアな細麺で
切り口はエッジも効いてて噛むと
はっきり黒姫の香りフワッと漂う
水切りも程良く瑞々しさが整って
滑らかなツルツル感が走ってます。
麺の細さと長さも一口のサイズに
ピタリと照準が合う物で一啜りが
スルスル〜ッと一息で飲み込める
丁度良い距離感です。
蕎麦の打ち方も水打ちも巧みな為
麺自体の長さもパラつかず保湿も
十分整っている上にお鍋の中での
滞留時間が良いのか絶妙なコシの
強さに仕上げられてます。
なので咀嚼感がとてもスムーズで
蕎麦つゆに良く絡みなが啜れます。
また、一本一本が綺麗に整ってて
麺のカタチが整ってるのも嬉しい。
蕎麦麺の端切りが綺麗に整ってる。
一方、お出汁は蕎麦の強さに合い
出汁の濃度と蕎麦麺の強さが調和
バランスの良いうま味で蕎麦麺に
馴染むものに仕立てられてました。

⑬お食事

[一膳目]

○龍の瞳
○近江牛ヒレ肉すき焼き
○近江牛ヒレ肉の牛カツ
○坂東もち豚の豚カツ
○花山椒
○香の物
○白味噌汁
○田中農場の卵黄

上記の贅沢ご飯のお供のご用意が有り
お肉料理は3種類の中より選べます。
この際なので全部を少しずつ頂く事に

すき焼きに添えられてる花山椒は
勿論のこと豚カツにも牛カツにも
散らされていてヤバイ位の香りが
テーブルいっぱいフワァンとなり
芳しさが広がります。

その香りが満ちる中

濃厚な甘味を放つすき焼きのヒレ
揚げ衣がザクッと歯触り良く絡む
牛ヒレカツの逞しい肉肉しさから
溢れる肉汁の旨味に蹂躙されつつ
同時に豚カツのリブの断面からは
肉肌のサシが広がる脂身部分より
ジュワ〜ッと唸る旨味のエキスが
口内に滴り落ちて舌をときめかせ
悶絶する味わいに陶酔してしまう。

[二膳目]

碓井豆ご飯のご用意となります。
かなり腹パンとなってましたが
碓井豆の春らしい優しさが米を
穏やかに包み込んで上品な甘味
龍の瞳の艶々立っている米粒の
一粒に染み込んで甘美な旨味が
ご飯としての佇まいを雅な迄に
完成させている。
一口の味わいがとても春めいて
穏やかに香り高い美味が舞う。

⑭甘味

○苺のかき氷
○葛餅
○黒蜜
○黄粉

2023/01Visitation29th

4.7

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service4.8
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks4.5
JPY 80,000~JPY 99,999per head

冬の豪華食材を駆使して身も心も口福でいっぱいにしてくれるくろぎ料理

◆訪問日:2023.1.28(土)昼餉

◆お料理 お任せ¥84,700
お酒含むお会計¥90,500

◆予約
6ヶ月前お店にて予約

◆本日の食材プレゼンテーション

津居山の蟹
近江牛ヒレ肉
虎河豚の白子
塩釜鮪
鹿児島筍
聖護院蕪
などなど本日も豪華食材満載のお料理です。

①お節風の前菜

お正月さを感じるウラジロの葉を敷いて
福の字が大きく描かれてる丸い器の中に

焼き唐墨
子持ち昆布
菜の花
黒豆

鴨ロース燻製

等が美しく盛り付けされております。

お正月気分の名残に春の走りを感じる一品
初めに龍の盃を一献頂いて唐墨をポリッと
齧り付いて酒のアテとしては申し分のない
珍味を嗜みつつ齧ってると唐墨が溶け出し
塩味が湧いて来てお酒の甘味に寄せて来て
とても舌心地良い気分になります。
つい、うっとりしちゃいますね。

旧京味のお嬢様が作られたという黒豆は
艶々で微塵の穢れもない美しい甘さにて
とてもしっくりと舌に馴染みます。

更に子持ち昆布がコリッと粒感を伸ばし
昆布のうま味を振り撒きながら菜の花と
共演するのが新春の味と感じますね。

鴨ロースの一品は滋養を感じる肉質感に
皮目を香り高く燻し焼きにされて咀嚼が
進んで更にもう一献と喉に催促されます。

お正月風景の名残を感じさせ乍らも雅に
酒肴を楽しめる流石と思わせる一品です。
焼き唐墨は温感も宜しく別皿に取り置き
チビチビ爾今とご一緒させて頂きました。

②焼き白子の飯蒸し

焼き白子
餅米
山葵

焼き上がったばかりの河豚の白子はこんがり
真鱈模様にお焦げを付けてプックリ膨らみが
威勢よく伸びて皮厚な感じで餅米の上に鎮座
ジィ〜ッと白子様を眺めているだけで食欲が
増して来て欲望への衝動に駆られて来ますね。

一方餅米は河豚カマを浸け込んだたお出汁で
炊いたご飯となっており此方もうま味が漂う
美味なる餅米に仕上がっております。

そんな美味の共演に揺さぶられ乍ら食す口福
コレはもう珍味味覚の頂点に達した様なもの

焼き立ての白子がプルンと揺れながら小丼?
と言うかかなりのデカさの白子に感動が走り
餅米が早く一緒になりたいと叫んでおります。
お匙で山葵も白子もプチンと裂いて中からは
トロトロ〜ッと白子の身が蕩け出して餅米と
瞬く間に混ざり合いどんどんリゾット化して
白子丼の中は白子リゾットに変貌を遂げます。

そのリゾットを一口掬ってみると先ずは皮が
プッチプチに厚手の皮で噛み心地しっかりと
感じる皮の厚さにトロントロンの白子が絡み
食感のコントラストから生まれる美味しさと
白子珍味自体の甘さとが混沌として味わいの
深みにどんどん嵌って陶酔の渦の真ん中へと
惹き込まれてしまいます。

白子ご本人のサイズ感も去ることながら
皮の焼き加減がとても美味さを膨らませ
焼き白子の皮身が一心同体の逸品に歓喜
其処にこそ極上の珍味が潜み白子珍味が
曝け出され口内に充満する絶品の味わい

特に
厚手の皮が白子の身の中でグチャとなり
舌にピタピタと絡みつき餅米を巻き込む
んん、この絡み合う珍味と甘味が交錯し
絶妙なる美味さて口内を蹂躙して行くと
その珍味がとても愛おしくなって来ます。
絶品なること疑い無しのくろぎ白子丼に
拍手喝采を送りたいと思います。

③お雑煮

山利白味噌
お餅
糸がき
和芥子

山利の京白味噌の滋味深く舌にジンワリと
染み入る美味さにはとても抗えないものが
有ります。
一口啜った時の滋味とまったりする舌触り
円やかに舌を撫でて行くサラサラな滑りに
舌が惚れ込んでしまい円やかな瀞みに唸る
この奥深き滋味の漂う中にほんのり浮かぶ
和芥子の辛味が誠に奥深き味わいを齎して
白味噌のまったり感をクリアに伸ばします。
更にはシンプルにお餅だけのお雑煮と言う
素直にお餅だけをお雑煮に佇ませるだけの
一品となっており白味噌とお餅との相性で
舌を完全に満足させてしまう芸術的味覚に
やられてしまいますね。
そのお餅も毎日搗来たてのものを仕入れて
モッチもちの柔らかくてグ〜ンと伸び切る
感じのお餅で浮かんで一口齧ってみますと
兎に角も歯にはピッタリ引っ付いてくるわ
舌にはしっぽりと粘性豊かに絡んでくるわ
咀嚼が柔らかくて居心地は快感を呼ぶわで
もう、堪んないっスね。
このお餅に絡む山利の円やかさも手伝って
ズ〜ッとこのお雑煮を食べ続けたい衝動が
全く消え失せませんでした。

④焼き蟹:塩 酢橘

松葉蟹の胴体の部分を蒸し焼きで

くろぎのシンボルマーク付き懐紙が折敷に
フワッとご用意されて蒸し焼きの松葉蟹が
置かれます。
懐紙で挟み込み左右両側から外側に向けて
パカッと折るように力を加えると真ん中の
甲羅が2つに割れて蟹の身がパツンとなり
剥き出しにされお口に入れやすくなります。
成る程、両手で押さえて食べるので懐紙が
用意されてたのですね。
コレは美味しく松葉蟹の身を存分に楽しめ
とても嬉しい気遣いに感謝。
そして追い焼き蟹が届いて今度は脚の部分
端からスウ〜ッと箸を入れると簡単に身が
曝け出されて脚一杯に詰まった身がとても
糖度が高いと言うか甘味が優しくて美味し
其れも甲殻の香りが漂って風味豊かな味覚
蟹の香りと甘味が同期して美味しさを完成
コレは堪まりません。
黒龍しずくをクイッと飲み干したくなります。

蟹は焼いてはいけないと言うくろぎ大将
蟹の身は焼くと美味しく無くなるそうで
殻は焼くけど囲炉裏にはホイールかけて
身は蒸し焼きにされて甘味を凝縮されて
蟹の鮮度と繊維を傷めない様に火入れを
施すと身がレアな儘で生々しさを残して
美味しい味わいとなる様です。

なので松葉蟹の脚が届いた時にはフワッと
香り高く良い匂ひが先立ち身はジューシー
甘味の糖度が優雅に舞う美味しさでした。

⑤痛風素麺

阿波半田素麺
鰹出汁
海胆
卵黄
オシェトラキャビア
揚げ玉

舎利
メジマグロ

予め注意が促されスープを残しておいて
下さいとのお達しを大将より頂きます。
追いかけ舎利とメジマグロをスープに
落として味変を楽しんで貰う流れです。

このくろぎ素麺は最近では季節に関係なく
年間通して出される名物料理に迄成長して
皆様のお口を喜ばして止まない痛風料理と
なって来ました。
別名痛風素麺とも言われてますがプリン体
尽くしの珍味勢揃いの極上旨うま素麺です。

何と言いましても海胆と卵黄と鰹出汁から
引いている特製蕎麦汁とその中に浮かべた
漆黒のキャビアが目に真っ先に飛び込んで
来ます。
然もキャビアは贅沢に山盛りに盛られてて
先ずは半分をキャビアだけでお酒と一緒に
楽しませて頂きます。
このキャビア何と最高峰のオシェトラです。
此奴はじっくりと味わわないと損ですね。

キャビアを少し楽しんだ後はいよいよ名物
痛風素麺に真っしぐらに舌が突撃なのです。
海胆と卵黄に塗れた鰹出汁スープを太麺に
たっぷりと絡めて素麺が真っ黄色になる程
十分に素麺汁に浸します。
更に残りのキャビアも汁の中に混ぜ混ぜし
珍味汁が絡まった素麺をツルツルゥ〜ッと
お口を窄めて啜り続けます。
お口の中にツル〜ッと滑り込んでいくのは
濃厚な卵黄の甘味と海胆の珍味と鰹出汁に
上手く染まった阿波半田素麺でやや太めの
半田麺のコシの強さが喉越し豊かに喉元を
通り過ぎて爽快感が走り抜けて行きます。
同時にキャビアの塩味が淡く浮き上がって
濃度の高い海胆卵黄の珍味を飽きさせずに
旨味に広がりを持たせて行きます。
でもキャビア塩味は卵黄の甘味を邪魔せず
控えめな塩味でオシェトラキャビアからの
気品を感じます。
更にこの珍味に一味も二味も変化を付けて
楽しさを膨らませる揚げ玉食感が効果的で
これ程迄揚げ玉と言う素材を見事に奏でる
お料理が有るのかと思えるほどピッタリと
お似合いの組み合わせでした。
この珍味うまうまの素麺のツルツル食感と
クリアに対称的なザクザク感とのコラボが
咀嚼を進めて美味しさを俄然膨らませます。
お口の中で其れ等食感達が同時爆発する時
極上の味覚に展開して堪らなくなります。

そして其所其處痛風素麺を食べ切り残りの
スープが少なくなって来た所でで追い討ち
大将が
舎利をポチャンとスープに落とし
鮪の赤身とトロの身をドボンして
揉み海苔をフワフワァンと散らし
今度は痛風スープラ海鮮丼に早変わりです。
その舎利をザクッと掬い海胆スープ珍味に
絡めながら艶かしい味わいのメジマグロを
舌に収めます。
んん、こんな美味に出逢えてムフフとなり
口内は蕩けるメジマグロの甘味と舎利との
一体感伴う妙味が大行進となり舌を狂わせ
激うま珍味旨味で陶酔する味覚に専念して
没頭し切ってしまう程でした。
お腹に余裕があれば何杯でも食べたくなり
魔の味覚がお口を蹂躙するヤバ〜イ一品に
大満足して箸を無理矢理置きました。

⑥鰻の蕪蒸し:山葵 銀杏

鮎喰川鰻の蒲焼
聖護院蕪
銀杏
山葵
銀餡

蕪蒸しにする前の鰻の蒲焼を見せて
頂きましたが迫力ある地焼きで用意
この立派に地焼きされた鰻の蒲焼が
聖護院蕪に忍ばせて蕪蒸しとします。

蕪蒸しのトレンドは甘鯛や鯛ですが
昔は焼き穴子や焼き鰻でも蕪蒸しを
拵えていたとの事にて本日は鰻にて
久し振りに地焼きしたものを使って
蕪蒸にして銀杏と山葵で味を整えて
銀餡で纏められております。

銀餡で包まれた蕪を一口頂いてみる
蕪が何処までも優しい佇まいで伸び
餡の淡麗な香りと蕪の美しい甘味が
交錯して大人の味わいが舌を訪れる
更に蕪を掘り進んでいくと中からは
地焼きされた鰻が迫力満点の旨さで
ホクホクな身質を携えてやや項垂れ
気味に揺れながら舌に着地して実に
逞しい身の弾力する旨味と蕪らしく
甘さがグッと付き添って味覚同士が
近付き密接に繋がる
この旨味と甘味の共演が繋ぐ妙味に
舌が唸りっ放しとなり感動の美味さ
こんな美味しい蕪蒸しが頂けるとは
今日は良い日だぁと喜びで溢れます。

⑦お凌ぎ

河豚鉄刺と鉄皮の鮟肝和え
ポン酢

鉄刺
鉄皮:黒皮 白皮 とうとうみ 身皮
山葵
姫葱

この一品も凄い珍味の集合体であると
同時に河豚の醍醐味をこんなに大胆に
河豚が引立つ味わいを作り出しちゃう
大胆に旨味を引出し繊細に珍味を整え
可憐にも弾力感を伸ばす食感を作って
河豚の持ち味全てを活かし切った一品

鮟肝を濾した感じで全体感をしつとり
珍味で纏め乍ら鉄刺と鉄皮の淡白さに
巧みな鮟肝色に染めて鉄刺鉄皮を和え
絶品うまうまな珍味に仕立てています。

鮟肝色に染まったとうとうみや身皮を
お口に含みますと唸るわ〜この歯応え
歯切れの良さに力強く跳ね返る河豚の
弾力感が漲り珍味がグッと伸びて行く
実に感動しちゃう美味さと食感コラボ
鉄刺をカミカミすればグニュッと跳ね
噛むごとに鮟肝の甘味がジワッと浮き
舌を攻め立てます。
ふぅ、贅沢珍味な河豚の美味さに脱帽

⑧お造り

メジマグロ
お醤油
大根おろし
より人参
山葵
大葉

シンプルに真冬のメジマグロの脂質旺盛な
身質をおろし爽やかな味わいと共に楽しむ

メジマグロの身を咀嚼した途端トロ〜ッと
身質が蕩け滑らかで艶やかな舌触りを満喫
メジマグロから滲む酸味と旨味がフワッと
浮き出して来て舌を悶絶させる美味を完成
おろしに山葵醤油を添え仄かにツンとする
辛味がメジマグロの脂汗に溶け込み程良く
甘辛の味わいがバランス良く完成したおり
舌を蠱惑の美味しさで堪能致しました。

⑨蟹しゃぶ

2種類の蟹しゃぶがご用意です。

蟹のお出汁だけの蟹しゃぶと
蟹味噌をたっぷり浸したもの


京菊菜
下仁田ネギ
椎茸
蟹味噌

蟹しゃぶのお出汁に良く馴染んだ椎茸
菊菜はシャキッと食感を伸ばして来て
下仁田ネギのとても穏やかな甘味との
味覚の共演がお出汁のうま味と調和し
しゃぶしゃぶした蟹の脚が甘く微笑む

脚の身の束を箸で摘むと身がフワリと
お口の中で浮かんで来てあまぁく囁く
其の儘お口の中で咀嚼を進めてますと
穏やかさと膨よかさが広がる身質にて
とてもピュアな甘味が口内に充満して
口福感がいっぱいに訪れておりました。

⑩蟹しゃぶ


蟹味噌和え

蟹しゃぶ二つ目は蟹味噌と蟹のお出汁の
コラボから産まれる甘味には品の良さを
感じる美味が口内中に広がり同時に佇む
蟹味噌の珍味が爪いっぱい詰まった身と
寄り添いあって見事な絡みの美味しさを
見せて貰えます。
一緒に頂くと美味極まり舌が震えちゃう
いや〜実に美味い!うまいの連続でした。

⑩お食事

一膳目は

龍の瞳
近江牛シャトーブリアン
香の物
赤出汁
大蒜の塩漬け
酢橘
山葵

米粒が艶々に立っている龍の瞳の白ご飯
一粒一粒がしっかり粒感を持ち甘味十分
そのピカピカの米粒に誘惑されて咀嚼が
どんどん進む
ご飯のお供には贅沢なシャトーブリアン
炭火でしっぽりと焼かれローストの赤身
その一切れをガブっと咀嚼すると身肉の
中にスッと歯が抱き込まれて沈みつつも
ジューシィな肉汁がジュッと唸り旨味を
口内に散乱させる
山葵がその肉汁と溶け合い赤身の繊維に
フゥッと馴染んでツンとする辛味が浮き
シャトーブリアンの旨味をものの見事に
際立たせており舌が悩ましげに喜んでる
ご飯の甘味なんか素っ飛んで行く勢いで
この肉塊の旨味に完全にお口は制覇され
沈黙仕切ってしまいました。

二膳目は

筍ご飯となります。
鹿児島の早筍を炊き込みご飯で
筍の香りがもう春の兆しを感じ
芳しい匂ひと共に筍の甘味十分
美味しく頂きました。

三膳目は珍しくカレーのご用意
大将曰く
お正月なので少し遊びが入って
カレーなどを作ってみました。

河豚白子ソース掛けカレーライス
河豚のお出汁で力強い旨味を加え
カレーのコクが迫力ある美味さの
オリジナルのカレーライス
カレー味の不思議と辛く無い旨さ
そしてそのカレーに白子ソースが
まったり珍味で寄り添い堪らない
こんな激うまで珍味ガツンと来る
カレーとの出逢いに舌は喜んでて
一気にペロリと流し込んでしまう
お腹も満杯身も心も大満足の一品

⑪甘味

黒龍しずくの酒粕
黒豆
小豆
かき氷

アイスコーヒー
煎茶

2022/06Visitation28th

4.7

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service4.8
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks4.5
JPY 100,000~per head

夏越しの茅の輪くぐりでこの半年の穢れを清めて夏の旬が詰まったお料理に大満福する

◆2022.6.15(水)昼餉

◆お料理 お任せ¥71,500
お飲み物代含むお会計¥79,200

◆予約
6ヶ月前お店にて予約

■本日の食材たち

○鱧 韓国済州島産と天草産
○きなこ豚
○鼈
○徳島県鮎喰川の天然鰻
○丹後の鳥貝
○明石の鱸
○大原の栄螺
○舞鶴の蛸

相変わらず全国より選りすぐりの
夏の食材達が集うくろぎさんで有ります。
中でも当初の予定では組み込まれてなかった
栄螺を大将が今朝方届いてた事に気付いて
その瞬間で壷焼きを追加するからと、
お料理人さん達に指示を出してたのには
驚かされました。
更にお料理をサーブする順番も
凡そは決まってるのでしょうが
常に細かく指示を出し
鳥貝あと何分?
蛸、上がってる?
鱧はどうしてる?等々細部に至り
目を光らせ全体の流れをテキパキと
コントロールされます。
オーケストラの如くお料理人さん達が
指揮棒に従いキビキビと動き各料理が
タイミング良く出てくるシステマチックさを
感じる見事な采配振りを眺めながら
くろぎ料理のダイナミックな踊りに
見惚れたひと時を頂きました。

①芋茎の吉野煮

定番の一品
炒子のお出汁に葛を一緒に溶いて
芋茎を炊いてます。
くろぎさんの吉野煮は
ややお出汁の表現が強めに出る葛の餡を
施した吉野煮です。
炒子のお出汁をベースに葛で瀞みを
加えながらゆっくりと芋茎をお鍋で
解していらっしゃいます。
この炊いてる時に芋茎の繊維質が
吉野葛やお出汁に馴染ませて
芋茎を葛餡に染めて行きます。
お箸で芋茎を摘んでお口に入れると
何かホッとして
落ち着くんですよね〜
この芋茎が結構な太さで
繊維質がシャリッと歯に絡んで来るのが
吉野煮の妙味を膨らませます。
その穏やかな葛の瀞み感が堪らんです。
芋茎の繊維質のザクッとする食感も心地良い。
其こに生姜の香りと刺激が追いかけて来るので
この吉野煮を頂くと
素材の素質を生かし切っているお料理だなぁと
つくづく思ってしまいます。

②鳥貝の陶板焼き

陶板の上でジュ〜ジュ〜と鳥貝が唸りながら
湯気立ちし甘い香りを振り撒いてます。
物凄く熱々な感じで鳥貝が蠢いてる所へ
少しお塩を振り酢橘をポトリと滴らせて
鳥貝の甘味を甘しょっぱく染めて鳥貝の持ち味を
生かしつつ舌にほんのりと酸味広がるいい塩梅の
味覚が出来上がって美味しく頂きました。

③鼈の唐揚げ

鼈がカラッと揚げられて眼前にその勇姿を
曝け出しております。
サクッと齧り付くと下味が施されており
お醤油
味淋
お酒
の割合が絶妙に合わされたコク深い甘味を
含むせた下味となっており
割下的な鼈ダレとなって
鼈の肉の芯まで染み込んでおります。
この甘ダレが鼈の唐揚げそのものの妙味を
グ〜ンと伸ばしております。

手で鼈肉を挟み齧り付くのですが
アチチ、となってお箸で支え乍ら頂く事に
一口齧ると
このダイナミックな肉付きの良い骨付きの
唐揚げからは
ジューシィなほど脂が溢れて
鼈肉に引っ付いている黄色の脂質分が
プヨンプヨンに弾力して
脂を噛むとジュワッと唸って脂質が
口内に溶け込んで来て
めちゃくちゃ旨味が零れてきます。
もう、舌がトロントロンに蕩けそうとなり
鼈肉の旨味で悶舌しちゃいますね。

豪快で野性的な美味さが炸裂し続け
肉肉しさとジューシィさがお口の中で爆発し
ダイナミックな旨味が無邪気に暴れてます。
鼈の醍醐味が渦巻き舌に轟きながら
骨の髄まで貪り尽くして
ずぅっと鼈の唐揚げを喰らい続けたい
誘惑に駆られておりました。
更には
生の粉山椒が鮮度良く香り立ち
鼈の強烈な旨味に負けないくらいの刺激で
このダイナミックな肉肉しさに
濃厚な程に絡み合う甘ダレと一緒に
唐揚げの衣がザクッと絡んで
肉の旨味が勢い良く飛び込んで
舌がゾクゾクしっ放しでした。

④痛風素麺

○阿波半田素麺
○馬糞雲丹
○卵黄
○鰹出汁
○オシェトラキャビア
○揚げ玉
○花穂紫蘇

くろぎさん定番の痛風素麺
どんだけでもお腹に入ってしまい
ずゥッと食べ続けれてしまう
日本一贅沢な素麺です。

先ずはキャビアをチョット摘んで
お口の中に塩味を含ませ
黒龍 純吟を一緒に楽しみます。
キャビアが塩味も爽やかな日本酒に
ピタリ寄り付いて来て嬉しい。
もうルンルン気分でほろ酔いとなります。
一方の半田素麺は
卵黄の汁と生海胆をかき混ぜかき混ぜして
卵黄の甘味
海胆の珍味
キャビアの塩味
鰹出汁のうま味
揚げ玉のザクザク食感

この素材たちの全てが絡み合い
妙味珍味が倍速で駆け巡り
阿波の半田素麺が喉越し円やかに
チュルチュル〜っと口内に滑り込んで
その華麗な素麺の舞に舌が
のめり込んでいきます。
もう、うんまいの何の
うっとり度満足度100%オーバー!
混沌とする味覚たちが踊りまくり
麗しの食感たちが混ざり合いつつ
美味珍味がお口の中に雪崩込んで来ます。
此れはヤバいヤバいの昇天ものの美味さに
悶舌してしまいました。

⑤お造り

○鱧の湯引きとたたき
○茹で蛸
○花胡瓜
○梅肉醤油
○お造り醤油
○山葵
○塩

此処で韓国済州島の鱧の食べ比べを頂きました。
炭火で皮目をサクッと炙りを入れたたたき仕立て
サラッと湯引きに潜らせて牡丹状に開いた鱧
たたきと湯引きの食べ比べとは
何とも夏料理の贅沢なおもてなしに舌が
喜んではしゃいで仕舞いますね。

最初の一口は
鱧の湯引きを梅肉醤油に漬けて
梅酸っぱさを鱧に纏わせて
興味津々に頂きます。

梅肉醤油でお口にポンと放り込みますと
梅肉の酸味と醤油の甘味が程よく交錯しつつ
鱧の淡白な甘味が生き生きとしてくる味わいを
くっきりと際立たせています。
その鱧をムシャムシャと貪り尽くそうと
噛むのでござりまするよ。
そうすると
鱧がvividな肉質感を滾らせて
旨味豊富な感じで舌に迫り来るのです。
鱧の身質が素晴らしいのでしょうね。

次にたたきを山葵醤油で試してみました。
鱧のたたきが
こんなに味覚を膨らませて来て
身質がとても躍動感を持って
旨味を弾き飛ばす美味の舞に唸ります。
意外なほどに山葵醤油が鱧を引き立てる
シンプルに山葵の刺激と醤油の甘味が絡み合い
鱧のたたきにピタリ寄り添い
其処から鱧に妙味が生まれて来て
齧った瞬間にパンと美味しさが弾け飛ぶ
そんな感じでした。
この鱧の食べ比べには大満足です。

⑥お椀

○揚げ鱧
○梅肉
○鱧のハラス
○秋田の蓴菜
○鰹昆布に鱧の骨を焼いて取ったお出汁

韓国産に比して国内の天草産の鱧は
脂質分が少なくサラッとしてるので
お椀向きとの事。
その薄味の鱧を艶やかな味覚に彩る揚げ鱧を
椀種に施して旨味を深掘りさせてます。

確かに揚げ鱧を齧ってみると純白な身質は
意外なほどサッパリ系で
薄い揚げ衣が纏わりついてる感じが
程良い脂質分を鱧のヌメリ味と一緒に
舌に持ち運んでくれて膨よかさを
浮き出させています。
其処に
お椀から牡丹鱧を少し解して梅肉の酸味を
たっぷり纏わせると
無垢な白身の淡白さにピタッと梅肉が
寄り添って鱧の旨味をグッと引き立てます。
鱧の味の輪郭がくっきりと酸味で浮かび上がり
めっちゃ美味いです。

そして鱧のハラスがヌメリ味たっぷりな感じで
脂を浮かせて来てプルンと脂質を揺らせて
旨味旺盛なハラスの旨味を
振り撒いておりました。

鱧をたっぷりと楽しんでますと
プヨンと浮いてる蓴菜のヌルが優しく絡んで
穏やかな感じの妙味が口内に流れ込んで
鱧の力強さに圧迫されてた味わいが
温和に宥められて可愛い味覚に表情が
写り変わりお椀が落ち着きを取り戻して
おりました。

⑦栄螺の壺焼き 三つ葉

栄螺のコリコリッとした旨味が
壷焼きの中で醤油出汁から滲み出る
仄かな鹹味と栄螺から泳いで来るうま味が
面白くマッチングする妙味を浮き立たせて
舌にジ〜ンと、染み渡るいいお味でした。
仄かにお口直し的な感じで
舌を温めてほっこりと宥めてくれました。

⑧お造り

○那智勝浦 泥障烏賊→黄身醤油で
○明石 鱸→山葵醤油で

特製の黄身醤油が甘酢っぱさが
お口の中で奥行き広がる味の深い

鱸の鮮度が突き抜けて素晴らしくて
しなやか
明石締めと言うやり方で
朝お店に到着した時にほ
まだ生きていてる状態の身を仕込む
全く臭みも血の香りも皆無で
鱸のとてもピュアで淡麗な旨味が
舌に届いて嬉しかったです。

⑧茅の輪の八寸

○青梅 青梅の蜜のシャーベット
○鶉の松風
○新丸十を甘く炊いたもの
○近江牛のハムを辛子止め
○白瓜の鰹節和え
○焼きばちこ

くろぎさんの玄関先にて
1月〜6月までの夏越しの祓いの
茅の輪くぐりで
半年分の厄祓いを済ませての八寸です。

その夏越しのお祓いに因んだ
ミニ茅の輪を飾ったお姿の八寸です。
凄く雅なムードを漂わせてます。
食材が茅の輪をくぐってるので
八寸を食べても身体中の厄が祓われる気分と
なります。

八寸を頂いてしまうと
またお腹も満帆となりお食事のご飯まで
辿り着けなくなりますので
控え目に頂き
残りは包んで頂く事としました。

中でも青梅の甘酸っぱさとシャーベットの
シャリッとした食感との相性が良くて
青梅がこんなに美味しくなるものかと
舌が困惑状態でした。

また、酒飲みには嬉しい焼きばちこを
チビチビとやりながらコリッと噛んでは
引き千切りしてばちこの塩味を美味しく
頂きました。

更には鶉の挽肉をミンチにして焼いた松風は
結構しっとりとした身質の肌理細やかな肉質で
噛むとムニュ〜ッと柔らかくしなり
歯がしっぽりと鶉肉の中にはまり込んで
食感の滑らかさも手伝って鶉肉の旨味が
満遍なく舌に届いて来ます。
其れが何となく鮪のカマのような脂質感を
ほんのりと抱かせるもので
その妙味を堪能させて頂きました。

残りはお腹の具合も一杯になりつつあり
お持ち帰りと致しました。

⑨焼物

○福島 鮎喰川の天然鰻の蒲焼
○胡瓜
○鰻の肝
○天日干し山椒

地焼きされた天然鰻からの香りが芳しく
鼻腔を突いてくる
散らされた山椒がピクンと鼻腔をひくつかせて
気品を撒き散らしている
何とも見るからに蠱惑の香り漂い欲望を
掻き立てる鰻の蒲焼さんなのです。

一切れを咀嚼すると
ふっくら膨よかさがお口いっぱいに広がるのと
同時に
その白身の膨らみに生命力を感じます。
皮目は炭火がダイレクトに入り
パリッパリ感半端なく
皮目と歯触りの触れ合いが楽しくなるほど
心地良く響きます。
この鰻の地焼きには品格が伴っており
一口食べる毎に体内に気品溢れるエネルギーが
注ぎ込まれていくようで迫力を感じます。
もう、夢見心地の美味さに
感動の嵐が吹きまくりでした。

⑩お食事

○龍の瞳
○きなこ豚の豚カツ
○ジャンボ大蒜の塩漬け
○キャベツ
○ウスターソース:おろし
○白味噌の御御御付け:京揚げ

太白胡麻油で揚げてるので揚げ衣が
重たくなくてサクッと衣を破砕した時の食感が
軽妙に響いて来て
其れが美味さを後押ししている。
サラッと揚がっているので
キャベツの上に揚げたての豚カツを置いても
脂質が滴らずグチョってならないのが
嬉しいですね。

断面綺麗に薄くピンクに染まってる柔肌が
曝け出されていて
初々しいロース肉の質感が伝わってきます。

低温でじっくり脂の中でその身を
焦がしてるから
肉肌の繊維から余分な水分が蒸発し
脱水効果で肉質がキュッと引き締まるのですね。
肉の旨味が衣の中で凝縮されている様で
とてもムラのない肌色をしております。

見てると涎が出て来てしまい
此れは耐え切れずパクッと一切れの
豚カツに齧り付いてしまいます。
先ずは何も付けずに素のままの
きなこ豚の肉感を味わいつつ
豚肉のナチュラルな旨味を舌で
感じ取り
この無垢な豚カツの甘味を満喫致します。
んん、ザクッと肉肌に食い込む重厚感が
素晴らしいですね。
肉肉しさもたっぷりと感じられるものの
肉肌の柔軟な質感も迸っておりお肉の繊維感が
肌理細やかに歯をしっぽりと招き入れます。
いや、この肉肌の艶かしさにうっとり呆然と
してしまいます。

次にウスターソースの中にドボンと豚カツを
浸らせておろしもたっぷりと絡ませて
純和風のうま味を豚カツに纏わせてパクリ。

ロース肉のその分厚い断面から滲み出る
脂が滴り落ちて来ますが
その脂質の濃度を和らげてウスターソースが
見事に豚カツの脂質を宥めております。
堪らずにウスターソースで染まった豚カツを
衣ごとザクッと噛めば
ウスターソースとおろしの名コンビが
豚カツの脂の甘味や
肉汁の旨味を穏やかな味わいに宥めており
実に上品な美味さで舌に寄り添って来ます。

気がつくと龍の瞳がお供になってしまってます。
この豚カツを食べるとご飯の甘味が膨らんで
白ご飯がどんどん進んでしまいます。

龍の瞳の大粒なホクホクご飯と豚カツの旨味の
味の共演に舌がメロメロになってしまいました。

⑪お食事-2

○うすい豆のご飯

春の名残を慈しむ穏やかな甘味が佇む
うすい豆の炊き込みご飯
ほっこり優しい癒しの味覚が舌に訪れる
穏やかに甘美な味わいが展開しております。
初夏に相応しい味わいを楽しめる名品

⑫お食事-3

○夢ごこちの白ご飯
○リュウキュウ

白ご飯のお供には
大分県の郷土料理でリュウキュウを頂きます。
流石にここまで来て腹パンの影響かと
思いますが、食べ切れず
ほぼ装って頂いたご飯全部を包んで貰いました。
リュウキュウとは
醤油漬けした鮪に胡麻を当てたばかりのものと
大葉を添えて
玉葱をソテーして醤油で炊いたものを
合わせたお料理となります。
玉葱の甘味が風味良く浮き出されており
鮪のまろみの艶やかさとが合流して
とても品の良いコクのある旨味を
伸ばして来る胡麻和えの一品となっております。
白ご飯をお誘いするのに
チャームな味覚をいっぱい含んだリュウキュウ
なので有ります。

⑬甘味

○マンゴーかき氷
○水出しアイスコーヒー
○煎茶

2022/04Visitation27th

4.7

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service5.0
  • Atmosphere5.0
  • Cost performance3.5
  • Liquor/Drinks5.0
JPY 80,000~JPY 99,999per head

カウンターに舞い散る春の香りと 滋味深さに抱かれながら嗜む花見酒

2022.4.9(土)夕餉

◆お料理 お任せ¥71,500
黒龍しずく購入代含むお会計¥98,000

◆予約
6ヶ月前お店にて予約

①うすい豆の温かいお浸し

温和な甘味漂うお出汁に浸されたうすい豆
穏やかに温かく静かな甘味が舌を
労わる様に撫でてくれる
慎ましくも味わい深いお出汁が
とても染み染みと舌を濡らす

うすい豆を齧ると一緒に穏やかなる甘味が
浸し地と一緒に
謙虚な趣で手を繋いできて
ホント、薄い豆にピタリと寄り添う感じ
春の味覚をお出汁と共に
小波の如く寄せてくるのです。
この静けさが伴いホッと落ち着く味覚の
素晴らしい事
うすい豆の甘味としっとり来る繊維感を
自然に引き出されてました。

②淡路 室津の鳥貝と鳥取のハマダイコン

塩と酢橘でのご用意です。

鳥貝は
貫禄のある黒々とした色を残し
ピンと瑞々しく横たわっていらっしゃいます。
鳥貝を咀嚼すると
身がたっぷりジューシーな甘味を放ちつつ
コリッとした食感を纏い
プヨンと跳ね返りながら
舌を弄んでくれて楽しくなります。
鳥貝をめくったら味噌の部分もきちんと
用意されてて
貝の味噌のほろ苦さが噛んだ後から
追いかけて来るのが良い
そして何とも言えない甘く淡い貝の旨味が
ジュゥワァ〜ッと飛び出して来て
芳醇な香りが口内を駆け巡ります。

鳥貝の程良い貝らしい甘味
口内を潤沢に駆け巡る瑞々しさ
身質の食感の柔らかさ
口当たりの滑らかさ

これらの味覚エレメントたちが飛び交い
歓喜する味覚が舞い上がっておりました。

○黒龍 春しぼり

③蛍烏賊の沖漬けと数の子

鮮度が物凄く良くてツルンツルンなのです。
蛍烏賊の艶かしい舌触りが
ツルツルンッとお口の中を滑らかな触感で
泳いで行き喉元を円やかな肌触りを残しつつ
走り抜けて行きます。
この爽快な走り!
快感がどんどん膨らんじゃう
沖漬けが滑らかに走る舌との触れ合いは
感動そのもの
蛍烏賊の身を舌でプチュッと潰すと
チュルチュル〜ッと蛍烏賊の旨味エキスが
沖漬けの甘味を伴って弾けて来て
とっても快適な味覚が駆け巡ります。
沖漬けされたお酒とお醤油を合わせて
整えられた味付けの塩梅が見事に舌を
魅了する
其処に
数の子のプチプチ食感が同時に訪れて
食欲を引っ張って行くと同時に
その喉越しの滑らかさに釣られて
お酒を喉が渇望致します。
早速、
黒龍春しぼりを合わせてみますと
春らしい爽やかな切れ味が心地良く
沖漬けの味わいと共に蛍烏賊を
満喫させて頂きました。

④蕗の薹の焼き胡麻豆腐

熱々の陶板の上には
ジュゥ〜ジュゥ〜と音を立てて
お醤油風味の香り高く立ち上る
胡麻豆腐が唸っております。

蕗の薹をお豆腐の中に閉じ込めて
天に添えられた山葵が
ツ〜ンと鼻腔を突く刺激
これらの味覚エレメントたちが
三位一体となりお口の中で
舞い散って行きます。

熱々の陶板に焼焦げたお豆腐の皮が
ペタッと引っ付いてるお焦げをお箸で
ガリガリィッと引っ剥がして
お口にパクッと放り込みますと
お醤油が少し焦げた香りが食欲を
唆って来ます。

春の匂ひが芳しく香り
春の風味漂う味わいに
春の味覚が麗しく踊る

妙味舞う絶品の焼き胡麻豆腐は
素敵な春の装いで舌を喜ばせて
おりました。

○黒龍 吟風

⑤鼈の唐揚げ

豪快な野性的な美味さが炸裂
肉肉しさがお口の中で爆発し
ダイナミックな旨味が暴れる
鼈の醍醐味が渦巻き舌に轟く
骨の髄まで貪り尽くしたくて
ずぅっと鼈の唐揚げを喰らう

そして
生の粉山椒が鮮度良く香り立ち
鼈の強烈な旨味に負けない刺激
このダイナミックな肉肉しさに
くろぎ特製甘ダレの下地の味付
濃厚な程に絡み合う甘味と旨味
唐揚げの衣がザクッと歯に絡み
肉の旨味が勢い良く飛び込んで
舌がゾクゾクしっ放しでした。

また、鼈の甘ダレは
お醤油
味淋
お酒
の割合が絶妙に旨味が漂う甘味の含んだ
割下的な鼈ダレとなっていて
このタレを鼈の肉の芯まで染み込ませた上での
唐揚げの妙味がグ〜ンと伸びて来ます。
コクも有り甘味に奥行きが広がっていて
このダイナミックなお肉の美味さを
無駄なく引き出す味付けとなってます。
その美味さの破壊力が舌を悶絶させて
美味さが止まらない逸品となりました。

お肉をぜ〜んぶ食べ切った後からも
鼈の旨味の余韻が残る骨の名残り迄
しゃぶり尽くして舐め舐めしてるのが
堪んなく楽しくて止まりません。
此れはホント堪らない美味しさでした。

⑥鼈の肝 山椒

此処で鼈料理がお仕舞いと成らず
追い鼈ならぬ追い肝となります。
この肝のコク深い味わいに吃驚
正にエネルギーの素と言わんばかりの
ねちっこく舌に絡みつき
しっとり感が溢れる旨味の共演に
舌が震えちゃいましたね。
此れは絶品
濃厚な肝のフレッシュなレバー感が旺盛に
口内に弾き出されて来ます。
もう、凄い。
バンバン肝の旨味が膨らむ
山椒の粒がピリッと濃厚な肝の甘みに寄り添い
ピュアな爽快感を旨味と一緒に走らせる
この山椒との味覚のハーモナイズにも感銘。

○黒龍 純吟

⑦痛風素麺

阿波半田素麺
馬糞雲丹
卵黄
鰹出汁
キャビア
揚げ玉
花山椒

くろぎさん定番の痛風素麺
どんだけでもお腹に入ってしまい
ずゥッと食べ続けれてしまう
日本一贅沢な素麺です。

先ずはキャビアをチョット摘んで
お口の中に塩味を含ませ
黒龍 純吟を一緒に楽しみます。
キャビアが塩味も爽やかな日本酒に
ピタリ寄り付いて来て嬉しい。
もうルンルン気分でほろ酔いとなります。
一方の半田素麺は
卵黄の汁と生海胆をかき混ぜかき混ぜして
卵黄の甘味
海胆の珍味
キャビアの塩味
鰹出汁のうま味
揚げ玉のサクッとする食感
そして本日は花山椒の潔い風味まで
ご一緒して頂き
それらの全てが馴染み合い珍味が倍速で
半田素麺と絡み合い喉越し円やかに
チュルチュル〜っと滑り込んで行く
もう、うんまいの何の
珍味度旨味度満足度100%超えです。
何せこんだけ様々な味覚と
麗しの食感たちが混沌と混ざり合っての
美味珍味がお口の中に雪崩込んで来ます。
此れはヤバいヤバいの昇天ものの美味さに
悶舌してしまいました。
この珍味度が最大限活性化されてる半田素麺の
一皿に拍手喝采です。

⑧お椀

桜の葉で色付けした百合根
餅米の道明寺
山口仙崎のぐじ
ぐじと昆布だけで引いたお出汁

吸い地は
昆布の流石だなと思わせるうま味ベースに
甘鯛の旨味がジンワリと写ってて
コク深い滋味が広がってます。
吸い地に道明寺をポチャンと落として
柔らかく解いてから頂くと
吸い地のうま味と道明寺の甘味が
程良く味覚を繋ぎあって
とてもコク深く淡味が和やかに広がる
良いお味となって舌を癒してくれます。
そして
一入当てたぐじの膨よかな白身からは
豊満に桜の花弁が芳しく匂ひ
ぐじの芳醇な旨味を心ゆく迄楽しむ事が
出来ます。
此れは春爛漫を感じさせてくれる素敵な一品
吸い地のうま味の静寂さの中に
ぐじの躍動感が桜の香りと共に
浮き上がる美味に陶酔してしまいました。

○黒龍 しずく

⑨お造り

明石の桜鯛
目近鮪
閖上 赤貝

酢橘
山葵
浜防風

桜鯛は春の鯛らしく身質がしなやかに
踊りつつもその艶かしい肉肌で舌を優しく
包み込んで淡白な旨味を口内に放ちます。
その身に山葵醬油少し絡めると
桜鯛の淡白な旨味に醤油風味のアクセントが
品良く纏わりとても上品な味わいが広がる

一方では春の目近鮪のトロのご用意で
脂質はサラリと春鮪らしく大人しい感じ
トロの甘味が増して来ているのが
ナチュラルな甘さで此れも舌に優しく
纏わりついてきて嬉しい味覚を振りまいて
くれます。

そして赤貝がシャクシャクとしてて
生きの良い瑞々しい食感を伸ばして
貝の旨味と大海の恵みをたっぷりと
口腔内に撒き散らして妙味を広げて
春らしい旨さを味わえる作品でした。

⑩唐墨餅を焼き海苔で巻いて

極太の炭で焼いた唐墨をお餅で挟んで
焼き海苔を巻いてます。
熱々の唐墨餅をパリッとするお海苔を
噛んで海苔風味が炸裂し
即、モチッとお餅がビヨ〜ンと伸びて
唐墨がしっぽりと珍味を踊らせます。
お海苔の磯風味
お餅の甘味
唐墨の珍味
この味覚たちの三重奏が一体となって
お口の中で交互に燥いで
妙味珍味がぐるぐると駆け巡って
絶妙な快感を弾け飛ばしておりました。

⑪お花見弁当の八寸

くろぎさんでお花見気分に浸りながら
美味しいくろぎ弁当を満喫です。

お弁当の木箱の中には

子持ち槍烏賊を甘く炊いて
筍の木の芽味噌和え
トマトを鰹出汁と酢で整えて
空豆の天麩羅
鯛の子を優しく炊いて
石川県の川魚の鮴(ゴリ)の山椒煮

くろぎさんの花見酒は春爛漫の酒肴と共に
春のお弁当を持ってルンルンしながら
大人の遠足で桜吹雪舞い散る中で
花見酒を楽しむ気分に浸ってしまいます。

こんなに春めく麗しゅうお酒のアテばかりが
箱詰めになってますと
俄然、酒のピッチが早まってしまいますね。

子持ち槍烏賊は味醂とお醤油の塩梅が宜しく
煮汁の甘味が良く馴染ませてあり
妙味が冴えるお上品な味わいとなってます。
卵もぎっしり煮詰まっており
咀嚼を重ねると
槍烏賊の身質がグニュッと柔らかく
歯に挟まれて弾力しながら潰れて行く時の
食感が何とも言えない旨さで
舌を誘惑して来ます。
この甘ったる〜い柔軟な肌触りと
噛んだ時の柔らか味は堪りません。

木の芽香り筍の柔らかみとコリッとした
食感がご一緒する木の芽和えの風味豊かな
味わいがお酒を煽って来ますね。

更に空豆がいい感じの繊維感をシャキッと
伸ばして来るのと同時に
空豆の粉質感を温かく散らして
フワッとしながら甘味を振り撒きます。

お出汁が染み込んだ鯛の子の塊が
ゴロンと寝そべってますが
食べ応えも含めてうま味が和やかに
鯛の子に馴染んでおり
粒々の塊を解すとジュワ〜ンと
お口の中に甘い味覚が溢れて来ます。
ん〜、こんなもんも舌が嬉しくなるばかりで
此奴も酒にお付き合い願います。

そしてごりの山椒煮がこってりと
濃厚な甘味をいっぱいに放ちながら
この旨味濃度に誘われて
此れもまた日本酒を進めてしまいますね。

このお花見弁当屋を何処かの公園に繰り出して
お弁当を広げたら立ち待ちのうちに
盛り上がってしまいそうです。
春らしい匂ひと味覚が満載で喜びに満ちた
八寸料理に舌鼓を打ち大満足な儘
お腹もかなり膨れる口福感で満たされました。

⑫天麩羅

太刀魚
タラの芽

お塩
酢橘

此れは素晴らしい太刀魚の揚げ物
捌く前の太刀魚を見せて頂きましたが
正にドラゴンサイズの太刀魚にて
揚げ立てのドラゴンは
ふっくらとした身厚な質感が実に
食べ応えのある重厚感のあるもので
衣を齧った時のサクサク感と
白身の膨よかな食感とのコントラストが
美味しさをグッと引き上げてます。
更に太刀魚を揚げる前に当てた塩気が
淡くドラゴンの身全体に馴染んでおり
軽やかな衣が裂かれて良く脱水されて
引き締まった身質からジワリと滲み出す塩味
この淡い塩気の旨さに舌が痺れちゃいました。
旨味と塩味がこれ程迄にマリアージュして来る
とは絶句してしまう妙味を放つ天麩羅でした。

そしてタラの芽を衣ごと齧ると
芳しく立ち上るタラの芽の独特な香りと一緒に
天麩羅に閉じ込められてる
ほろ苦さがパッと解放されて
お口に広がる快感が駆け抜けて行きます。

○鍋島

⑬お食事-1

龍の瞳
六白豚の豚カツ
奈良県の花山椒
ウスターソース
おろし
味噌汁

花山椒は¥350,000/kgだそうです。
ヒェー、高い!
今の時期、ほんとにこの一週間くらいしか
食べれない初物の花山椒
貴重品そのもの
山椒の花が未だ小さいので
生のままの花山椒が頂けます。
この気高さ溢れる新鮮な苦味
爽やかでフレッシュに響く刺激の鮮度の良さに
舌が震えちゃいます。
おろしとウスターとで和えても
生だからこそ花山椒だけで食べれちゃいます。

生の花山椒を食べれる機会に巡り会えるとは
贅沢の極み
その生花山椒が
六白黒豚の豚カツの脂質を巧みに吸収して
脂質をサラサラな感じに変貌させてます。
ウスターソースとおろしも豚カツの脂の甘味
肉汁の旨味を穏やかな味わいに宥めており
実に上品な美味さで舌に寄り添って来ます。
この爽やかな生山椒添えの豚カツと
龍の瞳の大粒なホクホクご飯との甘味と旨味の
味の共演に舌がメロメロになってしまいました。

⑭お食事-2

夢ごこち
目近鮪のタルタルご飯
卵黄タルタルご飯
醤油
揉み海苔を散らして

目近鮪と桜鯛を叩いて
ほんのりと漬けのタルタルにして
京都の柴漬けと合わせて
絶妙な味の整え方です。
漬け鮪と鯛が
なめろうみたいな食感と
味わいが膨らむ感じとなり
漬けのお刺身を頂いてるみたいで
目近鮪と桜鯛の旨味をグンと引き伸ばした漬けの
合わせ技の一品に加えて
卵黄のタルタルソースがお付き合いしてる
小丼です。

この漬け鮪のタルタルって奴と
卵黄のタルタルの酸味と甘味の落差が
かなりクリアな輪郭をカタチ作られて
鮪の漬け丼の酸味と夢ごこちの甘味の
デュエットが舌にジンジン響き渡り
甘酸っぱく舌を捉えて放しません。
そしてその直後に放たれる卵黄タルタルの
トロ〜ンとする甘美な旨味が濃厚にご飯粒を
包み込む甘い抱擁感に纏われて
この甘酸っぱい味覚と甘ったるい味覚が
交錯する佇まいは
味の格差をものの見事に写し出していて
衝撃的な2色小丼となっており
印象的な〆の一品でした。

⑮お食事-3

蛍烏賊と新生姜の炊き込みご飯

土鍋の蓋を開けた途端に芳しく漂う蛍烏賊の匂ひ
まだ、こんな嬉しいご飯が用意されてたとは
残念無念では有りますが
一口も食べずに全部お持たせにて
ご用意して頂きました。
せめて香りだけでもと
周りの空気と一緒にお鼻から匂ひを吸い取って
蛍烏賊の仄かな匂ひを愉しませて頂きました。

⑯甘味

昔プリンのかき氷
みたらし

蕨餅
黒蜜

プリンのかき氷にはみたらしを掛けて完成です。

蕨餅には黒蜜をかけて頂きます。

かき氷を掬って行くと
んん、冷たくって美味しい〜上に
昔ながらの懐かしいキャラメルプリンの
味がお口の中に炸裂し
んん、レトロの味だぁと思い起こされて
この老人には懐かし過ぎて
子供時代に戻った感覚が芽生えます。
かき氷の中からは
大納言と一緒に甘い練乳がたっぷり
射込まれており
ジュルジュル〜ッと氷が溶けて
糖度の高い小豆とクリームが一緒になって
舌を冷んやりと蕩けさせてくれます。

練乳の甘味
氷のシャカシャカ感
大納言の甘美な糖度が漂う甘さ
キャラメリーゼ風味纏うプリン味
全部纏めて冷感が外的に舌を抱き込んで来て
美味な衣で舌を麻痺させてくれました。

冷感を美味しく楽しん後の煎茶が
無茶苦茶美味い!
温感がホッと舌を和ませてくれます。
少し舌を暖めたところで
煎りたてのきな粉に埋もれた蕨餅に
黒蜜をタラ〜ッと滴らせて
蕨餅を頂きます。
ポチッと反発してプヨンと弾ける柔らかみが
舌に敏感に響いて食感のふわふわな感じが
蕨餅の美味しさを膨らませてます。
お口の中でもぽよんポヨンと弾力して
きな粉のサラサラのこの質感が伸びて来て
耽美な甘さが寄り添います。

〆にほんのり苦いアイスコーヒーと言うのも
小気味良く舌をリセットしてくれて
スッキリさせて頂き大満足の宴でありました。

2022/01Visitation26th

4.7

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service4.8
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks4.5
JPY 100,000~per head

本年初の間人蟹に虎河豚と白子様、更に寒鰤から氷魚まで真冬の旬を満喫させて頂きました。

◆ 2022.1.29(土)昼餉

◆お料理 お任せ¥71,500
ESHIKOTO購入代 お飲み物消費税含むお会計¥101,930

◆予約
6ヶ月前お店にて予約

◆本日の食材プレゼンテーション

間人蟹
近江牛ヒレ肉
虎河豚の白子
氷見の寒鰤
琵琶湖の氷魚
などなど本日も蟹が不漁の本年も

○食前酒:黒龍 龍

先ずは盃に少しお口を湿らす程度に頂いて
喉を潤して頂きます。

○粕汁と寒鰤

黒龍の龍で作った酒粕の粕汁
蒟蒻
金時人参
祝大根
京揚げ
寒鰤

春の走りを感じる一品ですね。
ジワッと舌に寄せて来る酒粕の甘味と香味に
つい、うっとりする。
一口啜るとまったりした食感と
酒粕の芳しさと甘味に
ぞっこん惚れ込んでしまうのです。

粕汁の中には脂の乗った寒鰤が佇んでおり
ホロホロとその身を崩しながら酒粕に
溶け込ませて粕汁とご一緒に頂きます。
寒鰤の甘味に酒粕が上手に絡んで
美味を奏でます。
鰤がとってもお淑やかな甘味を抱く美味しさで
酒粕との甘味の抑揚の違いが
ぼんやりと浮き上がってきます。
この妙味の深みにハマってしまいます。
素晴らしいスタート。

◉黒龍ESHIKOTO
新年のお祝い気分を高揚させる
日本酒のスパークリングで乾杯

○間人蟹



蟹味噌和え
蟹酢

2品目でもう冬将軍の食材
然も間人蟹!
今冬は松葉蟹なんて不漁で
希少な中
間人蟹を頂けるとは
何と嬉しい誤算

緑色のタグがキラリ
タグづけされるのは1番〜50番
ギッシリ身が詰まった爪から解す

黒木大将曰く
間人ガニを漁獲する小型の底曳網(そこびきあみ)漁船は、たった4隻だけとの事
船上で「間人ガニ」の文字と船名を刻印した緑色のタグが付けられます。身詰まりが良く、重さや形の良さなど厳しい条件をクリアした
上質な蟹様だけのタグ付けだそうです。

蟹の身は上品な甘味と
蟹酢がスキッとその甘味を打ち消して
酸味も豊かに凝縮された旨味が
同居しております。

爪の殻から生身を剥き出しにして
ほぼレアな感じの爪の生身をお口に
放り込むと
プックリと膨らんだ爪の身は
温ったかぁい生々しさが先走り
舌にトロ〜りと人懐っこく寄せて来る
爪の真ん中の軟骨に沿って
ジュルジュルル〜ッとお口で吸いながら
齧り付き
湯引きされた爪の身を剥いでお口の中を
満たしますと
初々しい甘味が口内を駆け巡って
激旨な爪の身のジューシーさに惚れ惚れ
ギュゥッと爪の先からお口を窄めて
剥き出した蟹爪の
レアな温かい甘味を満喫させて頂きました。

蟹味噌和えのほぐし身は

間人蟹の蟹味噌もたっぷりに
煮切りで和えてある蟹の味噌汁
少しほぐし身が蟹味噌の中に潜ませてあって
タラリと味噌を滴らせながら食べると
めちゃくちゃ味噌味が濃厚に絡んできて
蟹味噌の甘味が煮切りで浮き上がって
とても奥行きの深さを感じる蟹味噌さんです。

○河豚の唐揚げ

酢橘を搾って

野性味を帯びた旨味
白身が熱々のホクホクで
身がギュッと詰まってて
齧ると肉汁がジュワッて
感じで漲る美味さに圧倒される

手元に熱々揚げたての河豚唐揚げが
目の前に届くと高揚感が最高潮に達して
やや興奮を覚えて来ます。

一口齧ってみます。
醤油ベースの下味が染み込んだ唐揚げの旨味が
ガッツリ前面に押し出されてて激ウマです。

サクッと歯を進めて衣を突き破って
ガブリと肉肉しい唐揚げに喰らいつく
ホクホクにあったかい河豚の旨味が
ザクッと響きの良い食感を伴い訪れる
唐揚げの肉片は歯を少し跳ね返しつつ
肉片から漂う醤油風味の香ばしさに迷いながら
その溢れんばかりの生きるエネルギーを
感じる肉質の厚みに圧倒される
この揚げ立ての河豚唐揚げの醍醐味たるや
無限大かと予測を遥かに超えて
極上の珍味に蹂躙され続けて
舌が旨味の渦の中に
埋没してしまうのであります。

○氷魚の釜揚げ

木の芽
カニ酢

釜揚げされて氷魚の温感が優しく
氷魚を和める淡麗な味わいに
食感がほんわかと伸びる

氷魚に纏う蟹酢の酸味
木の芽の香り
優しい食感と釜揚げされてる氷魚から
穏やかに伸びてくる温感が舌を惑わす

味覚の施しが緩急自在に展開して
舌を惹きつけ飽きの来ない味わい
素材の味覚の構成の繊細さに感動

氷魚をムシャムシャと頬張る
氷魚がシャキッとした食感と
サラッとした肌との触れ合い
食感が舌を喜ばせて口内で氷魚が踊る

◉ESHIKOTO水仙

○痛風素麺

半田素麺
鰹出汁
海胆
卵黄
キャビア
揚げ玉

くろぎさん名物の痛風素麺とも言われてます
極上の珍味が纏う旨うま素麺

蕎麦つゆにぷかぷか浮いてる
半田素麺を雲丹卵黄にたっぷりと染まって
素麺が真っ黄色になるくらい迄たっぷりと
絡ませて
更にキャビアも卵黄汁に混ぜて
全部が絡まった素麺をツルツルツルゥ〜ッと
お口を窄めて吸引します。
お口の中にツルツルッと滑り込んでいくのは
濃厚な卵黄の甘味と雲丹の珍味
加えて阿波半田素麺自身のコシの強さが
喉越し豊かに喉元を通り過ぎて
爽快感が走り抜けて行きます。
同時にキャビアの塩味が淡く忍び寄って来て
濃度の高い雲丹卵黄の珍味を飽きさせずに
旨味に広がりを持たせて行きます。
でも決してキャビアは卵黄の甘味を邪魔しない
控えめな塩味となっており
奥飛騨のキャビアの気品を感じます。
更にこの珍味に一味も二味も
変化を付けてくるのが
揚げ玉の食感です。
これ程揚げ玉と言う素材を効果的に奏でる
お料理が有るのかと思えるほど
この珍味うまうまの素麺のツルツル食感と
クリアな対称性を感じるザクザク感が
美味しさを膨張させて来て
お口の中で其れ等が同居する時
極上の味覚に発展して堪りません。
この痛風料理の珍味は舌を
沈没させてしまうほどの美味さで
お腹に余裕があれば何杯でも食べたくなり
魔の味覚がお口を蹂躙するヤバ〜イ
お料理なのです。

○黒豚のはりはり鍋

霧島黒豚でお出汁を取って
黒豚がわんさかと浸されてます。
水菜
柚香

お出汁と一緒に黒豚のナチュラルな旨味が
ほのぼのとして
ジュルジュル〜ッとお出汁と黒豚を丸ごと啜って
食べてとても爽やかな美味しさと
豚バラのキュッと引き締まってて
噛んだら肉感がポロポロ〜ッと
解けて行く感じが良いです。
其処に水菜のシャキッとした繊維質が
上手に絡んで来てお口の中をほっこり
温かく宥めてくれて嬉しくなります。

○お造り

てっさ
河豚の皮
鮟肝
ポン酢
金柑
鰤しゃぶ

お造り用のポン酢に和えるお薬味として
大きなまん丸い鮟肝がご用意されてて
この鮟肝をポン酢に浸して鮟肝ポン酢として
てっさを召し上がれとのお達しなのですが
まぁ、その鮟肝が2個もご用意されてて
其れだけでもお酒のアテになってしまう
感じです。
鮟肝は今朝方に
アンコウから抜いたばかりの鮟肝なので
鮮度抜群でしっとり美しい味わいで
とても柔らかくクリームチーズみたいに
クリーミィな美味しさです。

さて、河豚です。
てっさの一枚が結構厚みのあるお造り
噛み応えを満喫するてっさ
しなる身質に生命の力強さを感じるも
その清々しいまでの潔い肉質感に感銘
てっさに合わせるお薬味の
余市の鮟肝の脂が爽やかに旨味たっぷりに
ポン酢の酸味と溶け合いながら
てっさに絡んで来ます。
鮟肝のまったりしっとりな舌触りとの狭間で
舌が踊らされてウットリとする快楽の中に
埋没してしまう。
てっさが食べ応えを満足させてくれる
対して鮫皮もとうとうみも身皮も
サラサラとした細身の質感が伸びて来て
ポン酢にたっぷり浸すと
シコシコする食感を酸味たっぷりに振り撒いて
舌に爽快感を走らせます。

更に贅沢なのは河豚のお造りに加えて
今、銅鍋でしゃぶしゃぶに仕立てたばかりの
ホクホクの鰤しゃぶまでが登場すると言う
離れ業をやってくれちゃいます。
その鰤しゃぶは脂の乗ってる寒鰤を
お出汁の中でサラッとしゃぶしゃぶされて
鰤の余分な脂がスッと飛んで
身質がサッパリに仕上がってて
鰤の旨味が静かに佇む美味しさなのです。
寒鰤の身のしなやかさと旨味と脂質っぽさが
上手く歯車が寸分の狂いもなく
ピタッと噛み合って完成する美味で
その味わい深さに感動してしまいました。
此れまた鮟肝ポン酢がバッチリ鰤しゃぶを
讃えんばかりに酸味を添えて
鰤の旨味をくっきり浮かび上がらせてました。

最後に僅かに残った鮟肝の名残りを掬って
頂いてしまいます。
かなりポン酢色に染まった鮟肝は
甘酸っぱくも有り
しっとりした身質が舌を撫でて行く時の快感が
楽しくて仕方ない感じて舌に寄せて来て
つい、お酒を煽ってしまう羽目に陥りました。

◉磯自慢

○八寸

立春大吉を祝う大きな枡の箱詰めに
小さな枡を入れてマスマス繁盛との
思いを込めた八寸となります。

子持ち槍烏賊
あられを衣に塗して鬼の金棒を模した海老天
青海鼠
花豆
菜花の昆布締めに唐墨パウダーかけ
干柿で黄身鮨を巻いたもの
門守の意味を持つ柊の小枝を添えた柊鰯

矢張り最初に縁起物で魔除けの効果が有ると
言われてます鰯の頭から齧り付いて
鰯の旨味をこよなく含んだ苦味を堪能
この鰯が抜群に美味しい
咀嚼してて実に楽しい鰯です。

黒木大将曰く
鰯が良い年は何故か秋刀魚が良く無いらしく
今年も秋刀魚は不漁だそうです。
逆に秋刀魚が良いと鰯が良く無いらしく
面白い関係があり大海の自然の摂理なのかも
知れませんね。

青森の海鼠、コリッとした食感が
鮮やかに伸びておろしが爽やかに
サッパリとした味わいを添えてます。

子持ち槍烏賊は味醂とお醤油の塩梅が宜しく
煮汁の甘味が良く馴染ませてあり
妙味が冴えるお上品な味わいとなってます。
卵もぎっしり煮詰まっており
咀嚼を重ねると
槍烏賊の身質がグニュッと柔らかく
歯に挟まれて弾力しながら潰れて行く時の
食感が何とも言えない旨さで
舌を誘惑して来ます。
この甘ったる〜い柔軟な肌触りと
噛んだ時の柔らか味は堪りません。

少し舌が疲れたら昆布薫る菜の花で
お口直しが程良い気分転換を誘ってくれて
気の利いた嬉しい一品となってます。

多様な味覚に大満足して
つい、お酒も進んでしまいました。

○炊き合わせ

焼き穴子の蕪蒸し
百合根
銀杏
餡掛け
湯葉

大将のお話
蕪蒸しのトレンドは甘鯛や鯛ですが
昔は焼き穴子や焼き鰻で蕪蒸しを
拵えていたそうです。
今日は久し振りに焼き穴子を炊いたもので
蕪蒸にして百合根と銀杏で飾り付け
其処に京都風に焼いて炊いてる穴子に
湯葉を絡ませて食感も楽しいものに
仕上げられてます。
穴子は焼いただけだと小骨を感じてしまうので
更に炊いて小骨感を消しています。
確かに穴子を咀嚼しますと小骨感は全く皆無で
心地良い柔らか味が忍んで来ます。
湯葉が甘く落ち着いて穴子にお付き添て
穴子の銀餡に包まれた穏やかな旨味と
湯葉の甘味が絡み合って絶妙な味わいを
醸し出しております。
そして蕪の優しさが舌に微笑み返しする
淡白な味覚をゆっくりと口内で膨らんで
口福を運ぶ一品となっておりました。

○お食事-1

竜の瞳の白ご飯
近江牛ヒレ肉のロースト
黒大蒜を熟成発酵させたもの

香の物
白味噌の御御御つけ
(海老の頭入り)

何時も乍ら龍の瞳の米粒感が素敵に甘く
囁いて来ます。
この白ご飯とヒレ肉の香りも麗しいほどに
流れて来て食欲を誘います。

ヒレ肉は炭火にかけては冷まして
更に焼いて冷ましてを
繰り返して丁寧に優しく優しく火を入れてます。
三週間エイジングして熟成感たっぷりの
ヒレ肉を炭火で約1時間半ほど掛けて
余分な脂質成分を飛ばして
お肉の旨味をギュッと凝縮させる
肉質もしっとりと引き締まった体付きとなり
お肉の繊維質が綺麗に整えられて
咀嚼した時の歯触り舌触りの
何とも言えないフワフワ感に埋もれて
しまいます。
こんだけ長時間に渡り炭火を通してるにも
関わらず、その身質はちっともパサ付かず
かと言って肉汁溢れると言うのではなく
あくまでもしっとり身質の赤身の旨味が
芳醇に滲み出る上品な旨味が漂います。
噛むと柔かぁい肉肌に歯がスゥッと自然に
抱き込まれて行く
その肉布団の抱擁感に舌はメロメロに
なっちゃいますね。
もう一噛みすると柔肌からヒレ肉の旨味が
しっぽりと浮き出てきて舌に寄せて来ます。
見事な脱水感と脂質のバランスに唸りますね。
脂質も無駄な成分が全て飛び切って
お肉のエキスだけが残ってキュッと
絞り込まれてるから旨味に奥行きが感じられ
ジワ〜ッと口内に広がります。
少しお肉に疲れたなと思いましたら
甲殻風味漂う御御御付けで
ほっこり舌を癒やして頂きました。

○お食事-2

京都のゆめごこちの白子ご飯

白ご飯に河豚の焼き白子を塗して
更に大きな焼き白子を上乗せして
白子リゾット風の白ごはん+焼き白子と言う
ダブルで河豚の白子を堪能させて頂く
白子スペシャル企画のご飯です。
お腹いっぱいだったけど
興味津々で軽く一膳のみ装って頂きます。
先ずは白子がゆめごこちの一粒一粒まで
そのトロンとした白身に馴染んで
ご飯全体がトロ〜ッとして来て
米粒の食感がとってもクリーミィなのが
美味しさを膨らませて
お米の甘味とホクホクの温感と白子の珍味が
重なり合って刺激的な美味となってます。
お茶碗にはその白子ご飯の上に
此れまたビッグサイズの焼き白子が
ドカンと上乗せ
もうムフフで御座いますな。
その焼き白子の薄皮をプチンと突き破って
トロトロ〜ッと流れ出す白子の白身と
グチョグチョに混ぜて
珍味満載の白子ご飯を満喫です。
んんメェ〜〜〜となり昇天ものですね。
コリャ堪りませんよ。
こんなに贅沢な白ご飯を味わえるのは
1月だけかもですね〜。
良い日に当たってしまいました。
お口が喜び頬っぺた緩みっぱなしでした。

○鴨肉と牛蒡の炊き込みご飯

流石に私のお腹容量では
食べ切れずギブアップ
全部お待たせにさせて頂きました。
おうちご飯のお楽しみです。

○酒粕クリームと黒豆のかき氷
玉露
水出しコーヒー

かき氷の中にはたっぷりの練乳と
くりやの丹波大納言

2021/11Visitation25th

4.8

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service5.0
  • Atmosphere5.0
  • Cost performance4.0
  • Liquor/Drinks4.8
JPY 60,000~JPY 79,999per head

晩秋のくろぎ料理は秋の名残と早くも本格的な津居山の松葉蟹と勢子蟹の豪華な顔ぶれに包まれておりました。

◆2021.11.18(木)昼餉

◆お料理 お任せ¥71,500
お酒消費税含むお会計¥77,000

◆予約
6ヶ月前お店にて予約

■本日の食材プレゼンテーションから

京都聖護院蕪
富田林の海老芋
津居山の松葉蟹 雄雌
八戸の鮪
近江牛のヒレ肉
淡路の鯛
徳島の鰡
カジキマグロ…

矢張り本日のメインは蟹かにカニさんの
大行進です。
雄の松葉蟹も雌の勢子蟹も
いっぱい積んであります。
見てるだけで涎ものでした。

①辛子仕立ての白味噌椀

山利の白味噌
雲子天麩羅
辛子仕立てで

肌寒くなってまいりましたので
白味噌の温かいものから優しいスタートです。
でも、中身はこってり充実の優れもの
京都は山利の白味噌に雲子を揚げたてで
小椀の中にポトリ大将が落とされて
霧吹きしてご用意です。

椀蓋を取り
湯気の香りをうっすらと嗅いで
白味噌をゆるりと頂きます。
あぁ、あの味わいだ。
久し振りに出逢う懐かしの味覚にうっとり
一度このお味噌汁に出会うと
忘れ難き思い出となってしまいます。
山利の京白味噌の滋味深さには
ホントに参ってしまいますね。
この奥深き甘味に漂う底味の浮かせ方に
ほとほと感じ行ってしまうのである
何とも言えないまったり感が出づるお味噌汁
品の良い淡い甘さに
とてもコクと旨味が佇む白味噌の滋味深さ
舌をそっと優しく撫でてくれる円やかな食感
最高級のポタージュスープを頂いてるような
クリーミィな舌触り
感動を覚えます。

②蟹料理

津居山の松葉蟹の雄雌の脚
雄の味噌
勢子蟹
蟹酢

勢子蟹は予め蟹酢がかけられており
2杯分をおひとり様ずつ甲羅盛り
内子も外子もぎっしり詰まってます。
一杯に付き外子は66,000粒と言いますから
本日はお一人様132,000粒を頂く事になります。
凄い数です。

津居山で浜茹でした蟹を6時間で直送です。
何でも津居山の蟹の1番から順番に競り落として
いくとの事。
津居山の美味しい蟹さんはほぼ
くろぎさんに集まるって事ですね。
先ずは
甘味たっぷり身もぎっしり詰まってる脚の殻から
スルスル〜ッと剥がして解します。
隙間が無いくらいに詰まってて
肉質もキュッと締まって水っぽく有りません。
浜茹でしてるから身が
劣化してないんでしょうね。
解された蟹の身をツルツルゥ〜っと啜って
お口の奥の方まで吸い込みます。
吸ってる瞬間から蟹の甘味が滲み出してくるぅ
うぅんまぁい!
衝撃的に美味しい。
身の詰まってる部分が濃厚な蟹独特の
甘美な旨味を放ちます。
此れは夢中になっちゃいますね。
ムシャムシャと食い尽くす
お口の中に蟹の身が補充それて
どんどん甘味が増す
ふぅ、食い切ったぁ
今度は勢子蟹の方を内子も外子もご一緒に
外子のプチプチが始まり食感が嬉しくなる中で
ゴロンと下の上で転がる内子の甘味
ポロポロと内子が蟹の解し身と混じり合い
面白くお口の中を徘徊しつつ甘味を
振り撒いて来ます。
んん、此奴もうんまくて蟹酢の酸味が
甘味とピッタリ合いますね。
この甘味と酸味に合わせて
ESHIKOTOのシュワシュワ〜が
余計に美味しく感じられます。

そしてお次に蟹味噌に手を出します。
まぁ、こんだけ山盛りの蟹の身に出逢う事も
少なければ
この際、たっぷりと堪能する誘惑にも
喜んじゃいますね。

解された身に蟹味噌をチョンと漬けて
甘苦さがほんのり纏う味覚がほぐし身に
馴染んで来て
mogmogしてる時に感じる蟹味噌の柔い粘性と
ほぐし身のフワンとする柔らか味に
舌が癒されますね。
さり気無く温和な蟹味噌が上手く蟹の身と
和えられて
蟹味噌独特のほろ苦くて甘い味わいには
とっても楽しくなります。
ここで一息吐こうかと思いましたら
何と
内子も外子も全部食べ切った後の勢子蟹の
甲羅に燗酒が注がれて
甲羅酒にて楽しませてくれるサービス。
んん、何この全て此方の好みを把握仕切ってる
おもてなし度の鮮やかな事。
歓喜しちゃいますね。
甲羅に並々と注いで頂き
クイックイッと飲み干してしまいました。

◉黒龍 ESHIKOTO
大将より蟹に合わせてください、との
日本酒の泡のサービス

③ 痛風素麺

定番のくろぎスペシャリテ素麺
キャビアが山盛りと言う贅沢気分を
味わえる痛風素麺

普通、素麺にキャビアを使うお料理なんて
あり得んですね。
その有り得ない料理を意図も簡単に
さり気無くやってしまうのが
くろぎさんの凄いところかと。
で、
先ずは
キャビアの山を少し崩して
お箸で摘んでESHIKOTOの泡感と
ご一緒頂きます。
いいですね〜。
キャビアと泡の爽快感がバッチリ
マリアージュして来ます。

この痛風素麺の味覚の中毒性は
尋常ならざる物にて
お連れした皆様からは
痛風になってもいい!と叫びながら
ツルツル〜と啜って
キャビア諸共半田素麺を頂いておりました。
確かにこの食感と味覚の悪魔性には
ゾクゾクしてしまう素麺なのです。
この素麺様には
今夏の暑い時期からずっと
お世話になりっぱなしですが
もう涼しくなって来ていますので
食べ納めでしょうか。
年間定番でも良い気がします。
そしてこの素麺
キャビアばかりでなく
海胆と卵黄と鰹出汁がたっぷりと
馴染ませております。
その旨旨な麺つゆに
キャビアの珍味をたっぷりと絡ませて
旨味三昧な素麺をツルツル〜ッと頂きます。

卵黄の甘味
海胆の珍味
キャビアの塩味
鰹出汁のうま味
揚げ玉のザクザク食感

それらの全てが味覚の渦を巻いて
お口の中でぐるぐる目まぐるしく
雪崩を打って降り注いで来ます。
その妙味珍味たちが
阿波半田素麺と鮮やかにツルツル〜ッと
絡み合い
喉越しも滑らかに
チュルチュル〜っと走り抜けて行く時の快感と
来ましたら、もう、極楽極楽となりますね。
もう、うんま過ぎて此の儘
素麺の中に溺れてしまいたい、
と思わせる魔力が潜んでます。
何せこんだけ様々な旨味珍味甘味と
麗しの食感たちが混沌と混ざり合って
舌を陶酔に誘われて溺れてしまいたくなるのも
無理からぬ事ではと推察致します。

◉十四代中取りの4号瓶を
何とくろぎ大将より
プレゼント頂いちゃいました!
有り難く頂戴して早速飲む事に。

④海老芋のフライドポテト

ん、何かな?
和紙の上にマックポテトみたいなものが
盛り付けされてます。
全員呆気に取られてます。
何が出て来るの?
くろぎ流マクドナルドバージョン?の
フライドポテトがお出ましです。
いや、びっくり。
真逆ね〜。
こんなんが、出て来ちゃうとは。
海老芋を鰹出汁で炊いて
一晩寝かせてお出汁を染み込ませて
置いて硬くなった海老芋を
細切りにして
今、ここで葛打ちして揚げてます。

なんと高価なフライドポテトなんでしょうか。
盛り付けに重ねられたポテトを
一本摘んでみます。
何かドキドキしちゃうな。
歯で挟みます。
オッ、ムフフ。
サックサク感が半端なく優しい
サクッと噛んで薄い衣の皮が
フワッと解けて来て
仄かに塩味が漂い
しっとり海老芋の上品な甘味が
口内に充満して行きます。
何ちゅうフライドポテトなの。
揚げたての
もう、こりゃ堪らんぞって感じとなり
手が止まりません。
こんな遊び心の愉快な海老芋料理が
出て来るとはね。
然もちゃんと海老芋の甘みがきちんと
フライドポテトの中に写ってます。
サクサク食べ進めてる内に
どんどんお酒進んでしまいますね。

⑤お椀

雄雌合わせての蟹真薯
菊花

吸い地は鰹出汁ベースにほんのり香る昆布出汁が
絶妙な纏い方で滋味深くお味を整えてます。
吸い地をゆらり揺らしますと
菊花が地に広がり
蟹の香りと菊の香りがふわぁんと漂い
うっとりする気分に支配されます。

少し蟹真薯を頂きたくて
蟹を崩すと自然にハラリと真薯が解けて
蟹の甘味が静かに吸い地に写されて行きます。
菊花とコラボして見栄えも美しい真薯
サイズ感も半端なくお椀の半分くらい
占めてるのではと思われるほどのサイズ感
くろぎさんならではの豪快とも言える蟹真薯
吸い地の穏やかなうま味と共に嗜む真薯を
堪能させて頂きました。

⑥お造り

カジキマグロの巻鮨
徳島の寒鰡
八戸の鮪

カジキマグロが美味しいわ
お醤油で下味を漬けて
いぶりがっこと芽葱を和えて
巻物に射込んで有ります。
更に追いネタと言う感じで
巻鮨の上にもカジキマグロが
盛り付けられて
舎利の分量より多いんじゃ無いかと
思われるほどの巻鮨となってます。
このビッグな巻鮨を
お口に頬張ります。
脂乗ってますね〜。
しっぽり舌にカジキマグロが抱き付く感じで
妙味を訴えて来ますね。
此れは食べ心地抜群です。
良い巻鮨に出会えちゃいました。

寒鰡です。
此奴も別嬪な味です。
一目惚れですね。
鰡の甘味がしっとりと流れて
舌に溶け込んでくる様
鮮度が優れてて身質のしなやかさが
半端ないです。
シコシコする弾力感が気持ち良いくらい
プニュプニュして
噛めば噛む程に
食感の心地良さと雑味のない旨味が膨らんで
惚れ惚れしてしまいました。

鮪は赤身も中トロも一切れずつです。
何時もこの合わせ方で盛り付けしてくれるのは
嬉しいな。
赤身の酸味の広がりを味わいつつ
中トロが蕩けながら甘味を振り撒いて行くのを
堪能する
この味わいと共に十四代をクイッとやる
このパターンには嵌ってしまいますね。

⑦八寸

牛筋と聖護院蕪を柚子で香らせて
帆立の炭火焼きに
酢胡瓜とおろし酢を添えて
炙りたてのばちこ

大根燈籠のほの灯りに照らされて登場する
竹籠の八寸
雅な雰囲気に囲まれて食す八寸は
酒を勧めるものばかりで
こんな雰囲気に囲まれながらチビチビしますと
止まらなくなりますね。

聖護院蕪に箸を入れてみます。
スッと箸が入りハラリと解けて行きます。
お口に含むと直ぐに蕪が溶け出し
お出汁のうま味と蕪自身の甘味が混じり合い
とても舌を優しく労ってくれます。
お隣の牛筋が柔かぁい
噛んだ途端にホロホロに蕩けて
筋なんか感じられないくらいに
トロンと解けて来ちゃいますね。
この柔らか味と温かく包み込む牛筋の旨味と
蕪の優しさに慰められてホッと安堵感が
広がって行きました。

そして矢張りお酒をグイッと進めましたのは
炙りばちこです。
サイズも厚みも十分
此れだけのボリューミィなばちこさんは
早々お目にかかれません。
有り難やくろぎ大将です。
ポチッとばちこを齧っては
キュッと十四代を煽ってしまいました。

⑧お食事

龍の瞳
近江牛ヒレ肉の炭火焼き
お味噌汁

醤油

黒大蒜を発酵させたもの

お肉は焼いて冷まして焼いて冷ましてを
繰り返して火を入れてます。
ヒレ肉の天に添えてあるのが黒大蒜
三週間エイジングして熟成感たっぷりに
漂うヒレ肉を炭火で
1時間半ほど掛けて余分な油を飛ばして
お肉の旨味をギュッと凝縮し
身質もしっとりと引き締まった体付きになり
お肉の繊維質が綺麗に整えられて
咀嚼した時の歯触り舌触りの
何とも言えないフワフワ感に埋もれて
しまいます。
こんだけ長時間に渡り炭火を通してるにも
関わらず、その身質はちっともパサ付かず
かと言って肉汁溢れると言うのではなく
あくまでもしっとり身質の赤身の旨味が
芳醇に漂う品の良い美味しさ
噛むと柔かぁくナチュラルに歯が沈み
その肉肌の中にスゥッと抵抗なく沈みます。
もう一噛みすると柔肌からヒレ肉の旨味が
しっぽり舌に寄せて来ます。
見事な脱水感と脂質のバランスに唸りますね。
脂質も無駄な成分が全て飛び切って
お肉のエキスだけが残ってキュッと
絞り込まれてるのです。
此れは
エイジング管理と火入れの妙技から
生まれて来るんでしょうね。
このお肉に龍の瞳が無茶苦茶合うんですよね〜。
もう、眩暈がしそう。

美味し過ぎて
赤身肉のお代わり自由なんて言われると
つい、舌が伸びてしまいますが
次のご飯が控えてるので控え目にしておきます。

お味噌汁が蟹のお出汁で旨味と風味が
佇んで、これもほっこり嬉しい汁物です。

⑨安納芋炊き込みご飯

種子島の安納芋がゴロゴロして
糖度の高いお芋の甘味をお米の一粒にまで
馴染ませてました。

安納芋ご飯は
ご飯と一緒に安納芋がふっくらと蒸されて
フカフカな食感が口内を駆け巡ります。
米粒にお芋の甘さが素直に写されて
フッカフカな甘いご飯を炊き上げたと言う感じ。
ふっくらと蒸されてる安納芋と
同じくフカフカのご飯のコラボ
此れが実に甘美な糖度に纏われたご飯を
創造してるんです。
一口目でその気品あふれる甘いご飯と
安納芋の柔らかくしっとりと
舌に寄せて来るサラリとしたお芋の身質に
のめり込んでしまいますね。
残念ながらお腹パンパンで
軽く一膳のみ頂いて残りは
お持たせにして頂きました。

⑩鯛茶漬け

夢ごこちの白ご飯
擂り立て練り立ての炒り胡麻ダレ
淡路の鯛の切り身

大きな当たり鉢にすりこぎ棒で
炒り胡麻をシャカシャカと擂り
オリーブオイルで少し伸ばした胡麻ダレを
塗した鯛
その鯛を夢ごこちの白ご飯に乗せて
温かいお茶を掛けての鯛茶漬け
胡麻ダレが濃厚な仕上がりだからこそ
お茶を掛けて薄めると丁度良い加減の
胡麻ダレの濃度となり
お茶の香り
胡麻の風味
胡麻の甘味
鯛の旨味
白ご飯の甘味たちがサラサラと
お茶と一緒にお口に流し込まれ
ザクザク感を漂わせながらの鯛茶漬け
鯛茶漬けほ胡麻ダレの甘味の濃度が先行するも
徐々にお茶に薄められて淡くサラリとした
甘味に変わり鯛の切り身がお茶の温度で
温められてしなやかな身質が白濁し始めて
少しくプリプリ食感に移り変わり
食感の変化に富む味わいを魅せます。
ズルズル〜ッと最後の一滴まで
鯛茶を掻き込んでお腹も心も快く満たされて
悔いのないご馳走様となりました。

⑪甘味

紫芋の かき氷
煎茶
アイスコーヒー

2021/10Visitation24th

4.7

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service4.8
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks4.5
JPY 80,000~JPY 99,999per head

くろぎ秋味のお料理は松茸を齧り付くしうま味を飲み干し松茸の雫に溺れて陶酔するひと時でした。

◆ 2021.10.2(土)昼餉

◆お料理 お任せ¥71,500
お酒消費税含むお会計¥82,000

◆予約
6ヶ月前お店にて予約

◆本日のプレゼンテーションです。
幸運なことに今年は松茸が豊富に入荷して
本格的な松茸料理がご用意できるそうです。

信州の松茸は
焼き松茸にフライに土瓶鍋から炊き込みご飯迄と
多彩な松茸三昧でのご用意です。
韓国産と天草の鱧を鍋物でご用意
戸井の鮪をお造りでのご用意
阪東もち豚を豚カツでご用意となります。

①胡麻豆腐の陶板焼き

熱々の陶板に胡麻豆腐がお醤油を纏って
焦がし醤油の香りがとても芳しく鼻腔を漂い
欲を誘ってきます。

ほんのりとお醤油風味を加えて
山葵のツ〜ンと鼻腔を突く刺激
これらの味覚エレメントたちが
三位一体となりお口の中で舞う

香るは熱々の陶板に焦げ付いた
お醤油の匂ひ
味わうは胡麻の風味に豆腐の甘味
麗しく華麗に踊るは
焼き胡麻豆腐のぷるぷる感

香り
味覚
食感
3拍子揃い踏みにて味わう至福の胡麻豆腐

陶板に焦げ付いた胡麻豆腐の皮を
ガリガリィッと引っ剥がしてお口にパクッ
お醤油が少し焦げた香りが食欲を唆る
焦げ目からほんのりと
胡麻香るほろ苦さが散る
妙味を纏う絶品の焼き胡麻豆腐は
雅に舞い散る秋味を作りだして居ました。

②温かいお浸し

菊菜
京揚げ
新銀杏
舞茸の揚げ物
柚子短冊
温かいお出汁に浸して

お出汁に浸された菊菜が
柔らかくしなやかな繊維質を
舌に絡みついて来て温和な表情を見せる
新銀杏がワンポイントで
仄かに銀杏の甘苦さを写し出す
其処に京揚げが落ち着いて気品のある甘味を
持って来ていた。

舞茸は一度素揚げしてから炊いたものを
揚げており
舞茸の香りと美味さが衣の中に上手く
閉じ込められて舞茸の甘味がギュッと
詰まった揚げ物となっており
お出汁が衣と馴染んで
プヨッとした食感と共に
トロンと衣が解けて舞茸の旨味が
ジュワジュワ〜ッと口内に零れます。

これらの味覚が織りなす温感穏やかな妙味に
お浸しの一品とは思えぬ秋の味覚を堪能させて
頂きました。

③松茸の炭火焼き

秋味本番です。
本日はお一人様につき松茸は4本もの
贅沢なご用意となります。

1本目は松茸の炭火焼き
ほうれん草
お醤油
酢橘

さぁ、秋本番の一品がご登場です。
いきなりほっぺが弛んでしまい
チョットワクワクもんですね。
テンション上がりますよ。

順番に焼きあがった松茸から
お皿に盛り付けて手前に届けて頂きます。
松茸にホイールして炭火で素焼きに近い
蒸し焼きされた松茸は飾りが細かく入った
コロからジワッとエキスが湧き出て来ており
香りがフワンフワンと踊ります。
ジューシィな味覚が素直に立ち昇る
仕上げ方です。
一年振りの再会に懐かしくなり
キュンと胸が熱くなってしまいました。
顔を近づけた途端に
香りが鼻に抜けてうっとり
ホクホク熱々の松茸さんを
コロの先端から指で割こうとしましたが
ウ〜、アチチでフゥフゥしいの
さけるチーズみたいにして
スゥ〜ッと引き千切り3分割にして
その内の最初の1本目に
酢橘汁を搾って掛けて
松茸のコロに浮かんでるエキスと合体させて
パクッと頂きます。
んん、ジューシィにザクザクと
あの懐かしい麗しの香りと
喜びに満ちるうま味の素、グアニル酸が
酢橘の酸味と一緒に口内に溢れて来ましたよ。
此れは美味!うんまぁ。堪んないですね。
この愉悦感に悩ませられるw

次に小さな醤油差しからお醤油を数滴ポトリ
一本丸ごとお口に頬張ってmogmogをします。
んん、此奴も最高ですね〜。
お醤油が松茸のエキスと溶け合い
甘味を膨らませて
松茸の味覚をより一層美味しく
醍醐味を引き出す。

松茸の香ばしい匂ひが口内にあっと言う間に
充満しつつ松茸エキスの極上美味が舌を蹂躙して
止まらない興奮の渦に巻き込まれて行きます。

一本一本の松茸は
その香りと瑞々しいエキスの味わいを
舌が感じ取りどんどん高揚感が増して行き
噛めば噛むほどに松茸の香り高い美味さが
お口の中にジンジン伝わり続けて歓喜が
沸き起こりました。

④丹波の焼き和栗

シンプルに
和栗に下味を施して炭火焼き

大人に成長した和栗の甘味が熟成感漂うもの
大将が下味として塩味を仄かに忍ばせており
和栗らしさを整えてコリッとする食感に
ほんのり漂う和栗らしい上品な甘味が
通って来ます。
その甘味に寄り添う様に底味が
淡く浮き上がって来て
何とも言えない良いお味の和栗を
堪能させて頂きました。

⑤痛風素麺

定番のくろぎスペシャリテ素麺
三ツ星キャビアが山盛りと言う贅沢気分を
味わえる痛風素麺

この味覚の中毒性は尋常ならざる物にて
お連れした皆様からは
痛風になってもいい!と叫びながら
ツルツル〜と啜って
キャビア諸共半田素麺を頂いておりました。

確かにこの食感の悪魔性には
ゾクゾクしてしまう素麺料理なのです。
今年も夏の暑い時期からずっと
お世話になりっぱなしですが
もう涼しくなって来ていますので
食べ納めでしょうか。

楽しみ方も豊富で
キャビアをチョット摘んで
日本酒のアテにしても良いですし
シャンパンにも勿論の事
相性抜群ですし
キャビアだけを楽しんでも
舌が喜びます。
山盛りに素麺とご一緒してますので
素麺と和える分もたんまり残ります。
私は
黒龍のしずく様と一緒に嗜む事とし
清水の様な綺麗な切れ味の良い吟醸酒に
ピタッと照準を合わせて頂きました。
もう気分は最高で御座います。

海胆と卵黄と鰹出汁がたっぷりと
馴染んだ半田素麺と
キャビアの珍味をたっぷりと絡ませて
珍味三昧を頂きます。

卵黄の甘味
海胆の珍味
キャビアの塩味
鰹出汁の風味
揚げ玉の食感

それらの全てが味覚の渦を巻いて
お口の中でぐるぐる目まぐるしく
雪崩を打って降り注いで来ます。
その珍味たちが
半田素麺と鮮やかにツルツル〜ッと絡み合い
喉越しも滑らかに
チュルチュル〜っと走り抜けて行く時の快感と
来ましたら、もう、極楽極楽。
もう、うんまいの何の
満足度100%超えです。
何せこんだけ様々な旨味珍味甘味と
麗しの食感たちが混沌と混ざり合って
舌を陶酔に誘います。
魔の痛風素麺に溺れてしまうのも
無理からぬ事ではと痛感する次第です。

⑥鱧のたたき

天草の鱧
お醤油
梅肉醤油
胡瓜の細切り

最初の一口は
鱧のたたきを梅肉醤油に漬けて
梅酸っぱさを鱧に纏わせて
興味津々に頂きます。

梅肉醤油でお口にポンと放り込みますと
梅肉の酸味と醤油の甘味が程よく交錯しつつ
鱧の淡白な甘味が生き生きとしてくる味わいを
くっきりと際立たせています。
その鱧をムシャムシャと貪り尽くそうと
噛むのでござりまするよ。
そうすると
鱧がvividな肉質感を滾らせて
旨味豊富な感じで舌に迫り来るのです。
鱧の身質が素晴らしいのでしょうね。
鱧のたたきが
こんなに味覚を膨らませて来て
身質がとても躍動感持って
旨味を弾き飛ばすとは思っても
見ませんでした。
見事な迄に梅肉が鱧を引き立てる
この梅肉醤油がコク深くて鱧の旨味を
グッと引き伸ばしてますね。
単純な梅肉醤油では無くて
トロンとした甘味と酸味が同居する味わいが
鱧のたたきに寄り添い
衝撃的なほど鱧に妙味が生まれて
齧った瞬間にパンと美味しさが弾け飛んだ
と言う感じでした。
この鱧には満足満足です。

⑦土瓶鍋

鱧松の具材が土瓶の中にドスンと鎮座して
お鍋を支配しております。
其れも半端ないサイズ感で土瓶を
埋め尽くしております。
普通の土瓶蒸しの破壊力とは全く異なる
異次元のうま味が横たわり
出汁にどっぷりと浸って
松茸も生き生きとしているし
鱧もエネルギッシュに躍動する旨さを
醸し出してます。

一般的な鱧松の土瓶蒸しは
松茸のスライスに鱧の玉が二つくらいを
浮かばせて土瓶の中でコトコト炊いて
鱧松から味を引き出しての蒸し物
そうすると
鱧松はすっかり栄養が抜き取られて
出しがら状態となってしまう
其れでは美味しくないだろうとの事で
くろぎさんの場合は全く発想から異なり
お出汁は出汁用にきちんと鱧松で
たっぷりとうま味を写したものをご用意し
更に新鮮な鱧と大きな松茸を
新しく用意して生き生きした鱧松をドボンと
土瓶の中に入れて沸かして蓋をする
だから鱧松の素材としては
味の抜け柄ではなくて
新鮮なままの鮮烈な鱧松の
土瓶鍋と言うカタチに落ち着いて
素材が新鮮なままで土瓶の中に放り込まれる事で
逆にお出汁のうま味も生きるし
鱧松の味わいも生き生きとして土瓶鍋の
醍醐味を演出出来ると言うもの。
確かにお出汁も鱧も松茸も
ちっともだしガラでは無くて・・
素材の持つ鮮度を十分に感じ取ることが出来る
フレッシュな味わいの土瓶鍋を頂きました。

⑧お造り

鮪 赤身
鮪 中トロ
山葵
醤油

戸井の秋の鮪は中々脂が乗ってます。
鮪も栄養たっぷり大海から吸い上げて
身質に脂が潤沢になる良い時期が
やって参りました。
この時期の鮪はどんどん良くなって行くので
嬉しくなります。
少し寝かせてるのでしょうか
ジワッと熟成感が漂う中トロに
山葵醤油がトロの甘味をグッと引き上げて
旨味を広げています。
赤身の方は酸味が静かに進む感じで
しっとりと舌を撫でて行く感じが
艶めかしいです。
赤身と中トロの食べ比べが出来て
素直に嬉しいですね。
共に秋の旬の味覚を伝えてくれる大海の恵みに
感謝しつつ
じっくりと味わいました。

⑨八寸

店内のライトが消されて
仄かな灯が厨房向こうより近づいて来ます。
竹籠に飾られた八寸が
大根灯籠の明かりと共に朧月夜の様に雅に輝き
手元まで近づいて来ます。
籠を取ると中には見事に落ち葉が散らされた
秋の風情が感じられる銀杏の葉や紅葉の葉に
毬栗が散りばめられて秋景色を見栄え良く
をぼんやりとした薄灯の
影が揺ら揺らして佇んでます。
この秋を演出する雅な趣にジ〜ンと
来ちゃいますよね。
此れだからくろぎさんの秋って好きに
なっちゃいますね。
さて、竹籠の中には

海月の胡麻酢和えは
椎茸 海月 胡瓜を胡麻酢で和えたもの

牛タンの柔らか煮は和辛子を添えて

柿に見立てた鶉の卵は
飾りの細工が凝ってて
昆布で柿のヘタを模してます。

銀杏の葉に見立てたさつまいもを揚げた
丸十煎餅

松葉に見立てた茶蕎麦の揚げ物の
繊細な仕掛けは落ち葉の中には混ざってる
本物の松葉と見分けがつきません。
手が混んでるわ

鯖の棒鮨に
子持ち鮎の甘露煮

ここで酒の勢いを借りて全部食い尽くしてしまいますと、とても最後までお腹が持ちませんので
煮物や揚げ物などお時間の持ちが良いものは
全部包んで頂く事に

鯖の棒鮨が舎利がピンと背筋を伸ばした
シャープ感の映える米粒に
しっかり酢締めされた鯖の味わいもクリアーで
キレの良さを感じる鯖鮨でした。
更に海月の胡麻酢和えが海月のコリッとした
テクスチャーに胡瓜がシャキッと絡み
食感の楽しさに加えて胡麻風味が甘く囁いて
多様な妙味を作り出していて舌を喜ばせてました。

残りはお家で栗ご飯と一緒に
頂こうかなと思います。

⑩お口直し(鰻の蒲焼)

徳島県鮎喰川の天然鰻
胡瓜
天日干しの山椒

お口直しに鰻とは驚きです。
こんな豪華なお口直しも初めて

鰻はパリッと地焼で
厨房で炭火で煽ってる時から甘だれの
焦げる匂ひが個室の方にも伝わってきて
食欲を誘ってきますね。
鰻の蒲焼には
キュンと酢締めした胡瓜もお供に盛り付け
鰻ざくにして美味しく鰻を堪能出来ます。
際立つのは深みのある刺激で鰻を
生き生きとした旨味へと
グレードアップして頂きました山椒
山椒が舌をツ〜ンと冷感漂わせて
冷んやりとする刺激を舌一面に広げて
鰻の旨味をめちゃくちゃ引き立てていました。
一枚目を山椒効かしてザクッと齧って
鰻の身もふっくらとして味わいを楽しみ
2枚目は胡瓜と合わせて鰻ざくにして
お口スッキリ舌もサッパリして
贅沢なお口直しでした。

⑪揚げ物

松茸フライ
酢橘
おろしウスターソース

まぁ、何と肉肉しいフライのお目見えに
豚カツが来たのかと大きな勘違い。
目の前には堂々の松茸のフライ様が
お皿に横たわっておりました。
傘がでかいッ
胞子がたくさん散るんでしょうね
香りがプンプン立ちます。
んん、衣を齧った途端にフワァ〜ンフワンと
薫る香るわぁ芳しい匂ひが
もう、ずっと嗅ぎ続けていたい誘惑に駆られます。

一本目に酢橘を掛けて
シンプルに柑橘系酸味だけで食べてみます。
揚げたての松茸は傘をザクッと噛んだ時の
食感が健やかに伸びていきます。
気ぃ持ち良か〜
ザクッと松茸が真っ二つに割れた瞬間に
口内に飛び散る芳醇な匂ひ
もう、このまま瞑想に耽って
眠りたくなるほどです。
ジッと松茸の傘の断面を見つめ直すと
キラキラと浮かぶのは透明の松茸エキスの雫
あぁ、
何という芳醇な旨味が発散するのでしょう
松茸の清純なエキスはチュルッと舌に滴り
何にも汚されない淡い淡いうま味の甘露が
溢れ出て舌を無邪気に撫でて行きます。

2本目の松茸をウスターソースにどっぷり浸して
ザクッと噛むとジューシィに松茸エキスが
零れ出して
衣のザクザク感と一緒に雪崩れ込んで
お口の中を掻き乱しながら
松茸自身は歯でグニュッと繊維質が
気持ち良く潰されて行き
その旨味の雫が弾け飛んで行きます。
んん、堪らんなコレは。
ヤバすぎて味覚の極楽浄土に辿り着いたのかと
勘違いしそうです。
食べ切ると静かな余韻が訪れます。
陶酔感が奥深く広がり
深遠な美味の世界に陥るひと時でした。

⑫豚カツ定食

お米は朧月
豚カツは板東もち豚の
リブロースとロース
ウスターソース
香の物

白ご飯がいつも通りホックホクの艶々

豚カツの肉が歓喜の余りに泣いていた
ロース肉はその分厚い脂を付けたままに
低音でじっくり脂の中でその身を焦がす
肉肌の繊維から余分な水分が蒸発し
脱水効果で肉質がキュッと引き締まる
肉の旨味が衣の中で凝縮されて行く
揚げたての豚カツが眼前に迫る
分厚くカットされた豚カツの断面から見える柔肌がしっとりと濡れて色気を放ち
ほら、噛んでごらんよ
美味しいからと誘惑してくる
堪らずに何も付けず衣ごとザクッと噛めば
溢れる脂身の肉汁からは
優しく甘味が唇を濡らし
舌に滴り落ちて快感が走る
逞しいほどの肉のエキスが口中を蹂躪する
穏やかにリブの甘味が舌一面に溶け込んで
フワァッと愉悦する美味が広がって行った。

気がつくとご飯がお供になってる
この豚カツを食べるとご飯の甘味が膨らむ
豚汁の肉汁は何処までも甘く丸くて
円やかな旨味で舌を抱擁していた。

この幸せなひと時に肉が微笑みかけてくる
ありがとうの声が心の内から聞こえて来た。

⑬和栗の夢ご飯

夢ごこち
栗の炊き込みご飯

夢ごこちの炊き方を変えた様で
いつもよりふっくらしてます。
粒感も余計立ち上がって歯触り感が
ストレートに感じられます。
和栗との相性がいいですね。
栗もふっくらして米粒に馴染みます。
栗の甘味が米粒に滲んで染み込んで
栗と米粒のほんのり香る塩味が程よく
底味を浮かばせて来てました。
隠し味なのか和栗に施された塩味が
mogmogして栗ご飯が乳化してくと
底味が浮いて来る仕掛けなのかと感じました。
微妙で繊細な仕掛けを施してある炊き込みご飯に
チョット感銘しちゃいました。

⑭松茸の夢ご飯

松茸の夢ごこちご飯は昆布出汁で炊いて
少しお醤油を滴らせて
蒸して松茸の香りも高めて
松茸から流れるうま味も米粒に浸透させて
香りと
味覚と
食感と
美観と
全ての美味しい知覚要素を集約させていた。
一口だけ味わって締めの松茸ご飯を堪能し
満足感に浸りきって秋味の口福紀行終了です。

⑮甘味

和栗のかき氷
煎茶
アイスコーヒー

2021/09Visitation23th

4.7

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service4.8
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks4.5
JPY 80,000~JPY 99,999per head

くろぎの秋は例年通り松茸の大行進から始まり香り充満するワクワクの秋料理に栗ご飯に松茸ご飯まで怒涛の秋を堪能致しました。

◆ 2021.9.11(土)昼餉

◆お料理 お任せ¥71,500
お酒消費税含むお会計¥90,000
※黒龍しずく4号瓶の購入含む

◆予約
6ヶ月前お店にて予約

◆本日のプレゼンテーションです。
幸運なことに今年は松茸が早く入荷して
もう本格的な松茸がご用意できるそうです。
傘は小振りですがコロは立派に太って
いらっしゃいます。

信州の松茸→
焼き物・揚げ物・土瓶鍋・炊き込みご飯と
松茸三昧でのご用意です。
ミンク鯨→お造りでのご用意
大畑の鮪→お造りでのご用意
韓国の鱧→たたき、土瓶の両方でご用意
近江牛 シャトーブリアン →牛カツでご用意

①胡麻豆腐の陶板焼き

熱々の陶板に胡麻豆腐がお醤油を纏って
焦がし醤油の香りがとても芳しく鼻腔を漂い
欲を誘ってきます。

ほんのりとお醤油風味を加えて
山葵のツ〜ンと鼻腔を突く刺激
これらの味覚エレメントたちが
三位一体となりお口の中で舞う

香るお醤油の匂ひ
味わう胡麻の甘味
麗しく華麗に踊る焼き豆腐のぷるぷる感

熱々の陶板に焼焦げたお豆腐の皮が
ペタッと引っ付いてる所をお箸で
ガリガリィッと引っ剥がしてお口にパクッ
お醤油が少し焦げた香りが食欲そそり
焦げ目がほんのりと醤油味のほろ苦さ
こんな珍味舞う絶品の焼き胡麻豆腐が
素敵な秋の装いを作って頂きました。

②温かいお浸し

春菊
京揚げ
新銀杏
舞茸の揚げ物
柚子短冊
温かいお出汁に浸して

お出汁に浸された春菊が
柔らかくしなやかに繊維質を持ち出して
舌に絡みついて来て温和な表情を見せる
新銀杏がワンポイントで
仄かに銀杏の甘苦さを写し出す
其処に京揚げが落ち着いて気品のある甘味を
持って来ていた。

更に
舞茸は一度素揚げしてから炊いたものを
更に揚げておられます。
舞茸の香りと美味さが衣の中に上手く
閉じ込められていた。
舞茸の揚げ物はお浸しの出汁の相性が良く
ジュルっと濡れた食感が悩ましげに舌を包み
舞茸の旨味が色っぽく濡れた揚げ衣から
ニュルッと抜け出してくる感じが美味しく
感じられるものでした。

これらの味覚のマリアージュが織りなす雅な
妙味には
お浸しの一品とは思えぬ美味さが漂う秋の味覚が
佇んでおりました。

③焼き松茸

松茸の炭火焼き
和栗に下味を施し甘く炊いたもの
ほうれん草
お醤油
酢橘

さぁ、秋本番の一品がご登場ですよ。
いきなりほっぺも舌も弛んでしまい
むふふなので有ります。
お供に可愛い和栗です。
未だ若いからか栗の甘味が薄く
大将が下味として
塩味を仄かに纏わせており
和栗らしさを整えてコリッとする食感に
ほんのり漂う上品な甘味が素敵に広がります。

本命の信州松茸様です。
素焼きに近い蒸し焼きです。
ホイールしてジワッと松茸のエキスが
湧き出て来て
香りがフワンフワンの
味覚がとってもジューシィな仕上がり方です。
一年振りの再会にキュンとなりますね。
顔を近づけた途端に
香りが鼻に抜けてうっとり
ホクホク熱々の松茸さんを
コロの先端から指で割いて行きます。
ウ〜、アチチだ。
コロが太いので3本くらいに割いて
最初の1本目に
酢橘汁を搾って掛けて
松茸のコロに浮かんでるエキスと合体させて
パクッと頂きます。
んん、ジューシィにザクザクと
あの懐かしい麗しの香りと
喜びに満ちるうま味の素、グアニル酸が
口内に溢れて来ましたよ。、
此れは美味!うんまぁ。堪んないですね。
この愉悦感に悩ませられるw

次に小さな醤油差しからお醤油を数滴ポトリ
一本丸ごとお口に頬張ってmogmogをします。
んん、此奴も最高ですね〜。
お醤油がいい甘味を膨らませて
松茸の味覚をより一層美味しく
醍醐味を引き出す。

松茸の香ばしい匂ひが口内にあっと言う間に
充満しつつ松茸エキスの極上美味が舌を蹂躙して
止まらない興奮の渦に巻き込まれて行きます。

一本一本の松茸は
その香りと瑞々しいエキスの味わいを
舌が感じ取りどんどん高揚感が増して行き
噛めば噛むほどに松茸のジューシーさが
お口の中にジンジン伝わり続けて歓喜が
沸き起こります。

うふん、これぞ秋味代表の味覚だ
焼き場では只管お弟子さんが
大将が包丁で飾りを入れた松茸群を
炭火で丹念に焼いておられます。
炭火により素材の本領を発揮させ
素材の本来持つ旨味を最大限に浮き上がらせる
くろぎの引き算の美学が
此処にある気がしました。

◉黒龍 秋あがり

④痛風素麺

キャビア
阿波半田麺
黄卵のお出汁
海胆
揚げ玉

痛風になっても良いかもと思わせるような
毎月食べたい素麺
年間通して定番にして欲しいものですが
流石に冬の時期とかはダメなんでしょうね。
この痛風素麺も
もう、そろそろ見納めでしょうか。

どんだけでもお腹に入ってしまいそうです。
ずゥッと食べ続けれていられる
日本一贅沢な素麺かと思います。

先ずはキャビアをチョット摘んで
磯自慢大吟醸と一緒に楽しむ
此れがまた磯自慢のシャープな清水の様な
切れ味の良い吟醸酒にピタッと合うんですよね。
もうルン気分です。

半田素麺の上には
山盛りのキャビアが盛られてます。
なのでキャビア自体も楽しんだ後でも
未だ未だ十分な山盛りのキャビアが
残ってて素麺や卵黄出汁に絡めるにも十分です。
キャビアの珍味をたっぷり磯自慢と一緒に
楽しんだ後
グチョングチョンに半田素麺と卵黄の汁と
生雲丹を混ぜ混ぜして

卵黄の甘味
雲丹の珍味
キャビアの塩味
鰹出汁の風味
揚げ玉の食感

それらの全てが味覚のメリーゴーランドの様に
グルグル回り珍味妙味の渦が巻きます。
その珍味たちが
半田素麺とツルツル〜ッと絡み合い
喉越し円やかに
チュルチュル〜っと走り抜けて行く時の快感と
来ましたら、もう、極楽極楽もので御座います。
もう、うんまいの何の
珍味度旨味度満足度100%超えです。
何せこんだけ様々な旨味珍味甘味と
麗しの食感たちが混沌と混ざり合っての
味覚がお口の中同時に雪崩込んで来るのです。
此れはヤバいヤバいの昇天ものの美味さに
絶句してしまうのも納得だと思います。
この珍味妙味が極限まで引き出されてる
キャビア素麺の一皿に拍手喝采です。

◉磯自慢 大吟醸純米
◉黒龍 しずく

⑤鱧のたたき

お醤油若しくは梅肉醤油で
胡瓜の細切りをつまに添えて

大将曰く
今年1番の鱧で扱った中の5本の指に入るとの
お言葉を頂きワクワクしながら牡丹状に開いた
鱧のたたきを梅肉に漬けて酸味を
いっぱい纏わせながら
鱧の淡白な甘味が生き生きとした表情になるのが
舌で感じ取れるくらいに美味しいです。
見事なほど梅肉が鱧を引き立てますね。
この梅肉のソース?
くろぎさん特製の梅肉にお米かな?
和えてあってトロッとして梅の酸味が滑らかに
丸い酸味を醸し出しており
単純な梅肉では無くてこの梅肉醤油の甘味と酸味が同居する味わいを鱧のたたきに添えてやると
衝撃的なほど鱧に妙味が生まれて齧った瞬間に
パンと美味しさが弾け飛んだ!
と言う感じでした。
こう言う素材を限りなく美味しくさせる技
其れも一通りではなく食べ比べさせて
違いが分かるみたいな複数の味わい方を
カチッと用意してくる周到さ
くろぎさんの拘りと料理への真剣な思いが
感じられる鱧料理と思いました。

◉磯自慢 大吟醸

⑥土瓶焼き

鱧松の土瓶焼きを
酢橘とポン酢のご用意で頂きます。

鱧松の具材が土瓶の中にドスンと鎮座して
お鍋を支配しております。
其れも半端ないサイズ感で土瓶を
埋め尽くしております。
普通の土瓶蒸しの破壊力とは全く異なる
異次元のうま味が横たわり
出汁にどっぷりと浸って
松茸も生き生きとしているし
鱧もエネルギッシュに躍動する旨さを
醸し出してます。

大将によりますと
豪快な土瓶蒸しならぬ土瓶焼きとの事
一般的な土瓶蒸しは
松茸のスライスに鱧の玉が二つくらいに
浮かばせて土瓶の中でコトコトして
味を引き出して
中の鱧松はすっかり栄養が抜き取られて
出しがら状態となるので
其れでは美味しくないだろうとの事で
くろぎさんの場合は全く発想から異なり
お出汁は出汁用にきちんと鱧松で
たっぷりとうま味を取ったものをご用意し
更に新鮮な鱧とゴロンと大きな松茸を
新しく用意してなまの鱧松をドボンと
土瓶の中に入れて沸かして蓋をする
だから鱧松の素材としての味が抜けてなくて
新鮮なままの鮮烈な鱧松の
土瓶焼きと言うカタチに落ち着いて
素材が新鮮なままで土瓶の中に放り込まれる事で
逆にお出汁のうま味も生きるし
鱧松の味わいも生き生きとして土瓶焼きの
醍醐味を演出出来ると言うもの。
それだけ豊富に松茸を手に入れてるから
そう言う追い出汁的な施しを作り上げる事が
出来るのでしょうね。
確かにお出汁も鱧も松茸も
ちっともだしガラでは無くて
素材の持つ鮮度を十分に感じ取ることが出来る
フレッシュな味わいを頂きました。

⑦お造り

ミンク鯨
大畑の鮪 中トロ
生姜
お醤油
山葵

秋の鮪も去ることながら
真逆ね
貴重な大海の幸、ミンク様を頂けるとは
思っても見なかったので
此れは新鮮な驚きでした。

鯨の赤身をお口に丸ごと生姜醤油を
たっぷりつけて頂きますと
う〜んって唸っちゃいます。
3日ほど寝かせてるとの事
臭みもエグさも全く無い美味しさに
驚いちゃいますね。
鯨からの旨味と甘味が
ジュワジュワ〜ッと舌に浸透して来ますが
先ず衝撃的な赤身のトロトロ感覚に
目が眩んじゃいますよ。
全くの中トロ的な味覚が舌を訪れてもう
びっくりです。
その口溶け感がまた素晴らしくて
舌の余熱で鯨の赤身を弄んでると自然に
蕩けて行く感覚が舌を巻き込んで
蕩けて行くんですよ。
へぇ〜、ミンク鯨ってこんな美味しさだだったのかと改めて実感して感動した。

何でもお付き合い頂いてる仲買さんから
入荷した場合のみお声がけ頂き
リアルタイムで仕入れるらしいです。
故にくろぎさんでも
入る日はレアとの事でしたので
本日は宝くじに当たった様なものですね。

⑧落ち葉拾いの八寸

店内のライトが消されて
仄かな灯が厨房向こうより近っいて来ます。
竹籠に飾られた八寸が
大根灯籠の明かりと共に朧月夜の様に雅に輝き
手元まで近づいて来ます。
籠を取ると中には見事に落ち葉が散らされた
秋の風情が感じられる銀杏の葉や紅葉の葉に
毬栗が散りばめられてぼんやりとした薄灯の
影が揺ら揺らして佇んでます。
この秋を演出する雅な趣にジ〜ンと
来ちゃいますよね。
此れだからくろぎさんの秋って好きに
なっちゃいますね。

海月の胡麻酢和え
椎茸 海月 胡瓜を胡麻酢で和えたもの
牛タンの柔らか煮 和辛子を留めて
さつまいもの揚げ物
鰯を炊いたもの
鱧の骨煎餅
柿に見立てた鶉の卵は細工が凝ってて
昆布で柿のヘタを模してます。
カマスの炙り棒鮨

八寸からは海月の胡麻酢和えと
カマスの棒鮨
鱧の骨煎餅を頂いて
何時も後半戦で食べきれなくなりますので
残りは全部包んでお持たせにして頂きました。
この八寸を眺めてるだけで胸がいっぱいに
なりますが
鱧の骨煎餅のカリッと弾む心地良い食感と
風味のある塩加減が宜しくて
カリカリと食べながらチビチビ飲んで
楽しいひと時を迎えて
お酒もクイッと進んでしまいました。

⑨白舵木の炭火焼き

舵木は塩を当てて醤油焼きにしてます。
程良く脱水して雑味の無いものに
仕上げられてます。
おろしと酢橘を添えて頂きます。

八寸の丁度後でしっぽり温かくて
身がふっくらしたものだと
何気なくほんわかして微笑ましい味わいに
感じられます。
身がフワッと膨らんでて質感が膨よかなのが
食べ心地を楽しくさせて
咀嚼感に喜びを感じますね。
お醤油がほんのりと香り甘く囁くのも良い感じ
大人の味覚ですね。
焼き加減が宜しく
舵木が嬉しそうに微笑み返してる様です。

⑩松茸フライ

目の前には堂々の松茸のフライ様が
お皿に横たわっております。

酢橘を掛けて
若しくは
おろしウスターソースに浸して頂きます。

揚げたての松茸はコロをザックリと
真っ二つに縦割りに包丁が入り
コロの表面にキラキラと浮かぶのは
透明の松茸エキスの露
その生々しいお姿を拝見してるだけで
食欲が誘われて心の臓がトクンと鳴ります。

松茸様の半身を一本傘からコロまでの
豪快なフライに仕上がっており
何も浸けずに
ザクザクっと咀嚼するとジューシィな松茸殿は
衣までもが美味しすぎて噛んだ時のショックが
暫し感動が続いて唖然としてしまいます。
グッと噛み進むと今度は松茸のエキスが
ジュワァ〜ンでござりまするよ。
その芳しさと美しい旨さに舌が無邪気に
喜んでおります。
更にフライをウスターソースに浸して
ザクッと噛むとジューシィに
コロの繊維質から松茸のうま味エキスが
ジュウ〜〜ッと口内に溢れ出てきて
ウスターの甘みが松茸の旨味をグ〜ンと
伸ばして染み渡る旨味の極みに泣きそう
あぁ、なんでしょう
何という芳醇な旨味が発散するのでしょう
松茸の清純なエキスはチュルッと舌に滴り
何にも汚されない淡い淡いうま味の甘露が
溢れ出て舌を無邪気に撫でて行きます。
陶酔が奥深く訪れて
深遠な美味の世界に陥るひと時でした。

⑪お食事-1

龍の瞳
牛カツ
ウスターソース
和芥子
キャベツ
漬物

此処で松茸の時に使いましたウスターソースを
其の儘でご利用です。
と言うのも折角松茸を浸して
その風味がウスターに写されて旨味が
馴染んでるウスターソースに牛カツを
浸して食べると
より一層美味しさが増すと言う方程式なのです。
まぁ、何と緻密に仕掛けてるんでしょうね。
斯様な美味の解を弾き出す方程式を作り出すのも
くろぎさんならではなのかなと感じますね。

そしていよいよ身厚なシャトーブリアン牛カツが
目の前にデンと居座ってございます。
周りには香の物や京揚げの入った白味噌
キャベツもシャキッと瑞々しく佇み
何と言っても粒感がふっくらと立っている
龍の瞳のふかふか白ご飯が甘く湯気を昇らせて
美味しそうです。

さぁ、いよいよ牛カツを頂きますね。
ロゼ色に輝く赤身の美味しそうな事
見てると惹き込まれちゃいそうです。
ジワッと赤身肉から旨味のエキスが
滲み出してきております。
揚げ衣をザクッと齧り付きます。
ウホッ、熱々でザクンと歯が沈む食感が
気持ちよかぁ
衣があられみたいで美味しい。
そのまんまグイッと噛み込む
その分厚い赤身肉の塊を噛もうとした瞬間から
妖しい肉肌が歯にフゥッと抱きついて来て
歯を肉布団の中に吸い込む?
ん、吸い付いてくる感じで取り込まれちゃう
その食感たるや
艶かしくも美しい円やかさで舌を撫でる
肉肌に沈んでいく快楽を感じながら
シャトーブリアンの肉質の気品を感じる
その柔らかさは何処までもエレガントな佇まいを見せてくれます。
肉汁がジュワンと肉肌より
蕩ける感じでゆっくりと浮き上がる
その甘美な味わいが
清楚な柔らかみと円やかな肉質感を
口内に充満させる
肉肌の官能的な美味さに溺れ
快感が脳天を突き抜けていきます。
ウスターソースの相性も抜群で
ソースを少し衣に湿らせただけで
牛カツの旨味がどんどん膨れ上がり
噛み続けてると
得も言われぬ悦楽の極地に
招かれてるようでございます。
全部食べ切ると相当お腹膨らんで
次のご飯に持ち堪えれそうに有りません。

⑫お食事-2

ゆめごこちの栗ご飯

茨城の和栗をお出汁で少し炊いてから
土鍋ご飯に投入されてます。
ほんの少しだけ頂きます。
和栗がゴロンゴロン転がってて
ご飯半分和栗半分くらいのシェアを占めてます。
栗の中にご飯が盛り付けられてる様相を
示してます。
和栗の佇まいが何とも落ち着いていて
ほっこりと秋の味覚を醸し出して
大人のご飯と言う感じですね。
此れもお土産に包んで頂いて
おうちご飯で頂きましょう。

⑬お食事-3

松茸ご飯です。
〆に持ってきましたかぁ。
此れは本日の優秀の美を飾るに相応しい
ご飯ものです。
何とか頑張ってお腹はち切れそうですが
軽く一膳だけ頂いて
松茸の香りとあのジューシィなエキスの
妙味が写されたご飯を食べて見ます。
んん、最高にうんま旨です。
さり気無く漂う松茸の風味が
ご飯の一粒一粒に染み込んでますね。
米粒感が結構立ち上がってて
噛むと一粒がジュンと唸って松茸の甘味を
弾き出してくる感じなのです。
蒸し方の加減なのでしょうか
炊き方は普通に土鍋でガンガン炊いてると
思いますので
最後の土鍋は
3番目に蓋を開けるので
最初の土鍋に比べると
蒸してる時間が長くなります。
その分松茸が馴染むのかも知れませんね。
理屈はどうあれ
ヤバイくらい美味すぎでした。
舌にしっぽり懐くと言うか
噛んで食べた後にも十分香りが残って
その余韻にかなり長く浸り切れます。
その余韻に浸って白味噌を啜るのが
また、むちゃくちゃ美味しいんですよ。

⑭甘味

和栗のかき氷

〆の甘味まできちんと和栗で
秋味の香りとお淑やかな甘さを漂わせての
かき氷
舌を冷んやりと大人の甘さで癒してくれました。

秋の味覚をいっぱい堪能したひと時でした。
心よりありがとうしか有りません。

2021/07Visitation22th

4.7

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service4.8
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks4.5
JPY 60,000~JPY 79,999per head

夏場に滋養たっぷりの食材たちで舌を溌剌とさせて元気を頂く

◆2021.7.31(土)昼餉

◆お料理 お任せ¥59,500
お土産代金及び
お酒消費税含むお会計¥68,900

◆予約
6ヶ月前お店にて予約

■本日の食材プレゼンテーションから

北海道 六白黒豚
鹿児島黒毛和牛ヒレ肉
天草の鱧
淡路の鯛
京都賀茂茄子
万願寺唐辛子
赤万願寺唐辛子
新潟の黒鮑
鴨(バルバリー種)
伊勢海老

①海鼠腸の飯蒸し

これが絶品なんですよね。
然もお腹の空いてるこのタイミングで
こんな珍味を出されたら一発で
KOされちまいます。
もう舌につんつるてんと
のめり込んでしまいそうな鮮烈に艶かしい食感が襲って来ます。
海鼠腸の塩味を含ませた珍味が餅米の甘味に
寄せると堪らなく旨旨の飯蒸しとなり
海鼠腸好きの私としては舌が
歓喜してしまいました。
世の中には海胆唐墨海鼠腸を三代珍味と
言われてますが
珍味中の珍味、其れも素敵に酒のアテとなる
海鼠腸の珍味度が一番かと思っております。
飯蒸しで全部飲み込んでしまうのが
ありゃ、勿体無くて少し残して
チビチビやろうかと思いましたが
一口海鼠腸を摘んでしまうと
その珍味な誘惑に打ち勝てず
一気に餅米とご一緒して
食べ切ってしまいました。

②胡麻豆腐の陶板焼き

陶板に焼かれてジィ〜ジィと
焦げるお醤油のあの芳しさを
鼻腔周りに漂わせる胡麻豆腐

熱々の陶板に胡麻豆腐がお醤油を纏って
焦がし醤油の香りがとても芳しく鼻腔を
誘って来ます。
ほんのりとお醤油風味を加えて
山葵のツ〜ンと鼻腔を突く刺激
これらの味覚エレメントたちが
三位一体となりお口の中で舞う

香るお醤油の匂ひ
味わう胡麻の甘味
麗しく華麗に踊る焼き豆腐のぷるぷる感

熱々の陶板に焼焦げたお豆腐の皮が
ペタッと引っ付いてる所をお箸で
ガリガリィッと引っ剥がしてお口にパクッ
お醤油が少し焦げた香りが食欲そそり
焦げ目がほんのりと醤油味のほろ苦さ
こんな珍味舞う絶品の焼き胡麻豆腐が
素敵な旬の装いを作って頂きました。

③万願寺唐辛子

万願寺を素揚げして
醤油ベースのお出汁で30秒ほど
炊いて削り節と一緒に和えて頂きます。
赤と青2色の万願寺
青より甘く気高く香る赤万願寺
青万願寺がほんのりと甘味を引き出す
赤万願寺が青万願寺を凌いで来る
芳醇に甘味を漂わせて甘さを強める
万願寺唐辛子の赤青其々の甘味が
お浸しの中で上手くマッチして絡み合い
お出汁の効いたうま味が流れ込み
サラリと舌に潤いを与えている
口内に爽やかな甘みが駆け抜けていった。

④ 鱧の落とし

天草の鱧
梅肉醤油
醤油

最初の一口は
鱧のたたきを梅肉醤油に漬けて
梅酸っぱさを鱧に纏わせて
興味津々に頂きます。
この梅肉醤油が瀞み〜ッとして
旨味潤沢なお醤油
蜂蜜入りだそうです。
成る程、
だから梅干しの酸味が和む甘味が
ほんのりと漂う甘酸っぱさの醤油と
なってるのですね。

梅肉醤油に落としの鱧をポンと放り込みますと
梅肉の酸味と醤油の甘味が程よく交錯しつつ
鱧の淡白な甘味が生き生きとしてくる味わいを
くっきりと際立たせて来ています。
鱧の玉を一つ咀嚼してみますと
鱧がvividな肉質感を滾らせて
旨味豊富な感じで舌に迫り来るのです。
鱧の落としが
こんなにも味覚を膨らませて
躍動感に弾む身質を伸ばしてくるとは
思っても見ませんでした。
見事な迄に梅肉が鱧を引き立てる
この梅肉醤油がコク深くて鱧の旨味を
グッと引き伸ばしてるんですよね。
衝撃的なほど鱧に妙味が生まれて
齧った瞬間にパンと美味しさが弾け飛んだ
と言う感じでした。

⑤痛風素麺

キャビア
阿波半田麺
海胆と卵黄に鰹のお出汁
揚げ玉のアクセント

この時期のくろぎさん定番の痛風素麺
どんだけでもお腹に入ってしまい
ずゥッと食べ続けれてしまう
日本一贅沢な素麺かと思います。

先ずはキャビアをチョット摘んで
ESHITOKOの泡と一緒に楽しむ
キャビアがスパークリング爽やかな日本酒に
ピタリ寄り付きますね♪
もうルン気分です。
阿波の半田素麺には
山盛りのキャビアが盛られてます。
なのでキャビア自体も楽しんだ後でも
未だ未だ十分な山盛りのキャビアが
残ってて素麺と絡めるにも十分です。

そのキャビアの珍味をたっぷり楽しんだ後
グチョングチョンに半田素麺に
海胆卵黄のお汁とを絡ませて

卵黄の甘味
海胆の珍味
キャビアの塩味
鰹出汁の風味
揚げ玉の食感

それらの全てが馴染み合う珍味妙味を
作り出してお口に含むと
半田素麺と多様な味覚が絡み合い
喉越しも軽妙な滑りを見せて
チュルチュル〜っと駆け抜けて行きます。
もう、うんまいの何の
珍味度旨味度満足度100%超えです。
何せこんだけ様々な味覚と
麗しの食感たちが混沌と混ざり合っての
美味珍味がお口の中に雪崩込んで来ます。
此れはヤバいヤバいの昇天ものの美味さに
絶句してしまいました。
この珍味度が最大限生きてる半田素麺の一皿に
拍手喝采です。

⑥お椀


賀茂茄子
長葱
おろし

鴨肉の脂がぷかぷかと浮いてます。
吸い地に鴨の旨味が僅かに写り出してきて
コクのある深い味わいの吸い地に驚かされる
お椀には鴨肉がゴロンと鎮座し
賀茂茄子がお供を勤めます。
たっぷりのおろしが吸い地に解けて行き
擂り流しの様にサラサラ食感となり
賀茂茄子と相性良くお茄子の香り際立ち
素揚げを施した茄子の甘味を瑞々しく包んでいる

一方鴨肉は旨味十分に漲る身質にて
舌を狂わせるほどの美味さ漂い
鴨肉を一噛みすると
ぶわぁ〜って鴨肉の旨味が走ります。
物凄く鴨肉の柔らかな歯応えを感じながら
こりゃビックリ嬉しい妙味のご馳走てす。
美味い旨いうんまぁい。
mogmogしてると鴨肉の旨味が広がり続けて
其れがまたとてもこっくり来る美味しさを
継続させて悶絶するお椀となります。

⑦お造り

鮑をしゃぶしゃぶしたもの
ちり酢おろし
黄身醤油
醤油

しゃぶしゃぶされた鮑は
絶妙なシコシコ感が歯に心地良く響きます。
ちり酢におろしを溶かして鮑に浸して頂くと
サラリと酸味が広がり
おろしの辛味も上手く鮑に乗せて
繊維感を口内に広げます。
ちり酢の酸味が鮑の甘味をさらに
クリアにして甘酸っぱさを
撒き散らして来てとても鮑らしい美味さを
醸し出していました。

⑧お造り

淡路の鯛は山葵醤油で
伊勢海老は黄身醤油で

鯛の身質の完璧とも言える仕込みの素晴らしさに
頭が下がります。
鯛はしなやかさは損なわずに
ほんのりとモチッとさせて熟成感も
漂わせている。
その鯛の淡白な旨味を山葵醤油が
キュッと引き締めて浮き立たせていて
舌を惑わせておりました。

また
伊勢海老のプリップリな躍動感溢れる
食感の潔さに舌が首ったけです。
伊勢海老はお口の中で元気にプリプリ感を
飛ばして来て踊り狂いながら
舌に反発してvividな食感と
甘ったる〜く口溶け感がトロトロに充満する
食感が弾け飛んで
その味わいは衝撃的です。
此れは凄かった。
食べてる時、まるで生きてるみたいに
ピンピン跳ねる感じのプリっとした身の
肉質が歯に舌に抱きつき快感が開き
余韻をくっきりと残す伊勢海老でした。

⑨八寸

朝顔市や鬼灯市を見立てた八寸です。
行燈朝顔の情景が目に浮かんできます。

玉蜀黍の擂り流し
枝豆塩茹で
無花果田楽味噌和え
新丸十はさつまいもを甘く炊いて
鱧の骨煎餅
揚げばちこ

夏の朝顔を朝積みするようにして
小鉢を摘み取ります。

温かい鱧の骨の唐揚げやばちこの唐揚げから
先に冷めないうちに頂きます。
此れがヤバくてお酒が欲しくなる奴ばかり
特に骨煎餅の衣のサクサク感が
真っ先に歯に気持ちよく響いて
パリパリ〜ンと鱧の骨が割れる感触が
宜しくて鱧煎餅の塩味と重なって
お酒を欲してしまう美味さです。

温物の次に舌をリフレッシュしてくれる
玉蜀黍の擂り流しがいいですね。
冷感爽やかに舌を宥めてくれて
しっぽりと冷んやり舌を癒してくれる
糖度たっぷりの涼しいあしらいに嬉しくなります。

またこの時期だけのジューシィに甘美な無花果は
田楽味噌のまったりとした甘味を纏わせて
舌を惑わす至福の甘味

そして丸十が落ち着きはらって
サクッとお芋の裂ける優しい繊維質を感じる
甘い囁きにうっとりです。

誠にバランス良く纏って
満足感の高い八寸に喜びの味覚を
満喫させて頂きました。

⑩鮎の塩焼き

琵琶湖固有種の小鮎
この時期の川鮎と異なり稚鮎っぽいサイズ

頭はカラッと唐揚げっぽく
腹部はワタのうま味もたっぷりにふっくらと
尻尾は干物っぽくサクッとした火入れ
小骨と腹の身のバランスが舌妙と言える焼物
スバラシイ
此処まで小鮎の火入れを調節出来るのは
長年の経験値に寄る所大ですね。
流石で御座います。
蓼酢の酸味も苦味もハラワタの苦味と
ベストな状態でマッチングします。
此れは小鮎の醍醐味を味わって
感動する一皿でした。

⑪お口直し

茶蕎麦

胡麻だれ
胡桃

揚げ玉

胡桃はローストしたものを胡麻のペーストに
和えて有り
茶蕎麦を胡麻だれに浸してズルズル〜ッと
啜ると胡桃のザクザク感が飛んできて
この味覚と食感が交錯して
舌がゾクゾクして楽しいです。
とっても面白いお口直しに嬉しくなりましたね。

⑫お食事-1

龍の瞳の白ご飯
牛カツ(シャトーブリアン)
豚カツ
水茄子
昆布の佃煮
白味噌汁
おろしウスターソース
キャベツ
和芥子

揚げたての衣がバッチリお肉を覆ってる状態の
ものを見せて頂きますが
揚げたてのカタチがまん丸いんです。
そんだけど真ん中のシャトーブリアンだと
言うことですね。
凄いですよ、これは。
肉塊を揚げても
普通は脂分も一緒に揚がるので
異形に類似して角ばったカタチなのですが
今回の牛カツさんは丸いので
よっぽどど真ん中の
シャトーブリアンなんでしようね。

で、届いた牛カツの断面を覗き込んだら
ロゼ色に支配された赤身がぎっしり
詰まってる状態のシャトーブリアン!
何処にも筋一本見当たらない超レアな部位です。
見るからに舌から涎もので
欲を誘って手招きしてる様です。
そのシャトーブリアン牛カツを一口
ザクッとがむしゃらに貪り食らいつきます。
んん、此れは堪らんわ。
何?このフワフワな肉感
柔肌のソフトな食感
赤身肉から至福の旨味がボロボロ溢れてくる
どんだけ美味なのか気が遠くなるよ
もう何も要らない
このまま、ズッと食べ続けていたい。

でも、折角なので朧月の米粒感がクリアな
甘味芳醇な艶々の朧月ご飯と
牛カツ様とを組み合わせてご一緒する
衣がご飯の甘味をグンと引っ張りますね〜。
此れもうんま。
そして肉肉しいシャトーブリアンの旨味を
ギュウ〜ッと噛み締めながら
ご飯を一緒に絡ませて噛み続けると
ご飯の乳化する甘味と牛カツの旨味が
溶け合って来て妙味が
どんどん膨らんでいきます。

更に豚カツの方も身肉のダイナミックな
美味さに惚れ惚れしちゃう美味さ
歯で噛んでしっとり肉布団の中に
誘い込まれていき
その抱き心地の良さに魅了され
耽美なうま味に溺れてしまいそうです。
其処に救いの手が差し伸べられて
和芥子がピリッと目を覚ます
良いお仕事してます。
また
お味噌汁には甲殻風味が漂う白味噌の
穏やかな事
お肉をたっぷり満喫して
お腹いっぱいになったところで
こっくりするお味噌汁が嬉しい。

⑬お食事-2

京都の夢ごこちのお米
ゴールドラッシュの炊き込みご飯
ほぼ食べ切れず一口だけ頂いて
残りは包んで頂きました。

⑭甘味

柚子のかき氷
アイスコーヒー
煎茶

かき氷には
白餡
粒餡
酢橘の蜜を掛けて
かき氷の中にも餡が射込んであり
練乳掛けして柚子を添えてます。

〆に舌を冷んやりと鎮めて落ち着かせて
お仕舞いとなります。
本日も怒涛のお食事に大満足させて頂きました。

2021/06Visitation21th

4.5

JPY 20,000~JPY 29,999per head

頗る元気な贅沢三昧の朝餉を頂くとパワー漲り希望に満ち満ちた充実の一日を貰うことごてきるのだ


◆ 2021.6.8(土)朝食

◆お料理 お任せ¥20,000
お酒消費税含むお会計¥¥21,600

◆予約
6ヶ月前お店にて予約

◆本日の食材プレゼンテーションは

カウンター上に並べられました
ご飯のお供がわんさか所狭しに並んでおります。

1個¥1,000の生卵 彩美卵
銀座に志かわの食パン

茨城の福よ来い納豆
生の明太子
お海苔
山椒雑魚
梅干し

次に喉黒か銀鱈の西京漬け
後ほど焼物で饗されますが
二者択一でお好みを選びます。
私は喉黒を選定。

これらが全部ご飯のお供となって
後ほどお目見えです。
更にお楽しみなのは
銀座に志かわの食パンのお供が
飛んでもない事になっちゃうものに驚きます。

①お椀

搾りたての豆乳
湯葉
朧豆腐

お醤油
山葵

目の前では
大きな銅鍋に今朝大豆を絞ったばかりの
豆乳が煮立って湯気立ちし
お豆腐の清々しい香りが鼻腔を突いてきます。
目の前正面の銅鍋から
大将が豆乳と朧豆腐と湯葉をお椀に注いで
手元に置かれます。
有り難いと思いつつ
椀蓋を開けます。

豆乳だけで作った朧豆腐の純度の高い事。
豆乳汁の温かみが舌を優しく迎えて
朝からお腹を和める労いの汁物となり
こっくりとお腹を馴染ませてくれます。
このあったかぁい汁物の温感で
胃袋がほっこりと喜び
朧豆腐のぷよぷよんとした柔らか味と
淡く寄せる甘味が舌を慰めてくれて
朝餉の慣らし運転で
胃袋のエンジンがスムーズに掛かりそうです。
然もこの純度の高いお豆腐の甘味に
お醤油と山葵がバッチリ味覚を整えて来て
名コンビ振りを発揮します。
お豆腐の淡白な甘味
豆乳汁のピュアなうま味に対して
お醤油の甘み
山葵の辛味
これらがお互いのポテンシャルをグッと
引き上げる様に味わいを高めて来て
互いに混じり気のない雑念を振り払うかの様な
旨味がハーモナイズしてピッタリ寄せて来ます。
もう、極上の汁物ですね。
流石ですよ、くろぎさん。
朝餉の1番に此れほど繊細で濃度がピュアな
豆乳汁は胃袋を潤滑させるエキスとなり
今から始まる本格的な朝餉メニューの
舌慣らしに最適です。
そしてお飲み物は
何時もは龍の盃で始まりますが
今朝は白葡萄ジュースの程良い酸味で
お口が清い感じとなり
此方も清々しさを感じる甘口のお飲み物に
うっとりでした。

②お浸し

壬生菜
京揚げ
鰹節の糸削り

お口サッパリに
お出汁に浸された淡い味わいの壬生菜に
お揚げがサラサラと
舌に染み込んできます。
初夏らしいお浸しにしっくりと和みます。
薄口のお淑やかな一品とは
くろぎさんではお珍しい
ここは
朝餉らしい繊細な味付けの一品に癒されますね。

③卵焼きと出汁巻

焼き立ての出汁巻き玉子
甘い卵焼きタルタルソース乗せ
大根おろし

ホクホクに湯気がふわふわぁんと
立ち上ってるゥ〜
とぉっても美味しそうに香る卵焼きには
此れも卵たっぷりのタルタル乗せ
2切れも並んでます。
その内一切れは食べずに
残しておいて下さいとのお達しです。

楕円形の出汁巻き玉子は
見た目が黄色く輝き玉子玉子して
突っつくとプヨンと揺れます。
おろしを添えて一口頂きます。
ん,お出汁が良く染み込んでて
甘味も程よくおろしのほろ苦さが出汁巻きの
甘味に良く馴染んで居心地良さげにしてます。
玉子料理に舌鼓を打ってますと
厨房からエシュレバターの芳しく香る
良い匂ひが漂って来ました。

④モーニングトースト

くろぎ大将が
銀座 に志かわのパンを
和包丁でスライスしてます。
この感じも不思議ですよね〜。
和包丁でパンをスライスして
焼場で食パンを炭火で焼いているくろぎ大将

ご本人曰く
まさか修行時代に将来、自分が
に志かわのパンを
和包丁でスライスして焼く事になるとは
想像だにしなかった、との事です。
とか何とか不思議な光景に見惚れながら
炭火焼きの食パンをご用意
そのパンの上に
とろとろのエシュレバターをスプーンで
滴らせてバター風味でパンを染めていきます。
その後
山盛りのキャビア!
ド〜ンとパン上に乗せて
さぁ、私の手元に運ばれて来ましタッ。

細工は流流仕上げを御覧じろ!
とばかりに
先程食べ残しておいた
タルタルソース付きの卵焼きをキャビアの
隣に置きます。

この卵焼きのサイズが丁度ピタリ
パンの長辺に合わせて有り
すっぽりと落ち着く長さで
パンをお布団のようにクルクルって巻くように
二つ折りにキャビアと卵焼きをパンで包んで
分厚く膨らんだキャビア卵焼きパンを
ガバッとお口を開けて齧り付きます。
最初にパンの耳とパンがフワリ千切れて
その後からタルタルがトロンと落ちて
卵焼きがジュワッと項垂れて
それらが混沌としてカオス状態の味覚が
形成されて行く
その中に忽然と現れるエシュレの甘味が
ジュワ〜ンとたっぷりに舌に
滴り落ちてくるのですよ
んんん〜答えられんわぁ、何何ですか〜此れは?
多重の旨味が渦を巻いて堪らんでスゥ。
更に追い討ちをかける様にキャビアの塩味が
プチプチプチンと弾けて広がるのです。
此れがかなり良い援護射撃となって
エシュレのバター風味をクリアに高めて
玉子焼きとタルタルの蕩けてく甘味をも
塩気を含ませて全部が一体となって行く
この不思議な味覚の完成形を逃すまいとして
舌が一生懸命mogmogの中を掻い潜って
捉えようとするけど
ぜんぜん落ち着かない感じのまま
カオスな珍味妙味がずぅ〜っと続いて
暫しこの不思議な味覚の世界に
没頭してしまうのでした。

⑤朝ご飯とお供たち-1

炊きたてのご飯のご用意は
岐阜県龍の瞳の白ご飯
京都丹後夢ごこちの白ご飯

2種類の土鍋ご飯です。

この直後に出て来るのですが
ご飯のお供達が楽し過ぎて何杯でも
お代わりしたくなって仕舞います。
お陰で
ご飯が進みすぎて止まら〜ん堪ら〜ん、
となっちゃいます。

さて、お皿上には

牛の時雨煮
穏やかな甘さ加減が素敵な時雨煮です
鯛の胡麻ダレ和え
生の明太子
南高梅
水茄子
です。

お茶碗に艶々ホクホクの龍の瞳を
装って貰い
時雨煮と鯛の胡麻ダレと明太子を
三色丼みたいにして盛り付けて
ガバガバッとお口に放り込んじゃいます。
牛の時雨煮と龍の瞳の掛け合わせが
最高に美味しく時雨煮の甘さが程よく
白ご飯に溶け合う形で馴染んでおり
時雨煮ご飯を堪能しつつ
チョット時雨煮の辛さに飽きると
胡麻ダレの甘味漂う鯛の切り身を
白い艶々ご飯とご一緒してその妙味を満喫し
更に〆にとばかりに明太子の粒々が
クチャッと艶かしく潰れての潮風味を
無垢な白ご飯に染めて
三者三様の味覚を楽しく頂きました。
もう、ムフフですよ。

⑥ご飯のお供たち-2

そうこうしている間に
次から次に繰り出されるご飯のお供たちに
お口の速度が全然間に合いません。
先程からメジマグロを包丁で叩いてましたが
そのメジマグロのぶつ切りされた短冊ものを
漬けにした小鉢が届きます。
更に納豆の小鉢と
何と!1個¥1,000の生卵
彩美卵の小鉢も置かれて
カウンターは置き場が無くなりつつあります。
卵1パック¥10,000です。
沢山ありますからね〜
何個でも食べて下さいね〜、と大将のお言葉
豪勢以外の何者でもないなと感嘆。

此処で
メジマグロの漬け
秩父ファームの生卵 彩美卵
茨城の福よ来い納豆
をセットでご飯の上にぶっかけて
頂く事にします。

黄身の色が濃厚で黄色では無くて
朱色に染まった黄身の濃さに
見惚れてしまいます。
小鉢をカシャカシャカシャ〜と卵白と
掻き混ぜても色が全く薄まらず
濃厚な朱色の黄身色に染まってしまいます。
その濃度の高き黄身を白ご飯にぶっ掛けして
先ずはTKGの完成。
その上から納豆の粒をネト〜ッと垂れ流し
トロ〜ンとTKGご飯を覆っていきます。
更に更に仕上げとなる漬けのメジマグロを
ぶっ掛けて完成!
この時期のメジは脂が乗ってて最高に旨味が
膨らむ時期です。
濃厚な卵黄だけでのTKGでも
十分に美味しいのに加えて
脂質豊満なメジマグロの漬け丼+納豆まで
参加してスーパーTKGご飯の醍醐味を
心ゆく迄満喫してしまいました。

⑦焼物

メジマグロ納豆TKGを食べている最中に
次のメインディッシュ
焼き物がタイミングよく届いてきて
喉黒の炭火焼きがこんがりと
狐色に皮目が染められて
通ってもウンマそうに開かれたお姿で登場。
其の儘サクサクッとお箸で身を割いて見ますと
ジューシーな脂質が溢れて出てくるでは
有りませんか
お箸の先端が喉黒の脂質分豊かな熟熟の
白身の中に吸い込まれる様にサクッと
突っ込んでふわりと迎え入れらます。
其処をプルンと言う感じで挟み込んで
白身を取り除きお口に放り込んじゃいます。
んん、脂が舌にジュル〜と滴り落ちてくぅ
白身が一緒に蕩けてくる〜
皮目が柔らかいげとお焦げの部分が
カリッと唸って美味しい〜。
お口の中に喉黒が生き生きとして
暴れてる内にホクホクの夢ごこちを急いで
掻き込みます。
熱々のややアルデンテ気味の夢ごこち白米と
喉黒とが共鳴し合って夢中になります。
美味いわぁ
何杯でも行けそう
お変わりして再度
残ってるメジマグロとTKGして
残りの白ご飯をかっ喰らいました。

⑧合わせ味噌なめこ汁

赤味噌と白味噌の合わせ味噌に
岩海苔がぷかぷかほんのりと浮いてて
磯の香りを漂わせながら
なめこのヌメリ感を満喫できる
滋味深さ溢れるお味噌汁なのです。
TKGご飯や喉黒を食べた後に
舌がほっこりする良い感じなのです。
こう言うひと時の訪れがあるのが
朝餉の口福をいっぱいに感じる時だなぁと
つくづく思うのであります。

⑨鴨雑炊

流石にもう種切れだろうと思ってましたら
何やらグツグツと煮立ってるお鍋が
届きましたよ。
ん、何かな?と思ってましたら
鴨雑炊でしたぁ!
お鍋の中は鴨肉とそのお出汁で炊いた雑炊です。
卵とじを満遍なくたらたら〜っと施して
お雑炊が見た目も麗しく黄色に輝いております。
その湖面に浮かぶ刻み葱の緑が美しい。
鴨のお出汁100%で炊いてますので
鴨肉の旨味がどっぷり浸ったお雑炊です。
然も鴨肉もゴロゴロしております。
香りも際立つわ
味覚も舌を狂わせるほどうめぇわで
お茶碗に少し装って頂き
ふぅ〜ふぅ〜しながら
陶器の蓮華でズルズル〜ッと一口啜ります。
ぶわぁ〜って鴨肉の旨味が走りますね〜
物凄く鴨肉のお出汁の味わいが奥深く
旨味の奥行きがどんどん広がり
舌一面にどんどん浸透して来ますよ。
こりゃビックリ嬉しい妙味のご馳走てす。
美味い旨いうんまぁい。
mogmogしてると鴨肉の旨味が広がり続けて
其れがまたとてもこっくり来る美味しさを
継続させて大満足の雑炊となります。

⑩山椒雑魚ご飯

ふぅ、何杯お代わりしたかなと
お腹がパンパンとなりましたが
悔いの無き様
辺りを見回しますと
お、雑魚とお海苔を忘れてるでは有りませんか。
此れはマズイ、うっかりです。
最後に軽く龍の瞳を装って貰い
丸山の海苔 大はしりと
山椒雑魚をポロポロザクザクとぶっ掛けて
お海苔に包んで頂きました。
爽やかに山椒雑魚が走り抜けて行って美味しい。
此れでお仕舞い、大満足の朝餉でした。
煎茶をゆるりと嗜んで余韻に浸って
良い感じです。

⑪甘味

国産宮崎のライチ

マンゴーのかき氷
練乳

夏のくろぎ風物詩でもあります
かき氷
毎回違うフルーツのかき氷を頂きますが
かき氷の中に白餡を含ませてその上に
かき氷を二重に合わせてマンゴーのシロップに
マンゴーの果肉もゴロッと積んでの盛り付け
美しく飾られたマンゴーかき氷は
サクサクッとお腹の中に溶けて消えて
行きました。

2021/04Visitation20th

4.7

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service4.8
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks4.5
JPY 60,000~JPY 79,999per head

春の食材オンパレードの春料理を鱈腹

◆2021.4.17(土)昼餉

◆お料理 お任せ¥59,400
お酒消費税含むお会計¥70,750

◆予約
6ヶ月前お店にて予約

本日の食材プレゼンテーションは
青森の銀の鴨
淡路の桜鯛
琵琶湖の氷魚
鮪 沖縄 延縄
花山椒
鱈の目
漉油

何時もこの段階から高揚感がアップ
どんな風に化けて来るのか
お楽しみが増えますね。

①蛍烏賊の沖漬け

鮮度が良いツルンツルンなのです。
蛍烏賊の艶かしい舌触りが
スルスル〜ッとお口の中を滑らかな触感で
泳いで行き喉元を円やかな肌触り感覚で
滑り抜けていきます。
もう、ホントにツルツル〜って言う感じで
滑り込んでいく滑らかな肌合いに
感動しちゃいます。
蛍烏賊の身を舌でプチュッと潰すと
チュルチュル〜ッと蛍烏賊のエキスが
沖漬けの甘味を伴って弾けて来て
とっても快感が巡りまわる
沖漬けのお酒とお醤油の塩梅の良さがいい
柚子の香味がほんのり
ツルンツルンの食感がぐんぐん
食欲を引っ張って行くと同時に
その喉越しの滑らかさに釣られてしまい
お酒が欲しくなってしまい
早速、
黒龍春しぼりを合わせてみました。
春らしい爽やかな切れ味のお酒は
沖漬けの味わいと共に蛍烏賊を
満喫するものでした。

②焼き胡麻豆腐

熱々の陶板の上には
ジュゥ〜ジュゥ〜と音を立てて
お醤油風味の香りも高く
胡麻豆腐が唸っておりました。
蕗の薹を豆腐の何に閉じ込めて
山葵のツ〜ンと鼻腔を突く刺激
これらの味覚エレメントたちが
三位一体となりお口の中で舞います。

香ります、春の匂ひ
味わいます、春の風味
麗しく華麗に踊ります、春の味覚

熱々の陶板に焼焦げたお豆腐の皮が
ペタッと引っ付いてるお焦げをお箸で
ガリガリィッと引っ剥がしてお口にパクッと
放り込みますと
お醤油が少し焦げた香りが食欲をそそります。
妙味舞う絶品の焼き胡麻豆腐は
素敵な春の装いを作って頂きました。

③氷魚の釜茹で

氷魚
生姜酢

釜茹でしたばかりの氷魚
柔らかく穏やかな温感伴う氷魚は
食感がとても優しく舌に接してくれます。
氷魚に混じって川海老が赤身を帯びて
可愛く散ってます。
網の中に氷魚といっしょに一緒に
掛かってしまうのでしょうね。

真っ白な氷魚は見てるだけで舌が
濡れて来ちゃいます。
ゴクッと喉も自然に唸ってしまいます。
氷魚には生姜酢を掛けてあり
氷魚の新鮮な淡味が生姜酢の酸味を帯びる
その酸味が氷魚の淡味を更に瑞々しさを与えて
食感の清々しさと氷魚の生きの良さを広げて
舌を春らしい味覚で包み込んでくれました。
琵琶湖の恵みが自然な新鮮さを漂わせる氷魚の
味覚を際立たせている一品でした。

④飛龍頭

飛龍頭の中の具材には

車海老
銀杏
木耳
木の芽

が射込まれてて飛龍頭がふわふわとした食感を
浮き上がらせてる中で
銀杏がしっぽりと美味しく流れて来るし
木耳がコリッと頷く
其処に車海老のプリプリ感が絡んできて
お出汁の甘味を纏いながらうま味を広げて
舌を和やかに撫でてくれます。
そしてお出汁の甘味がとても穏やかな風味を
醸し出していて
うま味が丸くて優しいの
静かに出汁のうま味が舌をオブラートしてくれて
何だか舌が春の陽だまりを浴びてるような
ホッと一息付けるひと時でした。

⑤痛風素麺

半田素麺
馬糞雲丹
卵黄
鰹出汁
キャビア
揚げ玉

この時期のくろぎさん定番の痛風素麺
どんだけでもお腹に入ってしまい
ずゥッと食べ続けれてしまう
日本一贅沢な素麺かと思います。

先ずはキャビアをチョット摘んで
ESHITOKOの泡と一緒に楽しむ
キャビアがスパークリング爽やかな日本酒に
ピタリ寄り付きますね♪
もうルン気分です。
半田素麺の上には
山盛りのキャビアが盛られてます。
なのでキャビア自体も楽しんだ後でも
未だ未だ十分な山盛りのキャビアが
残ってて素麺と絡めるにも十分です。

そのキャビアの珍味をたっぷり楽しんだ後
グチョングチョンに半田素麺と卵黄の汁と
生雲丹をかき混ぜかき混ぜして
卵黄の甘味
雲丹の珍味
キャビアの塩味
鰹出汁の風味
揚げ玉の食感
それらの全てが馴染み合い珍味が倍速で
半田素麺と絡み合い喉越し円やかに
チュルチュル〜っと滑り込んで行く
もう、うんまいの何の
珍味度旨味度満足度100%超えです。
何せこんだけ様々な味覚と
麗しの食感たちが混沌と混ざり合っての
美味珍味がお口の中に雪崩込んで来ます。
此れはヤバいヤバいの昇天ものの美味さに
絶句してしまいました。
この珍味度が最大限生きてる半田素麺の一皿に
拍手喝采です。

⑥お椀

鼈玉子豆腐
白髪葱

このお椀のうま味が意外と鮮烈な美味しさ
鼈って流石だなと思わせるものがあり
獰猛な野性味のある濃いうま味かと思ってたら
全然違くて
逆に優しいうま味がヒタヒタと忍び足で寄せて来る感じで
啜ってる内にほんのりと動物的なうま味が
後から浮き上がる?的な静寂さと躍動感を
併せ持つうま味に驚きました。
そして
そのうま味に符合するかの様に
玉子豆腐がふんわりと舌を優しく撫でるし
玉子豆腐の中にもスッポン出汁のうま味が
写されていて
吸い地がジョジョに濃い口のうま味に
変化して行くのが楽しかったです。

⑦ お造り

淡路 桜鯛
沖縄 鮪
泥障烏賊

酢橘
山葵
うるい
大葉
青さ海苔
白菜の芯
穂紫蘇の花

桜鯛は春の鯛らしく身質がしなやかに
踊りつつもその艶かしい肉肌で舌を優しく
包み込んで淡白な旨味を口内に広げていた

その身に山葵醬油と青さ海苔を少し絡めてみても
桜鯛の淡白な旨味に磯風味のアクセントが
品良く纏ってとても美味しい

一方で春鮪が
脂質はサラリと春鮪らしく大人しい感じ
赤身の甘味が増してしているのが
ナチュラルな甘さで此れも舌に優しく
纏わりついてきて楽しい

お造りの旨味と大海の恵みがたっぷり
膨よかに交錯し合いながら
春らしい旨さを味わえる作品でした。

⑧焼鼈

豪快そのもの
肉肉しさがお口の中で爆発する
ダイナミックな旨味が暴れ捲り
鼈の旨味が渦巻き
骨の髄までしゃぶり尽くす

そした
生の山椒が鮮度良くて香りますね〜。
このダイナミックな肉肉しさには
火を全く入れてない生山椒が舌をツンと刺激し
くろぎ特製の甘だれが濃厚に絡んで来るわ
肉の旨味が突撃してくるわで
舌が翻弄されっ放しです。

また、甘ダレは
お醤油
味淋
お酒
の割合が絶妙に旨味が漂う甘味の含んだ
割下的な鼈ダレとなっていて
このタレを鼈の肉の芯まで染み込ませてます。
鼈のお肉に照りと味に深みを満遍なく乗せる為に
何度も何度も焼き場で炭火を当てながら
タレを染み込ませてますので
コクも有り甘味に奥行きが広がっていて
このダイナミックなお肉の美味さを
無駄なく引き出すエキスとなってます。

そのテカテカして甘ダレもたっぷりな
肉塊にガブッと齧り付き挑みます。
お口の中はグォ〜ンと言う破壊的な旨味で
蹂躙されてこれぞ鼈肉の旨さ極まれりと
感動ものの美味しさに見舞われます。
もう、ちょっと忘れ難き衝撃的な美味しさが
ガツンと届いて其の儘一気に
食べ切ってしまいました。
お肉を食べ切った後も
鼈の旨味のれ余韻が残る骨骨までを
しゃぶり尽くして舐め舐めしてるのが
堪んなく楽しくなります。
此れはホント止まらない美味しさですね。
むふふが極大化してしまってます。

⑨お花見弁当の八寸

くろぎさんでお花見気分に浸りながら
美味しいくろぎ弁当を満喫です。

お弁当の木箱の中には

鯛の子を優しく炊いたもの
新じゃがのじゃがバター
茹でたての空豆に塩したもの
ごりの甘露煮
串には赤蒟蒻と湯葉巻き
炙りたてのばちこ

中でも八寸の最後に運ばれて来ます炙ったばかりのばちこがメッチャESHIKOTO AWA の日本酒
スパークリングに合いました。
こんなに程よく塩味が香ばしいお摘みを
出されてしまったら延々とチビチビやりたくなってしまいますね。
なので真っ先にばちこを頂いちゃいました。

ばちこの鹹味に合わせて泡のスカッとした
爽快気分を味わった後には
程良い塩梅の粒々感が
穏やかに食感を楽しませてくれる鯛子の甘味を
頂きました。
其れも結構な大きさの玉が4〜5個ほど
塊となってゴロンと寝そべってます。
食べ応えも含めてうま味が和やかに
鯛子に染まってて
粒々の塊を解すとジュワ〜ンと
お口の中に甘い味覚がしなだれてきます。
ん〜、こんなもんも舌が嬉しくなる一品です。

そしてごりの甘露煮がこってりと
濃厚な甘味をいっぱいに纏って
この濃度に誘われて
此れもまた日本酒を進めてしまいますね。

このお花見八寸を何処かの公園に繰り出して
お弁当を広げたら立ち待ちのうちに
盛り上がってしまいそうです。
春らしい匂ひと味覚が満載のくろぎ八寸です。

⑩天麩羅

泥障烏賊と三つ葉の掻き揚げ
おろし天汁が良い

漉油
こごみのあられ揚げ
鱈の目

お塩
おろし天汁

塩が美味い
衣よサクサク感がたまらん

コシアブラは噛んだ後
天麩羅に閉じ込められてほろ苦さがパッと解放されてお口に広まるのがいい

⑪お食事-1

龍の瞳
鴨鍋
花山椒
香の物
味噌汁
青さ海苔
鴨鍋のお出汁で炊いた葛切り
生卵

ポン酢
柚子胡椒

まぁ、ご飯のお供が盛り沢山でふこと
いつも通りと言ってしまえば
其れまでですが
より一層品数が増えてる気がします。
気の所為?
メインのおかずは
鴨肉の旨煮風な鴨鍋に生の花山椒が
たっぷりと振りかけられてのご用意
此れだけでも十分お腹膨れちまいそうです。
更に変わり種でお口に味変を頂く
あったかい葛切り
其れも鴨鍋のうま味が流れ込んだお汁で
炊いたもの
そして生卵までついて来ちゃいました。
もう、此れは最低でも二膳は頂かないと
消化不良になりますね。
先ずは鴨鍋から頂きます。
鴨肉がムッチャクチャ柔らかぁ〜くて
歯を入れたらスゥ〜ッと入り込んで
ストンと歯が鴨肉の中に落ちた
ん、そのままカミカミしたら
割下の甘味が鴨肉全体に染み込んでる故か
ジュワ〜ンと浮き上がって
ホクホクなご飯との相性が抜群に
美味しいので有ります。
鴨肉を食べてからでもいいし
鴨肉をご飯に花山椒といっしょに掛けて
全部いっしょに掻き込んでも
メッチャうんまいので有ります。
んん、満足度大です。
兎に角
米粒の粒感が大きくて食べてる感が満載なご飯
です。
で、
一膳目を鴨鍋にお付き合いして頂いた後
もう一膳装って頂き生卵をポチャンと
龍の瞳の上に落として卵かけご飯にして
ズルズル〜ッと啜って頂きます。
此れも良いですね〜。
お腹相当腹パンなのですが
飲む感じで一気に頂いてしまいました。

⑫お食事-2

夢ごこち
鮭ハラスいくら掛けご飯

此れは定番であり名物ご飯ですね。

鮭ハラスの甘塩っぱい旨味と
いくらのプチプチ感伴うジューシーな塩味が
夢ごこちに注がれて
お口の中で鮭ハラスのといくらが
ハーモナイズする妙味を見事なまでに
振り撒いて舌を悩まします。
ほんの一口だけ食べて
後は全部お土産にして頂きました。
もう、無理と知覚し
流石にはち切れそうで御座います。

⑬お食事-3

筍の炊き込みご飯
筍は山城産のもの

土鍋の蓋を開けた途端に芳しく漂う筍の匂ひ
まだ、こんな嬉しいご飯が用意されてたとは
残念無念では有りますが
一口も食べずに全部包んで頂きました。
せめて香りだけでもと
周りの空気と一緒にお鼻から匂ひを吸い取って
筍の微かな甘味を愉しませて頂きました。
んん、誠に悲しい。

⑭お食事オマケ

最後に土鍋にへばりついてるお焦げに
お醤油を掛けるとジュッと鳴って
お醤油が蒸発して
その湯気の香りが磯部焼みたいな香りで
鼻腔を誘い、ガリガリとお焦げを削る音がして
バリバリと剥がされたお焦げを
お茶碗に盛って頂きます。
お醤油の香味漂うお焦げの美味しいこと
うふ、嬉しい
歯でバリンと噛んでお焦げがパリンと割れて
割れたお焦げをボリボリとお煎餅の様に
齧りました。
この風味と食感が楽しくて堪りませんね〜。
どう言う訳か食べれてしまった。
美味しいご飯万歳!

⑮甘味

ロイヤルクイーン苺のかき氷
練乳

天に聳え立つ真っ赤な苺さんの果肉を
齧るととジュワ〜ッとたっぷりの果汁が
お口のなかに溢れ出します。
香りとともに甘さが豊かにお口の中に
散乱してる内に
かき氷を掬ってご一緒します。
んん、冷たくって美味しい〜。
練乳をトロトロ〜
苺の酸っぱさ
練乳の甘味
氷のシャカシャカ感
全部纏めて舌を美味しく麻痺させてくれました。

2021/03Visitation19th

4.8

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service5.0
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks5.0
JPY 60,000~JPY 79,999per head

春の味覚を刺激する花山椒と牛カツに舌鼓

◆2021.3.27(土)昼餉

◆お料理 お任せ¥59,400
黒龍ESHIKOTOのお土産代金及び
お酒消費税含むお会計¥79,000

◆予約
6ヶ月前お店にて予約

本日の食材プレゼンテーションから
近江牛のヒレ肉→花山椒と一緒にご飯のお供で
琵琶湖の氷魚→釜揚げしたもので
淡路の桜鯛 3kg→お造りで
鼈→炭火焼きで

①蛍烏賊の沖漬け

沖漬けのお酒とお醤油の塩梅の良さがいい
柚子の香味がほんのり
ツルンツルンの食感がぐんぐん
食欲を引っ張って行くと同時に
その喉越しの滑らかさに釣られてしまい
お酒が欲しくなってしまう。
此れには参りました。

早速、
黒龍ESHIKOTAWAを入手してるとの事でしたので、日本酒スパークリングのフレッシュな
味わいと共に蛍烏賊を満喫致しました。

◉黒龍ESHIKOTO AWA 2018

②焼き胡麻豆腐

蕗の薹を豆腐の何に閉じ込めて
ほんのりとお醤油風味を加えて
山葵のツ〜ンと鼻腔を突く刺激
これらの味覚エレメントたちが
三位一体となりお口の中で舞う

香ります、春の匂ひ
味わいます、春の風味
麗しく華麗に踊ります、春の味覚

熱々の陶板に焼焦げたお豆腐の皮が
ペタッと引っ付いてる所をお箸で
ガリガリィッと引っ剥がしてお口にパクッ
お醤油が少し焦げた香りが食欲そそり
焦げ目がほんのりと醤油味のほろ苦さ
こんな珍味舞う絶品の焼き胡麻豆腐が
素敵な春の装いを作って頂きました。

③琵琶湖の氷魚

氷魚
生姜酢

釜揚げしてばかりの氷魚です。
真っ白な氷魚は見てるだけで舌が濡れて来る
ゴクッと喉が自然に唸って来ちゃう。
氷魚には生姜酢を掛けてあり
氷魚の新鮮な淡味が生姜酢の酸味を帯びる
その酸味が氷魚の淡味を更に瑞々しさを与えて
食感の清々しさと氷魚の生きの良さを広げる
琵琶湖の恵みが自然な新鮮さを満喫できる作品

④雲丹素麺

半田素麺
馬糞雲丹
卵黄
鰹出汁
キャビア
揚げ玉

くろぎさん定番の痛風素麺
こんなの毎日食べれたら痛風になったとしても
食べ続けてしまいそうな日本一贅沢ね素麺かと
思います。

先ずはキャビアを楽しむ
本多素麺の上には
山盛りのキャビアが盛られてます。
なのでキャビア自体も楽しんでも
未だ十分に素麺と絡めても
余りある分量が有ります。

キャビアの珍味をたっぷり楽しんだ後
グチョングチョンに半田素麺と卵黄の汁と
生雲丹をかき混ぜかき混ぜして
卵黄の甘味
雲丹の珍味
キャビアの塩味
鰹の風味
それらの全てが馴染み合い珍味が倍速で
半田素麺と絡み合い喉越し円やかに
チュルチュル〜っと滑り込んで行く
もう、うんまいの何の
珍味度旨味度100%超えそうですね。
その珍味を更に美味しくさせて来るのか
気持ち良いザクザク感を添えて来る揚げ玉
この天麩羅の揚げ玉がこれ程美味しい効果を
発揮してる麺類も無いのではと思えちゃいます。
この珍味度が最大限生きてる半田素麺に拍手喝采
したくなります。

⑤お椀

春らしく桜餅の椀種
桜の葉が

百合根を桜色に染めて
桜の花弁に見立てて

椀種が桜餅なのですが
普通の桜餅では無い
桜餅の中に潜んでるのが小柱の揚げ物

お出汁も桜の葉の塩漬けのみですうま味を
引き出してる吸い地
其の儘素直なうま味を味わう
次に桜餅をやんわりと割って行くと
中から漬けの小柱を揚げた物が顕となり
椀の中に小柱の甘味が溶け込んで
吸い地の表情がどんどん変わって行く
最初は長閑な塩味を帯びた春の味覚が漂い
桜餅が溶けるに従って春の香りが
磯風味を忍ばせて来る
この変化が堪らなく美味しさを膨らます。

⑥お造り

淡路 桜鯛
閖上 赤貝
和布
酢橘
山葵

鯛の方は山葵醬油にワカメを少し絡めても
美味しい
ワカメのシャキッとした食感と磯風味が
赤貝の旨味とこよなくハーモナイズする
大海の恵みがこの二品を仲睦まじく交わらせて
グルタミン酸をたっぷりと浮き上がらせて
舌を惑わせて来る

更に桜鯛は春の鯛らしく身質がしなやかに
踊りつつもその艶かしい肉肌で舌を優しく
包み込んで淡白な旨味を口内に広げる
春の旨味と大海の恵みが
一体化した作品なのです。

⑦お花見弁当の八寸

くろぎさんでお花見気分に浸りながら
美味しいくろぎ弁当を頂く気分を満喫です。

蛤のお皿には鯛の卵を炊いたものと生姜
茹でたての空豆に塩したもの
こごみに雛霰の様にカラフルなお飾りを
散らばしたもの
新じゃがバター
槍烏賊の煮物
子持ち鮎甘露煮
鴨を塩漬けしてスモークしたもの
炙りたてのばちこ

中でも八寸の最後に運ばれて来ます炙ったばかりのばちこがメッチャESHIKOTO AWA の日本酒
スパークリングに合います。
こんなに程よく塩味が香ばしいお摘みを
出されてしまったら延々とチビチビやりたくなってしまいますね。
なので真っ先にばちこを頂いちゃいました。

塩味漂うばちこの後には
これも良い塩梅の粒々感が穏やかに食感を楽しませてくれる鯛子の甘味と来ましたよ。
ん〜、こんなもんも舌が嬉しくなる一品です。

そして子持ち鮎の甘露煮がこってりと
濃厚な甘味をいっぱいに纏ってこの濃度に
誘われて日本酒進んでしまいますね。

このお花見八寸を何処かの公園に繰り出して
お弁当を広げたら立ち待ちのうちに
盛り上がってしまいそうです。
春らしい匂ひと味覚が満載のくろぎ八寸です。

⑧焼き鼈

生の山椒が香りますね〜。
このダイナミックな肉肉しさには
火を全く入れてない生山椒の刺激
くろぎ特製の甘だれが濃厚に絡む

お醤油
味淋
お酒
の割合が絶妙に旨味が漂う甘味の含んだ
割下的な鼈ダレとなっていて
このタレを鼈の肉の芯まで染み込ませてます。
鼈のお肉に照りと味に深みを満遍なく乗せる為に
何度も何度も焼き場で炭火を当てながら
タレを染み込ませてます。

そのテカテカして甘だれもたっぷりと染みた
肉塊をガブッと齧り付くと
お口の中はグワンと言う破壊的な旨味で
蹂躙されてこれぞ鼈肉の旨さ極まれりと
感動ものの美味しさに見舞われます。
もう、ちょっと忘れ難き衝撃的な美味しさが
ガツンと届いて其の儘一気に
食べ切ってしまいました。
お肉を食べ切った後も
鼈の旨味のれ余韻が残る骨骨までを
しゃぶり尽くして舐め舐めしてるのが
堪んなく楽しいのです。
此れはホント止まらない美味しさですね。

⑨炊き合わせ

飛龍頭と中の具材には

車海老
銀杏
木耳
木の芽

が射込まれてて飛龍頭がふわふわとした食感を
浮き上がらせてる中で
銀杏がしっぽりと美味しく流れて来るし
木耳がコリッと頷く
其処に車海老のプリプリ感が絡んできて
お出汁の甘味を纏いながらうま味を広げて
舌を和やかに撫でてくれます。
ホッと一息付けるひと時でした。

⑩お食事

白ご飯は岐阜県龍の瞳
牛カツ
花山椒
ウスターソースにおろし
白味噌汁には京揚げ
香の物

お食事がまた楽しくワイワイ盛り上がる
賑やかなご飯にて
この一品だけで満足度と高揚感が
どんどん湧き上がってしまうご飯なのです。
近江牛のヒレ肉の揚げ立てのカツに
花山椒がドサッと盛られてます。
牛カツをウスターソースにタプッと浸して
旨味を濃厚に染めてホクホクご飯の上に
ドスンと置いて花山椒混じりの牛カツ丼に
変化したご飯をガバァ〜ッとお口の中に
雪崩打ちます。
んん〜、うんまいの旨いの美味しのって
花山椒の刺激がツンと爽快に走り抜けて行き
牛カツの美味なる舞が乱舞するわ
ウスターの甘味がこってり滲み渡るわで
お口の中は色んな味覚の戦争状態です。
その味覚たちがごちゃごちゃになりながら
ご飯が徐々に押し寄せてきて
きちんと輪郭を整えた美味しさに
整理していくのですわ。
此のご飯と一緒に頂く牛カツの味わいを
満喫してとっても口福を感じるひと時に
感謝感激となるのでした。

⑪鯛茶漬け

白ご飯は夢心地
鯛の白身を練りたての胡麻だれで和えたもの
山葵
お茶

ガツンと濃厚な牛カツの美味しさの後に控えしは
落ち着き払った胡麻タレ和えの鯛と白ご飯
此奴を少し軽めに頂いてしっぽりと胡麻の
旨味を堪能します。
この白飯とごまだれの相性が抜群で
艶々ほかほかの白ご飯の甘味をグ〜ンと
持ち上げてご飯の甘味を
どんどん引き出してきて
とってもウンマイのです。

更にもうこれ以上食べ続けると
お腹はち切れてしまうので
早々に切り上げてお茶を掛けて
鯛茶漬けにしてサッパリと
お口を整えて行きます。
お茶を鯛ご飯に注ぎますと
鯛が白濁気味になってシコシコ感が増してくるし
山葵を効かして食べると山葵茶漬けの様相を呈し
濃厚な胡麻だれがお茶に染められて
ほんのりと薄味になり優しく
舌を宥めてくれます。
此のご飯の緩急の塩梅がとても良くて
あぁ口福気分で満たされます。

⑫白子筍ご飯

わぁ〜い、幻の白子筍の炊き込みご飯ですよ。
食べたかったんですけど
流石にもうお腹パンパンで
これ以上食べたらはち切れそうでしたので
結局、食べ切れずで
全部お土産に包んで頂きました。
お家に帰っておうちご飯で
たっぷり白子筍の香りが
お米に染み込んだ筍ご飯を頂きました。
むっちゃ口福感が漂って来るご飯でした。

⑬甘味

苺のかき氷
煎茶
水出しアイスコーヒー

お土産も含めて満腹感と満足度と口福感が
MAXになる春のくろぎ料理に感謝して
退店しました。


2021/01Visitation18th

4.8

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service5.0
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks5.0
JPY 60,000~JPY 79,999per head

くろぎ新春の舛マス繁盛料理

◆2021.1.23(土)昼餉

本日の食材プレゼンテーションは

どでかい虎河豚白子
真鴨
青森県黒毛和牛ヒレ肉

中でも白子の大きさに驚いちゃった
このサイズで焼き白子になるそう
既にワクワクしちゃってます。

◆お料理 お任せ¥55,000
お酒消費税含むお会計¥62,500

◆予約
6ヶ月前お店にて予約

①柔らかく炊いた鮑の飯蒸し

掛けてある銀餡は鰹と鮑から取ったお出汁の餡
底冷えして心身共に冷え切った身体にポッと
暖炉の薪を焼べてやるかのように
和やかな温か味を頂く小椀
銀餡に鮑のお出汁のうま味がこっくりと佇む
黒鮑が小椀にぎっしりと旨味を溢れさせて
舌を呼んでいる
その蠱惑的な姿に舌が引き寄せられて鮑の虜だ
んん、美味い!
鮑が程よく炊かれていて柔らかくなっており
何時ものコリコリ感が消え失せ
ぷよぷよと軟らかく弾力する
軟らかな肉質を噛むと鮑が
ナヨナヨにしなりそのうま味を
ゆっくり舌に滲ませてくる
歯が鮑の身質の中に沈んで行く
噛めば噛むほど鮑の甘味が溢れて来て
小椀にいっぱいの鮑と餅米を満喫する
此れは一気にビールを空けて
酒に進んでしまいたくなる一品。

②茹でたての菜の花

サッと湯掻いた菜の花に辛子醤油のみ
白胡麻を散らして

まぁ、くろぎさんにしては珍しく
大人しい春風を誘うようなお皿に
纏められております。
此れは中々良いですよ。
辛子醤油と言うのが
素敵なコンビネーションですね。
少しくツ〜ンと辛味が先立ち
舌をリフレッシュする
和やかに繊維質を感じる菜の花の
瑞々しい香りと辛子醤油との
コラボな味覚がとても初々しく感じて嬉しい。

③真鴨炭火焼き

炭の直火で炙った真鴨
酢橘
柚子胡椒

真っ赤な炎で焼かれてるからか
顔を鴨肉に近付けると炭の芳ばしい匂ひが
プ〜ンと香って来る
この香りに舌までが唆られるわ〜
一見して脂切って
鴨肉が爛れてるかの如くに
ジュワジュワ〜ッと美味しそうに
その肢体が横たわる
一切れをお箸で挟んで
お口にポトリ落とす
んんん、ムギユゥッと噛んで鴨肉から
脂の旨味や炭の香りがお口の中で充満しちゃう
ウ〜ン、堪んなく鴨肉の妙味が舌を攻めてくる
歯で更にギュウ〜ッと噛み砕く
意外にも弾力感がポンと反発して
肉厚の膨よかさが感じられて旨味が
ドンドン増して来る
誠に肉汁たっぷりな肉肉しい旨味を
堪能出来る鴨の炭火焼きです。

◉天領 どぶろく

④酒粕のお椀

黒龍 火いら寿の酒粕

牛蒡
人参

椀蓋を徐に開けます。
プワァ〜ンと酒粕のあの高貴な匂ひが
鼻を突いてきます。
その匂ひにうっとり
酒粕をたっぷりと纏った鮭が美味しい
鮭ってこんなにも酒粕を浴びると
酒粕に馴染んで
旨味がふっくらとして来て
膨よかな味わいになっちゃうとは思わず
舌が少し驚いちゃってます。
そして酒粕自身の瀞みがまた良いんですよ
トロ〜ンとした舌触りでお口の中をゆっくり
撫でて行く
瀞みが流れながら酒粕独特の旨味が
舌を沈めて行く
この素敵な食感にやられちゃうんですよね。
うふっと頬っぺたがニンマリしてます。
心身共にこっくりと癒される粕汁です。

◉黒龍 吟風

⑤立春大吉のお造り

鬼は外
福は内
の文字が刻まれてるお皿に盛り付けです。
面白いのが鬼は外の「外」の一文字が
きちんと皿の外側にはみ出て描かれてるのです。
故に鬼はちゃんと外に
出ていると言う事なのですね。

氷見の寒鰤 12kg
鮟肝ポン酢
大根おろし
大葉
大根のつま
より人参
花穂紫蘇
山葵

寒鰤、無茶乗ってます!
本当ブリブリだ。
ゴッくんと唾を飲み込んで
見るからに欲望を誘ってしまうその肢体に
おろし醤油をチョコンと漬けて
勢いよくお口に放り込んじゃいます。
んん、まさに熟れごろの絶妙なしっとり感が
充満する舌触りにうっとり
寒鰤の迸る脂質分が旨味を
ジワリ浮き上がらせている
更に
身質のしなやかさが艶かしく舌を操って
翻弄する

その後から鮟肝ポン酢を頂くと
鮮烈なくらいにポン酢の酸味と
鮟肝の甘味が交錯して脳に刺激を走らせる
鮟肝の澄んだ甘味は蒸し立てのご用意だからこそ
味わえるもの
凄く鮮度が高くお淑やかな甘味に驚いちゃう。
鮟肝ポン酢に浸された寒鰤は
極上の旨味を
舌に寄せて来て鰤らしい鰤を満喫させて
くれました。

◉黒龍 ESHIKOTO

⑥枡々繁盛八寸

枡の中に枡を入れて皆様方の益々のご健康と
ご活躍をお祈りしてるメッセージを込めた八寸

恵方巻き
お多福の中には赤海鼠
鬼の金棒に見立てた揚げたての海老
炙りたての唐墨
小さな枡の中には花豆
別皿で柊を添えた鰯の炭火焼き

目の前ではくろぎ大将が
もうヤバヤバの恵方巻きをご用意中です。
何と巻物の上にキャビア!キャビアが山盛り
半分はお摘みにして
残り半分ほどで恵方巻きと一緒に食べて下さい
との御通達で御座います。
んん、黒龍のスパーリング日本酒ESHIKOTOを
キャビアさんに合わせて見たいと思います。
因みに反対から読みますと「とこしえ」
永久の意味合いを込めてるそうです。
このスパーリンク日本酒
くろぎさんに30本
鮨さいとうに30本の限定品だそうです。
恵方巻きが豪快な旨味を発揮してます。
対してキャビアが気品溢れる心地良い塩味を
恵方巻きを頬張ってるお口の中に
振り撒いてくれて旨味の輪郭を
際立たせてくれます。

赤海鼠の髭が鬼の棘に似ていることから
節分に海鼠を食べると
鬼払いになると言われているもの
海鼠が柔かぁくて噛むとコリコリする
食感を楽しむ一品
此れで厄除けでも出来るなら幾らでも
食べちゃうぞ的な一品

海老の唐揚げ
揚げ衣にあられを塗してカラッと揚げてます。
あられの粒粒が衣と重なり合い金棒の様相を
見事に表現
遊び心が絵になる楽しい唐揚げさんです。

花豆はサイズ感と艶々感が半端なくレアな一品

珍味やら旨味のもんがいっぱいの八寸を
お酒のアテにしてESHITOKOを進めてると
鰯さんが焼けて参りましたよ。
柊を添えて
んん、このほろ苦い香りと柊のトゲトゲで鬼を
追い払おうと言う風習から節分の食べ物として
重宝されてるもの
頭からガブッと齧り付いてムシャムシャですよ。
すると、お口の中では苦味が気持ちよく拡散して鰯の旨味と苦味がハーモナイズして
とても美味しく、酒を誘います。

⑦焼き白子 博多

ワォ〜、でっかぁ〜い!
何これ?まさかね、プレゼンテーションで見せて頂いたものが、丸ごと焼かれて一人前で饗されるとは思っても見ませんでした。
炭火焼きなのでこんがりとお焦げも真鱈模様が
良い感じに仕上がってて
見た目も超うまうまそうです。
塩味も程よく振られてて炭火で白子と一緒に
焼かれてる為
白子の皮目にピタリ寄り添ってます。
こんだけ大きいです。
白子のトロ〜ンとした食感を楽しみつつ
珍味を其の儘で味わう
白子の甘味と塩味が効いてる皮目と一緒に味わう
更に半分程食べると少し飽きもくるので
ご用意されてる刺し醤油を滴らせて
醤油味に珍味の表情を変えさせて楽しむ。
もう、色んな味わい方が出来ちゃう白子焼きは
やはりくろぎさんならではのもの。
メッチャ堪能させて頂きました。

⑧お椀

鰤大根
柚子

大将曰く飲める鰤大根?
え?鰤も飲めるほど柔らかぁく
炊いてるということらしい
半端ないビッグサイズの切り身が2切れも
お椀の中に威風堂々と鎮座されてます。
分厚さも半端ない高さを誇ってます。
吸い地の水面上を遥かに凌いで頂きを形成
聳え立っております。
然も肉欲を唆るほど悩ましいお姿なのですよ。
鰤が所狭しとお椀の中で暴れてる感じ。
鰤だけでお椀の体積の半分以上は占領してる
更に大根もドンと控えていらっしゃいます。

吸い地を伺います。
もうグルタミン酸とイノシン酸が
拡散しまくりのうま味溢れる味わいに
うっとり陶酔の中に舌が沈んで行きます。
そしてこの鰤の脂がどんどん吸い地に流れ出し
表情を変えて行きます。
うま味が穏やかな甘味を帯びた色合いに
更に甘味が淡くなり
うま味と甘味が重なって来て妙味に変化して
大変楽しいひと時となります。
そして
食べ応え感ありの豪快な鰤大根を
齧ろうとすると
お口に入れた途端にホロホロと和やかに
身が崩れ落ちて蕩けて来ます。
少し舌で圧を加えてやるとサラサラと
流れるように吸い地と一緒になって溶けてしまい
ホント、飲めれちゃいます。
此処で飲み込んじゃいますと
折角の大振りの鰤の醍醐味を味わう事なく
喉を通り過ぎるだけとなりますので
グッと我慢してゆるりと舌で
鰤大根を舐め舐めしてその旨味を
堪能致しました。
ふぅ〜、大満足の鰤大根に
頬っぺた落ちっ放しです。

⑨お食事-1

龍の瞳の白米で艶々ご飯
カイノミとシャトーブリアンのすき煮
しらたき
焼き豆腐
温泉卵
香の物
お味噌汁

くろぎさんにお伺いするお楽しみのひとつとして
この豪華な〆ご飯の
ラインアップが有るかと思います。
最近はほぼ定番となって来ましたが
シャトーブリアンのすき焼き風の煮込みとご飯
鮭ハラスといくらごはん
プラスその日のスペシャルな炊き込みご飯
の3連ちゃんの土鍋ご飯が楽しめます。
ですが流石にこの3品を完食する方も珍しく
私などは大概一つ目のご飯でギブです。
残りの2品はお土産にしていただく事が多く
頑張って鮭ハラスまでかと言った感じです。

さて、一つ目のすき煮のご飯です。
龍の瞳の艶々で膨よかな甘味を含んでいる米粒に
カイノミとシャトーブリアンが旨味たっぷりに
お鍋で煮込んでる中で割下の甘味が
十分浸されていていて馴染ませてあるので
お肉をジュウ〜ッと噛むと
甘味と旨味が肉汁と共にお口の中に
溢れ出します。
それも肉汁から迸る旨味とコクが
割下の甘味と重なり合い
耽美なほどの美味を際立たせて来て
激うまうまのすき焼き風お肉ご飯であります。
この旨旨な甘だれに浸された
シャトーブリアン様を
温泉卵の中にタプンと落として
更に卵の薄皮をプチンとお箸で破り
中の黄身をタラ〜ッとブリアン様の肉肌を
黄身色に染めましてから
お口に放り込みますと
怒涛の如くなうんまぁ〜のお味と
舌がぷるんぷるん震えちゃうわの味わいに
もう、何この鮮烈な美味しさ!
この耽美極まる美味しいに
龍の瞳のホクホク艶々ご飯を
掻き込んででしまったら
もう、空前絶後の美味しさが目まぐるしく
駆け巡りお口の中は旨味で燃え盛る感じで
ございます!
此れはチョット興奮気味にならざるを得ない
美味しさで舌が気が狂うのではないかと
心配になりました。
この美味は癖になるどころか
麻薬でありますね。
もう、堪らず3切れ目4切れ目もがっついて
肉片を貪る有様となってしまい
流石にお腹もはち切れんばかりとなり
カイノミさんも合わせて完食しました。
ふぅ〜、満足度と高揚感が激増するご飯
なのです。

⑩お食事-2

夢ごこちの白米で
鮭ハラスといくらご飯

1年間雪室で寝かしたお米の炊き加減は
小粒でもちっとしたお米の粘質感が堪んなく
舌にも歯にもモッチリと妖艶なくらいに
絡みついて来て米粒から甘みが蕩けてくるような
ご飯の仕上がりです。

そのご飯に鮭ハラスの甘い脂質分が
サラサラな感じでご飯を纏い
いくらちゃんがプチプチッとお口の中では
弾けて塩味を優しく添えて来て
シャトーブリアンご飯のガッツリ系から
表情が穏やかな美味しさに変わり
和やかなる旨味を繋げてくれます。
この流れが素敵
緩急自在な美味しいご飯のオンパレードが
お腹いっぱいなのに舌を飽きさせずに
しかも軽やかな甘味と淡い塩味なので
舌を抵抗なく誘ってくれる。
こんな所が流石と思わせて唸ってしまいますね。

⑪お食事-3

鴨肉の炊き込みご飯
牛蒡
油揚げ

もう、流石にギブでした。
然しこの鴨肉の旨うまご飯をお持たせして頂き
おうちご飯で食べたのですが
ご飯が冷めたままでも
或いはレンジでチンしても
鴨肉の旨味が溢れ出るご飯でした。
もう兎に角、此れが激うまであり
鴨肉の旨味がご飯に凄く馴染んでいて
鴨肉味に染まってます。
更に牛蒡の相性が抜群で
牛蒡の甘味も鴨の旨味と滅茶苦茶
ハーモナイズしてくるではありませんか。
こんなお土産なら最初からお土産専用品に
して頂いて毎回お持ち帰りしたくなります。

⑫甘味

蕨餅
煎茶
水出しアイスコーヒー


2020/12Visitation17th

4.8

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service5.0
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks5.0
JPY 60,000~JPY 79,999per head

冬料理は松葉蟹の雄雌に鼈に虎河豚に白子の冬素材たちがはしゃぎ騒ぐお祭りだ

◆2020.12.05(土)昼餉

本日の食材プレゼンテーションは

松葉蟹オスメス
ヤイトカツオ
鹿児島黒毛和牛ヒレ肉
河豚の白子


中でも白子の大きさに驚いちゃった
このサイズで焼き白子になるそう
既にワクワクしちゃってます。

◆お料理 お任せ¥65,000
お酒消費税含むお会計¥76,000

◆予約
6ヶ月前お店にて予約

①先付

肌寒くなって来ましたので
温かいものからのご用意です。
汁椀には

京都の壬生菜
京揚げ
銀杏
柚子の皮

の盛り合わせ
優しく心身をほっこりと癒してくれます。
京揚げが淡く甘く舌を喜ばしてくれます。
銀杏も壬生菜も温かい繊維感が和ませる。
素敵な温物の贈答品なのです。

②蟹料理

津居山のズワイ蟹さんが雌雄ともに
両耳揃えてのご出陣ですよ。
こんな豪華な盛り付けを見せられましたら
どんな方でも喜んじゃいますよね。

オスの脚とハサミ
メスの香箱蟹
蟹味噌
蟹酢

香箱蟹の方は
外子も内子もいっぱい詰まっています。
オスはオスでハサミも太いし
脚には身がいっぱい詰まってるし
ほぐし身もたくさん盛り付けてあって
カニカニ大行進でございます。

ほぐし身と蟹味噌って
やっぱり鉄板ですね〜。
名コンビとしか言いようが無い。
ほぐし身の甘味とお味噌のタルんとした
独特の食感と味噌の旨味が
蟹のほぐし身と折り重なって
旨味を膨らましてくれて
とっても感動的な美味しさに
生まれ変わります。
この蟹味噌を和えるように絡ませての
脚の白身が優しい甘さで舌を抱いてくれます。
此れはいけません、やばいです。
と思っていた矢先に
気を効かして頂き甲羅酒が振る舞われます。
此奴は蟹味噌を残して置いて大正解で
蟹味噌だけをアテにしながら
蟹風味の入り混じった甲羅酒でチビチビですな。
コリャ堪らんですゥ。
お燗がグイグイ進んでしまって
ムフフとなってしまいます。

③椎茸料理

阿波天恵菇 アワテンケイコ
エシレバター

厚みが広がる立派な椎茸がお目見えです。
こんなに巨大な椎茸には中々お目に
かかりません。
傘の先っぽまで厚みが広がってて
恐らく胞子が拡散して広がる旨味は
嘸、深いものだろうと容易に推察されます。
巨大椎茸をエシュレバターで炒めてます。

一塩当てて蒸し焼きにして
お醤油で風味付けしつつ
エシレバターで仕上げておられます。
程よく焼かれた阿波天恵菇は
瑞々しさも力強い肉質感もちっとも損なわず
椎茸らしい繊維質の力強さ其の儘に
椎茸の生きの良さを感じる歯応え感を演じて
舌にも歯にも素晴らしい食感が訪れます。
その生き生きとした椎茸の傘を一噛みしますと
ヒダからジューシーに椎茸の旨味が
溢れ出て来てエシレの甘味とともに広がる
ジュワァ〜な味覚に呆然としてしまいます。
滴り落ちる脂と一体化して行く椎茸の旨味が
これ程濃厚な味わいを運んでくるとは
チョット予想外にて
舌が喜び勇んではしゃいでしまいました。

◉黒龍 しずく

④半田素麺

阿波半田手延そうめん
北海道の雲丹
卵黄
飛騨のキャビア
揚げ玉

くろぎさん名物の痛風素麺とも言われてます
極上の珍味が纏う旨うま素麺

蕎麦つゆにぷかぷか浮いてる
半田素麺を雲丹卵黄にたっぷりと染まって
素麺が真っ黄色になるくらい迄たっぷりと
絡ませて
更にキャビアも卵黄汁に混ぜて
全部が絡まった素麺をツルツルツルゥ〜ッと
お口を窄めて吸引します。
お口の中にツルツルッと滑り込んでいくのは
濃厚な卵黄の甘味と雲丹の珍味
加えて半田素麺自身のコシの強さが
喉越し豊かに喉元を通り過ぎて
爽快感が走り抜けて行きます。
同時にキャビアの塩味が淡く忍び寄って来て
濃度の高い雲丹卵黄の珍味を飽きさせずに
旨味に広がりを持たせて行きます。
でも決してキャビアは卵黄の甘味を邪魔しない
控えめな塩味となっており
奥飛騨のキャビアの気品を感じます。
更にこの珍味に一味も二味も
変化を付けてくるのが
揚げ玉の食感です。
これ程揚げ玉と言う素材を効果的に奏でる
御料理が有るのかと思えるほど
この珍味うまうまの素麺のツルツル食感と
クリアな対称性を感じるザクザク感が
美味しさを膨張させて来て
お口の中で其れ等が同居する時
無上の味覚に発展して堪りません。
この痛風料理の珍味は舌を
沈没させてしまうほどの美味さで
お腹に余裕があれば何杯でも食べたくなり
魔の味覚がお口を蹂躙して
ヤバヤバのお料理です。

⑤鼈鍋


長葱
あられ
昆布とお酒とお水だけのお出汁

グツグツ煮立ちながら
熱々の土鍋が目の前に
鼈鍋の湯気の香り立ち
鼈スープのうまみ深く
生命力漲る滋養を頂く

分厚そうな皮に付いてるコラーゲンが
ぷよぷよぉ〜で、うんまいのです。
ふぅふうしいの
時々あちちィとブクブクを避けつつ
お出汁がとおってもぉ〜いしィ。
鼈のお肉もたんまり入ってて
肉肉しさも浮き出て来てるお鍋です。
更に長葱に加えてあられちゃんも
美味しい食感がカリカリッと泳いでいて
楽しくなります。
この土鍋全然グツグツが静まらず
私達がお部屋に入ってお席に着いた時から
ズ〜っと煮立ててるそうです。
プレゼンテーションで見せて頂いたときの
あの獰猛に動いていた鼈が
こうなっちゃうんですね〜。
明日の活力をギンギンに頂きました!

⑥虎河豚の薄造り

てっさ
身皮

穂紫蘇の花
鮟肝ポン酢

てっさの一枚が結構厚みのあるお造り
噛み応えを満喫するてっさ
しなる身質に生命の力強さを感じるも
その清々しいまでの潔い肉質感に感銘
てっさに合わせる
余市の鮟肝の脂が爽やかに旨味たっぷりに
ポン酢の酸味を纏いながらてっさに絡むと
鮟肝のまったりしっとりな舌触りとの狭間で
舌が踊らされてウットリと
悦楽の中に埋没してしまう。
てっさが食べ応えを満喫させるのに対して
身皮がサラサラとその細身で
ポン酢をたっぷり吸って
シコシコする食感を酸味たっぷりに振り撒いて
舌に爽快感を走らせる
最後に残る鮟肝の名残りで
ポン酢に染まった鮟肝の甘酸っぱさと
しっとりした身質が舌を撫でて行く時の快感を
楽しみながらお酒を煽ってしまう。

⑦クリスマス八寸

牡蠣フライとタルタルソース
琵琶湖の本諸子を甘く炊いたもの
零余子を炊いたもの
蟹の黄身寿司
柿なます和え
ミニ大根

揚げたての牡蠣フライがサックサクで
温感も宜しく衣が歯に当たるときの食感が
凄く素敵な響きを持って触覚を震えさせる
その快感を通り越してザクッと噛みつくと
衣の中から牡蠣特有の大海の味覚がブワッ
広がる広がるどんどんお口の中に牡蠣味が
充満して牡蠣の旨味が溢れだしてくる
その牡蠣の味わいをタルタルソースが
タルんタルんと卵黄の甘味を纏わせて来て
牡蠣の表情を変えて妙味を膨らませる
んん、この味覚の変化が余計に
牡蠣フライを舌にねちっこく絡んで
牡蠣の味覚から
離れがたいものを感じさせて愛おしくなる。

あったかいフライを食べた後は
柿なますの酸味がお口をリセットして嬉しい。
そして黄身寿司がまったりと甘く
舌に寄り添ってくれて和みのひと時が訪れます。

⑧焼き白子

酢橘
振り塩
お醤油

キャァ〜、ギャフンのはしゃぎ声のお叫びが
お部屋中に舞い散ってます!
まさか、まさかデスゥ。
プレゼンテーションで見せて頂いた
大きな白子さんが
そのまんまおひとり様ずつご用意されるとは
予想を遥かに超えての
どでかい焼き白子さんです。
当然、虎河豚一尾からの白子を何人前かに
小分けしてのお料理と思ってましたら
一人一尾分の白子でのご用意とは
恐れ入ってしまいます。

先ずお箸で皮目をプチンと割いてみると
白子の身がドロドロトロ〜ッと流れ出して来て
同時に湯気がフワンと登ります。
熱々です。
火傷しないようにふぅふぅしながら
白子さんをお匙で掬って舌の上にポトン
んんまぁ〜
少しアッチッチですがたっぷり白子さんが
お口の中を巡り回ります。
然も量もいっぱい詰め込めるほど
十分なご用意なのです。
振り塩が塩梅良く効いてて塩味がとっても
うんまい。
いい塩梅に振り塩されてる上に
お醤油も皮目に馴染ませてあり
多様な表情を見せてくれる白子
こうした多様性を持たせた白子料理は
白子の甘味をくっきり浮かび上がらせて
白子のポテンシャルを最大限に引き出している。

塩味宜しい白子さんを味わった後は
お醤油味に染まってる箇所の皮目を剥がして
皮目だけを箸先に絡めてお口に
むふふのニンマリで頬っぺた落ちますね。
ピタッと舌に吸い付いて来る食感が
白子の甘味と一緒に愉悦する喜びを
引き起こしてます。
更にまだまだいっぱい残ってるので
酢橘の搾り汁を滴らせての
酢橘塩を白子に染み込ませても
珍味が膨らんで来て最高に美味しくなる。
何時もはケチケチと少しずつ食べるのが
今回は豪快にお匙にてんこ盛りになるくらいに
山盛りして
お口の中に白子を投げ放題して
大満足を頂きました。
こんなに一度に白子を贅沢に食べたのは
初めてかもデス。

⑨河豚の唐揚げ

本日は河豚三昧ですね♪
ルンルン気分で満たされて
手元に熱々揚げたての河豚唐揚げが
目の前に届くと高揚感が最高潮に達して
やや興奮を覚えて来ます。

一口齧ってみます。
醤油ベースの下味が染み込んだ唐揚げの旨味が
ガッツリ前面に押し出されてて激ウマです。

サクッと歯を進めて衣を突き破って
ガブリと肉肉しい唐揚げに喰らいつく
ホクホクにあったかい河豚の旨味が
ザクッと響きの良い食感を伴い訪れる
唐揚げの肉片は歯を少し跳ね返しつつ
肉片から漂う醤油風味の香ばしさに迷いながら
その溢れんばかりの生きるエネルギーを
感じる肉質の厚みに圧倒される
この揚げ立ての河豚唐揚げの醍醐味たるや
無限大かと予測を遥かに超えて
極上の珍味に蹂躙され続けて
舌が旨味の渦の中に
埋没してしまうのであります。

⑩お食事 -1

龍の瞳
シャトーブリアンすき煮
白滝
お豆腐
温泉卵
香の物
味噌汁

定番の名物料理となりました感がある
豪華で極上のうまうまなお肉大行進の
くろぎ定食で御座います。
予め大きな鍋でシャトーブリアンを
割下で炊いている為
割下の甘味がシャトーブリアンの赤身の
レアな部分まで浸透していて
滴る肉汁からの旨味とコクが割下の甘味と
身肉の中で重なり合い
冴え渡る美味を際立たせている激うま煮の
すき焼き風お肉ご飯であります。
この激うまな肉体を温泉卵にタプンと浸らせて
卵黄の甘味をこってりお肉に付けて
肉片をギュッと噛むと肉汁から滴る脂の旨みと
割下の甘味が噴き出して来て
そのジュウジュウな旨味と黄身の甘味が
グジョグジョに絡み合って
うまうま倍増超えの美味が突き抜けていきます。
更にそのこってり濃厚な甘うまの肉体を
ホクホクの龍の瞳ご飯にOTRしますと
ご飯粒の甘味が穏やかにシャトーブリアンの
旨味をゆったりと抱擁してる感じとなり
ご飯の温感も手伝って
穏やかな広がりを持った妙味がお口の中に
充満します。
もう、溜堪らず3切れ4切れ目をがっついて
肉片を貪る有様となってしまいます。
流石にお腹もはち切れんばかりとなり
シャトーブリアンは8切れも有りますので
残り3切れほどはお持たせにさせて頂きました。

⑪お食事 -2

香箱蟹に三葉と水菜を散らした炊き込みご飯

お腹が相当きつい状態ですので
此方の蟹ご飯も少しだけ装って頂きましたが
外子も内子もほぐし身もご飯の甘味と
リズムを合わせて同調して来て
蟹の香りも外子内子の食感も素晴らしく
蟹ご飯を堪能させて頂きました。
更に土鍋の鍋底に引っ付いてました
こんがりカリカリのお焦げが
歯触り感も舌触り感も気持ち良すぎな
食感がダイレクトに伝わって来る美味さで
最近の炊飯器では味わえないお焦げの妙味を
頂いて頬っぺたが素直に喜んじゃいました。

⑫お食事 -3

いくらとハラスご飯
いくらの塩味
ハラスの甘い脂がご飯に滴り落ちて
格別な旨味と甘味が交錯する中に
いくらの塩味がフワリと浮かんで来る
美味しさに完全にノックアウトされました。
軽く一膳だけご飯を盛って頂き
残りは全部お持たせにして頂きました。
おうちご飯でも楽しめるくろぎさんの
炊き込みご飯は最高に嬉しいお土産なのです。

⑬甘味

蕨餅
黒蜜

⑭煎茶 水出し珈琲

2020/10Visitation16th

4.8

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service5.0
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks5.0
JPY 60,000~JPY 79,999per head

やっぱりくろぎの松茸オンパレードは凄かった

◆2020.10.24(土)昼餉

◆お料理 お任せ¥65,000
お酒含むお会計¥83,000

本日の食材プレゼンテーションです。
明石の鯛→お造りで
淡路の鱧→土瓶鍋で
戸井の鮪→お造りで
鹿児島牛のカイノミ→すき煮で
埼玉黒毛のシャトーブリアン→すき煮で
岩手の松茸のコロ→焼物にて
徳島の松茸の傘→土瓶鍋・フライ・炊き込みご飯等々で
北海道秋刀魚→塩焼きで
鳥羽の鰆→炭火焼きで

①先付

若狭ぐじと
岩手松茸と
利尻昆布の飯蒸しに銀餡
銀杏
生姜

何となく芋茎の吉野煮を思い起こさせる様な
生姜の香り漂わせつつ
甘鯛の旨味が銀餡に纏いついて
素晴らしく美味な表情を見せてくれる。
秋らしい松茸の香りがプ〜ンと揺らぎ
湯気立ちの中から掠め通り過ぎる。
飯蒸しが胃袋に到着すると
ほっこりと体の芯から温まる。
穏やかな旨味が暖かくフワッとした味覚で
舌を癒す一品からスタートです。

②お凌ぎ

佐賀の黒無花果
白味噌田楽
黒無花果を風呂吹きにしてのご用意です。

黒無花果は無花果としての実の甘味に
熟成感が満ち満ちてて
舌の上で潰れる時に弾けるジューシー感が
堪んない甘味で溢れ飛んで来る
そのジューシーさにしっとりと
甘酸っぱさを添えて来る白味噌が
全くもって小憎らしいほどに
良い塩梅の味の付け加え方なのです。

黒無花果の甘味と
白味噌田楽の酸味
共に味を掛け合う
出るは耽美な味覚

③焼物

松茸素焼き
和栗を炊いたもの
お醤油・酢橘で

コロを炭火で炙って火入れ
飾りが入っているので
手で縦方向にサクッと簡単に引きちぎれます。
引きちぎれたコロからの松茸のエキスが
溢れて来る
とぉってもジューシーな松茸様なのです。
熱々のホクホクで焼き立てそのもの
この熱さもコロの厚さも
松茸のうま味をとことん引き出している

一本一本香りと瑞々しい松茸の味覚を
舌で感じ取りどんどん高揚感が増す
噛めば噛むほどに松茸のジューシーさが
お口の中にジンジン伝わり続ける
んん、これぞ秋味代表の味覚
お醤油がいい甘味を添えて松茸をより一層美味しく松茸の醍醐味を引き出す。
ボリュームも一本丸ごとといった感じで
焼かれたものから順次運ばれて
一皿食べ終わったらまた次の追い松茸?
の素焼きがお皿の上に来たのはびっくりした
惜しげもなく豪快に松茸ちゃんが届きます。

ただ炭火で丹念に冷静に焼くだけなのである
焼いて素材の本領を発揮させ
旨味を最大限に活かす
引き算の美学が此処にある

④鍋物

素焼きを楽しんだ後
追い討ちをかけて来たのは鱧松の土瓶鍋
おろしぽん酢

巷でご用意される土瓶蒸しとは違い
くろぎ流オリジナルの土瓶鍋とでも
表現すれば良いのか
普通はお出汁の中に材料を放り込んで
30分ほど蒸し上げて行くものですが
くろぎ流は
先ず松茸と鱧の骨を焼いたものでお出汁を作り
お出汁を沸騰させた所に生の材料を入れて
1分ほど蓋をして仕上げているとの事です。
そうする事で素材感も生き生きしてくるし
クタクタに材料が衰えず
松茸なんかは瑞々しいままに旨味を
浮き立たせてます。

その土瓶からお出汁をお猪口に注いで
熱々の所をクイッと飲んで
松茸風味と鱧の旨味を堪能です。
1杯目はお出汁そのままで
2杯目は酢橘を搾って数滴落として

凄え気高い香りが口内に充満して来るし
うま味溢れて慈の味わいが
ゾクゾクする程広がるしで
ふぅふぅしいのチビリチビリと飲み干して
すぐ様もう一杯渇望したくなります。

さて、頃合い良しとなるや
お鍋の蓋を開けてみます。
松茸の大きな傘が
お出汁の地に浸されて浮かんでおります。
見事な傘の開きで有ります。
コロも極太のものがドカンと
土鍋を占領しております。
松茸オンパレードの鍋の中に
牡丹鱧が点在するも松茸軍に押され気味
其れでも牡丹の花咲く様に
鱧が白く咲き誇っております。

松茸の風味
松茸のうま味
松茸の心地良く歯を迎える繊維質
お出汁を味わい松茸を頂きながら
愉悦に浸るお時間と共に
鱧の旨味がお出汁の表情を変えて行く
コク深さが増し
出汁の味わいに奥行きが広がる
淡白な鱧の白身がお出汁で染まる
鱧自身が松茸のうま味を吸い取ったかのように
旨味のました鱧が
そのヌメリ味の悩ましさと共に舌を翻弄する
此れは吸い地にも酒を促させられるが
鱧や松茸の追い討ちに
やられっぱなしとなります。
身も心もポカポカに温まるし
美味珍味三昧に口福感がどんどん
膨らんじゃいました。

ところでこの松茸の量を毎日ご用意する
くろぎさんですが
昨日の夕方採れの物を今朝届けてもらっての
お料理を作って頂いてます。
その松茸さんですが、何と
9月10月の松茸の仕入れ額6,500万だって!
この時ばかりは銀行から
短期借り入れを起こすそうですが
ヒェ〜、ビックリ仰天の金額です。

⑤お造り

戸井の鮪
淡路の鯛
山葵醤油で

鮪と鯛の紅白鉄板コンビ
冬場に差し掛かる鮪は滋養分が増して
豊満な脂質を身につけて旨味を増して来る
鮪は中トロで刺しが美しい筋を描いています。
山葵たっぷりが似合うも相当量の山葵でも
トロの溢れんばかりの甘味の洪水が凌いで
鮪の身質の蕩けて行く流れに負けています。
とろ〜りトロトロに舌を溶かしてしまう位の
中トロの身の蕩け感が渦巻いて
舌を翻弄して行きます。

一方の鯛は海流の荒波に鍛えられ身が
目も鱗も赤身を帯びて来る紅葉鯛です。
越冬の準備で栄養満点に膨よかな身に育ち
脂の乗りも最高潮に達している鯛なのです。
その引き締まった身質のしなやかさは
歯触りが抜きん出ており
歯でギュッと踏み込むと弾力感溢れて
悩ましく反発して来る
反発した後に鯛の身が歯を深くその身に
受け入れて抱きこんで来る
その時の快感は押して知るべし
鮪と鯛と言う日本代表格のお造りの醍醐味に
舌が快感に溺れるひと時を頂きました。

⑥落ち葉拾いの八寸

大根灯籠の灯りに揺らめく八寸を囲う
大きな竹籠が雅に優雅な舞を魅せます。
この秋と言う季節感ふんだんに取り入れた
八寸の風情がまた美味珍味を膨らませる演出
落ち葉でお料理が埋もれてます。
その落ち葉を一枚一枚と拾うと
中から
大根灯籠の灯りに照らされて風情も豊かに
お料理が少しずつ見えて来て
お品探しの旅人となると言う趣向です。
まぁ秋の味覚の旅路の途中
落ち葉拾いの最中に出会った廬が
此方のくろぎ茶屋なのですね。

椎茸?の胡麻和え
何の胡麻和えかを酔っ払って聞き漏らしたが
当たり鉢で作りたての胡麻を使った
胡麻和えの何と優しいこと
胡麻の風味が薫り立ち
胡麻の甘味が耽美に舞う
舌を和やかに胡麻和えが撫でて行く
その穏やかな甘味に漂う癒しが素敵に薫る

自家製の唐墨を炙ったもの
一年熟成で外側カリッと噛んで
中身はしっとりレアな感じで歯に絡む
そのと絡み具合から生ずる唐墨の珍味が
お酒を渇望してしまい
チビチビとやってしまう
此れは楽しく呑めるスーパーなアテです。

いちょうの葉に見立てた丸十の揚げ物
カマスの棒鮨
美味しいアテばかりが続いてお酒もグングン
勢いを増してる合間に
酸味が程よく馴染んだカマスと舎利で
速度調整してくれて
中々良い塩梅にお腹を落ち着かせるのも
いい感じです。

松葉に見立てた茶蕎麦
こいつが小さな逸品と気がつくには
大将の説明が聞こえるまで全く気付かず
まさか茶蕎麦で出来てる松葉とは
其れもちゃんとした本物の松葉や
銀杏の葉っぱに混ざってるので
余計混沌として分からないよ
発見して直ぐに本物と振り分けて
取り皿の上に大事に置かせて頂きました。
カリッ、ポリっ
可愛い塩気の食感が滅茶うんまい
此れ、ポリポリした後に
吟醸クイッとやるのがベストです。

柿玉子は
鶉の卵をクチナシと小豆で色付けて
ヘタは昆布で細工して柿に見立ててます。
こんなに可愛い艶々の柿玉子ちゃんを
一口でパクリ鶉の味を確かめつつ
ほろ酔いで馬鹿舌になった所で
ぼんやりと甘味を満喫して
八寸の手仕舞いとしました。

⑦松茸フライ

自家製ウスターソースにおろし
フライの衣の長所を抜群に引き出してる
松茸フライ
フライの衣は香りや風味そして
素材の旨味を中に閉じ込める性質が有り
天麩羅は逆に外に放出する
松茸みたいに香りも風味も強い素材は
衣の中に上手く閉じ込めてやると
噛んだ時に放たれる香りや旨味が一気に
弾け飛んでその素材の味を爆発させる
その時の美味感覚珍味感覚が迸つての
味覚は至福の味わいとなり
それこそがフライの醍醐味となります。
そしてそのフライの強さ松茸の強さを
バランス良く〆るのがウスターソースで
ソースが全然負けなてなくて
味わいを広げる良い仕事してるんですよね〜。
そして松茸のフライをグイッと噛んで
進むと傘の胞子が香りを爆発させて来て
お口に旨味が充満し鼻にブワァッと
吹き抜けて行く
その時の快感たるや陶酔感に溺れそうになる
このおソースの刺激とフライの衣の
ザクザク感と松茸がホクホクで
ジューシーなエキスを放出しての
美味珍味の一体化した味覚は
至福の味わいとなり脳天までその衝撃が
突き抜けます。
んん、このフライは唸った!

⑧鰆炭火焼き

一晩の間、一塩当てた鰆
魚片に春と書くさわらですが
春のお魚かと思いきや
其れは江戸時代のお話
水温平均が6℃も上昇している現在は
冬場の産卵期前の寒鰆が
脂が乗ってて旨味を増したものが
美味しいお魚です。
この時期に食べなきゃ美味しくないとの
くろぎ大将のお言葉通り
鰆の身質が脂が乗ってて
身質がしっとり濡れてる感じで
舌にしっぽりと白身が抱きついて来て
その艶かしい旨味にメロメロに
なってしまいます。
更に一塩を当てた塩梅が素晴らし過ぎで
鰆の身に塩気が馴染んで染み込んでおり
その白身から浮き出る塩気の淡いこと
身質からジンジン塩気が浮かび上がるが
とっても淡いのである
この淡い塩気が舌を震わせる
鰆の脂の旨味を和んだ味わいに変えてる
その何処までも淡く佇む塩気を纏った鰆が
舌をジンワリと刺激して来て
鰆の身の甘味をもくっきりと
際立たせてとぉってもうんまいのである。
この鰆、やばいヤバイの妙味が冴えて
んん、お酒を進めちゃいますね。

⑨秋刀魚塩焼き

秋刀魚の頭と尻尾を除いた腹のみ
お醤油
大根おろし
酢橘

鰆を堪能した後に
さらにもう1尾凄いのが来た。
鰆が淡い塩気のご用意に対して
この秋刀魚はガッツリ塩焼きされてて
秋刀魚の旨味の強さに見合う塩加減で
鹹味がはっきり際立ち秋刀魚の旨さを
グンと引き立ててる塩焼きです。
この秋刀魚、本日の白眉の出来で
これ程美味しい秋刀魚には今期
出会えないでしょう。

先ずは一齧り喰らいつくと
小骨も何も引っかからずの滑らかな身質で
身のふっくらとした焼き加減に舌が喜んで
はしゃいでおります。
そして中程に進むと
ワタが美味い!
ワタのほろ苦さと白身の甘味が仲良く
手を繋いで秋刀魚と言う魚のポテンシャルを
極大化する
其々の旨味エレメントが
相乗効果を齎し
雑味の無い秋刀魚の味覚を振り撒いて
極上の秋味を堪能させて頂きました。

⑩お食事-1

龍の瞳
シャトーブリアンのすき煮
カイノミのすき煮
松茸の石づきを千切りでお肉の上に散らして

白滝
焼き豆腐
温泉卵
白味噌に京揚げ
香の物

贅沢なご飯お供は何時ものお肉三昧
シャトーブリアンとカイノミが大行進
割下の濃度とコクのある甘味が
和牛の肉体を悩ましく染めて
舌をその耽美な味覚で魅了して行きます。
ホント惚れ惚れしちゃうご飯なのです。
お肉は全部を食べきれず
残りは包んで頂きました。
この肉の旨味をガバッと引き出してる
割下滴るシャトーブリアンを温泉卵に
浸して味わう極上の肉布団の美味しさには
ホトホト感涙してしまうほどです。
そして付け合わせてもらう生の松茸!
お肉の濃厚な旨味に対抗しての
小粋な盛り付けに此れまた驚きの連続です。
こんなお肉料理にまで松茸ちゃんを
大サービス頂けるなんて
んん、最高のひと時です。

⑪お食事-2

くろぎ特製鯛茶漬け
京都丹後のコシヒカリ 夢ごこち
山葵

胡麻だれが擦りたて練り立ての胡麻を使って
甘い香りたっぷりに鯛に纏わせてます。
胡麻だれと言うよりも胡麻和えされた鯛の
切り身をホクホクの白ごはんに乗せて一口
んん、うんまぁ。
胡麻の甘味がストレートに来ます。
作りたての新鮮な胡麻の味はやっぱり格別だわ
その甘味を纏った鯛の切り身がぷよぷよに
歯に差し込んできてご飯と合わせると滅茶
美味しいのです。
この鯛の切り身だけで一膳行っちゃいました。
ご飯も鯛もお代わりして鯛茶漬けにします。
山葵もたっぷり茶漬けに溶いて頂きました。
熱々のお茶が鯛の切り身をほんのりと白く
染めて鯛の身がピクンと動いた様な?
湯煎した感じとなり歯応え十分となり
鯛のもう一つの顔を見せてくれます。
コリっと身が引き締まって鯛の肉質が
硬めにしなやかさを増して噛み心地と
お茶漬けのザクザク感が妙に調和して
妙味を生み出してます。
鯛茶漬け、お肉の後にさっぱりとお口直しの
味わいが素敵です。

⑫お食事-3

松茸ご飯
もうお腹いっぱいです。
他のお客様ももう食べれんという感じで
ギブアップ気味にて
殆どの方がお土産にして貰ってます。
蒸し上がったばかりの松茸ご飯の
芳ばしい香り付きの湯気が土鍋から立ち上り
カウンター中に松茸風味が広がります。
この麗しい匂ひの中を舌が漂流して
松茸の香りの渦の中に沈んでいきます。
もう、ここまで来ると至福のご飯を超える
口福感がやって来て満足度MAXとなります。

⑬甘味

黄粉と胡桃のカキ氷
栗のカキ氷
煎茶
水出しアイスコーヒー

カキ氷は2種類より選択
私は黄粉を頂きましたが氷のサクサクと
冷んやり口内を冷たくして
胡桃のコリっとした食感が楽しくて
堪りません。
ついさっきまでもうお腹いっぱいで
何にも入らないと感じていたのに
甘味は結構入って行くもんですね。
自分でも不思議に思ってカキ氷を
平らげてしまいました。
冷んやりの後には
煎茶がほっこりして心和やかに落ち着く
んん、今回も満足満足。
次回は松葉蟹のシーズンに。

2020/09Visitation15th

4.8

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service5.0
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks5.0
JPY 60,000~JPY 79,999per head

鱧!秋刀魚!栗ご飯で秋味に埋もれました

◆2020.09.12(土)昼餉

◆お料理 お任せ¥50,000
お酒含むお会計¥68,250

本日のプレゼンテーションです。
北海道戸井岬の本鮪
淡路の鱧
千葉の黒鮑
熊本の黒毛和牛ヒレ肉
秋刀魚

この豪華絢爛たる食材たちが
どの様に饗されることになるのか
ワクワクしながらお待ち致します。

①先付

福岡 とよみつひめの無花果に田楽味噌です。
とやみつひめは
桃みたいに柔らかくて
滑らかで初々しい甘味は何方にも
熟成感が瑞々しく舌に感じられる
うっとり味覚
この味覚こそジューシー果物の代表格
この嬉しい甘味に田楽味噌の酸味が
程よく混じり合い無花果を欲する気持ちを
高揚させます。
田楽味噌ってこんなに無花果に
ピッタリ合うとは予想外。
少し齧るとジュゥ〜と鳴いて
お口には歓喜する甘味がドクドクと
流れ込んてたまんなぁい。
スタートから秋味満喫です。

②お凌ぎ

芋茎の吉野煮
くろぎさんの吉野煮
今月くらいで芋茎もお仕舞いかなぁと
思うと名残惜しくて
柔らかく吉野葛で炊いた芋茎が
ジンワリと舌に響く
葛のトロトロ感が纏うと
芋茎の繊維質が甘くなってとても美味しい
その甘味に絶妙に絡む生姜の刺激
この名コンビには何時もフレッシュな感動を
貰っています。
正に名品と言える一品

③珍味

雲丹素麺
真夏料理のくろぎさんオリジナルの名作

半田素麺
卵黄のおつゆ
根室の馬糞雲丹
くろぎキャビア
天かす

真夏の名残を余韻たっぷりに感じる作品
真夏日にこの一品を頂くと舌が歓喜してしまう
清涼感がサワサワとそよぎ
万華鏡の様にキラキラと旨味がお口の中を巡る
珍味と美味の舞踏会

卵黄たっぷりの甘味の浸し地が
半田素麺に絡む
ズルズル〜ッと吸い込む
ツルツル〜ッと喉越し滑らかに走る
食感の走り方が心地良い
同時に卵黄のお汁が甘く迸る
其処に雲丹が溶け込んでお仲間入りする
舌に冷んやりと清涼感が走り抜けて
颯爽と雲丹の珍味が素麺にトロリ絡みながら
駆け抜ける
此処で同時にサクサク感が飛び込んでくる
ん、気がつくと天かすが口溶けする雲丹や
卵黄の狭間から弾け出して来る
此奴はヤバくなって来たぞ
ん〜ま。
更にくろぎ純キャビアが塩味を卵黄に
忍び寄り良い塩梅で甘塩っぽく半田素麺を
味付けする
あっという間に目眩く珍味たちに巻き込まれて
倒錯する味覚に入り込んでしまいました。

④お椀

鱧を2種の食べ方で

骨切りした鱧をお鍋仕立てから
お椀に小分けして
玉葱を椀づまに添えてます。

次に卵の黄身を付けて揚げた
黄身揚げの鱧のご用意です。

天汁におろし
梅肉

がセットされてのお料理
お好みに合わせて頂きます。

椀盛に天汁が添えられると言う場面には
出会したことが無くて
このお料理は素材を変幻自在に操る
くろぎさんならではの一品かと感嘆です。

お椀には牡丹鱧が見事に咲き誇ってます。
玉葱の甘味がお椀に溶け込んで
お出汁が優しく甘味を浮き上がらせてます。

お椀から牡丹鱧を少し解して梅肉の酸味を
たっぷり纏わせると
無垢な白身の淡白さにピタッと梅肉が
寄り添って鱧の旨味を引き立てます。
鱧の味の輪郭がくっきりと酸味で浮かび上がり
めっちゃ美味い!

2品目の黄身揚げの鱧が
揚げたてでお届けです。
霙風味いっぱいの天汁に浸して
鱧の黄身揚げを頂きます。
黄金色に輝く鱧は
何と素敵な魅惑の色合いなのでしょう。
黄身の衣に包まれた鱧は妖艶に舌を誘惑して
食欲を唆ります。

黄金色の衣の甘味と鱧の旨味がしっくり
噛み合って妙味が映える美味しさです。
其処に
天汁のうま味がしっぽりと黄身揚げを包んで
おろしがサッパリとした食感を運んで来ます。
黄身揚げ+天汁+おろしの三重奏の味覚たちに
舌が歓喜に乱舞してしまいました。

⑤ 鮪の海苔巻き

北海道は戸井岬の鮪を手巻き海苔のお鮨で
中トロでも脂がたんまり乗った部位を
3切れも鮨飯の上に重ね盛りして
天に生山葵を添えて有ります。

手に持つとお海苔が炙り立てなのが
分かります。
お海苔の温感に加えて
鮨飯もほんのりと温かくて
その分、磯の香りがふわんと鼻腔を誘って
香って来る様だ
うっとりする気分に浸りつつ
中トロ海苔巻きさんを咀嚼します。
んん、答えられんわ
トロの脂が凄い乗りで
トロの身から酸味が滴り落ちて来て
赤身が蕩けるゥ〜
トロの赤身が正に口溶け感で
お口をいっぱいに満たして
甘酸っぱさが舌一面に染み渡り乍ら
トロからの脂に浸された鮨飯の乳化が
テンポ良く進んで
トロと米粒が絡み合いながらの
蕩け感がお口中に充満して興奮冷めやらぬ
悶絶級の美味さに悩まされました。

⑥ 秋味八寸

お部屋が薄暗くなり
竹籠に灯籠大根が灯されて雅な八寸が登場

揚げたての蛸の唐揚げ
鱧の子供と鱧笛(はもぶえ)と冬瓜を合わせて
和えたもの
ほうれん草に舞茸と菊菜のお浸し
鶉の卵
さつまいも揚げ
松葉に似せて作った茶蕎麦
蓮根煎餅
新銀杏の素揚げは揚げたてで

驚いたのが茶蕎麦で作った松葉のそっくりさん
カリッとした歯触りに茶蕎麦の風味がしっかり
本物の松葉みたいに見える姿も美しい

蓮根煎餅とさつまいもの揚げ物がカリッと
爽やかな食感を楽しめて嬉しくなる一品たち

新銀杏は揚げたてに振り塩の加減が宜しく
銀杏の持ち味を満喫するもので
クイッとひやおろしを合わせたくなります。

鱧と言う食材を知り尽くしているから
なのでしょうが
まさか、鱧笛と卵までお出ましになるとは
思わずです。
此奴が小気味良い珍味を
振り撒いてくれちゃって
ひやおろしが嬉しすぎるほど相性良く
キュンとなってしまいます。
鱧の子供の粒々感と一緒に浮かんで来る
袋のプリッとした質感と
ねっとり絡む食感の中から浮き出る甘味が素敵
此れだけで相当に品の良いお酒のアテです。

本日の八寸は秋の味覚が満載かつ
創意工夫を凝らした珍味と妙味に
惑わされてしまう竹籠八寸でした。

⑦揚げ物

伊勢海老フライ
万願寺唐辛子
特製タルタルソース

揚げ物に良く合わせてご用意される
特製のタルタルソース
黄身がトロ〜ッとタルタルの中に溶けてて
タルタルの甘味と黄身の甘味がダブルで
海老フライを包み込んで来ており
濃厚なタルタル味を堪能しつつ
伊勢海老の躍動感溢れるプリップリンに
白身が弾む美味さを歯で感じ乍ら
この豪快な一品を満喫です。
伊勢海老フライとのタルタルコンビは
かなり印象に残る一品でした。

⑧お造り

炙り鮑
石垣貝
マスカット
ミニトマト
魔法の水は塩水に酢を落としたもので
ご用意です。

お醤油
辛子酢味噌

氷室仕立ての様に氷を浮かせて
魔法の水の中に
炙った鮑と新鮮な石垣貝を佇ませてます。
お造りとしての美観も去ることながら
何と涼しい気分に浸れる一品なのでしょう。
フルーツまで散らして
色鮮やかに飾り付けされてて
魅せられますね〜。
この景観だけで
気分がスッキリと晴れて来てる所に
鮑も石垣貝もキーンとした冷感が訪れての
食感は舌を震わせちゃうくらい嬉しい
美味しさとなります。

⑨秋刀魚の塩焼き

秋刀魚
おろし
醤油
酢橘

北海道から届いたばかりの新鮮な秋刀魚を
見せられた時は感動もの
此れぞ秋味代表だと言わんばかりに
銀光りする秋刀魚の背と
青白く光ってる腹回りの美しさ
秋刀魚が生き生きとした美観を整えて
その美しい姿を曝け出している
塩焼きになって登場した時も悩ましく
秋味が薫る

頭と尻尾が落とされて
お腹の美味しいところだけを頂ける贅沢品

先ずは一口焼き立てを
ん、肝のほろ苦さと皮目のお焦げが
魅惑的なほろ苦さを運ぶ
腹の部分をガブリと齧り付く
食べ易く小骨なんか全部抜いてある
何と膨よかなる味わいの秋刀魚さんなの
脂も適度にしっぽりと舌を包む
美味いうまい
おろし醤油も秋刀魚の甘味を持ち上げる
おぉ、美味しいよ、白ごはん欲しくなる
あぁ、もう無くなっちゃう
もっと食べたい
後を引くなぁ
日本の秋味に感謝で御座います。

⑩ お食事-1

龍の瞳
ヒレ肉すき焼き
揚げ豆腐
白滝
香の物
伊勢海老のあら汁
温泉卵

龍の瞳はお米の粒が大きくて
ホクホクの所を食べて行くと
米粒がふわり柔らかい甘味で
つぶつぶ感を満喫する白ご飯

このSplendidな艶々にキラリと光る米粒の
誘惑に魅せられて一口
んん、粒感も素敵だし咀嚼して粒々なご飯が
歯に柔らかぁ〜く潰れて一粒一粒から
溢れてくる甘味が舌を和ませてくれます。

この龍の瞳に
割下たっぷりに浸された黒毛和牛のヒレ肉や
白滝やら揚げ豆腐やらと
盛りだくさんのオカズに食らい付き
お腹を此れでもかと言う程
満たしていきます。
此れぞ満腹満足を演出するくろぎさんの醍醐味
ヒレ肉は割下の甘味だけでも十分に
ほっかほかな白ご飯がお似合いの味です。
更に温泉卵にヒレ肉を絡めて
ご飯とTKG風にデュエット
此れがまたうんまァ〜いの、何のって
もう、止まれない堪らなさです。

⑪ お食事-2

鮭ハラスといくらご飯

二発目のご飯は
ピンクと赤いダイヤモンドが白米に
敷き詰められた雅な盛り付けで
一目惚れしてしまいそうな美しさ
天に添えられた細切りの御葱が可愛い
少しいくらちゃんをお箸で避けてみると
いくら山の中に埋まってるハラスが
顔を覗かせます。
この鉄板コンビの美味さは脱帽もの

此奴をガバッとお口に放り込む
歯に心地良くいくらが当たってくる
いくらがプチンと鳴る
ジューシーな塩味がご飯に染み渡る
塩味がご飯に馴染む
ご飯の甘味に塩気が香り良い塩梅の
甘塩加減にホクホクご飯が変化する
其処に食感良くハラスが肉質感たっぷりに
豊満なサーモンの甘味が駆けて行く
この妙味たちがぐちゃぐちゃに渦巻く
其処がまた滅茶苦茶美味しい
ふぅ〜、もうお腹はち切れそう。

⑫ お食事-3

丹波の栗の炊き込みご飯
お出汁で炊いた朧月に
栗の甘味が染み渡る美味ご飯なのだろうなぁ、
と思いつつ此処でgive up
全部包んで頂いておうちご飯で
楽しむ事としました。

⑬甘味

黒蜜黄粉のかき氷
マンゴーのかき氷
2種類より選択です。
私は黄粉の方で頂きました。

煎茶
水出しコーヒー

2020/08Visitation14th

4.8

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service5.0
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks5.0
JPY 60,000~JPY 79,999per head

夏に涼風を呼ぶ新作の雲丹素麺が絶品でした

◆2020.08.01(土)昼餉

◆お料理 お任せ¥50,000
お酒消費税含むお会計¥65,750

8月のくろぎは鱧尽くし
韓国産の鱧と淡路の鱧の食べ比べが出来ます。
恒例の食材パレードからスタートです。

淡路の鱧がとぐろ巻き状態で2尾
鹿児島県産黒毛和牛ヒレ肉の塊
鹿児島県産黒毛和牛カイノミの塊
琵琶湖の鮎が大きな陶器のボールの中で
元気よく飛び跳ねてます。
伊勢海老
高級魚のアコウ(キジハタ)!
このお魚さんはお造りで吟醸と行きたい、
高貴なお姿を見た瞬間から舌が疼いてます。

①先付

温かみのある前菜の盛り合わせたちが
優しい味覚で舌を包み込んでくれて嬉しくなる

宮崎県産佐土原茄子の揚げ浸し
新銀杏の素揚げ
車海老の素揚げ
玉蜀黍の掻き揚げ

佐土原茄子の繊維質の滑らかさから
伝わる口当たりの品の良さ
舌に自然と蕩けて来る茄子の甘味
揚げ浸しの穏やかな質感から発散してる
芳醇な揚げ茄子の味わい
そのうっとりと陶酔してしまいそうな甘味に
鰹節と生姜が寄り添い茄子の甘味を刺激する
茄子が口の中でジュ〜シ〜に瑞々しさを
発散させるのと同時に生姜の香ばしい味覚が
キュンと舌を時めかせる
うん、噂に違わずの佐土原茄子の品格を堪能させて頂きました。

印象的な茄子に控えし新銀杏のほろ苦さが
絡む塩味が妙味の組み合わせを際立たせる
サクッと齧り付き突き抜ける玉蜀黍の甘味
素揚げの車海老が歯に反発するプリプリ感
この温物の素材たちには黒龍 吟風が
クイクイッと進んでしまいます。

②茶碗蒸し

玉蒸し
海鼠腸
山葵

んん、うま味の滋味深さに溺れてしまう〜
玉地の奥深さ広がる甘味が舌をとろかします。
ぷるぷる揺れる玉地に纏うお出汁の滋味深い事
品格伴うお味だけでも舌が惑うのに
海鼠腸が玉地の甘味を引き出す塩味を
ヒタヒタと忍ばせて来る
此れは堪らず吟風さんをクイクイと
煽ってしまいます。
吟風でお口をスキッと清めた後に
更に
玉地の中でぷかぷか浮かんでる海鼠腸だけを
スプーンで掬って頂くと
海鼠腸が吟風の余韻と重なり合い
甘味が滲んでくる
海鼠腸の塩味と日本酒の甘味とが
塩梅良くマリアージュしてうっとりしながら
目を瞑る
んん、居心地の良い味覚がお口に広がり
ほろ酔いしそうな気分を満喫して喜んでいる

③雲丹素麺

素麺
生雲丹
かき氷
蕎麦つゆ

くろぎ料理が和食界に旋風を巻き起こしそうな夏の新作です。
素晴らしく清涼感溢れる作風にて
この真夏に冷感を快く舌を駆け抜けていく逸品

何と言っても目に飛び込んでくる涼しげな
細氷の天使の呟き舞う盛り付けに釘付けとなる
このキラキラと輝くスターダストは
何と、お出汁のかき氷ですゥ〜!
お出汁を引いて冷凍してかき氷にしてます。

そのかき氷がいっぱいに盛られた雲丹と素麺が
キンキンに冷えまくってて
清涼極まる食感が素晴らし過ぎ
普通、素麺て最初は瑞々しく
冷んやりしてるけど
食べてるうちに伸びてしまったり
少し冷感が劣化して来たりして
素麺の美味しさが間延びする感じに
なっちゃう事も有ります。
でも、このかき氷素麺は
全くそういう事は無く
かき氷の冷感がず〜っと素麺の
コシを維持しつつ
しかも冷感がキンキンのままで
素麺の美味しさが最後まで続きます。
更に雲丹もかき氷の下で
冷んやりして硬目の塊になっているので
雲丹の味覚が倍増して舌に落ちた時に感じる
冷んやりとした珍味が人肌の温感で蕩けて行く
時間の流れがゆっくりと進んで行く
それ故雲丹の珍味を何時もより長く味わえて
素麺との絡みが継続して
素麺のコシが引き立ち
ツルツル感もかき氷の冷感から膨らむし
蕎麦つゆの出汁のうま味も加わり
もう、今夏最高の出逢いにほっぺも舌も
歓喜しまくり状態です。
毎日食べたぁ〜い。

④鱧の小鍋仕立て


温かいおろし
梅肉

鱧鍋のお料理は
お出汁に浸された牡丹鱧が椀盛の中に鎮座し
別皿でご用意の濃厚な梅肉をたっぷりと
付けて食べるという趣向
更に驚きのお皿は
鱧をお代わり出来ちゃうと言う信じられん
サービスが登場して
観客席からえ〜?との歓喜の声が発声です。
で、お椀から牡丹鱧を摘んで大根おろしの
盛り皿に置いて鱧の天に梅肉を
チョコンと乗せて頂きます。
う〜んめぇ、梅肉の酸味が先走り
酸っぱさがジワ〜リ鱧のお肉の旨味を
引っ張り出して来る
鱧肉は本来の淡白な美味さに
温かいおろしが絡んで霙風味いっぱいの味わい
其処に甘苦さが漂いながら鱧固有の
弾力感溢れる美味しさがvividに
伝わって来ます。

そして、お代わりの鱧には鱧のハラスが
お供をして来ます。
ハラスの身なんて初体験です。
エネルギッシュな歯応えを感じつつも
身は蕩ける美味さに不思議な味覚を発見
んん、此れは中々の珍味で御座るよ。
大根おろしの甘味が穏やかに
ハラスの鱧ちゃんを迎えてくれて
その美味しさにほっぺ喜んで落ちます。

⑤八寸

朝顔の蔓が御膳の竹細工の合間を
スルスルと伸びて埋め尽くし
花に見立てた器が蔓の中から朝顔が
綺麗に花弁を覗かせています。
お花を摘む感じで器を取り除き
別のお盆の上に乗せて行くと言う趣向です。
夏のお花である朝顔の花がら摘みを
している感覚の八寸は清々しく感じられます。

さて、陶器の朝顔の中には

粟麩に湯葉の餡掛け
黄色が鮮やかに花咲く南瓜の擂り流し
鯖鮨に生姜をお醤油で炊いたものを添えて
赤が眩しい鬼灯の中には茹で立ての枝豆

先ずは湯葉がお口の中でその濃厚に甘味が
蕩けて行く感触を味わいます。
蕩け感が堪んなく美味しくて
湯葉に包まれて粟麩が浮き出て来る感じが
舌を癒します。

そして南瓜の質感がまったりとした甘味で
その耽美なる味わいがお口の中で
サラサラと口溶して行く時間が流れて
うっとりする感覚で満ちて行きます。

枝豆が味の変化を齎してお口を飽きさせない

八寸の締めに鯖鮨を頂いて
舎利と酢締めした鯖の酸味が塩梅良く交差し
醤油の甘味をほんのりと纏った生姜が
心地良く響いて八寸を〆ます。

⑥お造り

韓国産の鱧の叩き
アコウ
花付き胡瓜
鱧の骨煎餅

山葵
梅肉
醤油

アコウの身のしなやかなる事
お目目がウルウルしちゃうくらい
肉質のシコシコ感がいっぱいな上に
刺身を噛んで見るとダイナミックに反発して
歯がアコウの肉肌の中に誘われて
噛み心地が快感を呼びこんで来ます。

次いで鱧の中骨をカラッと揚げた骨煎餅が
熱々のままで置かれます。
この骨煎餅がカリカリッと齧って
お酒に合うのですよね〜。

⑦焼物

琵琶湖の鮎
蓼酢
蓼の葉

鮎料理を芸術レベルまで昇華した作品であろう
お皿が琵琶湖の清流に泳いでいるかの如くに
見える美観
その清流に涼しげに泳いでいる姿がクネクネと
鮎の塩焼きが揺れている
腹鰭背鰭尻鰭尾鰭全ての鰭が屹立
立派なお姿は生き生きとしてます。

頭からガブリと噛み付く
頭の部分まで火入れが満遍なく無駄なく
きちんと通り
齧り付いた時のサクサク感は半端なく
雑味皆無の鮎特有の美味さがお口に広がる
更に歯を進めて腹の部位までザクッと噛み進む
腹の甘味とワタの苦味が同期して
あの鮎のほろ苦さが甘く漂う瞬間である

この一瞬に鮎職人の焼き手が
串を刺し炭火の様子を見張り時間をかけて
丹念に鮎に火を入れた成果が詰まってる

ん〜、唸ります、自然に唸ってしまいます。
この部位まで来ると
兎に角
ふっくらと焼き上げられた白身は甘く
パリッとした皮目は焦げ目がほろ苦く
更に対照的にワタの苦味までフワフワとして
それらの味覚がお口の中で混沌として渦巻く。
つい、
お酒を口に含んでクイっと煽ってしまう。
すると
途端に
鮎の香りが流れて発散し、
腸のビターな風味が急流の様に流れる
この混沌とする味覚が流れて行くのを
味わいたいが為に
自分はここに居る価値を見出す。

⑧揚げ物

伊勢海老フライ
くろぎ特製タルタルソース

厨房では
この道40年の天麩羅職人が伊勢海老の
天麩羅を仕上げてます。
タルタルもその道のプロが作り上げたソース
黄身がたっぷりの中にタルタルが浮かんでる

このタルタルに海老フライをたっぷり浸けて
サクッと齧ってお口に放り込む
真っ先にタルタルソースのトロ〜ッとした
黄身の甘味と同時進行するタルタルの甘味が
入り混じって海老フライの旨味全開に広がる
タルタルが秀逸過ぎてこれだけでお摘みになる
その甘味は奥行きどんどん広がる濃厚さ
このコッテリとした濃度の甘味と
力強くプリプリと跳ね返って来る弾力感が
旺盛な伊勢海老の身質とがビンゴ!
物の見事にお互いのタルタルの甘味と
伊勢海老の旨味がピタリ一致する。
噛んで良し
舐めて良し
嗅いで良し
歯触り舌触り良好の食感に溺れそうです。
ふぅ、甲殻風味いっぱいの海老フライを
満喫です。

⑨お食事-1

龍の瞳
シャトーブリアンと
カイノミのすき焼き風
温泉卵
香の物
伊勢海老のあら汁

ホクホク艶々の龍の瞳の米粒は
普通のお米より多分一回りは大きくて
粒感が半端なく甘味もジューシーに
感じられます。

割下の香りがもう煮ている調理場から
遥々カウンターまで届いて
鼻腔をヒクヒクさせるので有ります。
この待ち時間が堪らんのです。
お腹いっぱいに膨らんでるはずなのに
食欲を掻き立てる魅惑の匂ひが充満する
その香りに誘われてご飯も進んでしまいそう。

甘辛加減が絶妙なすき焼き風の
シャトーブリアンのステーキなのだ
その直ぐお隣にはカイノミの炭火焼きの
ステーキも割下に浸されてすき焼き風味に仕上がってるのです。

其の儘でもお肉の旨味が激流の如く迸る
ヤバイヤバイ肉軍団
更にこの肉片を卵たっぷりに絡めて食べると
割下の甘味とシャトーブリアンのぷよぷよな
肉質の旨味と食感に加えて
黄身の濃厚な甘味とが不思議にも整って
美味しい協奏曲を奏でるのです。

この旨味の旋律の強弱が素晴らしい
時に甘く官能的にお肉が踊る
暫し間を置いて温和にご飯が少しく
モチッとして米粒を甘く漂わせる
カイノミの肉肉しい味覚に舌が乱れる
其処に間一髪
伊勢海老から甲殻のうま味を張ったお出汁が
舌を優しく癒す

魔法にかかった様に舌がこれらのcharmの中で彷徨いながら
魅惑の味覚に旅立つのです。

⑩お食事-2

朧月
いくらハラスご飯

いくらがたんまりとお茶碗に盛られております
いくらのお供かいくらがお供なのか
分かりませんが
鮭ハラスの脂がテカテカに光ってるところを
木のスプーンで溢れるいくらと一緒に頂いて
ご飯に振りまかれた甘味を堪能し切ります。
もう流石にお腹満ぱんパンで御座います。
う〜、食べ切れんわ。

⑪お食事-3

玉蜀黍の炊き込みご飯

此れも見るからに美味しそうですが
もうお腹が無理っぽいので
お持たせにして
お家ご飯で楽しませて頂く事に。

⑫甘味

かき氷
水出し珈琲
煎茶

かき氷はマンゴーと黒蜜に黄粉の二者択一
私は黒蜜黄粉を選定

くろぎ夏の陣も何とか無事終了。
次回はいよいよ松茸に突入です。
またご報告させて頂きます。

2020/07Visitation13th

4.8

JPY 20,000~JPY 29,999per head

キャビア乗せモーニングトーストの破壊力におったまげた

◆2020.07.11(土)朝餉

初のくろぎ朝食に9:30〜集合
お時間に遅れまいと早起きして体調整えて
ワクワク気分で訪店。
一体どんな朝食となるのか
期待に胸が風船のように膨らんでます。
朝からどれだけのボリュームが出るのか
わかりませんが
何時も完食出来ずじまいなので
朝餉なら大丈夫かなとチャレンジしてみます。

◆お料理 お任せ
お飲み物含むお会計¥20,000

恒例の食材プレゼンテーションは
モーニング用のトーストから
銀座に志かわの食パン
後ほどどんだけ美味に
化けるか驚きがお待ちしてます。

次に鯵と銀鱈の西京漬け
後ほど焼物で饗されますが
二者択一でお好みを選びます。
私は鯵を選定。

茨城の福よ来い納豆
練りたての自然薯
生の明太子

等々
これらが全部ご飯のお供となって
後ほどお目見えです。
更に楽しみなのは
ご飯のお供にこれでもかと言うほど
ご飯を進める優れものの一品達が
待ってました。

①お椀

朧豆腐
お醤油
山葵

目の前では
大きな銅鍋で豆乳だけで作ったお豆腐と
豆乳汁がグツグツ煮立ってます。
湯葉が自然に浮き上がってます。
豆乳の甘い香りが鼻腔を掠めて
空きっ腹に応えますね〜。

お椀にいっぱい豆乳汁がタプタプと
浮かんでます。
木の蓮華で朧豆腐を掬って
ソロ〜リお口に運んで
んん〜、豆乳のお汁がお腹にジーンと
滲み行ってきます。
お腹を優しく豆乳が粘膜を作って
胃袋を労ってくれてます。
其処に豆腐がぷよぷよと心地良い食感が流れて
ホッとしながら食欲を唆って来ます。

この朧豆腐に山葵をチョコンと置いて
お豆腐に溶かしながら頂くと
お豆腐の甘味と山葵のツーンのした刺激が
いい塩梅で釣り合って美味しい。
更に今度はお醤油を数滴落としてみたら
ん、此れは行ける!
凄くパッとお豆腐の甘味が冴え渡る
グッと甘味を引き上げていく
此れは美味しいわ。
ほんの数滴のお醤油が
これ程威力を発揮するとは
豆乳の鮮度と煮込む精度のバランスの
絶妙さから来る甘味に
全く雑味なく澄み切った美味さ故に
お醤油もさぁ〜ッとお豆腐に溶け込んで
甘味にコクを添えるのでしょう。
早朝より極上の味わいを頂く一品に感激です。
そして
最初にこう言う温もりを頂くと
ふぅ〜ッと気持ちが落ち着くし
舌も癒されますね〜。
何時もは龍の盃で始まりますが
今朝は白葡萄ジュースの程良い酸味で
お口が清い感じになりました。

②お浸し

隠元
水菜
京揚げ
鰹節

お口サッパリに
お出汁に浸されたうま味が染み込む
夏らしいお浸しが素敵

薄口のお淑やかな一品は
くろぎさんではホント珍しく
くろぎ流のドカンと来る味わいじゃない所が
逆に楽しい。

朝餉らしい優しいお料理の流れに癒されます。

③卵焼きと出汁巻

ホクホクに湯気がふんわり立ち上ってるゥ〜
とぉっても美味しそうな卵焼き
見た目の黄色い輝きにうっとりの出汁巻
二本の長い長方形の方が甘い卵焼き

この2種類の卵料理が手元に並んで
白ご飯でも来るのかなぁ〜?

まだ食べないで下さいね〜とのお言葉
一本はパンに挟んで食べて頂きますとの事
暫し待つ事数分

方やくろぎ大将が
に志かわのパンを
和包丁でスライスしてます。
この感じも不思議
和包丁でパンをスライスして
焼場で食パンを温めるくろぎさん
ん、和食の達人の新しい形かな?
とか何とか不思議な光景に見惚れながら
食パンをご用意してます。

④キャビア乗せのパン

さぁ、此処から吃驚のモーニングトーストの
ご登場です。
エシュレバターがたっぷりと染み込んだ
に志かわの食パンに
くろぎキャビアがもっこり山盛りで
目の前に饗されます。

に志かわのパンは焼場の炭火で
ほんのりと温めるだけ
ホンワカ温められたパンにエシュレバターが
トロ〜ッとパンの空気穴まで溶け込んで
そのコクのある甘味が溶け溶けです。
その上にくろぎキャビアたっぷり乗せで
まぁ見るからに朝っぱらから
食欲をご機嫌に誘う食パン料理です。
更に更に何とこのキャビアパンに
今し方出来立ての甘く焼いた長方形に
角切りされた卵焼きをパンに乗せます。
この卵焼きのサイズがパンの長辺に合わせて
あり丁度すっぽりと落ち着く長さ
此れを布団のようにクルクルって
二つ折りにキャビアと卵焼きをパンで包んで
分厚く膨らんだキャビア卵焼きパンを
ガバッとお口を開けて噛みます。
パンがフワリ千切れてその後に
んんん〜答えられんわぁ、何何ですか〜
この激ウマ旨な珍味にバターのジューシーな甘味が舌の周りにトロントロンに溶けまくって
卵焼きの分厚い身から卵の甘味が芳醇に
舌を包んでくるし
キャビアの塩味が淡くエシュレの濃厚なコクを
中和させて舌を攻めたてます。
こんな美味しいパンのご馳走があったのかと
感動もの
もうこんな豪勢な朝食トーストは
何処のホテルとかでも巡り合った事
有りません。
朝から満席でしたが、一部のお客様はパンを
お代わりされてました。

⑤ご飯とお供達

炊きたてのご飯のご用意は
龍の瞳の白ご飯
朧月の白ご飯

2種類の土鍋ご飯です。

この後に出て来るのですが
ご飯のお供達が凄過ぎて何杯でも
お代わりしたくなる
お陰で
ご飯が進みすぎて止まら〜ん堪ら〜ん、
となっちゃいます。

ご飯、後どのくらい〜、と大将が聞くと
後2分です、と奥の厨房からお声が
聞こえて来ます。
この辺のやり取りも凄い
炊く時間管理が徹底してるんでしょうね。
だからこそ
炊きたての龍の瞳の艶々なご飯の
甘さや旨味が濃厚な米粒となるのかな
と一緒に
お出ましとなりましたお皿の上のおかずに
関心を奪われながらも感嘆する事しきりです。

さて、お皿上には
炭火で焼いた半生の明太子
此奴がでかい!

牛の時雨煮
穏やかな甘さ加減が素敵な時雨煮です

昆布
南高梅
水茄子
です。

⑥焼物

焼き物がタイミングよく届いてきて
鯵の焼きもの
銀鱈西京焼きが
大根おろしを合わせて
お届けです。

私は先程選定しておいた鯵の焼き物を
お箸でチョンチョンと身を解して
頂きました。
この鯵の焼き物が絶品
何と身の分厚くて肉片が中骨にの周りに
たっぷりとへばりついて
ホクホクの旨味で舌を喜ばせます。
龍の瞳のご飯と無茶苦茶合います。
鯵だけで軽く一膳行けます。
美味い美味い、ガツガツ、ふぅ〜ふぅ〜と
息吹かせてパクパクご飯を食べます。
ご飯噛み砕いている合間に
また、お箸が鯵の身を突きます。
今度はこんがり硬めに焼かれた鯵の皮目
中骨にへばりついた奴
此れを齧って鯵のうま味が忍んでる所
此奴が美味いんですが
白ご飯の甘味と握手して来てまた、
ご飯が進んじゃいます。
ヤバアい鯵に参ります。

⑦合わせ味噌なめこ汁

赤味噌と白味噌の合わせ味噌に
岩海苔がぷかぷかほんのりと浮いてて
磯の香り漂いながら
なめこのヌメリ感を満喫できる
滋味深さ溢れるお味噌汁

白ご飯や鯵を食べた後に
舌がほっこりする良い感じなのです。
こう言うひと時の訪れがあるのが
日本料理の朝ご飯の口福をいっぱいに感じる時だなぁとつくづく思うのであります。

⑧ご飯のお供たち

焼魚さんと牛時雨や明太子で結構お腹も
膨れたと思いきや
まだまだ果てしなく続くかの如く
次から次へカウンターの目の前に
どんどんご飯のお供が積まれていきます。
目移りしてしまうほどの
お供たちを目の前にして
んん、どう言う組み合わせでご飯を頂こうかと
迷いに迷ってしまいます。
また、お腹の具合も確かめながら
進めないとはち切れてしまいそうです。
で、ご用意頂きましたご飯のお供はと
言いますと以下の通り

いくら醤油漬け
深谷の生卵
茨城の福よ来い納豆
雑魚
丸山の海苔 大はしり
薯蕷

もう頭の中まで納豆で一緒に掻き混ぜ混ぜされたみたいにこんがらがってしまう〜。
少なくともアレとこれと此れはコラボして
TKGは必須アイテムとして・・・

⑨いくらご飯

丁度目の前にいくらがてんこ盛りで丼いっぱいに積まれてましたので
朧月でお代わりを所望し
いくらをぶっかけてガッツいて
いくらのプチプチ食感を堪能するとともに
その珍味にほっぺが緩々に喜んじゃいました。

⑩鴨肉汁のおじや

白ご飯三昧で忙しくしてしましたら
何ともう一品凄いのが
グツグツと煮えたぎる土鍋が
ドスンとやってまいりましたァ〜。
くろぎの大将がとても熱いので
少し土鍋を傾けたままで
お見せ頂きます。
中は鴨肉とそのお出汁で炊いたおじや!
鴨のお出汁100%で炊いてますので
鴨肉の旨味がどっぷり浸ったおじやです。
香りも際立つ
味覚も舌を狂わせるほどうめぇ〜。
お茶碗に少し装って頂き
ふぅ〜ふぅ〜しながら
陶器の蓮華でズルッと一口啜ります。
ぶわぁ〜って鴨肉の旨味が走りますね〜
物凄く鴨肉のお出汁の味わいが底深く
奥行き広く
舌一面にどんどん押していきます。
こりゃビックリ珍味なおじや!
美味い旨いうんまぁい。
米粒がグツグツ煮立って蕩けた加減の
瀞み感が凄く舌にジンワリと寄せて来る
感じで
瀞みが溶けて行く合間もずうっと
鴨肉の旨味が広がり続ける
其れがまたとてもこっくり来る美味しさを
継続させて大満足おじやとなります。
そして鴨肉おじやを
ふぅ〜ふぅ〜しいの
少し顔が熱って来て熱くなった後で
冷たいお水を飲んだ時の冷たさが
清涼感を勢い良く呼び込んで来て
気持ち良か〜となります。

⑪薯蕷納豆卵掛けご飯

おじやの余韻に浸ってる間もなく
次に挑みましたのは
先程から気になってました薯蕷と納豆

薯蕷を少々頂き
納豆も小鉢に分けて頂き
深谷の卵をカシャカシャと掻き混ぜたうちの
少量を龍の瞳にぶっかけてTKG的に下地を
作って薯蕷もぶっかけ
納豆もいっぱい糸を引くまで掻き混ぜたものを
ぶっかけ〜。
薯蕷が溶き卵と混ざり合い
納豆も参加してお口の中ではグルグルと
動き回っておりまする。
このネバネバトロトロジュルジュル感覚の
珍味満載ご飯!
此奴がうんまぁいのであります。
こんな贅沢なネバネバご飯の再来は
恐らく無いものと推察し
思いっきしガッツいて頂いちゃいました。
かなりお腹パンパンです。

⑫玉子かけ納豆ご飯

過去最高の四杯目の龍の瞳をお代わりして
卵がまだ残ってましたので
正当なTKGプラス
納豆好きなので少しだけ納豆を頂いて
納豆TKGにして食らいつきます。
〆としてはご満悦なるTKGでした。
其れにしても深谷の卵は黄身の濃厚さが
やはり全く違ってて
中々黄身がプチンと壊れず
かき混ぜると黄身の橙色がちっとも白身で薄くならないくらい濃厚なもの
卵の甘味もレベルが異なる美味さです。
このTKGなら二膳くらい食べたくなります。

此処ではたと気がつきます。
しまった、
雑魚ご飯を食べるの忘れた
お海苔を振りかけるの忘れた
と、後悔先に立たずで
食べ終わった後に厨房の俎板周りに
繰り広げられてますご飯のお供たちを
良〜く眺めてますと
食べ忘れたものを発見したのでした。
次回は全部制覇を狙いたいものです。

⑬シャインマスカット


2020/06Visitation12th

4.8

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service5.0
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks5.0
JPY 60,000~JPY 79,999per head

夏の活力を頂く滋養満点ど満腹料理

◆2020.06.20(土)昼餉

◆お料理 お任せ¥50,000
お酒税サ含むお会計¥62,500

夏のお料理を味わいに大門の
くろぎ1丁目1番地へ向かいます。

茅の輪を潜って夏のお祓いを済ませて
カウンターのあるお二階へ

⓪食材プレゼンテーション

このワクワク感と胸キュンするトキメキ感を
どうお伝えして良いやら迷ってしまうほどの
くろぎ日和でございます。
昨日と打って変わって盛夏にほぼ等しい
晴々とした好天に恵まれ
日差しもたっぷり、しかしそよ風が心地良く響く
夏日和にて世界の岡部氏のお導きの賜物かと
今日この日に集うくろぎ一丁目一番地の
カウンター越しの観客皆々様の実感と心得申し上げ候。

さてさて本日の素材はさながら夏の旬
オンパレードです。
何時も通りに全国の名産品が勢揃い
丸い竹ザルの上には
緑と赤が鮮やかな万願寺唐辛子
新蓮根がゴロゴロ
賀茂茄子などの夏野菜に始まり
青森からは銀鴨
近江牛のヒレ肉は
シャトーブリアンのブロック
鳥貝
車海老
明石の蛸
天然鰻
琵琶湖の鮎
そしてそして
何とびっくり仰天まさか夏に
猛々しい魚体は宮崎の九絵!
えぇ〜?九絵って真冬によく食べる九絵鍋の
あの九絵?とお聞きしましたら
くろぎの大将曰く
実は九絵の旬は夏場だそうです。
元来生命力の有るお魚なので年間通して
頂けるようですが、
美味しさは魚体があれだけ大きいので
年間通して脂が乗っており安定した
味わいを見せるとの事です。
夏のクエは、産卵前に過剰な脂が身質から
削がれてしつこさがなくなり
適度に脂が乗ってて旨味が増す時期との事。
間近でお写真頂きましたが
確かにギンギラギンに脂がしっとりと九絵の身一面にテカテカと乗ってて旨そう〜!
あと後ほど大将ご自身が九絵の身を
捌いてましたが
身質が水晶のような透明感で見通せるほどの
美しさにうっとりしてしまいました。

①先付

鱧素麺
紫雲丹

プレーンと抹茶の鱧素麺に紫雲丹乗せ

鱧を骨切りして擂り身状にしたものに抹茶を
加えたものとそのままプレーンのものの
2種類の魚素麺
その上に宮城の紫雲丹を添えて
お出汁を張って振り柚子を施されてます。

贅沢な素麺に最初からワクワクして頂きます。
ズルズルっと啜ると思った以上にツルツルしてて
とても喉越しが素敵。
と言いますか鱧の擂り身ってコシが有るわ、
チョット感動した。
噛み心地もスッキリしてて
啜って良し
噛んでも良し
抹茶素麺とお出汁の相性も良し
全ていいこと尽くめで更に紫雲丹が蕩けてきちゃう。
こんな贅沢素麺はくろぎさんでしか
味わえないだろうなぁと思いつつ
お代わりしたい!

◉黒龍 あどそ

②お凌ぎ

揚げたての万願寺唐辛子
万願寺の赤と緑の2色の色合わせが
綺麗ですが、
ジ〜ッと見つめてますと
食欲をそそられますね〜。
万願寺の香ばしさも素敵に漂いながら
万願寺の風味と甘味が振りかけられた鰹節との
相性良く
素敵に甘味を振りまいてくれます。
緑の万願寺が熟れると赤かなるそうですが
赤い万願寺の方はお値段が10倍!
鱧素麺の清涼感の後に
くどくない甘味と温感を纏わせた夏野菜で
舌の感覚を優しく温めてくれる施し
このお品書き構成の流れにも
お客様への舌に対する思い遣りが感じられて
流石と思わせます。

③酢の物

明石の蛸は茹で立て
鳴門の若布
辛子を効かした酢味噌
芋茎

茹で上がったばかりの蛸の旨味が凄い
噛み心地のシコシコ感が歯を少しく弾いて来て
プヨンとしてて柔らかみがソフトタッチなの
然もその肉質感豊かに感じる旨味の豊満さ
チョツト驚く
その茹で蛸のなよなよした甘味にスキッと
シャープネスを加える酢味噌の
酸味と辛味の刺激
このコントラストの味覚の絶妙な組み合わせに
参っちゃう
更に若布+酢味噌のコンビネーションが激ウマ
鳴門の海流に揉まれてるからか
若布の厚みから来るシャキシャキ感が半端なく
若布とは思えないしっかりとした海藻の繊維質感を頂けます。
此れが素晴らしく酢味噌に合います。
こう言う酸味が良く似合う一品を頂きますと
つい、あどそが進んでしまいます。
ん、酒飲みの言い訳ですが。

④お椀

銀鴨
賀茂茄子
九条葱
大根おろし

昆布だけで4時間ほどお出汁を引いてます。
其処に鴨のガラだけを取って
うま味にコクを深めて
鴨肉自身は塩を当てて余計な水分や臭みを
削いでお椀に盛り付けられてます。

先ず香りの高さに参っちゃう
椀の蓋を開けますと
瞬時にパァ〜ッと鼻腔を掠めて行く
鴨肉の旨味を感じさせる芳しい匂ひ
甘くて優しそうでコクの広がりを期待させる
香り高さなのです。
もうその瞬間から欲望が突き抜けて行く
其処を暫しグッと堪えて吸い地を嗜みます。
昆布のうま味が一面に張られた地に
銀鴨の旨味がたっぷり吸い地に寄せて来ており
鴨肉の旨味のコク深さと奥行き広がる味わいに舌が打ち震えます。
この吸い地のうま味の凄さは
一口啜った瞬間にvividなくらいに衝撃的に
鴨の旨味が迸るほどの濃度が口の中で
ジワジワ〜ッと広がって行く官能的な世界に
飛び込んだかと思うと
其のお椀におろしを霙椀のように
ホロホロと解してお椀の中に溶け込ませて
おろしが吸い地に円やかさを与えて行く。
先程までの鴨の旨味の濃度が変化して
とても穏やかな味わいを見せて来るのが
不思議なくらいに舌を落ち着かせて
しまうのです。
お椀全体が生き物のように
動から静へ味が変わるのがくっきりと
浮き出る名作。
フゥ、圧倒されました。

⑤お造り

やま幸さんの鮪
九絵霜降り
花丸胡瓜

酢橘
お醤油
山葵

大将が熱湯でサラッとしゃぶしゃぶした九絵
その霜降り造りの仕上げの施しはプロ感覚が
研ぎ澄まされてのものなのでしょうが
兎に角、此れが九絵の醍醐味だ、
と思わせるほど
ダイナミックかつエレガントな九絵の身質感に
舌が驚いちまうのです。
ほぼ純白に染まりし九絵の身を一切れ
歯に添える
歯が軽くその柔肌に触れてフワリと
九絵の肉体に吸い寄せられてしまう
其の儘舌で舐め進む
霜降り加減がそう感じさせるのか
舌触りの官能的な味わいに埋れてしまいそう
その肉質はしっぽりとしててしなやかさを
失わず生命力を感じる繊維質の強さが
歯と舌にビンビン伝わります。
この食感と肉質感!
澄み切った淡白な甘味の品の高い事
んん、唸るわ
正に絶品のお造り
鮪の中トロも蕩けて美味しいですがもう、
此の九絵の霜降りには敵わないですね。
ホクホクの龍の瞳に上乗せして
食べてみたぁ〜い。
夏場にこんな大海のレアな美味に
巡り逢えるとは
くろぎさんに感謝です。

⑥お口直し

甘味と酸味が仲良く握手する梅の甘露煮
甘さとお口の中で実が溶ける塩梅が
微妙に絡んで舌をうっとりさせちゃいます。
その上に酸味がしっぽり忍び込んで来るので
此れまでのドカン、バキューンの美味連打から
解放されてホッとするお時間が訪れます。
くろぎさんのお料理を食べ続けてると
舌もこき使ってしまうので
こう言う休憩タイムは嬉しいひと時。

⑦茅の輪八寸

くろぎさんの玄関先にて
1月〜6月までの夏越しの祓いで
茅の輪くぐりで厄祓いを済ませて
もう半年後に大祓いもくろぎさんで
との事なので、
必ず12月も来て下さいとのお言葉を頂き
うんうん、
とお客様が全員頷いてらっしゃいました。

その夏越しのお祓いに因んだ
ミニ茅の輪を飾った素敵なお姿の八寸です。
凄く雅なムードを漂わせてます。
食材が茅の輪をくぐってるので
八寸を食べても身体中の厄が祓われる気分と
なります。

さて、お料理の方は

車海老
黄身醤油で頂きます。

この黄身醤油が驚きの美味さ
これだけでお酒進みます。
最初人差し指で舐めてしまったら
止まらなくなります。
もうヤバヤバの珍味!
黄身醤油が舌を撫でた瞬間に衝撃的な旨味が
パァ〜ンと広がり同時に
コクの深い甘味がジワァ〜ッと
押し寄せて来るのです。
これだけで見事な一品料理です。
瓶詰めにして売って欲しい〜。

でね、この黄身醤油を車海老ちゃんに
ペタ〜ンと漬けて頂くのですが
車海老のプリプリ感を飛び越えて
甘味が刺激されて膨らむ膨らむ車海老の
旨味が飛んで来る
と言いますか
何にでも漬けたくなりますね。
こりゃホントヤバイ珍味さんです。

白和え
擂り立ての胡麻で和えてます
近江蒟蒻
隠元

などが胡麻風味を纏いつつ
白和えでしっぽりと包まれてて
舌に響く甘味も心地良いし
蒟蒻の柔らか味と隠元や蕨のシャキッとした
繊維質との触れ合いに白和えの味覚の
多様性を再認識させられてしまいます。

この時期漸く出ました新じゃがです。
お出汁含ませてバターを施したもの
ん、コレはサクッと歯応えしっかりして
おじゃがの新鮮なお芋の質感を楽しめる一品

そして、
先程大将が大きく広げて見せて頂いた
天然鰻を八幡巻きにしたもので
牛蒡を巻いてます。
小振りながらも激ウマなのです。
しっかり鰻うなぎしてます。

白瓜の雷干し
一晩干したものを梅で和えてます。

どれもコレもお酒を進めるばかりにて
どれから食べようかと迷いながらも
彩り豊かなる茅の輪くぐりの
八寸に舌鼓なのでした。

⑧鳥貝の陶板焼き

鳥貝がチンチンに熱々の陶板の上で
ジュゥジュゥ〜ッと喘いでおります。
身をよじらなせがら踠いておりまする。
其処にお塩と酢橘がご用意されてるので
酢橘塩に溶いて鳥貝をサラリと浸します。
お口ん中にパクリ
んん、何だこの甘味、すんごく貝から
甘味がお口の中へドピュ〜ンと解放
ジュワワワォ〜ンと舌に鳥貝の甘味が
程良い酢橘の酸味と共に
飛び込んで来るではありませんか。
然も熱々のホックホクで
その温感が優れてる為
舌と鳥貝のヒダヒダが触れ合ったときの
艶かしい舌触り感がエロい!
それも手伝って旨味の伝道率が滅茶高く
そのスピード感が更に美味しさをぷゥ〜って
風船みたいに膨らませます。
んん、唸りますね、この陶板焼き鳥貝さん。

⑨天麩羅

くろぎ大将自ら揚げるサクサク感が
堪んなく優しい天麩羅
普通の天ぷら粉なのかしら?
油もブレンドしてるのかしら?
と聞きたかったんですけど
この辺までお料理進んじまうと
ほろ酔い加減のいい気持ちになってて
頭はお酒と次の美味しいもんは何かな
何が来るのかなの事ばかり
巡りまくりなのです。

さて、食材は

泥障烏賊
新蓮根
蛍烏賊

黄身醤油
酢橘

おろし酢木の芽入り

烏賊1個目です。
揚げたての半生状態の天麩羅が届きます。
衣のサクサク感がフワッフワ
ホントにサクフワで淡雪みたい
その衣を噛み進んで烏賊の白身に歯が到達する
んん〜ま。あっま〜い。
ホントに烏賊の芯はお刺身状態で
外回りの適度に蒸されて温かくてしなる白身と
レアで生暖かい感じのトロリとする白身の
コントラストが同時演奏して
烏賊の甘味が共鳴し合うのですよ。
何これ?
そう言えばまだお料理の最初の方で
大将が泥障烏賊を広げて烏賊の全面に
肌理細かく飾り包丁を入れてたのが
記憶に残ってます。
然も烏賊の身の端っこの方で
耳みたいな部分をザクッとカットして
ホントに身の美味しい部分しか残さない
其処に飾りをトントントントンと入れてたのが
目に浮かんできます。
その細やかな飾り故に天麩羅の衣が肌けて
顕となり身が剥き出しになった瞬間から始まる
口溶け感が甘く甘く広がっていくのでしょう。
この甘味がいっぱいに広がる美味さは
鮮度の良い刺身に近いもので
其れがホクホクに暖かいのだから
堪んないです。

烏賊2個目です。
次なる食べ方は気になる黄身醤油で
行きました。
これ、大正解かも。
衣も含めて烏賊の天麩羅全体を
黄身醤油のコクと旨味が纏いつつ
1個目の半生の美味しさ同様に甘味が膨らむ
ただし、黄身醤油勝ちとなり
そのコク深いと言うか罪深い旨さが
烏賊の甘味を凌駕しちゃう。
たくさんつけ過ぎると烏賊の味が隠れてしまう
なので、ちょこんと黄身醤油を烏賊天の
端にだけ浸して頂くと塩梅が良く
衣の食感と半生の美味しさと黄身醤油の旨味の
3段回活用がビビッと生きます。

新蓮根のサクサク感満載の繊維質は
サッパリおろし酢でお口爽やかを堪能

締めの天麩羅がまたビックリもん
蛍烏賊の串天ですゥ〜。
此奴にやられましたね。
もう、この時期に来て見納めかと思われますが
小振りなものをサクサク天麩羅にてご用意とは
小憎らしいほどにお料理の運び方が上手すぎ。
サクッと噛むでしょ、
クニャッと蛍烏賊が潰れるでしょ、
でもねフワンと天麩羅ごと
反発して来るのですよ、この蛍烏賊さん。
そん時の歯触りも舌触りも艶かしいィ。
そして噛んだ瞬間に驚きが待ってました!
何とワタがグチュッとお口の中に
生暖かく感じられて飛ぶ
其れが無茶苦茶あんまぁくて
ちっとも苦くなくて
蒸された感じが誠に穏やかな甘味を創造してる
その甘さがジンワリと舌一面に滲み渡って来て
こりゃヤバァ〜と思って
つい、あどそをグイッと飲み干しちゃう
寧ろ、一気に蛍烏賊と一緒に
飲み干したくなる一品。
酒飲みに取りましては
魔の蛍烏賊の串天でございました。
蛍烏賊の天麩羅の誘惑に負けちゃった。

⑩鮎の塩焼き

琵琶湖の鮎
蓼酢

此処からまだまだ続く焼物尽くし
先ずは琵琶湖の鮎様がこんがりと焼けて
鰭の立ち位置がすんごい。
見て見て〜とお客様の方からお叫びが
聞こえてきました。
胸鰭腹鰭尻鰭背鰭尾鰭の全てきちんと
立ってます!
備長炭の炭火の熾火でじっくりと焼いてるのでしょうね。
相当なお時間かけてこのタイミングまで
串刺しにして焼いておられました。

頭からガッポリ齧り付きますと
んん、まぁ〜い。
皮のパリッパリ感と焦げ目のほろ苦さが
ダイレクトに来る来る。
此れうっま〜と言う感じで絶句する美味さ
小骨が微塵も感じられない
サクサク感覚です。
ワタも身も旨旨です。
ワタはエグミも苦味も皆無?なのです。
悩ましいほどに素敵な味わい。
食べ終わるのが哀しくなってきた。
最後の尾鰭をザクッと噛み締めてお仕舞い。
余韻をしっかり抱きしめたくなります。

⑪天然鰻

気持ちを入れ替えて次なる焼物は
天然の佐渡の鰻です。
焼き方は地焼です。

ふっくら膨よかさが満載と言う感じに
焼かれてる白身の膨らみに生命力を感じます。
皮目は飾りが入りパリッパリ感半端なく
皮目と歯触りの触れ合いが楽しくなるほど
心地良く響きます。
この鰻の地焼きには品格が伴っており
一口食べる毎に体内に気品溢れるエネルギーが
注ぎ込まれていくようで迫力を感じます。
先程大将から鰻は鮎を食べにマリアナ海溝に
集まるとのお話を聞いて
美食を通り越えてマリアナ海溝から
生命を紡いで頂いてるかのような錯覚に
陥りました。
ん〜、夢見心地の美味さですね〜。
もう感動の嵐が吹きまくりです。

⑫お食事-1

龍の瞳の白ごはん
シャトーブリアンのすき煮
賀茂茄子
豆腐
白滝
生卵
香の物(水茄子と昆布を炊いたもの)
白味噌と京揚げ
刻み葱
出汁巻玉子
おろし
お醤油たれ

すき煮の香りがプ〜ンと漂ってきて
とっても芳しい
食欲唆るわぁ、
この匂ひに誘われて白米を沢山
食べちゃうと次のご飯が
食べきれなくなります。
が、食べきれない分は
全部お包みして頂けると言うのもくろぎさんのシステムの素晴らしいところ
でも、出来るだけ完食したいのが本音でも
有ります。

先ずは深谷の卵を溶いてTKGで
そうこうしている内に
シャトーブリアンがお皿の上に、ん?
何切れ?分厚くて切り身の一つが大きいのが
5切れも置いてあって
その上
お豆腐
白滝迄盛り付けられてます。
一切れ赤身ジューシーそうな所を
ガブっと咀嚼すると
ホロリと噛み砕かれてすき煮の甘ダレの
甘味が纏ったシャトーブリアンの
肉汁の旨味がブワッと渦を巻くようにして
お口の中で暴れん坊です。
ご飯の甘味なんか素っ飛んで行きます。
この肉塊の旨味に完全にお口は制覇され
沈黙するしか術は有りません。
フゥ〜うめぇ、と呟きつつ舌が忙しく
疲れ果てそうな時に
ホッと一息する白味噌と京揚げを
やおらゆるりと啜ります。
この塩梅が良いですよね〜。
ちょっと箸休めに水茄子を摘んでほくそ笑む
更に味わいを少しさっぱり系に変えたくて
おろしを抱かせて出汁巻を一口頂く。
此の出汁巻も名品。
満足度もお腹も満喫するご飯なのです。

⑬お食事-2

玉蜀黍の炊き込みご飯
糖度が高い玉蜀黍なのです。
その糖度成分がお米に見事に馴染んでて
甘味がこよなくご飯に行き渡ってます。
その甘く香るご飯を食べながら
すき煮のお豆腐が良く合うのです。
煮込まれて狐色に染まった白滝も
すき煮の割下の味が色濃くなって
この玉蜀黍ご飯と相性ピッタリです。
甘さの味比べみたいで楽しいご飯合戦。

⑭お食事-3

朧月の白ごはん
鮭ハラス
くろぎキャビア

もうはち切れるゥ〜。
食えんわ、と思いながら何とか
軽く装って頂いた鮭ハラスご飯を二口ほど
頂いて降参しました。
ハラスの甘塩加減の絶妙な味付けに舌が
惑わされっぱなしです。
何という微妙なハラスの塩加減なのかと
感嘆してると
くろぎキャビアさんが山盛りで迫ってきてる
このキャビアの塩味がハラスを
引き立ててたのかと改めてありがとうと
言いたくなります。
この大海の贅沢珍味同士のご飯は
食べたい誘惑に勝てそうにもないが
お腹の能力限界に達して完食断念し
お家ご飯で頂くことにしました。

⑮甘味

宮崎のライチ
蕨餅
アイスコーヒー
煎茶

6月中頃にくろぎ1丁目1番地にて開催された
美食満腹劇場は目出たくお仕舞いとなります。
来月は朝ごはんを楽しみに頂きたい思います。

2020/05Visitation11th

4.8

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service5.0
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks5.0
JPY 60,000~JPY 79,999per head

喜びと楽しさがゴロゴロ転がってる口福空間

◆2020.05.23(土)昼餉

くろぎさんて何かが違うとつくづく思う
普通じゃないのが当たり前の世界
お料理による現代マジックか
はたまた魔法で出現した異世界の料理か
とても不思議な感覚を魅せるお料理の
ファンタジー空間に迷い込んだ感じが
するのである
そのくろぎ料理を本日も
驚きのメニュー大行進にて堪能満喫させて
頂きました。

◆お料理 お任せ¥50,000
お酒税サ含むお会計¥64,000

いつも通りお箸を選定
黒龍の龍で一献傾けてからお食事が
始まります。
本日はこの時期にしては珍しく
こしあぶら
鱈の目
車海老
鳥貝
稚鮎に
お肉が3種もお目見得です。

お食事時に
すき焼き
牛カツ
豚カツ
のご用意がある様で
海の幸
山の幸
大地の恵みを受けての贅沢食材オンパレードに
期待感が高まります。

①先付は

このジメジメした空気を
さり気なくサラッと涼しげに感じさせる
酢の物から。

蓋物の器には可愛い閑人さんが
此方を見つめてます。

さて、お料理は
酢橘を使用したお酢に浸して
蓴菜
岩梨
つらら鮑
薄く鮑をスライスして葛を打って
つららの様にツルツルした食感に仕上げてる所からつらら鮑と命名されてるとの事
こう言う蘊蓄が聞けるのもくろぎさんの
楽しみの一つ

また、これも初めて知りましたが
イワナシと言うツツジ科の山草の実が
入ってます。
小さな実なのですが
コリっとしてて食感が豊かに感じられて
噛むと仄かに甘味を含んでおり
お酢の酸味ととてもマッチしてます。

そして言わずもがなの蓴菜のぷよぷよ感!
全ての素材がきちんと役割を演じて
この酢の物のお料理を形作ってます。
最初の一品として酸味が程よくお腹に入り
食欲を増してくると同時に
コリッとしてプヨンとして食感愉しく
歯も舌も慣らし運転してくれます。

②芋茎の吉野煮

京味の系譜を受け継ぐ一品
芋茎のアクを抜いてから
吉野葛で溶いて生姜を添えてます。
シンプルな一品ですが
何の変哲も無い芋がらをここまで
昇華させてしまう所が故西大将の料理人としての偉大さなのかと感じてしまいます。

吉野葛の暖かさが優しく舌を纏い
トロ〜ンとした葛に包まれてる芋茎の繊維が
生姜風味を帯びて舌にジワッと響いてきます。
この食感と生姜の刺激が堪んないです。

③蛍烏賊の沖漬けと高砂

富山より生きたまま届いた蛍烏賊を
沖漬けにして
日本酒の高砂と合わせてのお料理です。
この沖漬けの味覚が驚くべき逸品
舌が唸りまくります。
沖漬け自体の醤油だれもコクと風味が広がる
旨味で爽快な気分になる沖漬け
更に蛍烏賊自体の施し様が秀逸
鮮度高く身から骨抜きを施して
身のツルツル感がとてもマイルドな食感で
清々しく頂ける沖漬けです。

④絶品痛風素麺

卵黄と雲丹を溶いたお汁を纏った半田素麺に
くろぎキャビアをてんこ盛り
天かすを添えて

豪快なくらいのボリュームのキャビア!
こんだけキャビアが山盛りだと
ぜ〜ん部の半田素麺にキャビアを絡ませて
食べれると言う豪華なる珍味となります。
これまた美味い!うますぎぃ〜。
キャビアの塩味が半田素麺に淡く浸透して来る
卵黄と雲丹の甘だれがしっぽりと素麺を纏う濃厚な玉子の甘味と雲丹の旨味が絡み合う
その旨味が半田素麺と共に喉越しを
スルスルと駆け抜ける
その瞬間の美味しい事!
んん、陶酔してしまうわ。

⑤お椀

練りたての胡麻豆腐
焼いたばちこ

花柚子

くろぎ大将より食べ方のご説明
先ずばちこをお口に含んで
ばちこが残ってる状態で
胡麻豆腐を食べてくださいとの事。
このお椀は楽しい変化球
ばちこのポテンシャルで味覚の強弱を創り出し
その淡く漂う塩味をお口の中で残しながら
淡白な練り立て胡麻豆腐にばちこ風味を付けて胡麻豆腐の甘味とばちこの塩味を掛け合わせる
と言う仕掛けです。
此れが物の見事にマッチングして
ばちこを重ねて食べて行くと潮風味が
お口の中で段々膨らんできて
胡麻豆腐の旨味を緩やかなものから
くっきりと甘味を浮かばせる味わいに
変化させて来る
このひと時の経過がとても美味しく
感じられました。
また、吸い地も然りで
お出汁の滋味深さに加えてばちこの風味が
流れて来て地のうま味に奥行きを
持たせくれます。
ばちこを知り尽くしたくろぎさんならではの
お椀だなぁと感銘しちゃいました。

⑥お造り

柏餅風の飾り付けを施した鮪のお造り
柏の葉で鮪を包んでます。

鮪は沖縄の延縄177kgのマグロ

赤身と
中トロ

山葵醤油で

赤身は少し身質がゆるいか
今の時期の鮪なので夏場ほど締まってないが
酸味が気分が良くなるほど迸ってる

中トロも舌に置いた途端に蕩けて酸味を
芳醇に放つ

⑦八寸

端午の節句の名残で兜と菖蒲を飾った八寸

兜の小鉢の中には生ひじき

手前の矢羽根のお皿には
レモン酢に浸したフルーツトマト
甘酢漬けの谷中生姜
胡瓜と冬子椎茸と海月の胡麻酢和え

木箱の中には鯛の子の含め煮と
サッと揚げた石川小芋に木の芽味噌田楽
粽には鯛の笹漬けに舎利との間に
梅肉を挟んだ粽鮨

どれもこれも素敵な酒のアテになるものばかり
フルーツトマトだけ頂いて
後半戦の事を考えて
残りは全部お持たせとさせて頂きました。
おうちご飯のおかずとして食べましたが
特筆すべきは生ひじきの旨味
こんなに鮮度が良くて美味なるひじきは
初めてです。
くろぎさんに行きますと何時も貴重な
食材と触れ合うことができますが
普通の素材と思ってても何かしら
素材の質が優れてたり異質だったりと
新しい発見があるのが楽しみです。

⑧鳥貝の陶板焼き

酢橘とお塩で

スゴォ〜ク甘い、甘味がジュワジュワ滲み出る
熱々の陶板でジュゥ〜ッと焼かれた鳥貝が
クネクネとうねりながら佇んで
噛むほどにジュ〜ジュ〜ッと貝の甘みが
沸き上がる
何度でも噛み続けたくなる
此れは美味しくて病みつきになりそう。
お塩がピッタリ鳥貝の甘味に寄り添う
塩を効かすと甘味が更に膨らむ
ふぅ、参ったなこりゃ。
お酒美味しく進んじゃうのでした。

⑨天麩羅

こしあぶら
煽り烏賊
鱈の目
車海老の身
車海老の頭


黄身醤油
木の芽と大根のおろし酢

この時期にこしあぶらを頂けるなんて幸せ
山菜の天麩羅はおろし酢がピッタリ嵌って
サクサク感と木の芽風味漂うおろしの酸味を
添えて頂きます。
おろし酢がこしあぶらの天麩羅の妙味を
際立たせて来ます。

煽り烏賊は旨味濃厚な黄身醤油を
ダバっとたっぷり付けて頂きます。
この黄身醤油が優れものにて
卵黄自体の質が高く
濃口と砂糖と味淋で調和させたものは
マイルドでクリーミィな仕上がりの
黄身醤油です。
トロンとした舌触りに
卵黄の甘味とコクが感じられる醤油だれは
独特な甘味がいっぱいお口の中で広がります。
その甘味を纏った烏賊がvividな烏賊の肉質を
歯を抱き寄せ引き付けて来ます。

ふんふわな衣のサクサク感が堪んない
普通の天ぷら粉で揚げてるそうですが
油の温度管理なんでしょうね。

そして驚くのが煽り烏賊の中が
半生状態に揚げてあって
お刺身の様にレアな部分を残した
天麩羅なのです。
噛むと柔らかく半生の烏賊が中から
飛び出して来て
衣を破って烏賊の身の中に突き進むと
烏賊の身質がこんなに豊満な肉体であったかと
感じるほどグゥ〜ッと引き込まれて生々しくも
しっぽりと抱きついてくるのでございますよ。
この煽り烏賊には降参です。

⑩焼物

琵琶湖の稚鮎
蓼酢

焼き上がったばかりの稚鮎が
眼前に饗されます。
そのダイナミックな姿に見惚れる
凛々しいお姿です。
口を大きく開けて腹鰭も尾鰭も屹立し
先程までピョンピョンと跳ねていた稚鮎の
生きの良さを感じます。

焼き場では相当早くから串打ちをして
稚鮎を炭火で焼き上げておりました。
時々焼場からの香りが鼻腔を掠めて来て
芳ばしい香りに暫しうっとり浸ってたかと
思います。

焼場では串を渡す部分に少し斜めに10°くらいでしょうか、角度をつけて串焼きされてます。
大将曰くそうする事で
頭に鮎の腹の部分からの脂が自然に垂れて来て
その脂で唐揚げ状態になるまでじっくりと
備長炭で焼くと頭から全身まで満遍なく
カラッと焼き上がるそうです。

こうして焼かれた稚鮎を頭からがぶりと噛むととても香ばしく香魚と呼ばれるのも納得です。
そして食感は
焼いてるのだけど仕上がりは唐揚げ状態で
身質もじっくり火が通りゼラチン質の名残りも
微塵もない稚鮎でした。

頭から美味しくてワタのエグミとか一切無し
かつ
小骨が全く感じられず身と一緒に溶けて来てる様な旨さです。
この稚鮎は凄かったぁ。
お酒もクイクイ行っちゃいますね。

⑪お食事-1

龍の瞳の白ご飯
すき焼き
香の物
玉子
お醤油

艶々ご飯に先程の霜降りロースの牛肉に
揚げ豆腐と白滝と葱が特製割下に浸られて
すき焼きとして届きます。
早速卵を掻き混ぜてお肉を卵につけて
龍の瞳の上に置いてご飯と共に
すき焼きを掻き込みます。
んんめぇ〜。
ウフッと笑いたくなってしまう
あぁ、こう言うひと時こそ幸せだぁと感じる
至福の時ですね。

⑫お食事-2

朧月の白ご飯
牛カツ
ヒレカツ
出汁巻
お味噌汁に京揚げ
自家製ウスターソースにおろし添えて
お塩
和芥子
キャベツ

ウスターが品の良いお味なの
ちっとも辛くもなく甘すぎずで
旨味を適度に含ませたタレと言う感じ
このおソースに牛カツを浸して頂く
牛の旨味が赤身肉からジュワンと弾ける感じで
飛び出してくる
舌が満足気に喜んでおります。
更にラード油で揚げたヒレカツと進み
豚肉の繊維質が
フワリと揚げられてて
此れはお塩がベストマッチです。
ご飯が進む進む大行進です。
ふぅ、美味しすぎてお代わりしたいけど
もうお腹はち切れんばかりにて
とても入りそうにも有りません。

⑬いくらと鮭ハラスの炊き込みご飯

満腹以上にパンパンの状態なので
全く食べ切れず全部お土産でお持ち帰り
おうちご飯でいくらたっぷり盛り付けの
ハラスご飯を頂きました。

⑭ 蛍烏賊と新生姜の炊き込みご飯

此方も食べ切れず一切お箸を付けずに
お持ち帰り

⑮甘味

かき氷は以下の5種より選択

黒蜜きな粉
みたらし
宇治抹茶



お煎茶
水出し珈琲

【お知らせ】

土曜日限定ですが
朝食9:30〜営業されてるとの事
夕食まで不要な位のボリューミーな朝餉との事
トーストもあるそうです。
んん、こいつは興味津々で
早速予約してしまいました。

また、本日頂いたかき氷ですが
夕方には此方のカウンターにて
かき氷割烹も開催中だそうです。

と言うことは?
土曜日は何と
朝餉
昼餉
夕刻の甘味割烹
夕餉
大車輪回転のフル操業となります。


2020/04Visitation10th

4.8

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service5.0
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks5.0
JPY 60,000~JPY 79,999per head

くろぎさんで満開の花見酒に酔い痴れる

◆2020.04.04(土)昼餉

◆お料理 お任せ¥50,000
石田屋含むお会計¥64,000

⓪食材プレゼンテーション

勝浦157kg本鮪
春の山菜
花山椒
白子の筍
鳥貝
桜鯛
等のお目見得を滞りなく済ませてから
八海山ビールで乾杯です。

食前酒はいつも通り黒龍の龍で盃を頂きます。

①先付

胡麻豆腐
生雲丹
鼈甲餡
山葵

練り立て出来立ての胡麻豆腐
たった今練ったばかりのものにて
流し缶を通さずに原形のままの胡麻豆腐
蕎麦がみたいに荒っぽい感じに見えるが
その無秩序な形に比べて
食感はぷよぷよで麗しく胡麻風味が通い合い
その甘味はコクを深く感じるもの
胡麻豆腐を纏う鼈甲庵のこってりとした
醤油風味濃厚な甘味が舌を捉える
胡麻豆腐にコク深さを添えて来る
素晴らしいコンビプレーである
息がピタッと合って旨味同士の歯車が
ピタリと嵌っている
その甘味の共演に雲丹が追い討ちをかける
此れがまた鼈甲餡に纏われた生雲丹も
餡のネト〜ッとした甘味と
雲丹のトロトロ〜が溶け合い交じり合い
食感同士がエロ過ぎて堪らん
最高に美味しい!
んん、最初から興奮してしまいます。

②お凌ぎ

青森県産の鴨肉を燻し焼きにされてます。
柚子胡椒
酢橘

燻し焼きの塩梅が鴨肉のしなやかな肉質を
はっきりと浮き立たせていて
鴨肉の繊維質に歯がキュッと
喰い込んでいく時の食感が気持ち良い〜
その食感を感じながら柚子胡椒がピリッと
舌を痺らせて鴨肉のジューシーな脂と
同化しつつ
燻された香りがほんのりと漂って
欲を掻き立ててきます。
咀嚼してる間にジュッ、ジュッと旨味が噴き出て来るひと時が最高です。
この一品は黒龍の吟風を進めちゃって
嬉しい一品です。

③蛍烏賊沖漬け

富山県の氷見港から取れた蛍烏賊
目と口と骨と墨の部位を綺麗に取って
ホント、純粋に美味しい所だけを沖漬けにした
蛍烏賊です。
技物と言っても過言ではありません。
其処に柚子の香りを落として芳ばしさを
温和に添えてこの珍味を際立たせています。

キャ〜と叫びたい!
こんなもん出てきたらお酒止まらんぞ
堪らんぞ〜デスね。
兎に角ビックリサイズもさる事ながら
激ウマです。

蛍烏賊のニュルニュルッとした舌触りも
チュルチュル〜っと吸って艶かしい味わいも
蛍烏賊の肌が舌にツルツル〜っと滑る食感も
沖漬けの風味も全てが味覚のポテンシャルを発揮してきてとても絶品なる珍味を
お口に広げていきます。
もう、こんな旨さは堪りません。

◆黒龍 吟風
◆一白水成

④痛風素麺

先週に引き続きこの贅沢素麺は
この時期から暑くなる迄の定番の
くろぎスペシャリテとも言っても良いほどの
絶品料理。
毎週でも食したくなる中毒性のある一品。

兎に角、
卵黄と雲丹をネトネトに絡ませた半田素麺に
鰹出汁のかえしのようなコクのあるおつゆを
サラサラ〜ッと掛けて仕上げてます。
なので素麺をツルツル〜ッと啜ると
卵黄の甘味と雲丹の旨みとが融合されて
極上の味覚を呼び込む
そして穏やかに施された塩味はキャビアからで
そのキャビアも60°での火入れで
ネットリと素麺に絡んで来て珍味に
深みを与える
更にアクセントが素敵
蕗の薹を練り込んだ天かすから
春の香りがお口いっぱいに広がって
春めく食感と香りが楽しく味わえます。

これらをぜ〜ん部掻き混ぜマゼして
こねくり回して頂いちゃいます。
おぉ、という感動が舌に衝撃的に
波状攻撃してくる

極上の旨味
最高の喉越し
至福の香りが漂い
舌が悶絶しまくってこの痛風素麺の旨みには
完全にノックアウトされちゃいます。
とお〜っても幸せ気分に浸り切って
口福感を満喫するのであります。

⑤鳥貝陶板焼き

お塩
酢橘で

ジュッ、ジュ〜っと鳥貝が
陶板の熱々の上で唸ってます。
とってもあんまぁ〜いの
こんだけ鳥貝と甘味を陶板焼きが
引き出すものとは想像外。
故に塩を少々慎重に振ってみると
その塩が甘味を膨らませてきて
鳥貝からの甘味のエキスがジューシーに
溢れ出して舌がウルウルしちゃうのです。

◆黒龍 石田屋

何と!実は先週、二左衛門を飲んでるので
今回は石田屋をご用意との大将のお言葉で
貴重なお品を封切りして頂いちゃいました。
お酒のおもてなしまで完璧なくろぎさんです。

⑥お椀

椀種にぐじ
椀づまは筍
吸い口に若布
木の芽を添えて

いやぁ〜、筍の芳ばしさが何とも言えず
脳味噌がぼんやりうっとりしちゃってます。
灰汁抜きせず直炊きしてるので
白子筍の味がそのまんまダイレクトに
吸い地に流れてきている。
なので、飛んでもなく
お椀の湯気からの香りたちが素敵過ぎて
気分がふわぁ〜んと浮き上がって来ます。
一口筍を齧ります。
やんわらかぁくて
ビックリするほどあんまぁい
何?これほんとに筍の甘さ?
不思議な位にお上品な甘さに驚きます。
また、その香りを纏った吸い地の美味いこと
うま味の滋味深さに感銘を覚えます。
そしてぐじが舌に柔らかく優しくヌメリの
味わいを覚えさせていく。
昆布と若布のうま味が握手して
穏やかに染み染みと舌に響いてきます。
あと一口、もう一口と吸っていき
あぁ、もう飲み切ってしまったと嘆くのも
一時のみ
その余韻にふっと浸り続けての
陶酔感に襲われる
余韻の流れるひと時が
また楽しくて堪らない。

⑦大将の大トロ握り

今週も嬉しい大将の豪快な大トロの握り!
この季節だけ?
今年は特別かな?
舎利からしておぼろづきなのですよ。
雪蔵熟成の旨味と粘りの強い白米は
鮨として握るとその特性が発揮されてるようで
咀嚼して米粒感がしっかりと歯に伝わって
然もネチッと絡んで舎利の甘味を振りまいてくるのです。
其処にキレ味小気味よく大トロの柔肌が
滑るように蕩け出す
もう、目が虚になるようなエロさ加減の蕩け方に舌が抱き寄せられ吸い付かれ
大トロの肉肌の艶かしい食感に放心状態と
なっちまいます。
んん、この一貫は答えられん。
後引きますね〜。

⑧りゅうきゅう

大分県の郷土料理
鰡や青魚を柑橘系のお野菜と一緒に和えたもの
元々は胡麻を使った利休和えが由来との事。
お酒のアテにもドンピシャ合いますね。

茗荷のシャキシャキ感いっぱいな所に
胡麻が和えてあって風味が心地良い上に
鰡の肉質感がキリッとして反発して来る
それらが一緒になってザクッと
歯に当たるや否や
舌にはしんなりと鰡の身質のしなやかさが
横たわる
とってもお酒を楽しくさせる一品なのです。

⑨花見八寸

木箱の上に和紙が敷かれて
桜の花弁が雅に佇んでます。
風流を愛でながらの花見酒に石田屋が
進んでしまいます。

焼き立てのばちこ
天然の鱈の目の天麩羅

天汁とおろし
木の芽

ほっこりとあったかぁ〜いバチコを
齧りながら塩味優しい珍味に誘われて
石田屋をチビチビとやる
もう、こんないい気分にさせられて
ふふっと笑いが止まらない

揚げたての鱈の目は鮮度抜群で
春の匂ひ満載の仄かな苦味が天汁と相性良く
衣の甘味が鱈の目にそっと寄せてくる
絶妙な揚げ加減の鱈の目と
天汁におろしとのマリアージュを堪能です。

木箱の蓋を開けますと
緋桜と八重桜に囲まれて

海鼠腸
半熟トロトロ茹で卵
鯛子を炊いたもの
鴨を塩漬けにしてアスパラ巻き
ぐじの昆布締めに菜の花と唐墨

海鼠腸っていつ食べてもお酒にドンピシャ
寄り付いてくる
こんなに素敵な酒のアテは無いのではと
つい、海鼠腸を舐め舐めし続けたくなります。
ぐじの昆布締めがいい感じで
身質が引き締まっててプルンと反発してくる
唐墨が潮の風味漂う程良い塩味を添えてる
その塩味がぐじを上手に引き立てる
此れも石田屋に良く合う

そしてやっぱり最後まで取っておきたい半熟卵
茹で加減も塩加減も申し分無く美味い
半熟加減の丁度良さ
トロ〜り半生の黄身が舌に絡んで
ほんのりと味わう口溶け感が堪んない
黄身が蕩けつつ白身がぷよぷよっとした
食感で近付いてくる
黄身の甘味を味わってると奥から淡く塩味が
舌に訪れる
この塩梅、やっぱり別嬪さんの味覚なのです。

⑩お造り

鮪は山葵醤油で
桜鯛はぽん酢でも醤油でも
若布はお好みで頂きます

ぽん酢
醤油
山葵

何時もしっとり美味しいくろぎさんの向付
生魚の鮮度がvividに生きてるお刺身
舌にヒタヒタと寄せてきて
石田屋さんとの相性も抜群です。

⑪焼物

琵琶湖の本諸子を炭火で
こんがりと焼き目が入った諸子のお姿に
見惚れてしまいます。

頭から齧り付いて諸子固有の妙味を味わう
腸も小骨も白身の甘味に包まれて全部美味しい
皮目が薄っすらと身から剥がれていく時の
ほんのり漂う苦味の感じがいい
一尾が小さいだけに一口で頂くが
小さいにも関わらずふっくらとした身質の
豊満さを感じる
小魚と雖も満足感の高い作品

⑫お食事-1

岐阜県龍の瞳の白ご飯
牛カツ
花山椒
くろぎ製ウスターソース
お味噌汁 京揚げ
香の物

ホッカホカで艶々の白米
見事に米粒が立ってます

牛肉がね、お箸で突くと
とってもぷよぷよしてお箸をフワンて感じで
押し返して来て
こりゃ舌に落としたら堪らんなぁと思いつつ
思い切って衣ごとサクッと咀嚼する
衣のサクサク感がこれまた素敵
この衣をパラパラと龍の瞳に
散らして食べてみたくなる
おぉ、赤身がまさに歯に当たりプヨンと揺れる感じで揚げカツの旨味を振りまいてくるでは
有りませんか。
ジュゥ〜ッと赤身肉から押し出される旨味が
白米の甘味の中にも入り込んで来て
お口の中でグルグル充満しちゃう
美味し過ぎて勢いもう一切れ頬張る
ついでにご飯も掻き込んじゃう。
生の花山椒のツーンとした刺激がお肉を
無茶苦茶引き立てるし
おろしウスターとの甘味ととても良く合う
花山椒が少し甘く感じられて
とっても不思議に感じる美味しさが
芽生えてくるのですよ。
お口の中がその激ウマ味のソースに浸された
赤身肉とご飯でいっぱいとなり
お肉の旨味とご飯の甘味が渦巻いて
んん〜まぁ。
感激ひとしおのひと時を迎えました。

⑬お食事-2

白子筍の炊き込みご飯
筍の甘味と木の芽の香りがプ〜ンと立ち上がる
その香りにうっとりしつつ米粒にジンワリと
浸透した筍ご飯を一口だけ頂きます。
これも滅茶うんめ〜デス。
ちょっとご飯の合間にお味噌汁に京揚げを
頂いてお口をホッと一休みさせます。
この京揚げがまた、白味噌と良く馴染んでて
お味噌汁に優しく浸って美味なのですよ。

⑭お食事-3

蛍烏賊ご飯
生姜

綺麗にお掃除してボイルした蛍烏賊をご飯に
混ぜ混ぜして
ワタの苦味を炊きたての所に足していきます。
お茶碗に装われた蛍烏賊ご飯は
蛍烏賊風味と独特の甘味がたっぷり味わえる
美味しさ
大海の珍味から春風そよぐ素敵なご飯です。
此処まで来るとお腹はパンパンに膨れ上がって
もう少し食べたいけど食べ切れないと言う
矛盾した贅沢感が気持ち良く余韻を残します。

⑮お食事-4

深谷の卵でTKG

もう降参しそうです。
でも、この黄金の黄身の色合いの誘惑に負けて
一膳だけ軽く頂くことにして
満杯のお腹の中に入りちゃいます。
龍の瞳がもっちりしててホクホクな甘味と
卵の濃厚な甘味とが完全に合体する
極上の卵掛けご飯ですね。
ズルズル〜ッと掻き込んで喉越しを抜けて行く時の食感と同時に舌の全面に広がる黄身の甘味が堪りません。

⑯甘味

蕨餅
水出し珈琲

⑰宇治抹茶PINO

くろぎ監修のPINOの新作
お近くのコンビニでも買えます。

2020/03Visitation9th

4.8

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service5.0
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks5.0
JPY 60,000~JPY 79,999per head

春の走りを華やかに駆け抜けて頂く花山椒

■2020.03.28(土)昼餉

■お料理 お任せ¥55,000
火寿らず 二左衛門含むお会計¥60,100

いつも通りお箸選びからスタート
次いで直ぐに豪華な食材大行進
此れが楽しくて堪んなぁい!
ワクワク、ドキドキしながら
どんなお料理に化けるのかが楽しみ

本日の豪華絢爛食材プレゼンテーションは
何と
この時期での艶やかなる花山椒から
お見せ頂きました!
海の幸は三宅島延縄の本鮪と鰡
そして春の香りをお届けの白子の筍
富山の蛍烏賊もでかい!

特に白子の筍が形と言い見栄えと言い
日焼けのない真白い皮と膨よかな形が
お見事なまでで
きっと極上の甘味と柔らかさ、
クリーミーさを持ってるんだろうなぁと
妄想ふくらみ
天麩羅かな?
炊き合わせかな?
筍ご飯かな?とかつい、
涎たらしつつ妄想に耽ってしまいました。

①先付は

紀州の薄い豆で温かいお浸し仕立てです。

何と言う穏やかな薄い豆なのか
惚れ惚れしてしまいました。
薄い豆の柔らかみとお豆の甘味が
しっとりと舌にシミジミと寄せて来る
こんなにもお淑やかでほのぼのと温かみを
頂ける薄い豆には出会った事が無い程です。
薄い豆を咀嚼してみる
薄い皮が優し過ぎるくらいの歯触り感に驚く
更にグッと噛む
薄皮が裂かれお豆の粉質感がサラサラとして
舌触り心地良く解れていき
お豆の温かいマイルドな粉質感が
ほっこり舌を癒してくれる
其処に重なるようにして
お浸しのお出汁の味わいが
とても穏やかで薄い豆を慈しみながら
舌を纏う
とてもお淑やかで素敵な味覚だ。
天下一品と言える薄い豆のお浸し。
春の芸術品。

②お凌ぎは蛍烏賊の沖漬け

とってもフレッシュな蛍烏賊の沖漬け
瑞々しい食感にチュルチュル〜ッとした
舌触りが堪らない
蛍烏賊のポテンシャルを全て曝け出すかの如く
美味い!
蛍烏賊自身の甘味がとんでも無く澄み切ってて
お口の中に吸い込むとクチュ〜ッと
沖漬けの汁がお口の中に飛び交い
旨味を拡散して沖漬けの珍味を広げる
此の甘味が弾ける瞬間が堪らんですね。
この逸品は
お酒を心の底から欲してしまう魔の蛍烏賊。

③珍味は

徳島の半田素麺に塩分3%と控え目にした
くろぎキャビアが山盛り
卵黄と生雲丹をたっぷり使った特製のお汁
蕗の薹の天かすを散らして

濃厚にして極上の旨味を兼ね備えたおつゆを
たっぷり浸して素麺をツルツル〜ッと
啜ります。
んんまぁ〜い。
プリン体大行進素麺ですが
卵黄の甘味と雲丹の珍味とが
舌を蕩けさせまくり
其処にキャビアの山盛りが塩味を
投げかけて来て美味なることこの上無しです。
そしてその旨味の渦巻く中を
ザクザクッと春が薫る蕗の薹の
天かすが鮮やかにアクセント風味を
撒き散らして行きます。
この天かすが見事な演出で
雲丹のおつゆをたっぷり吸い込んだ素麺が
喉越し気持ちよく滑っていく時に蕗の薹の
苦味とザクッとした食感が追いかけて来る
そのトロンとした汁の味わいと天かすの
ザクッとした食感が同時に舌を襲って
舌が昇天してしまうほど劇的な美味さ
麻薬だわこれは。
中毒になってしまいそうな痛風素麺です。

④お椀

椀種はぐじと桜餅

桜餅と言っても餡子ではなく
道明寺粉100%の桜餅です。
桜餅の下に潜んでますのはぐじ
まぁ、手の込んでる事
しかも丁寧に春の香りを漂わせてます。
香りが素晴らしくもう、
お椀の蓋を開けた瞬間に桜餅の香りが
鼻を抜けていきうっとりして
暫し沈黙の佇まいとなります。
更に吸い地のうま味!
異次元のうま味が浮き出る妙味と
言った感じでしょうか
吸い地の面に広がりを見せる塩味
奥ゆかしくも淡く舌に寄せてくる鰹風味
この味わいに惚れ惚れです。
大将のお話ですと
お出汁は鰹節で薄口仕立てに
味付けの施しには
桜の花を塩漬けしたものと
桜の花弁も塩漬けしてお椀に浮かせてます。
この桜餅と桜から浮き上がり行く
風味と塩味がお椀の吸い地に淡く寄り添い
うま味を昇華させてるのです。
この吸い地には唸りました。
そして勿論ぐじの柔らかな舌触りや
ホロリと解けて行く白身の艶かしさにも
舌が魅了されてしまいます。
春を心ゆくまで満喫です。

⑤此れぞ究極の一貫

先程プレゼンテーション頂いた鮪の塊から
お造りには赤身と中トロのご用意
そして何と大トロは大将の握りでご用意との事
さて、
下田の本鮪で大トロの握りです。
くろぎ大将自らの握ります一貫
お鮨以上に握る姿にも見惚れてしまう一貫
凛々しくもあり雅な握りに釘付けです。
握る姿の凛とした御姿には男惚れしますね。
大トロの脂のしつこさを程よく控えめにした
握りの塩梅に驚いちまうのです。
酢飯がくろぎ流の独特な舎利で
大トロの強さに匹敵するものです。
握りをポンとお口に放り込んだ途端に
大トロがトロトロ〜っと蕩けて行く甘味が
強烈で舌が大トロに巻き込まれて一緒に
溶けちゃいそうです。
舎利も負けじとしっかりmgmgすると
乳化して行く時に大トロの脂が入り混じって
トロンとした甘味に変化して来て
堪らない美味しさに化ていきます。
こりゃ参りました。

⑥鮪のお造り

赤身と中トロです。
漬けは甘だれ漬けのこと
鉄分いっぱい詰まってる感じの赤身
食べてると栄養が血の中に入り込んで来そうな
素敵なワインカラーに染まった赤身です。
そして中トロが適度に脂乗って酸味も
嬉しい感じでトロと一緒に広がって行きます。
舌をツルツルンと滑る様に撫でて行き
そのヌメリ感にうっとりしちゃいます。

⑦お花見八寸

揚げたてのこごみには五色あられ
揚げたてのばちこ

筍の皮の上には
筍と烏賊と独活の木の芽味噌和え
空豆を炊いたもの
桜麩
小鯛と三つ葉の手綱鮨で
お鮨の中は卵の黄身の黄身鮨仕立てです。
子持ち槍烏賊

嬉しい気分がお部屋の中に蔓延します。
暫らくは食べずに桜を愛でながら
ニ左衛門でクイッと喉を潤して
フワフワ気分に浸ります。
んん、この八寸の花見観賞しながら
酒肴を嗜むのは誠に贅沢な花見酒。

春の山菜がホクホクしてて舌を温める
ニ左衛門が冷んやり舌を潤す
揚げたてばちこで品の良い潮風味を舌に
触らせながらチビチビやる
んん、此れはほろ酔い加減が進んで
いい気持ちになります。
八寸はどれもこれも
素晴らしい酒のアテとなり花見を
満喫するものでした。

⑧お造り

煽り烏賊には半熟の黄身乗せ
鰡は葱と和えて頂きます

ぽん酢
醤油

この煽り烏賊の見事な飾りに参りました。
咀嚼した途端に烏賊がフワリと蕩けて
来ちゃうんですね。
きめ細やかな飾りに導かれて
烏賊自身が噛むか噛まないうちに
お口の中でトロトロに溶ける解ける
堪らない感じで
更に
一緒にお供して頂いた黄身が溶けて来るので
烏賊のねっとりした甘味に
黄身の耽美な甘味が押し寄せて来て
口溶け感いっぱいに広がって行きます。
この合わせ技、一本!

ボラが意外にもシコシコした筋肉質感に
しなやかさが伴う白味なんですね。
刻み葱の香りがほんのりと漂って
鰡の身質の甘味にそっと寄り添う
素直にぽん酢の酸味を纏って来て美味。

お造りのお供に添えてある若布が
生き生きとした繊維質感で
ぽん酢の酸味と相性バッチリでした。
コレ意外とお酒を進めます。

⑨焼物

本諸子炭火焼き
木の芽酢

琵琶湖の天然の諸子が四匹も盛り付けられて
プックリと膨らんでるのが1匹ほどいらっしゃいます、ん、
ひょっとして子供が中に居るかなぁと想像して
プチッと噛み砕くと子持ちの諸子に大当たり。
此れは美味いわ、
お塩も焼き加減に合わせるかの様な
振り具合で焦げ目からほのかに漂う苦味と
塩味とが合わさって舌をジワリと
攻めて来ます。
然も素晴らしい焼き加減に舌が唸ります。
この小魚をこれほど皮目カリッとした
食感の次にサクッとした身質が続く食感の
加減に参りますね。
諸子は繊細な身質なので少しでも火が強いと
固まったり焦げ目強すぎたりで
一気に不味くなりますが
この焼き加減はとてもスンバラシイ。
更には塩加減も良くて
淡く舌に響く塩味と諸子本来の旨味が
とても楽しい味覚を作り上げて極上の焼物と
なってます。

⑩お食事その1

龍の瞳
馬肉のすき煮ご飯
花山椒

花山椒は生のもので食べれるのはこの
数週間のみなので
生のものと
火を入れたものの両方をご用意して
馬肉のすき煮にたっぷり振りかけて頂きます。
そしてお出汁がとてもズシンと言うくらいに
舌に響く旨ウマの馬汁です。
このお汁と馬肉のパンチ力に圧倒されつつも
其処にパンチの効いた花山椒と来るので
パンチの強いもの同士が相性良く共に
握手し合って旨味をドカンとお口の中で
爆発させて来る感じとなり
お口の中が旨味と珍味で大洪水です。
此れは衝撃的な美味しさでした。

⑪お食事その2

龍の瞳
鰡の胡麻だれご飯

ほろ酔い加減でつい
胡麻だれの鯛ご飯が食べたいなぁと
お話ししてたら
何と鰡で特製胡麻だれ掛けてご用意頂き
ビックリ
即興でサクッとこう言うのを
間に合わせて来ちゃうサービス精神にも
感激ですが
そう言う臨機応変に対応してしまう
くろぎさんの引き出しの多さにも
感銘してしまいます。
然も炒り胡麻が練り立てで
胡麻の甘味と風味が新鮮そのもので
龍の瞳の甘味と合わせて旨うまでした。

⑫お食事その3

朧月で炊いた筍ご飯
筍の甘い香りがフワァ〜ッと鼻腔を掠めて
先ずその香りだけでうっとりしちゃう
もうこのまま香り続けていたい位に満喫
その香りと筍の甘味と筍の身が具沢山な
ご飯を食べれて
ほっぺがポトンと落ちそうです。
舌は喜び勇んで筍の味覚を堪能して
おりました。

⑬お食事その4

蛍烏賊と新生姜の炊き込みご飯
ふぅ、かなりお腹パンパンです。
もう一品軽くお茶碗に盛って頂き
春の蛍烏賊の旨味がお米の一粒までに
染み渡ってる蛍烏賊ご飯を頂きます。
沖漬けの時に感じなかった
蛍烏賊自身の旨味が
お米とフカフカになって混ざり合うと
蛍烏賊が甘くなってご飯が蛍烏賊味に
満遍なく浸透し無茶苦茶旨うまです。
蛍烏賊の旨味恐るべし
この妙味の美味しさに加えて新生姜が爽やかに
蛍烏賊の味わいに纏って
蛍烏賊をくっきり映えさせるものにて
この贅沢ご飯を満喫させて頂きました。

⑭甘味

蕨餅
水出し珈琲

⑮只今売り出し中の宇治抹茶PINO


2020/01Visitation8th

4.8

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service5.0
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks5.0
JPY 60,000~JPY 79,999per head

抱腹絶倒ご飯3連発にお腹パンパン大満足行進

■2020.01.25(土)昼餉

■お料理

恒例の食材パレードは
津居山のズワイ蟹
長崎からは九絵
青森からはバルバリーの銀の鴨
天然虎河豚の肝
自家製半生唐墨

①食前酒は龍
七草模様の盃がお洒落な感じで
龍ちゃんを飲みたい気分に誘ってきます。

こう言う季節感溢れる空気の流れを
作り出すのが上手なところがくろぎさんの
真骨頂とも思います。
食前酒の盃に七草模様を揃えてくれてるのは
嬉しくなり気分を高揚させますね。
こんな風に視覚から入ってこられるとつい、
盃も進んでしまう事になります。

②粕汁

龍を絞った後の酒粕で作った粕汁
お料理の前に唇を湿らせてくれる日本酒の龍と
その龍の酒粕で合わせて来るなんて
小洒落た趣向に喜んじゃいますね。
牛蒡やお大根に蒟蒻がとても粕汁と一緒に
心和ませる作品。

③津居山のズワイ蟹

蟹は津居山の山本商店のもの
津居山の蟹の中でも一番の蟹質を誇ると
言われてるそうです。
身質はそのままでも塩気があって美味しい
蟹酢をつけるともっと美味しくなる
くろぎさんはいつも天下一品の素材感で
舌を喜ばしてくれますが
更に凄いところは
素材自身を唆る旨味を何か仕掛けてあり
そこがまた、凄く楽しみなくろぎ料理。
二段構え三段構えの美味しさが密かに
仕掛けられていて、
この蟹も蟹酢をつけて舌を訪問して楽しみ
食べた後に龍ちゃんを飲んでまた嬉しくなる
そして、蟹の白身にくんずほぐれつと
絡みまくる蟹味噌!
この甘味!
美味い!
くろぎさんありがとう。
未だお料理始まったばかりというのに
かなり、テンション高いです。

◉黒龍 つるかめ

つるさん、ヤバぁ〜
何このキレ味
澄み切った甘さとシャープで
フルーティな味わいに舌がビックリ

④くろぎの春香る胡麻豆腐

美味しそうな狐色こんがりの色合いが
胡麻豆腐を陶板上で膨らませている
胡麻豆腐の中の葛がプクゥ〜ッと膨らみ
モチモチ感がパンパンと言う感じで
舌を誘ってきます。
この胡麻豆腐も驚きの仕掛けが組み込まれて
一口食べる前にその奥ゆかしくも香る匂ひで
此れは何者?と言う感じで不思議感覚に
陥ります。
春の香りがふわふわぁ〜
薫ってきますね〜。
んん、何かなぁと漂う風味を満喫
蕗の薹です。
とぉっても食べたい誘惑に駆られる春の香り
この香り自体を食べたくなります。

そして陶板の上の熱々の胡麻豆腐を一口
プルプルに揺れる胡麻豆腐
お口の中でぷよぷよしてるゥ〜
この食感が美味しいぃ
更に蕗の薹の苦味がほんのりと舌に寄せる
胡麻の甘味と蕗の苦味とがバランス良く
マッチングして行くが
徐々に蕗の薹の苦味が甘味に変化し
蕗の薹が胡麻を抑えて勝利します。
この味わいの変化に富む旨味の広がりが
素晴らしく妙味を深めていきます。
香りも味覚も舌触りも全てが芳醇な
味わいで舌を魅了して止みません。
終わって欲しくない胡麻豆腐
それにしましても年間幾つの胡麻豆腐を
創作するのかわかりませんが
季節季節でこれほど変幻自在に
味わいが移り変わる胡麻豆腐はないでしょう。

⑤お椀

蟹真薯の薄氷仕立て

椀種は雌のズワイ蟹100%の真薯
本当は12月で終わりなはずなのに
どう言う訳かくろぎさんには蟹さんが
勝手に訪ねて来るのですよ。
蟹真薯の薄紅の色合いがほんのり
朱色に染まって来ていて
欲を掻き立てて舌を乱しますよね〜。
エロイ真薯です。
お出汁は鰹と昆布のみで
足算の調味は何も無しなのです。
全く蟹だけのお椀
勢子蟹の内子外子の甘味と風味だけで
うま味を最大限活かしてるお椀

お出汁を啜ってみます
んん〜、うっまぁ。
なんなの?この滋味深さ。
舌に愛おしさを感じさせるお椀です。

蟹の甘味が飛ぶよ響くよ届くよ
舌に唇に味蕾がしっぽり浸る

お椀上に浮かぶ聖護院大根の薄氷
霞んで半透明な薄氷の下に隠れて
穏やかに佇む春の囁き
大変なうま味が潜ませてあります。

このお出汁と黒龍のつるさんが
ピタリとハマるのですよ
もう、泣きそうなくらい美味しい
口福感満喫

更に凄いのが真薯のコクのある旨味
繋ぎは卵の黄身だけと言う真薯
この勢子蟹の真薯を
お口の中に入れた瞬間
勢子蟹の真薯から弾ける内子と外子の甘味が
飛んで来ます
その真薯を割ると
今度はその奥から卵の黄身の甘味が品良く
ふわふわぁ〜ッと浮き出て来る
そして蟹の甘味が見事に融合したお出汁が
舌を纏い舌が官能するのだ。

⑥八寸

桝の箱を中央斜めに青竹で
区切りマスマス繁盛の思ひを込めて
仕切られてます。
この青竹が取り箸となります。

・金棒海老は金棒に見立てて
周りはあられを付けて
・鰯丸干し
柊木と鰯の香りで鬼を払う厄除けの意味合い
・雲丹と烏賊の恵方巻代わり
・おたふくの器には胡麻酢和え
・慈姑
・白豆の炊いたもの
・菜の花の初物

どれもこれも黒龍のつるかめを
誘って舌を惑わせる一品ばかり
どれから手を付けたら良いか迷いまくります

此処は順当に冷めないうちに温物の
金棒海老と鰯丸干しからにします

鰯丸干しが絶品過ぎて堪んない!
しっかり塩してるので鰯の苦味が喉を通り過ぎてから淡く塩味が漂うの
然も全く嫌味が無く鰯の美味しさが際立ち
此れがまた旨味を膨らましてくるのです。
飛んでも無く旨い丸干しで
この一尾でご飯一膳は軽く行けそう
頭からザクッと千切ってチビチビと
やるのもいい
お酒を欲してくる丸干しさんなので有ります。

恵方巻はこの時期皆さん彼方此方で頂いてるでしょうから、と黒木氏。
故の恵方巻代わりに雲丹烏賊巻き
こってりと甘味振りまく雲丹固有の味覚が
ギッシリと詰まった舎利に力強く染み渡り
烏賊の甲殻風味も重なり合い
極上妙味纏う巻物となってるのです。

こりゃ堪らず
つるさんも
かめさんも
クイクイ行ってしまいます。

⑦お造り

福は内 鬼は外のお皿がカッコいい〜
黒木氏ご自身によるデザイン
ちゃんと鬼がお皿の外に描かれてる
お皿の内側に描かれてるおたふくさんが
ホント、口福感丸出しの笑顔で
迎えてくれてます。

河豚の身皮と皮の鮟肝和え
九絵しゃぶ

ぽん酢
お醤油
山葵
飾り人参

白身のものをダブルで合わせて
お造りというのも
かなり勇気必要な合わせ技かと思いますが
その白身が
河豚と九絵の最強タッグ

なんでこう言う芸当が出来ちゃうのでしょうか
大海の両雄並び立つの勇姿に感動

身から飛び出す旨味
身質の優れたしなやかさ
その身の筋肉の躍動感
身質の弾力感
生命力を感じる歯応え感

どちらも引けを取らず
互いの旨味を引き出しあっている
鮟肝和えの甘味がねっとり河豚の身皮に
絡んで極上なる美味を創造

サラッとしゃぶした九絵の身質の
澄んだ肉質と躍動を感じるしなやかさは
舌に衝撃を走らせる
これほどとは想像軽々と超えてくる身のこなし
九絵の味覚触覚噛み応えに感極まる

⑧焼きもの

天然河豚の白子焼き
カボス

直径5cmの白子の塊
厚みも高さも相当なもの
高さも同じくらいある

アチチダァと思いつつ
カボスを、滴らせるとグッと引き締まって
蕩け感が異なって引き出される

塩の振られた部分を食べると
淡く塩味纏い白身の甘味を
くっきり浮かび上がらせる

中のトロ〜ンとした白身を食べてから
プチンと弾いた皮目をねっとり食べても
美味しいし
その逆にプツンと切れた皮を先に頂いて
お口に含み
すぐさま中の蕩ける白身を放り込んでも
皮と白身が接着し合って舌に
あのドクドクの甘味がピタッと引っ付いてきて
珍味の極限

⑨白ご飯

龍の瞳
鴨肉のすき煮

お葱
香の物
御味噌汁
生卵

薬味の芹と葱を鴨に巻いて卵黄に付けて
食べると激ウマとなります。
信じ難き旨さとお料理の巧さに感激
正に匠の技が繰り出す旨味全開料理
此れは参った!
舌が唸るよりこの旨味に震えたな。
鴨すき煮の甘だれの広がるコクの深さよ
脳天まで響け届け飛んで行け
美味連打乱舞して
我、恍惚とならん
フゥ〜、このご飯に大満足して白米
お代わりしようかなぁと思ってたら
もう、次のご飯が登場!

⑩蟹ご飯

香箱の内子も外子も満遍なく散らされて
蟹のエキスが米粒全体を覆ってしまうほど
蟹の身と卵が絨毯爆撃しているご飯

⑪唐墨ご飯

唐墨の銀餡掛けの飯蒸し的な装いの
唐墨の旨味たっぷりな餡掛けご飯
唐墨の塩味で銀餡の甘味を引き立てる
味付け
この餡の穏やかな甘味と食感
そして温感が抜群なる旨味を与えている
温度の塩梅が唐墨の珍味を柔らかく丸い
味わいに変化させて
潮風そよぐ塩味を暖かく受け入れてる銀餡が
こよなく甘味を広げている。
それらが舎利と一緒に混沌とした旨味の中に
舌を導き入れる

御味噌汁を啜ってふっと我に帰り
舌の余熱を覚ましながら
本日の美味妙味珍味の数々を反芻するひと時が
ゆっくり訪れて満足感いっぱいに広がります。

⑫甘味

蕨餅
アイスコーヒー
煎茶


2019/12Visitation7th

4.9

  • Cuisine/Taste5.0
  • Service5.0
  • Atmosphere5.0
  • Cost performance4.5
  • Liquor/Drinks4.9
JPY 60,000~JPY 79,999per head

龍の瞳に恋い焦がれてしまう冬のくろぎ風物詩

■2019.12.14(金)昼餉

■冬のくろぎ料理
今回は蟹尽くしにてお酒税サ含む¥70,000ほど

最初にクリスマス仕様の盃にて食前酒の龍を
頂きます。

何時も通りの食材オンパレードですが、
今回幻のお魚様がご登場し、
ホントにビックリ。
まさかくろぎさんでヤイトカツオに
お目見え出来るとは。
くろぎさんの調達力には脱帽です。

淡路の鯛
幻の高級魚ヤイトカツオ
青首鴨
チャンピオン牛のイチボ
刺しが見事に入ってる
富田林海老芋

もうこの食材たちを見ただけでかなり
興奮気分となり舞い上がってしまってます。
どんなお料理に化けてくるのでしょうか
じ〜っと見詰めてますと
期待感が高揚し舌がゴクリと唸ります。
早速、先付の一品目がお膳に運ばれてきて
プ〜ンと甘ぁ〜い匂ひが鼻腔周りを掠めます。

①白味噌の辛子仕立て

辛子が感じられるが感じられないかの程度に
絡めてある白味噌の椀ものです。

鮪節
練り立て胡麻豆腐

この寒空で身体が冷え冷えしてましたのと
くろぎ大将曰く、蟹料理も身体を冷やすので
少し暖かいものをとの気配りの効いた先付。
一口をスプーンでゴクリと喉元へ流します。
フゥ〜、ほっとするわぁ〜。
然も何?この素敵すぎる甘さ加減。
味覚の匙加減とはこう言う塩梅の良さを
言うのでしょうね。
単に甘いだけで無くお出汁の淡い慈の味わいが
ジ〜ンと舌にゆらゆらと寄せてきて
とても味わい深い白味噌の味覚。
こんなに穏やかに心がポカポカする陽気に
舌が包まれるとは、ちょっと想像外の
温物です。
更に嬉しいことに
ん、なんか白味噌汁の底の方から何やら
ぬ?ッとしたお豆腐がひょっこりお顔を
見せます。
胡麻豆腐さんが
モチモチもっちりとしてて
びょ〜んとお箸から伸び伸びして来て
気持ちいいくらい柔らか味があって
舌にねちっこく付き纏います。
この胡麻豆腐が白味噌の甘味にたっぷり
浸されてとても舌がうっとりしちゃって
参ります。
そしてこの温感にピッタリ合わせて
黒龍のいっちょらいを御燗にて頂きました。

②ズワイ蟹雌雄盛合わせ

ほっと身体が温まった頃合いに
冬の御馳走が届きました。

津居山蟹雌雄盛り合わせ

香箱蟹
蟹の足、胴、蟹味噌
蟹味噌

香箱の方は蟹酢で味付けされておりそのまま
サクッと頂きます。
香箱蟹の白身がギッシリ詰まってます。
外子も内子もたっぷりで
多分1.5杯以上を詰め込んで
盛り付けされてる感じです。
更にオスの方の蟹の足、爪は蟹酢のご用意で
此方も甘味十分な津居山の蟹の味覚に
蟹酢の酸味を豊かに纏わせて
スッキリ味で頂きます。

普通今時の蟹ですと
各地で水揚げされた蟹を東京に水槽に
入れて運んだとしても蟹の身も流れるし
海水も腐るし旨味も逃げて行くので
今日の蟹はどう言う状態で届いてるのかと
興味津々でした。

本日のズワイ蟹を頂いてみますと
蟹の白身の繊維密度が高くギュッと詰まってて
食べ応え感大きく膨らむし
何といっても白身が高密度なまま保存されてて
うま味が全く劣化してないのに驚く。
くろぎ大将曰く
蟹料理の醍醐味はやはり何といっても
獲れ立ての蟹を浜茹でしたものが一番。
くろぎさんの本日の蟹の旨さは
浜茹でされたものを直送させてしまう所が
凄いです。
だからなのか蟹の詰まり具合といい
身質の鮮度と言い旨味と言い全く
時間の劣化を感じさせない抜群の
蟹の鮮度の良さが出てます。

更に蟹味噌は解し身と和えられて
盛り付けされていて
蟹を食べてる合間にこの蟹味噌が
味噌特有の甘苦さでまったりと舌に絡みついて
とても美味いのです。

これらの雌雄の蟹かに尽くし料理に蟹味噌の
三段構えで舌を攻められますと
太刀打ち不可能に陥ります。

そして手も舌も忙しく仕事している間の
この沈黙空間を御燗の盃を啜る音だけが
繋いでます。
フゥ〜、食べ切った後の満足感に浸り
愉悦感が舌に訪れます。

◉爾今

蟹料理に合わせて
くろぎさんからの振る舞い酒として
爾今が勧められます。
有り難く頂戴しました。
ん、蟹の甘みに爾今のキレの良い酒が
バッチリ合いますね。

③甲羅酒

蟹三昧に舌がのたうち回った後に
何と粋な計らいなのでしょう。
甲羅酒の振る舞いが待ってました。
燗酒を甲羅の中にトクトクトク〜っと
溢れないように慎重に注いで頂き
蟹味噌の名残や外子のカスなんかも
お酒に混じって濁流と化して互いに
妙味を引き出し合う酒肴となります。

③鴨鍋

青森窒息鴨
九条葱
お餅
春菊

ぽん酢
柚子胡椒

お出汁が面白いのです。
鴨のお出汁に蜂蜜だけと言う組み合わせのお汁です。
お汁のうま味がよく出てて鴨味と蜂蜜の甘味が
グツグツ鍋の中で完全に融合して甘味に
コク深さが出てて滅茶美味しいです。
このお出汁でお酒行けちゃうわ。
この逸品、
くろぎ冬物語の名産品になる鴨知れませんね。

と、感じ入って暇もなく
岡部さんにくろぎ大将までお出ましになり
鴨肉をお箸でしゃぶしゃふといい塩梅に
茹でて頂きお椀に盛り付けてくださいます。
お出汁で浸されてうま味十分滲みてる
厚みのある鴨肉を咀嚼します。

んんん、やばァ〜イ
鴨肉ってこんなに芳醇な肉質を香らせるものかと
感嘆しつつ
しなやかな繊維質に噛みごたえ感が充満し
肉肉しいけど穏やかぁ〜に鴨肉の繊維の中に
スゥッと歯を沈ませてしまうのです。
その加減が結構肉肉しさ有りのダイナミズムが
感じられて
この鴨肉を歯で千切って食べると
まるで鴨からその滋養エキスが体の中に
溶け込んで来てる錯覚に陥ります。
それだけ出汁の旨みがきっと鴨肉の
美味しさを格段に広げてしまってるのだと
思います。

そして鴨肉を何枚か食べ進んで
お腹膨らみ加減で落ち着きたいなと
思ってましたら
鍋底からお餅がニョキッと顔を出し
もっちりねっとりお箸を離さじと
絡んで来ます。
まだ前半戦と言うのにかなり
お腹膨らんで来てます。

④海老芋唐揚げ

富田林の海老芋
銀杏素揚げ
炙りばちこ

マックのポテトと見紛ってしまいそうな
くろぎマックバージョン海老芋のポテトフライ

何せ海老芋を3時間ほどお出汁で煮立て後に
冷やし固めてからこのフライのサイズに
カットして葛打ちして揚げてます。

ばちこも軽く素揚げを施してます。

まさかくろぎさんで、
こんなに素敵なポテトフライを頂けるとは、
確かに日本人のフライポテト感覚はマックが
頭に刻み込まれてて手で摘んで食べると
美味しく感じられると思います。
その感性を上手く日本料理の中に
組み込んでしまうとはアイデア賞ものです。
個人的なグッドデザイン賞あげちゃいます。
見た目はマックポテト
中身は鰹出汁でじっくり炊いた海老芋
価値が百倍くらい高貴なくろぎ
ポテトフライです。
もう止まりません、このポテト。
再度おビール欲しくなりますね〜。

⑤お造り

ヤイトカツオ
真鯛
鮟肝

くろぎ大将が捌いて少し置いたままの
ヤイトカツオの生々しい身の色合いを
見せてくれます。
この短時間の間に
カツオさんが妖艶なロゼ色に変色してます。
見るからに食欲唆るピンク色の赤身。
ちょっと寝かせただけなのに
こんなに熟成感が出てくる素材とは
驚きました。

淡路の鯛は焼き霜で
鮟肝は蒸し立てで
鮟肝はおろしポン酢と一緒に和えても美味しい
また、和えた鮟肝入りのおろしポン酢に
鯛とかを付けて頂くのも乙なものです。
でも、何と言いましてもヤイトカツオです。
しっとりとした甘味が舌にピタリと
抱きついてその身から滲み出す脂も甘い。
酸味も中々強く
その熟れた肉肌が舌に抱きついてきた時の
旨さには舌がメロメロになってしまいます。
山葵醤油が丁度いい鎮静剤となり
熱く高揚感を増した舌を
落ち着かせてくれます。
ヤイトカツオを堪能しつつ
鯛の白身を鮟肝ポン酢で染めてうま味を
膨らませる口福感は何とも言えません。

⑥クリスマス八寸

Merry Xmas!な八寸
二段重ねの八寸です。
何とも華麗に美しく見栄えする八寸で
見てるだけでウキウキ気分となります。

柊の子皿には干瓢と京菊菜の胡桃和え
松毬の器には柚子味噌田楽で大徳寺麩に
近江蒟蒻

下の段には
子持ち昆布と練り雲丹の和え物
椎茸の裏側に車海老の真薯を合せて焼いたもの
白バイ貝を煮詰めたもの

いやぁ〜、楽しくなっちゃいますね〜。
この八寸お持ち帰りもできちゃうとの
ご紹介に預かり
上段の和え物はお口の中に
下段の雅なお摘みさんたちはお土産に
包んで頂きます。

お家に帰ってからもこの雅な食事を
楽しめるとは嬉しいおもてなし。

大徳寺麩の質感がお肉みたいに濃厚なのには
かなり舌が驚いてます。
また、流石近江の赤蒟蒻です。
ぷよぷよな弾力感が歯に当たって
響く時の気持ちよさは溜まりませんね。
お麩と一緒に噛み合わせて食べると
もちぃ〜ッと互いの甘味が浮き出て来て
舌を楽しませてくれます。

此れはお酒進んでしまいます。

⑦鰤大根

氷見の寒鰤

お出汁が効いてますのでお出汁と一緒に
舌を浸しつつ食べて下さいとのご指導です。
此処はお言葉通りの作法にて
お大根も鰤もお出汁を少し含みつつ
頂きます。
ウ〜〜ん、美味い!
お大根の嫋やかさが堪らない
ふわぁ〜んと裂かれて行き
ハラリと下の上で解けて行く
お出汁がお大根の中から滲み出して来る
その時の美味さがとてつも無くうま味を
吹き出して来て美味しい
そして極厚極太の氷見の鰤
まさかね〜、
氷見の寒鰤ってお造り用の代物にて
冬の風物詩を飾るとも言える素材
其れを鰤大根に使っちゃうと言う豪快な
切符の良さに感激してしまいます。
美味い訳だよ。
脂成分が出汁にも十分に流れ淀んで来てて
お出汁のうま味が無茶苦茶膨らんでて
穏やかな甘味を醸し出してます。

⑧お食事

龍の瞳の新米
深谷の生卵
香の物
白味噌汁
チャンピオン牛のイチボステーキ

本来は岐阜の新種米
其れを山形の農地で作られてます。
日本で初めて山形で作った龍の瞳

お茶碗に装って頂いた艶艶ご飯に見惚れる
もうピッカピカの輝きに米粒も整然と
立ち並んで綺麗な米粒
先ずはホクホク白米のままで素直に
龍の瞳を満喫
咀嚼してる間中甘味が沸き起こる
お米の粒感が口中に充満する

この美味秀麗なる艶々ご飯を
深谷卵で贅沢TKGにして満喫します。
卵をぽちゃっと掛けてお醤油を数滴ほど
落下させて卵の甘味を龍の瞳に融合
ちょっとかき混ぜして
余り泡立ちとかにならないように
卵の素材其の物の甘味をきちんと味わいたく
薄く黄身と卵白を伸ばしてご飯に馴染ませて
お口に運びます。
んんんんんんんメェ〜の!
何だろうこの奥行きの広がりと立体的な
深みのある旨さが溜まりませんね〜。
ズルズルゥ〜、ズルってTKGを啜ります。
その卵かけご飯で舌を自由奔放にかき混ぜて
誘惑して来た処に
イチボで追い討ちを掛けます。
どうなるものかと舌が舞い上がり
イチボのワインカラーした肉襞から
滲んでくる肉質の旨味
その芳醇な肉体から発する妖艶なる旨みに
舌がボーッと麻痺する感じで
TKGとの二段攻めに悩まされっぱなしと
なります。
もう、美味し過ぎて昇天もの。

更にしっぽりと来るのが白味噌汁!

御味噌汁の旨味の中から甲殻の味わいが
浮き出して来ます。
蟹のエキスがお出汁としてお味噌汁に
馴染ませてあり、
とても美味なる汁物となってます。

蟹の炊き込みご飯
ズワイ蟹の足を
追い蟹して頂いての炊き込みご飯です。
此れも蟹の甘味が龍の瞳と仲良く手を繋いで
お米の質感をまったりと蟹味の甘さを
引き出す炊き込みご飯となってて
激ウマです。
その甘さに外子も内子も良く
散らしてあるものだから
お米のもっちり食感を楽しんでる合間に
突然プチっと弾ける食感も訪れて
ご飯を噛み砕くのが楽しくなります。
フウ〜ッと一呼吸置いてお腹がパンパンに
膨らんで来てる所を慎重に
お腹の余力を確認

鮭ハラスご飯
ハラスの焼き立ての鮭の脂の甘味と
鮭自身の塩気がたっぷりとご飯に染み込んでる
此れも極上の締めとなる素敵ご飯
ご飯がハラスで埋め尽くされてしまうほど
たくさんに散らしてあるので
ハラスの旨味が濃厚にご飯中に生かされてて
そのハラスの醍醐味を存分に味わえます。

⑨くろぎ純のPINO

新作登場
此れは愉快で楽しい〜。
まさかこんなものまでご商売進出とは。
お近くのコンビニでも売ってます。

以下ネット記事の甘党スタイルからの
転載です。
ほんのり甘じょっぱい「みたらし風味のキャラメル」を、自家製のミルクが染みたかき氷に
たっぷり掛けた「かき氷 焦がしみたらしキャラメル」は、チーズクリームや漉餡をあしらい
濃厚ながらに口溶けすっきりな「くろぎ」の
王道かき氷。
仕上げのチョコ蜜で「ピノ」仕立てに。

https://amatou-style.com/news/20866

大きな一粒をキャラメリーゼ風味漂う
冷んやりアイスの口溶け感を満喫致しました。
早速、セブンイレブンで見っけ。
5個も買ってしまいました。

⑩甘味

蕨餅
黒蜜
煎茶
水出し珈琲

本日も激ウマ大行進に満足太鼓が頭の中で
連打し続ける驚異的な馳走を頂きました。
師走を走り抜ける口福紀行に感謝です。

2019/10Visitation6th

4.8

  • Cuisine/Taste5.0
  • Service4.8
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks5.0
JPY 60,000~JPY 79,999per head

落ち葉拾いを楽しむ秋のくろぎ口福紀行

■2019.10.26(土)昼餉

正にくろぎ日和な秋晴れ
スカッとするほど青空広がり
少し寒気が走り始めるも
気分爽快なままにくろぎ門へ

本日はご友人一歳のお子様も参加して
個室にておもてなし頂きます。
何も依頼せずとも
子供椅子もちゃーんとセットされてる処が
流石くろぎさんです。
お気遣いに感謝。
お子様メニューもちゃんと考えてくれてて
出汁巻玉子に銀鱈の西京焼きとご飯の
お献立、更に途中でふわふわの
メンチカツまでご登場すると言う
大人でも食べたくなりそうなお子様向けの
馳走にも手抜き無しなのが嬉しいお食事です。

■お料理 お任せ

秋を感じる食材ズラリと勢揃いして
いつも以上に食す前から高揚感が高まります。
何せ
鱧が蜷局巻いてドカン
喉黒はお腹膨よかに肥えててドスン
喉黒がとてもご立派でびっくりです。
こんなに大きな喉黒殆ど見た事ないです。

①先付

壬生菜と京揚げの炙りをお浸しにしたもの
少し肌寒く感じる舌が癒される甘いお出汁
京揚げから滲み出る甘味が一番だしに
ほんのり和むのでしょうね
心がぽかぽかしてホッコリと癒される味覚を
頂きました。
最初の一品を何にするかは
当日のお天気や気温を察知して
お決めになるとか
ほっこりと嬉しい一品。

②胡麻豆腐

新作の胡麻豆腐
グツグツと鉄器の底にお出汁が煮立って
その中に胡麻豆腐が一緒に熱々で
据えられてます。
お出汁は胡桃に松の実と胡麻を使った胡麻だれ
鉄器のカバーには五角の化粧箱です。
くろぎマークが綺麗に刻印されてるお化粧が
施された木彫の飾り箱

くろぎ伝説の一角を担う名物の胡麻豆腐進化形
まさか斯様な進化の形を取ってお出ましとは
新鮮な驚きとともに
心踊り舌がはしゃいで仕舞う美味しさに
松の実のコリッとした食感が可愛いアクセント
この辺りの遊び心と華麗な粧いと
ダイナミックな仕掛けが行き交うお料理に
高揚感がグ〜ンと引き揚げられて仕舞います。

何時も目と舌を楽しませてくれるくろぎ劇場
本日も秋味日和のお料理に紅葉感を楽しむ
至福のひと時がお待ちかねです。

③土瓶鍋

秋味定番 鱧松の土瓶鍋
岩手の松茸に淡路の鱧

くろぎさんは所謂土瓶蒸しを好まない
土瓶蒸しされて食材が出涸らし状態になるのを
好まれないとの事にて土瓶鍋でおもてなし。
鱧の骨で取ったお出汁に生の状態の鱧を
入れてグツグツ煮立てて鱧のうま味を
グイグイ引き出してる中に
松茸をドサッと投じられてます。

まだ、半生くらいの鱧の状態で
小鍋が届き、お出汁をお猪口で頂いてる間に
鱧松が丁度良い塩梅に煮立ち
出汁がどんどん引き出されて
うま味が増してくる趣向となってます。
そうする事で鱧自体の味わいも生かせて
美味しく旨味を感じることができます。
成る程、この方が確かに食材の美味しさが
そのまま出てる気がします。

先ずはお猪口に土瓶鍋の煮立ってます
お出汁をいそいそと注いで
うま味を嗜みます。
んん、矢張りうまいわぁ〜。
香りも宜しく良いデスゥ。
此れだから秋味は堪らんのですよね。

九頭龍の熱燗と丁度調和する温度感

そしてもう、
今年の見納めかなぁ〜と思いつつ
じっくりと松茸の傘もコロも眺めてから
やおら松ちゃんをお口へと運びます。
鱧松名コンビの秋味旨味を深々と
染み染み満喫させて頂きました。

④お凌ぎ

鱧の焼き霜
梅肉醤油

粋のいい鱧をサクッと炙って
酸味と甘味が交錯するこれもくろぎ特製の
梅肉醤油が鱧の淡白な味わいをドンピシャ
目の覚める味覚に色付けして仕舞います。
この炙られた皮目の下に潜む薄皮の下の
脂が美味しい。
炙られた皮下のゼラチン質が
浮いてくるような焼き加減の
火入れから絶妙な甘味が生まれる
皮の表面は限りなく薄く炙られており
軽快な噛み応えを響かせる
パリッとした食感に焼き固められた皮目を
舌で撫でてやるとその脂分が
何事もなかったようにスルリと
舌に滑り込み甘く溶けて
そのまま豊満な肉質の部分が歯深く
招き入れるのである。
その時の抱擁感が堪らない。

⑤桜肉お造り

熊本産の桜肉で
馬刺したてがみと
ロースの刺し盛りと紅白の輝かんばかりの
セットの桜肉のお造りです。
薄口ソースおろし添え

たてがみがとぉ〜ってもコリコリしてて
鮮度の高い生の烏賊のようです。
脂の甘味が意外にもさっぱりしてるんですね。
チョツトびっくり。
たてがみを赤身の桜肉と一緒にお口の中に放り込んでやりmgmg噛み続けます。
桜肉の旨みと純白な脂の甘みが
素晴らしくハーモナイズされて
その音色の奏で方は
まるで霜降りのようなとろんとした甘味が
口の中いっぱいにジュワ〜って広がります。
この紅白肉合戦、きっとお口の中で
ピンク色に染まってるのかなと想像しつつ
九頭龍が進んでしまい
桜肉の醍醐味を楽しみました。

⑥松茸フライ

松茸
銀杏
おろしソース

ソースが激うまです!
ウスターソースに蕎麦のかえしで割ってる
おろしソースとの事。
このソースびっくりです。
コクが出てる。

酢橘をソースに混ぜても良いかと

おろしソース
このおソースが旨い!

そして松茸フライを極うまソースに
浸して頂きます。
そうするともう、ソースの旨味と松茸の香りに
舌が包まれてうっとりその味覚に陶酔してしまいます。
いい秋味です。

⑦八寸

落ち葉拾いをイメージした八寸

揚げ銀杏に蕎麦を揚げたもので串刺
稲穂を揚げたもの
柿に見立てた鶉の卵
梔子(クチナシ)で色をつけてるそうです。
卵と蕪とスモークサーモンと胡瓜の昆布巻き
菊の花弁のお浸しにとんぶりを乗せたもの
笹鰈で板雲丹を挟み込んでます。
串打ちはスモークした鴨肉に
アスパラを射込んでます。
ばちこ
山芋にお味噌を乗せたもの

この後のお料理が多いのと
本日はご飯ものが4連ちゃんと言う予告編を
聞きまして
銀杏と稲穂などの揚げ物だけ頂いて
後は全部お持たせにして貰いました。
食べてないのでお味が分かりませんが
雅さを愛でる盛り付けだけでも
お目目が喜んでしまいます。
稲穂の塩気が塩梅良く舌に忍んできて
龍との相性良く進んでしまいました。

⑧お造り

ワラサ
しめ鯖
鮟肝ポン酢
生姜の甘酢漬け

鯖が絶妙に引き締まってて
生姜の酢の物でピリッと歯切れ良く
酢で鯖の味わいを切って輪郭をくっきりと
浮かび上がらせて来ます。
この鯖は印象に残る上物でした。

余市の鮟肝が滅茶美味!
美味し過ぎてこれだけで馳走となります。
鮟肝の旨味のコクがポン酢の中に
入り込んできてて
このポン酢のコクのある酸味にワラサの
濃度いっぱいの脂の甘味とが
力強く繋がります。
赤身の旨味と鮟肝ポン酢の酸味が
グルグル口の中を駆け巡り
舌を蕩けさせます。
このお造り絶品。

⑨煮物

喉黒の酒蒸し
湯葉
ちりポン酢

お食事が始まる前にお見せ頂きましたあの
プックリと良く肥えた喉黒が
こんな形で化けてくるんですね〜。
焼き物でくるのかと思ったら
喉黒の荒々しさを控えめにして
余分なギトギトした脂成分も削ぎ落として
全く異なる次元のお淑やかな喉黒に
その甘味のポテンシャルだけを上手に引き出してます。
そして
お出汁が甘くてこのまま飲み干したくなる
湯葉がとっても甘ぁ〜い。
しつこくなくて品の良い甘さが煮物全体を
優しく纏います。

ふっくら喉黒自体は
塩を強めにして蒸す事15分ほどだそうです。
喉黒の蒸し料理なのですね。
喉黒の脂の強さを穏やかに控えめに
旨味をやんわりと仕上げて来てます。
こんな風に湯葉と喉黒を掛け合わせて
大人しい味わいの中に旨味がたつぷりの
蒸し物にして来るなんて
嬉しくて堪りません。

⑩お食事

お部屋に居る人全員がわぁ〜、きゃ〜と
叫んじゃうくらい
次から次に登場する土鍋に驚いちゃってます。
更にドスンと焼き上がったばかりのハラスに
どんぶりいっぱいのいくら迄目の前に
置かれて高揚感MAXです。

山形コシヒカリの白ご飯

すき焼
宮崎牛
松茸
白滝
長葱

割下がいい出汁味です。
粒の立つ白ごはんのホクホクに甘い米粒感を
頂きながら
旨味際立つ宮崎牛と松茸のすき焼きの
美味共演に舌が唸り続けます。
美味しい美味しい
うまいウマイ旨い
どんどん進む進む
すき焼きご飯が何処までも進むよ
インパクト強く甘美なること此上無しです。

栗ご飯

お次に優しい甘味を纏わせた栗ご飯を
フワッと舌を落ち着かせる素敵な甘さ過言
コシヒカリの米粒さんと良く馴染んでる
栗の柔らかい甘さがポカポカと心を
温めて来るのです。

松茸ご飯

本日は松茸を土瓶にフライにすき焼きに
そしてご飯に迄絡ませて四種の味わいを
堪能させて頂き
悔いのない松茸風味の秋料理を
満喫させて頂きました。
お代わりしたいところですが
お腹はち切れる寸前まで膨らんでおり
お持ち帰りを楽しみにさせて頂きます。

ハラスといくらご飯

この黄金の海の幸鉄板コンビのご飯
もうこのご飯だけで御馳走様様ですね。
ハラスの脂の乗りが良い事
しかも焼き加減が見事にて
程よく脂を蒸発させてて
爽やかと思える塩梅にハラスを
仕上げてるのです。
それ故にいくらもハラスの旨味と
サッパリと絡んで潮風味とハラスの甘味との
コントラストが程良く調和するご飯になってます。
ハラスといくらの名コンビが
ご飯の旨味をグッと引き出しつつ
美味しさ膨らむ極うまご飯です。

最後に
深谷の生卵をすき焼きで使わずに
取り置きしてましたので
卵かけご飯をシメとして頂きました。
此れも絶品TKGとなります。
フゥ〜、大満足ご飯大行進でした。

赤出汁
香の物

⑪甘味

シャインマスカット
長野パープル
白玉汁粉

◉お土産
八寸の盛り合わせと一緒に
松茸ご飯
すき焼きご飯
栗ご飯三種を
お土産のお弁当としてお包み頂きました。
このおもてなしには超感激です。
何と言いましてもこの臨場感溢れる
美味三昧ご飯が
自宅で再現できてしまうのです。
お家に帰ってからもくろぎご飯を
満喫できるなんて、正に口福紀行です。

2019/07Visitation5th

4.9

  • Cuisine/Taste5.0
  • Service5.0
  • Atmosphere5.0
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks4.8
JPY 50,000~JPY 59,999per head

鱧のお刺身、湯引き、叩き、卵、肝まで、ぜ〜んぶ頂く鱧三昧の夏料理

■2019.07.13(土)昼餉

■お料理 お任せ お酒税サ含む¥55,000ほど。

本日も夏に滋養を付けるお料理と
涼風を誘うお料理に舌鼓楽しく打たせて頂いて
くろぎ料理の醍醐味を味わう喜びに
打ち震えました。

食材は鱧三昧です。
鱧の身ぜ〜んぶ端から端まで漏らす事なく
お料理に施されて頂きました。

①鱧素麺

二色の素麺が綺麗に盛り付け
夏に清涼感を漂わせる配色で
緑色に染まってる鱧素麺は
抹茶を刷り込ませてあります。
まえ、何とも風流な素麺でございます。
その美しき素麺にこれ又美味なる
鰹のお出汁を浸らせて
柚子風味を乗せて来てます。
夏に涼しくそよぐ風に素麺が
チリンチリンと鳴っているかのようです。
お味はと言いますと
不満在ろう筈が御座いません。
鱧ですよ、素麺にしてしまってますよ。
何という大胆不敵なお料理かと
舌さんも素麺とは思えない麺自体の繊維質の
強さと鱧の引き締まった肉質が麺にも感じられる美味しさなのです。
其処に出汁の鰹のエッセンスが
素麺に絡んできてズルズル〜ッと啜ると
うま味が舌の全面に広がりまくるのです。
こりゃあヤバイ美味さです。
喉越しもスルスル〜と気持ちいいの。

◉黒龍 夏絞り

夏一番のお酒は、此方です。

②胡麻豆腐雲丹乗せ

見てびっくり
薫って更に驚いちゃう
舐めて昇天しそう
な位に美味い!
おいち〜の何のって
くろぎ名物の胡麻豆腐がジュ〜ッと言いつつ
熱々の陶版に乗せられてます。
その胡麻豆腐の上に見事な雲丹帽子が
山高帽みたいにてんこ盛りなのです。
胡麻豆腐が全部隠れてしまって
見えないほどです。
この組み合わせの美味に
舌を巻いて仕舞います。
雲丹はしっかりと冷んやりして
馬糞持ち味の蕩ける雲丹の甘味十分に発揮
そして雲丹を突き進みますとグツグツと
煮立ったようなホクホクの湯気を吹き出してる
胡麻豆腐の胡麻の香り充満してねっとりと濃厚な甘みが襲いかかります。
更にここで気持ちの良い事に
雲丹の冷感と胡麻豆腐の温感が交錯して
舌に届く温感の落差のマリアージュが
発生して、雲丹冷んやりして胡麻豆腐ホクホクの温度の中に雲丹が自然と口どけしちゃって
両方の甘い味覚が互いに完全に
溶け合うのです。
見事なダブルスタンダード的な食感に
参っちゃいます。
とんでもない作品に仕上げて来てます。
こんなの初めてです。

③無花果田楽味噌

福岡の無花果はとよみつひめ
無花果の上には田楽味噌に柚子の香り付け

濃厚な甘みと豊熟な香りで
糖度17度と言う半端なく豊潤な甘味が持ち味

口に入れて一齧りしますと
その瞬間にジュワ〜っと溢れ出す果汁は
肉厚な白い果肉部分から迸り出して
すぐ様お口の中を蹂躙して行きます。
とよみつひめのジューシーな白い部分と
ほのかに赤い果肉の柔らかい肉肌に挟まれて
舌は其の誘惑に悩まされっぱなしです。
正に悩殺されてしまいました。

④鱧のたたき

梅肉
醤油
つま胡瓜

鱧自体の白身の鮮度がとても高いので
サッと炙りを入れて叩かれた部位と
レアのままの部位との食感のコントラストが
くっきりと表れる。
もちっとした柔らかみが付いて
梅肉を付けてから噛むと
その身は緩く反発して来て
梅肉の酸味が鱧の味を引き立てる。
このたたきは美味しくて夏絞りを
進めてしまいます。

刺身に添えてあるつま胡瓜の
飾り切りしたものが美しいフォルムで
目を楽しませてくれます。
歯触りも涼を感じて
たたきにピタリと寄り添ってる感じ
この辺のチョッとしたあしらい方も流石です。

⑤鱧の湯引き

お次は湯引きと来ました。
鱧食べ比べですね。
牡丹鱧と言われる所以が分かる見事な
咲きっぷりです。
皮紐も付いてます。
湯引きもポチッと梅肉を滴らして
やはり酸味を纏わせた鱧が好みだなぁと
改めて感じます。
鱧って何でこんなに生き生きとして
清々しくなる舌触りを持つのか
不思議な食材と思いつつ楽しく頂きます。

⑥鯖寿司

本日のお料理が丁度始まる頃から
黒木氏が真剣にギュッと酢飯を
鯖上に盛り付けて詰めていた棒鮨が登場

おぼろ昆布に
新生姜の炊いたものを鯖鮨に添えて

「純米大吟醸 飛露喜を鯖寿司に
合わせて頂いてください」とのお達しです。
ほんのりと甘口のお酒を含んでから
酢飯の酸味を纏わせた鯖寿司の
キュッと引き締まった身を舎利と共に
舌の上に鯖を委ねるのも乙なものです。
舌の表面で味覚のマリアージュが
飛露喜の余韻が残ってる間に巻き起こり
鯖寿司の旨味がぐんぐん舞い上がります。
飛露喜との相性、宜しいようです。

⑦鱧の肝

素敵なお酒のアテが出て来ましたよ。
トロ〜っと肝が舌の温度に乗っかり
自然に蕩けるぅ。
コクの豊かさを感じる濃厚な甘ダレが
また、鱧の肝に甘味を纏わせて
コッテリとした味わいと食感も楽しめます。
夏絞りのキリリとしたお酒とも
バッチリ合います。
チョット齧って残しておいて
此奴でちびちびやるのが楽しくなりました。

⑧お椀

京鴨
賀茂茄子
辛味大根
鴨のお出汁

黒木大将曰く
鴨のガラで出汁を取って
一晩鴨のガラに塩を足して引いただけのもの

味付けは他には一切何も使用せずに
鴨の旨味を引き出してて
吸い地を一口啜ると鴨の肉布団から
滴るうま味成分が足し算されて
コクの深さのある甘味が感じられて
舌をぐんぐん惹きつけます。
この甘味に纏われた鴨肉自身も
肉質が柔らかく歯にソフトタッチで
ランディングして来ます。
食感もさることながら、
噛めば噛む程に
肉の旨味が耽美なほどに美味しいです。

そして賀茂茄子との合わせ技が
良い味出します。
皮質の内側まで良く出汁に浸されて
茹で上がり
繊維質の瑞々しさに加えて
繊維質がねっとりとした弾力性を保ちながら
香ばしい茄子自身の肉質が舌を捉えて
離しません。
お茄子がかなりの太めなので
舌を包むようにたっぷりと巻き込んで来ます。
其れが膨よかな旨味を舌周りに抱きついて来て
とても心地良く美味しさを振り撒いて
素敵な余韻を残して行きます。
その余韻が残りながら鴨肉を齧ると
更に鴨肉の美味しが鴨と茄子のダブル味覚で
舌を畳み掛けてくるのです。
このジュワッと広がる茄子の身の美味しさと
鴨肉の芳醇な旨味にやられました。

⑨八寸

赤ピーマンと万願寺唐辛子の揚げ浸し
素材をサッと揚げて炊いたものです。
食物繊維の鮮度が失われてなくて
そのまんまもぎ立ての野菜みたいに
シャキッとしてる、で、揚げてあるのです。
ん〜、不思議な感じです。
油で火を通してるのに何でこんな
シャキッとしてんの?
歯触りがとても良いのです。

鬼灯の中に潜ませてるのは枝豆を炊いたもの
塩茹でと違って優しい甘味が枝豆一粒ずつから
舌に滲み出してくると言うか
ガリッと強めに豆を噛んで潰すと
プチふわ〜って感じで弾けて
弾けた中から枝豆の甘味が
飛び出てくる感じです。
このる枝豆さん面白い。
ビール欲しくなっちゃう。

もずく酢 あられ 長芋を合わせたもの
うん、これは舌を休ませてくれますね。
いい塩梅に構成された八寸です。
これだけ豪勢な食材が続きますと
流石にお疲れ気味なのです。
此処で閑話休題して酸味の施しを
頂けるのは有難いです。

鱧の卵で冬瓜と和えたもの
絶品珍味!
ばちこ海鼠腸唐墨の三大珍味に匹敵するかもと
思わせるお味です。
細やかなプチプチ感が小ちゃい卵の粒から
弾けて舌に細やかに鳴り響くのです。
その音色のさざ波が静かに舌を撫でて行くの
これ、堪んないですね。
その小さな粒粒を舐めてチョットだけ
圧力を加える、少し卵が騒めいて弾けてきて
卵の真っ白な甘味がサラサラサラ〜ッと
流れ出すんですよ。
そのサラサラ感を纏いつつ冬瓜がとっても
涼しげに微笑み返しするのです。
ん〜、この一品、くろぎ料理の中でも
味覚と食感が同期してて
金メダル級に秀逸です。

ばちこ
間を置いてお酒のアテが順番に出て来る!
嬉しいですね、こう言う出し方
だから飲んじゃうんですよね。

◉黒龍 しずく

⑩お造り


泥障烏賊
黄身醤油
造り醤油

蛸はヒクヒクして身が締まってて
お醤油がピタッと吸い付いちゃう感覚で
蛸の味に醤油の甘味が染まります。
その味付けが合わさりながら旨味が
噛んでる間に出てくる仕掛けてるのかな?
の様な味わいです。

烏賊さんは身質の粘性から
噛めば噛むほど甘味がお口の中に
溢れるものですが、
純白の身に飾りがきめ細かく入れてあり、
口に入れて噛んだ瞬間
烏賊の甘味がパッと広がりまくるのです。
この烏賊の甘味に黄身醤油のトロ〜ンとして
しっとりと絡みつく甘味が上乗せされて
烏賊が極上の美味しさを見せます。
この黄身醤油と烏賊の名コンビには
舌も降参してしまいます。

お造りを頂いてる最中に
伊勢海老がお目見えです。
後ほど、この立派な伊勢海老を
フライにして頂きます。

⑪琵琶湖の小鮎塩焼き

木の芽酢

手前のあしらいは
セロリを焼いて酢漬けにしたもの
その上に鰹節を振ってあります。
鮎をチョット齧った後にお口直しできちゃう
優れものです。

尾鰭も背鰭もピシッと立ってて
生きの良さを伺えます。

こんがり焼けした小鮎を少し齧った後、
身の部分に木の芽酢を浸してお口へ
木の芽酢の香りがお口の中で爽やかに拡散して
清涼感が広がって行くと思いきや
何と直ぐに小鮎のワタの苦味が襲いかかり
更にニノ陣の膨よかな白身が押し寄せるではありませんか。
爽快な味覚
苦み走る斬れ味
豊満な旨味
三つ巴となって味覚の渦が巻き起こります。
この塩焼きと木の芽酢の合わせ方は
全く新しい観点の鮎料理です。

⑫海老フライ

激うまくろぎ特製タルタルソース
平兵衛酢(へべす)
酢橘に似ている柑橘

タルタルソースだけでご飯を一膳行けてしまう
甘味の奥行きの深さと旨味の広がりを持ってる
舌の面積一面にトロ〜ンと広がる甘味
舌にトロリと滴り落ちてねちっこく
絡みつくので旨味が持続して
フライの衣のサクサク感を美味しく纏う
タルタルと衣のマリアージュが起きてる時に
伊勢海老の活発なプリップリな白身が
歯を弾いてその甘味をジュゥ〜と
寄せてくるのです。
コリャア堪らんです。
舌がそのプリプリな食感に叩かれてる感じで
噛んでる間中、美味しさが止まりません。
美味いわ、このタルタル付き海老フライ。

⑬宮崎牛のしゃぶしゃぶ

部位はリブロース
先程から一生懸命大きなあたり鉢で
練ってました練り立ての胡麻だれ
ぽん酢

このお肉がお代わり自由なのです。
然もこのお肉がまだ10kg有りますので
との黒木大将のお言葉が出て、
流石にゥ〜と唸ってしまいました。

ロゼ色に染まった牛のしゃぶさんは
中毒になっても良いかな〜と思えるほど
絶妙なしゃぶ感度に温められて
レア気味な肉食感とも相まって
旨味が乗ってます。
その美味な牛しゃぶと胡麻だれの名コンビに
舌鼓を打ち続ける口福なひと時を満喫。

⑭小鮎塩焼き2匹目

鱧煎餅
蓼酢で

2匹目の小鮎さんには鱧の骨煎餅付きです。
小鮎を蓼酢に付けてオーソドックスな味覚を
味わいつつも
鱧煎餅をカリカリッと頂き
嬉しいアクセント味で変化を付けてます。
この辺も決して単純な鮎料理で終わらせずに
舌を飽きさせない工夫をしてくるくろぎ流の
醍醐味と言えます。


⑮お食事-1

白ごはん龍の瞳
出汁巻き玉子
生たらこ
香の物
お味噌汁

正統派日本のご飯ですよ。
ご飯のお供のくろぎ出汁巻きが
美味しいんですよね〜。
出汁味が染みてて
噛むとジュッと滲み出てくる出汁の甘味
おろしを混ぜながら一口入れて
龍の瞳を掻き込む
ひたすら食べる
ただmgmgする
お口の中で舞い上がる美味しいの連打
これ以上に美味しいご飯は無いと思える口福感
その後にゆるりと訪れる味噌汁の安息
伊勢海老の甲殻の出汁がお味噌汁に
流れ込んでてしっくりと来ますね。

⑯お食事-2

北海道のゴールドラッシュの
玉蜀黍炊き込みご飯

糖度がとても高くて甘味がお米に凄く
馴染んでるので
ご飯の湯気ごと香りも甘く漂い
味もしっかり甘味が舌に届いて
劇薬的な甘さがお口の中を駆け巡ります。
つい、お代わりしたくなりますが、
目の前の卵を見て
次に備えねばと此処は控えておいて
TKGを待つ事にします。

⑰お食事-3
スーパーTKGくろぎversion
深谷宝玉の卵

此処で等々ギブしてしまいました。
もう駄目、お腹に入らない。
何とかこの美味そうに私の方を
じっと見つめてる友人のTKGの佇まいに
ドキドキしながらも
眺めてるだけに留めました。
残念無念。
次回再チャレンジしたいと思います。

⑱お口直し
ライチ

こんだけ食べた後だととてもお口が
サッパリして酸味が心地良く感じられます。
気持ちいいです。

⑲甘味
葛切り
きな粉
黒蜜

⑳甘味
塩アイス
水出しコーヒー
煎茶

流石に20品目も出て来ますと全部は
食べ切れずです。
何時もご飯まで何とか完食してやろうと
意気込んで訪問するのですが
敢え無く返討ちが殆どです。
玉に八寸に行き着く前の前菜が軽い時もあり
八寸に至るまでの前半戦がかなり豊富なのも
くろぎさんの特徴にて
後半に来るとどんどん高揚感が増して
満足度が高くなるのです。


2019/06Visitation4th

4.8

  • Cuisine/Taste5.0
  • Service4.8
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.6
  • Liquor/Drinks5.0

令和元年、初夏の旅路に出会った口福庵 くろぎ茶屋では至福の昼餉が待っていた

■2019.06.08(土)12:00〜訪店

■お店

本日は走りの夏料理を満喫しに大門へお伺いです。
エントランスには夏の息災を祈るお祓いの
茅の輪くぐりの門構えです。
皆さまこの輪をくぐり抜けお祓いを頂きます。

■お料理 お任せ

①食前酒 黒龍 龍

番傘のお猪口でクイッと行きますと
五臓六腑に染み渡ります。
本日は黒龍シリーズを色々揃えて頂いており
嬉しくなります。

②八海山ビール

コクとキレを感じ泡立ちも清々しいビールで乾杯です。
キューっと一飲みしますととても
お口の中にスッキリした麦芽の香ばしさと
ほろ苦さが訪れてプハァ〜っと満足感が広がります。
初夏に頂くおビールの一杯目は幸せ感じますね〜。

◉本日の食材の御披露目

鮎喰川の鰻→本日は地焼きのご用意

鳥貝→後ほど陶板焼きでのご用意

米澤の三元豚→本日のお食事のとんかつで予定
とんかつは我儘を言わせて頂き
今月のお食事メニューとは別にお願いしてます。

伊勢海老→フライでタルタルと合わせて予定

鼈→
キャ〜、うわぁ〜と一斉に声が上がります。
生々しく蠢く鼈さんが御登場です。
生きたままで首がヒュンと伸びてくる仕草まで生々しく見せて頂きます。

③鱧素麵 北海道の生雲丹

鱧素麵は二種
普通の白い鱧素麺と抹茶を刷り込んだ鱧素麺
二色の素麺の上に生雲丹です。
豪華な先付です。
清涼感溢れる鱧の素麵は舌触りが
何とも言えないサラサラした感じの麺で
尋常ならざる素麵です。
鱧で素麵を使ってしまうと言う芸当も
くろぎさんならではの発想かと。
普通、鱧を素麺にして仕舞いましょうとは
お考え付かないのでは。
湯引きかお椀に牡丹にして頂くところですし。
更に生雲丹が鱧素麺の清々しい喉越しの後に
艶かしく艶やかなる雲丹のつぶつぶが
蕩けていく甘味をお持ち運びになるのです。
こりゃ堪りません。
最初から極上の口福紀行がスタートです。

❶夏絞り

雲丹と鱧素麺頂きましたら
途端にお酒欲しくなり
夏の黒龍で、まだ売り出したばかりの
希少価値な純米の夏絞りが美味しいんだよね〜、とかご友人と会話してましたら
なんと本日はご用意してますとの天の声です。
喜び勇んで一本空けて仕舞いました。
ありがとう、くろぎ大明神様さまです。

④鳥貝の陶板焼き

ジュ〜ジュ〜と焼き音が聞こえる
口福庵の静けさの中に旨味溢れる音色が
響き渡り食欲を誘って来ます。
お塩をパラパラと振って酢橘をかけて
鳥貝が鮮度良いので炙られた生身から
甘いエキスがたっぷりお口の中に流れ込みます。噛み合わせると鳥貝のお肉から吹き出す
磯の香りと貝の甘味、
それに合わせて舌を潤滑させる夏絞り
お酒との相性ドンピシャで
あっという間に二合無くなり
更にもう二合所望しちゃいました。

⑤鼈のあら炊き 山椒

あら炊きした煮汁がうま味成分が濃厚で
舌にびんびん味が染みわたる
鼈の生命力を感じるぷよぷよ!!なコラーゲン質の
塊がお口の中で傍若無人に振る舞うのです。
そのコラーゲン質がまた、堪んないほど
ぷるんぷるんとお口の中で揺れまくります。
お骨付きなのでボリって歯に当たるのですが
その骨も柔みと甘味が残ってて
しゃぶり付きたくなります。
鼈の滋養が生々しく血流に注がれて来る
感じがして
明日の朝は若返っていそうです。

⑥無花果田楽味噌

無花果自体の柔らかさとパ〜ッと広がる甘味は
恐らく何方が食しても感じる美味と思います。
無花果の熟した甘味のポテンシャルを最大限に
引き出してる田楽味噌の酸味と甘味。
絶妙なバランスで舌をうっとりと甘い世界へ
惹き込みます。
鼈のエネルギッシュなお料理の後に
爽快な甘さが訪れる流れが素敵です。

❷九頭龍 お燗で

⑦お椀 蓬豆腐

黒木の大将ご本人の手を掛けた椀盛

蓬豆腐の下に潜ませてるのは赤芋茎で
赤芋茎を可愛く三つ葉で結んでます。
海老芋の芽だそうです。
繊維質がシャキッとした食感に
嫋やかな柔らかさが重なり合い
赤芋茎の妙味が舌に響いて来ます。
吸い地の柔らか味に信じられないほどの
うま味が感じれる。
鰹と昆布だけのお出汁だけで雑味の全く無い
慈深い味わいに驚いた。
グルタミン酸とイノシン酸のうま味成分が
純粋に水の中に引かれてると言う感じです。

蓬豆腐!
此れが絶品です、美味なる事この上無く
舌に蓬の味覚が忽然と浮き上がる
豆腐自体の資質にも驚くばかり

くろぎ特製の胡麻と葛を当てた特製胡麻豆腐に
蓬を擦り合わせてます。
この蓬豆腐の質感は
まるで
上質な蕎麦がきの粗挽きの粘性と
京都の絹豆腐の滑らかさと上品さ
を併せ持ち
お豆腐新世界への旅立ちを舌に誘い込みます。
こんなにサラリとしてネットリした食感を持つ
お豆腐は信じられない
舌をふわふわふわ〜っと包んで
直後、もっちりとして優しく絡んでくる
この蓬豆腐の味覚と感覚は衝撃的です。

実はこの漆器のお椀ですが、
朝10:00に黒木氏が開く全体会議で
本日ののお椀の器とかを天候も考慮して
お決め頂いてるそうです。
何と其処までの拘りとは、
名店となりますと器の一つにも
季節を労うかのような気配りがあるのですね。
黒木氏曰く、雨模様なのでお空に合わせて
梅雨時の雨が降っている蒔絵模様の漆器を
お選びです。
親の表は雨模様に見返しは番傘模様という器
となっていて趣のあるお椀です。

何から何まで素晴らしいの一言に尽きるお椀です。

⑧八寸

6/30は夏越しの大祓
茅の輪をくぐり身についた半年間の穢れを祓い
無病息災を祈ります。
くろぎ八寸も其れに因み茅の輪で飾られた
八寸です。

ばちこに見立てた雲丹の微塵粉揚げ
粟麩
鯛の子
蛸の子を炊いたもの
湯葉・冬子椎茸・水菜のお浸し
手綱寿司は車海老・小肌で巻いて中は卵

最初に驚いたのは雲丹で模ったばちこ
一眼見ただけですとばちこと勘違いします。
実は中身は生雲丹なのです。
然も微塵粉揚げしてますので
食感がカリカリっとして軽やかな装い
雲丹の甘味が広がる中、
揚げ物特有のサクサク感が雲丹を纏い
雲丹なばちこを噛むとキュッと甘味が弾ける
これはいい塩梅の揚げ物です。
お酒のスイッチ俄然入ります。

見た目を楽しませてくれる雅な佇まいの
手綱寿司
何時もの事ながらホント、
くろぎさんの類稀なお料理の美しさは
目を楽しませて美味しさを感じる五感が
フルフル活動です。
お寿司と言いつつ黄味の甘味がさっぱりして
小肌の引き締まった肉質感と車海老の甘味が
幾重にも重なり合いながら作り出される旨味
こいつが舌をビビらせるほど旨ぁ〜い。

と、舌が忙しく立ち回って少しお疲れ君かなと
感じていた矢先、茅の輪の庵にはちゃんと癒しがご用意されてました。
そうなんです、湯葉のお浸しが緩く穏やかに
サッパリと舌を癒してくれるのです。
湯葉の可憐なる舞が舌を包んで和ませます。
これは嬉しい味覚です。

⑨半生ばちこ

見事に広角に広がったばちこ
籠に乗せたものをくろぎの大将が
3Fまでお持ち頂きお見せ頂きます。
まぁ、何とも艶かしく色鮮やかな
ばちこなのでしょう。
ばちこの芳香の漂いが部屋中をめぐり
私たちの鼻腔を掠めて麻薬の風味となります。
此れは止められなくなる中毒性を
持った旨味です。
こんな生きのいい官能的な半生ばちこには
過去、巡り合った事がありません。
干し切ってないのでばちこの肉質と言うのか
繊維質が艶めかしく歯に絡んでくるのです。
その半生で温かみのあるばちこ独特の塩味は
お酒のアテとしては極上の上を行く味覚が
訪れます。
よくぞここまでの品をご用意出来るものだと
感嘆通り越して拍手してしまいたくなります。

❸黒龍 龍

⑩揚げ物

くろぎ特製タルタル
伊勢海老のフライ
甘鯛のフライ

卵の黄身がどっぷりと浸かったタルタル
目が白黒しちゃうほどビックリ仰天した甘味
それ以上にこのタルタルだけでお酒進んじゃう
箸先でチョンとタルタルを摘んでポテッと
舌の上に落とす
訪れる耽美な甘味
舌に広がる黄身の口溶け感
お口の中でトロ〜リゆらゆらするタルタル
この全体の甘味バランスが崩れていかずに
何時迄も舌に余韻をしっかり残すのです。
このタルタルだけでご馳走になります。

そしてやって来ました揚げたての伊勢海老
衣が完全に一体化してるぅ。
凄え揚げたてだ!
揚げてる時間とか温度管理とか
恐らく職人のパチパチ音の感覚的な見定めも
手伝ってこの上品かつ伊勢海老の肉質の
レア感と艶かしい甘味を残したままのフライが
創造されてるのでしょう。
歯でサクッと噛んだ瞬間
歯にフワリと衣の粒々感が優しく纏う
其処で少しだけ歯に力を入れて白身に
食い込むと伊勢海老の甘味がホクホクなままに
お口に飛び込んで来るのです。
このフライにたっぷりと美味極まるタルタルを
ポタポタ落として一緒に食べますと、
口福感が極まりウルウルものなのです。

お次に控えしは甘鯛のフライ!
此奴も凄味です。
鮮度が高い上にキュッと身が引き締まってる
甘鯛はフライで白身がジワリ蒸されてて
甘鯛の潜在能力を一旦フライの中に
佇ませておいて
歯が衣を突き破りザクッと甘鯛の柔肌まで
噛んだ瞬間、妖艶なほどの甘味が一気に
迸る感じなのです。
その豊満な肉感の旨味が先に訪れた後、
淡い塩味が甘鯛の肉の底から浮き上がって
来るのです。
此れは舌が痺れて昏睡状態になる。
この美味さヤバイ。
タルタル入らずでそのまま何も付けずに
食い切りました。
甘鯛のフライの魅力をどっぷり堪能する逸品。

⑪お造り

流石です。
舌が熱くなって御多忙な折に
爽やかさんなお造りの登場です。
然も



に梅肉
黄味醤油
つくり醤油

鱧は炙りたてで程よく温かみがあり
中はレア感のある仕上がり
やっぱり鱧は梅肉が合うなぁと感激。
鱧が綺麗な牡丹模様に花開いて
鱧の力強くも淡白な甘味に濃厚な梅肉の酸味が
ドンピシャなのですよ。

でね、ここで黄味醤油を鱧に試してみました。
濃厚なコクを感じる甘味があり
鱧の淡白さに旨味を張って鱧のポテンシャルを
物の見事に活性化させる黄味醤油なのです。
チョット吃驚した。

蛸の吸盤のプチプチ感が最高なの
鮮度がいいのでしょうね
歯にプチンプチんと弾けて来て食感が嬉しい
これチョコチョコと摘むのがいい。
茹で加減が柔らかすぎず固すぎずでいい感じ。

❹黒龍 あどそ

⑫琵琶湖の稚鮎

んんんメェ〜稚鮎!
焼き加減が絶妙かつ絶品です。
ワタが稚鮎の身の甘味と手を仲良く繋いで
素朴な苦味がお口の中で彷徨い
稚鮎の頭から齧り付くと身の旨味がこよなく
舌を覆い尽くす。
このほろ苦さと甘さの狭間で鮎の
醍醐味を味わうのである。
その味わいの奥行きの深さを素直に感じ取れるのは、焼きものとしての完成度の高さに寄ります。
火入れの技が稚鮎に対して適温で
じっくり焼いてるのでしょう。
嫌味のあるゼラチン質とか全くカケラも無く
頭のてっぺんから尻尾の先まで
満遍なく焼き上がり頭から腹、腹から尻尾まで
ムシャムシャ噛り付いて稚鮎独特の余韻を
残していくのでした。

⑬鰻地焼き

絶品です、この地焼き。
炭火が良く通ってる
皮目が凄い事になってますよ
お焦げが付いてるのか付いてないのか
分からないくらいの焼き加減なのに
パリンパリンに
乾いてる感じの火入れなの
噛んだ時に伝わってくる食感の心地良さも
去りながら
皮目が乾き切ってパリパリなのに
生き生きした鰻のvivid感溢れる旨味が
あるのですよ
この皮目を齧った時に艶かしい鰻独特の味覚が潜んでるのは信じ難いのだ。
この劇薬的な旨味の皮目に対して
鰻だれをほんのりと浴びせた地焼きで
香り高く鮎喰川の鰻の味覚が舞います。
なんだけど、
これまたホクホクなのに鰻の白身がしっかりと
歯応えのある反撥を見せて
肉質の豊かさと生命力を感じる
鰻の身なのです。
皮目とのコントラストが舌を
改めて覚醒させる。
この落差ある妙味が激流となって
味蕾に押し寄せてくるのです。
参った、降参です、くろぎマジック!

⑭お食事 待望のくろぎとんかつ

白米は龍の瞳
出汁巻き
生たらこ
香の物
伊勢海老のアラで取った赤出汁

とんかつ
黄身だれ
おろし

リーフ

本日のメインイベント
先ずはそのまま素直にリブの脂身と衣の
サクサク感を正直な面持ちで堪能。

お次に岩塩を衣の上にパラパラと降って
とんかつの甘味をぐいっと引き出します。
この上質なとんかつには塩が良く効くわ
肉質が良いのとお肉の繊維質が詰まってて
旨味が凝縮されてるから
塩味をきちんと受け止めて甘味を
噴出すのでしょう。

その次にはおろしでサッパリ味を楽しんだ後、
黄味ダレの餡の中に
タプタプととんかつを沈めて黄味をくずして
黄味をトロ〜っと溶かして甘味をたっぷり
とんかつに纏わせて頂きます。
濃厚なコクのある甘味が
とんかつの味覚を上書きし
耽美な甘味を含んだとんかつに七変化
その甘く香るとんかつとホクホクの龍の瞳が
異種交流的に甘味を共演して行くのです。
この味覚デュエット、
最高に舌を喜ばせてます。
とんかつを堪能して
お腹がはち切れんばかりなのですが、
仕上げに黄味ダレをご飯にかけてTKGです。
TKG自体もとんかつの旨味が混流して来て
美味しさが混沌として来る。

⑮薄い豆炊き込みご飯

お豆の香りが湯気たちと共に
あまぁ〜く匂ひが立ちこもり
お豆の匂ひがとても香ばしく
愛おしく感じちゃいます。
お豆のご飯をチョットだけ
お椀に装って頂きますと
お姿が可愛いのです。
出汁巻きや鱈子や浅漬けと
ご飯のお供に困らないのがくろぎさんの
お食事の楽しいが満開するところなのですが
流石に
もう駄目、お腹壊れちゃうくらい満腹。
一口だけ頂きました。
お家に帰ってお持たせ頂き晩御飯にします。

⑯甘味

葛切り
黒蜜に桜の花弁
きな粉
塩アイス
デュケム貴腐ワイン
水出しコーヒー

■お会計

お料理¥45,000
八海山 生ビール¥880
夏絞り ¥1,700/1合
九頭龍 ¥1,600/1合
あどそ ¥1,800/1合

2019/04Visitation3th

4.9

  • Cuisine/Taste5.0
  • Service5.0
  • Atmosphere5.0
  • Cost performance4.8
  • Liquor/Drinks4.6
JPY 40,000~JPY 49,999per head

くろぎ一丁目一番地に舞い散る春ご飯は怒涛の五連発!

■2019.04.13(土)12:00〜訪店

春日和ポカポカに麗らかないいお天気に
気持ちの良い微風さんと一緒に
くろぎ町くろぎ一丁目1番地に赴きました。

お二階のカウンター12席満席で御座います。
いつも通り先ずは圧巻の食材の御目見得です。

お造り用の明石の鯛のご立派な事
焼き物にお使い予定の愛知の平貝
ひぇ〜、こんなでかい貝は見たことがないです。
この貝柱がまた、巨大です。
焼き物にて予定との事。
蛤と春キャベツはお椀もので。
わぁ〜い、
今日もお楽しみがいっぱいとなりそうです。

■お料理 お任せ

①先付

海鼠腸の飯蒸し
飯蒸しを海鼠腸に絡めて食べても美味しいし
九頭龍を目の前にしてしまいますと
海鼠腸のこの珍味の前にひれ伏して
取り置きしたくなります。
もう正に呑んでくださいと言わんばかりの先付です。
最初から参っちゃいますね〜。

◉九頭龍

②陶板焼きの磯辺焼き

板海苔
平貝
赤貝
酢味噌

貝が陶板の上でジュ〜ジュ〜言いながら踊ってます。
熱いうちにと言いますより
陶板に引っ付いて焦げ付かないうちにとの仰せです。
急いであたふたとお海苔を手巻きして
平貝の磯辺風味香る芳ばしさと
お海苔のパリパリ感が清々しく感じられる中、
お口に放り込みます。
お醤油が少し焦げ付く匂ひって
舌を誘惑してきますよね〜。
このの匂ひに侵されながら食べる貝柱が
無茶美味いのです。
お海苔が美味しくて食べ切っちゃいましたら
追加でさっとお海苔を
女将さんがお持ちしてくれて、
お気遣いに感謝したくなります。

③蛍烏賊の沖漬け

この沖漬けもツルンツルンな舌触りで
食感が凄く気持ち良い、
蛍烏賊の持ち味を沖漬けが膨よかな甘味に
成長させて良い塩梅に漬け込ませてあります。
漬けの味わいが舌を撫でていくのですが
その、ぬめり感とツルツル感が答えられません。
お酒進んじゃう一品。

④舌殺しの半田麺料理

卵黄と雲丹をコシの強い半田麺に絡ませて
くろぎ特製の麺つゆの中に佇んでおります。

半田麺
根室のバフン雲丹
蕗の薹の天玉

麺が凄く伸び伸び生き生きとしてるぅ
喉越しを楽しむのに持ってこいの麺
歯に当たる食感と言い
噛んだ時の力強さと言い
麺を喰らってるゾ〜と言った感じです
麺が喉をスカッと通り過ぎていきます。
その半田麺にコクの有るうま味たっぷりな
麺つゆが濃厚に絡んで美味しさを広げるのですが、
程よく混ざり合った卵黄の黄身と雲丹が蕩け合い乍ら
麺に至福の味わいを纏わせてます。
卵黄と雲丹の甘味が舌をトロトロに魅惑し
更に上乗せされたバフン雲丹ちゃんが
こってりと艶めかしく舌を誘惑してきます。
この耽美な味覚にビシッと物申す仕事を
してますのが、蕗の薹の天玉!
こいつ、やるな、と感じる程にいい仕事してます。
蕗の苦味をこの甘味軍団の中で
一際輝かせてサクサクっと歯に絡んで来ます。
そのサクサクの後に寄せてくる香ばしい苦みが
舌を直撃。
この一瞬がとても鮮烈な美味しさを創り出してます。
最後の一滴まで逃さず飲み干します。
正に舌殺しの逸品です。

⑤胡麻豆腐

練り立て胡麻豆腐
みたらし餡
地焼きした鹿児島の鰻

みたらし餡に絡ませた真っ白な胡麻豆腐が
プリプリに美味いので有る。
此れが胡麻豆腐かと思えない程
純度の高いお豆腐
みたらしの餡のトロンとした甘味が
お豆腐に抱きついてきて胡麻ちゃんの甘味と
お醤油風味の甘味が素直にマッチしてます。
そして、このトロリとした甘味の中に
忽然と浮かび上がる鰻の味覚
此れが強烈で地焼きの威力を遺憾なく発揮して
皮目のパリっとしたサクサク感と共に
ホクホクの鰻の白身の旨味が弾けるように
舌に飛んで来る
この合わせ技に舌が沈没してしまいそうです。

◉いっちよらい

⑥お花見弁当に見立てた八寸

お弁当の蓋の上には桜吹雪が
舞い散っております。
その桜の中、
焼き立てのばちこが先にお届けです。
ばちこを齧りながらのいっちょらいが
酔いを進めていい気持ちにさせてくれます。
こんな花見酒、
終わらないでと思ってしまいます。
さぁ、お花見弁当の蓋を開けてみます。
まぁ何と雅な八寸なのでしょう。

赤蒟蒻

うるい
胡麻ソースを添えて

飯蛸の柔らか煮

鯛の子を炊いたもの
若桃
白子真薯

サッパリと舌を清めるかのように
静かなるごと春の如し風な根菜たちが
胡麻の甘味豊かに寄せて来ます。

蛸ちゃんがホロホロに崩れていくほど
柔らかな甘味の中に鹹味を感じて
喉を焼き付ける感じの甘味を残していきます。
この濃厚な甘味に喉は渇きを覚え
お酒入っちゃうんですよね〜。
お上手な仕掛けがさり気無く潜んでる
くろぎ八寸なのです。

鯛の子の炊き加減が絶妙
粒々なプチプチ感が弾けて行くときに生まれる
新鮮な甘味
鯛のすり身に白子を裏ごししたものを
出汁で伸ばして繋げた真薯
贅沢真薯な味覚に白子の旨味が膨らむ逸品
この真薯は舌の上にそっと佇ませて
舌の温度でゆっくり溶かして行って
その美味をじっくりと味わいました。
段々と溶けて真薯が儚くも消えて行くと
ちょっと寂しくなります。
この消えて散り行く美味しさが
其処に潜むからこそ
お料理の美味しさが脳裏に
刻まれるのでしょうね。
その辺の芸術的な調和をこの
八寸という世界の中で
描いているくろぎ料理には
拍手を送って止まないのです。

八寸の手仕舞いに登場しましたのが
タラの芽に練り雲丹と微塵粉を付けて揚げたものです。
タラの芽の先端に鮮やかな雲丹色に染まった微塵粉揚げ
タラの芽の旨味を含んだ苦味の中で
雲丹の甘味を僅かに感じさせつつも
微塵粉の粒々がポロポロと
歯に砕かれていく食感を纏わせた一品。

⑦蛤三昧なお椀

夫婦蛤
春キャベツ

幸せ運ぶくろぎ潮汁は
純粋に蛤だけのお出汁が椀種の蛤を
より一層蛤色に染め切ってます。
一口啜ります。
心にジ〜ンと染み入る慈の味わいが
舌の奥深くまで響き渡り心を癒しますね〜。
癒しの九十九里蛤です。
潮汁を穏やかな味覚に昇華させてるのが
春キャベツの甘味
キャベツな甘味が淀みなく無垢な甘さを
潮汁に添えてます。
この調和はお見事
くろぎさんでの平成最後の記念のお椀となります。

◉龍

⑧お造り



水前寺乗り

ぽん酢
お醤油

鯛は細作りでお紐さん的にスルスルっと
食べやすく
ぽん酢に浸して頂くと
鯛の味に酸味がふわりと浸透して
清らかな甘味を感じます。

赤身の鮪と中トロは山葵醤油で安定の旨味

くろぎさんのお造りの凄いところって
安心な鮮度、お刺身の醍醐味を
何気無く普通に味わえちゃう
お刺身は鮮度が命ですし
ちょっと下手しますと生臭さや
外連味が出てしまいます。
そう言う不安が一切感じられない至高の鮮度を
何時もご提供
この鮮度を保ち続けているという事の
素晴らしさを感じながら頂きました。

⑨喉黒の酒蒸し

喉黒
お豆腐
ちり酢

喉黒の頭や腹骨中骨で取ったお出汁で
酒蒸しにされてます。
喉黒の脂の旨味がたっぷりとお出汁に
押し寄せて来ていて
極上の酒蒸し状態なのです。
お出汁を啜った瞬間にお目目パチクリ状態の
激うまウマなのです。
喉黒の白身は箸先で触れただけで
ホロリと崩れかかります。
全く雑味のない甘味です。
これは凄い味覚だ。
大人しくて穏やかな甘味と滋味深いうま味が
同居している酒蒸し料理
素材の良さをグッと引き立てて舌を
満足させる一品です。

◉吟風

⑩花山椒舞い散るお肉料理

シャトーブリアン
花山椒
花山椒おろし

じっくり火入れした和牛の赤身は
芯がロゼ色に染まり
皮目はほんのりときつね色に炙られて
外側の焦げ付き黄身の旨味と
肉汁が凝縮してレア気味の旨味とが
同時に訪れる極上の味わい
肉質の良さに加えて花山椒のミントな
ツーンと来る風味が素晴らしく
お肉の旨味を引き立てるが、
花山椒がお肉の甘味を
通り越して駆け抜けていく爽快感は
何とも堪らんのです。
このアンバランスな美味は
お肉の鮮度
花山椒の鮮度
何方が欠けても釣り合わなくなるので
素材のバランスの良さが
天下一品と言えると思います。

⑪お食事

さて、本日の本番がここから始まります。
なんトォ、怒涛の五連発ご飯です。

艶々の白飯が最初に
炊き込みご飯が二種
鯛茶漬けは白米にゴマだれの鯛飯及び
鯛茶漬けの二品を頂きますので
事実上は5連発です。
流石に健啖家のご友人達も
お腹はち切れんばかりの様相にて降参です。

◎一の矢

龍の瞳
出汁巻き
香の物

炊き上がった土鍋の上蓋を開けた瞬間
巻き起こるウワァ〜の歓声
湯気と共に立ち上る龍の瞳の甘い香り
何とも言えない甘い香りが鼻腔周りに漂い
そこそこお腹いっぱいなのに
空腹感を呼び起こします。
舌からよだれ出ちゃいそう。
この白米の甘味に舌が酔ってしまいます。
出汁巻きがとてもよくマッチして
美味しいの何の、
あぁ、口福感絶頂です。

◎二の矢

蛍烏賊と生姜の炊き込みご飯

キャ〜と叫んでしまうほどの
苦味走る蛍烏賊のワタがお米一粒までに
浸透して
蛍烏賊自身の甘味に生姜の刺激が
見事にマッチングする炊き込みご飯
春の味覚満喫するご飯です。

◎三の矢

筍の炊き込みご飯

大海からの春ご飯の次は
大地からの春ご飯と続き
筍の甘味が龍の瞳に乗り移ったかのような
美味しさをホクホクと湯気立ち上るご飯に舌鼓。
筍の甘味が米粒一つ一つに寄り添ってて
噛んでるとジュゥ〜って浮き出てくるんですよ。
その甘味にチョコンと木の芽を添えて
此れが筍にピタリ嵌る辛味を添えて
最適なアクセントです。

◎四の矢

鯛飯

先程から若い料理人さんが
あたり鉢で炒りごまを一所懸命に引いて
ねっとり新鮮な出来立てホヤホヤの
練り胡麻に鯛を絡めたものをホクホクな
龍の瞳に上乗せしてご登場です。

濃厚な胡麻風味は鹹味を感じるほど強くて
龍の瞳の甘味と対照的な美味しさを
演じてくれます。
この鯛飯は余韻が強烈に残ります。

◎五の矢

鯛茶漬け

先の鯛飯にお茶をぶっ掛けて
鯛茶漬けとなり締め括りとなります。

ふぅ〜、はっきり言いますと
鯛茶漬けまで食べ切れず
ほぼ残しました。

⑫甘味

わらび餅
塩アイス

お腹もハートも名手武澤の矢で
見事に射抜かれた春爛漫なくろぎな
お花見を満喫させて頂きました。

2019/03Visitation2th

4.8

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service4.8
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.8
  • Liquor/Drinks4.8
JPY 50,000~JPY 59,999per head

くろぎ日和な春料理

■2019.03.09(土)12:00〜訪店

■口福の春を呼ぶくろぎ料理

明るい春の陽射しがポカポカと降り注ぐ
くろぎ日和です。
この佳き日に
心までポカポカと温めてくれるお料理を頂きます。
偶々でしょうが、
くろぎさんの正面の窓越しから
遠方に白無垢の花嫁さんのお姿が見えます。
何か偶然でも幸せを小分けして頂いたような
気分になります。

いつも通り本日の食材の御目見得です。

鰡(ぼら)
鳴門の鯛

ドカンと凛々しく俎上に置かれてます。
鰡と言えばやはり唐墨が目にちらついて
しまいますね。
それにしてもまぁ、何とお見事な佇まい。
このお魚さんたちがお造りになったり
お椀の種になったり出汁を張られたり
お料理の彼方此方に味覚を舞わせて
舌をおもてなしするのでしょうね。

①お腹を労って優しい一品から

❇︎海鼠腸の飯蒸し

海鼠腸のトロ〜っとした珍味と
飯蒸しのモチっとしたご飯の名コンビに
最初から舌が喜んでおります。
海鼠腸はそれだけでお酒のアテになります。
黒龍の龍をいつもの如く
お神酒として頂きながら嗜みます。
お酒と海鼠腸の飯蒸し、
これも春風のようにサラリと喉を
通り過ぎて行き、後味が宜しいです。

②名残を忍んで

❇︎津居山の茹で蟹で食べ収め
❇︎ほぐしの蟹味噌和え

今年の食べ収めの松葉蟹
今年もたくさん頂きました。
蟹さん、また来季まで再会を楽しみにしております。
あの蟹味噌の甘味たっぷり絡ませた
ほぐし身の美味さは忘れ難きお味
お酒のお供に合うんですよね〜。
つい、ゴクリと呑みが進んでしまいます。

③大海からの春の贈り物

❇︎蛍烏賊の沖漬け

富山の氷見港より青箱に下氷が施された状態で
獲れたての鮮度をそのままにしてお届け
その蛍烏賊が沖漬けで目の前に控えます。
目と口と骨は捌いてある所が嬉しい施し。
沖漬けをそのまま頂きますと
ツルツル食感の生の味覚がストレートに舌に
伝わってきて生き生きした蛍烏賊を
醤油と味醂とお酒の沖漬けの味付けとともに
沖漬けの素敵な甘味がお口に広がります。
此れが美味えの何の、黒龍さんにピッタリと
お似合いのアテになります。
蛍烏賊の甘味と沖漬けの酸味が
ハーモナイズされてとても美味しいのです。

④白胡麻豆腐がプリンのようにゆらめいて

❇︎白胡麻豆腐
❇︎鰻の地焼き
❇︎鼈甲餡

胡麻豆腐が練り立てのもので
江戸時代の精進料理だそうですが
ちっともそんな感じには見えなくて
逆に贅沢感溢れる鰻胡麻豆腐なのです。

真白い胡麻豆腐はもっちりと舌に絡みついてきてプヨプヨな弾力感が弾ける食感
炭でお焦げが付いてる鰻ちゃんの皮目を一緒に頂くと甘いのとほろ苦いのが上手に重なり合いお口の中で旨味の春風一番が吹いてしまいます。

⑤大海からの貴賓を取り寄せて

❇︎黒木 純のキャビア
❇︎半田素麺
❇︎雲丹
❇︎蕗の薹の揚げ玉

この雲丹TKG素麺料理は
右に出るものが無いくらいの鉄板な美味さ
此れを口にしましたら、
脳内に旨味の美味しいセンテンスが氾濫して
正に目眩く快感のひと時を味わうことになり
其処に純ブランドの高級キャビアをたっぷりと
盛り付けてくれてるのが嬉しくなります。

キャビアをお口に含みながら半田麺を
喉越し潔くツルツルと感じると、
麺に絡んだ雲丹の耽美なる甘味が
味蕾にしっとりと囁く

この半田麺のコシの強さが備えるモチモチ感
麺の旨味が前面に押して来る
其れがしなやかな筋肉質の喉越しの美味さを
生み出す
麺自体の旨味と喉越しのバランスの良さ
そして一呼吸遅れて訪れる小麦の風味に
雲丹の甘味に加えて大粒のキャビアから
大海の潮風味が広がる逸品

この美食素麺に春の苦味をキラリと蕗の薹で
織り交ぜるアクセントの使い方が
小洒落た味わいを呼び楽しくなります。

⑥雅に優雅に舞う八寸

❇︎田楽味噌を付けてあられで揚げた筍
❇︎白バイ貝
❇︎手毬麩
❇︎利休麩の白和え
❇︎新ジャガ
❇︎うるい・菜花・椎茸のお浸し

春の陽気を雅に装うあられ模様の筍様
誠に麗しい出で立ちにて筍の甘味に
キリッと絡む揚げ玉の清々しさが
食感を映えさせるのです。

手毬麩や利休麩が白和えの甘味に
より添われながら嫋やかに春の香りを届けて
舌が春味で染まって行きます。

大根の蝋燭の灯りが
ゆらゆら揺れて何とも雅な感じを漂わせる
プレゼンテーションは流石です。
うっとり春のくろぎ日和に浸ってしまうひと時

⑦元気の出る春の力料理

❇︎丸鍋
❇︎力餅

グツグツ煮立ってる丸鍋さんです。
鼈の身もコラーゲンな所もたんまりと
鼈出汁が良く滲み込んでコク深さのある味わい
フウフウしながらそのうま味を喜びつつ
その鼈の旨味に舌が骨抜きにされちゃいます。

鼈のプヨプヨしたコラーゲンを滑っと
食べた後にビヨーンとのびのびのお餅を頂くと
鼈の旨味たっぷりのお出汁に浸されて温かみのあるお餅がねっとりと歯にも舌にも抱きついてきて、とってもホッコリと美味しいのである。
此れは絶品ウルトラお雑煮です。
んん、ここで又、
黒龍の龍ちゃんのお世話になっちまいます。

⑧紅白な大海の鮮度が誘う旬のお出迎え

❇︎大間の本鮪
❇︎鰡
❇︎鮟肝ぽん酢
❇︎山葵醤油

世界の岡部さんが先程から
鮟肝をラップにくるくると包んでチューブ状に
施してます。
そうすることで鮟肝に満遍なく火入れが通る様になるそうです。
そうして火を入れて蒸した鮟肝さんは
ほんのりと温かみを感じる
コク深い鮟肝さんに仕上がるのです。
その柔らか味と味わい深い旨味が備わった
鮟肝をぽん酢おろしで頂くと
至福のトロリと溶けていく食感が
舌を優しい甘味で撫で撫でして行くのです。
鮟肝を堪能してからお刺身を頂きます。

鰡の白身がシコシコしてて
歯触り感も心地よくいい塩梅で弾力性があり
ふわっと反発してくるのです。
その溌剌とした食感と淡白な味を
鮟肝ぽん酢のコクのある酸味が纏って
美味七変化となります。

鰡は山葵醤油でも鮟肝ぽん酢に
おろしを絡めてもどっちも美味しいです。

お造りを頂いてる合間に
若きお兄様が炒り胡麻を目の前で
大きな当たり鉢で擦り擦りされてます。
だんだんとねっとりしてきて
ねっとりな胡麻ちゃんに変身です。

⑨大海の旨味と大地の恵みを浴びて

❇︎喉黒
❇︎湯葉

今朝、獲れたての喉黒を
福岡から直行のくろぎ便で昼前には
届くそうです。

頭と中骨のアラから取ったお出汁が
甘味を穏やかに含んでいて
その浸し地を含んだ脂の乗った喉黒が
円やかなる旨味を寄せてきます。
この官能的な喉黒ちゃんの味覚は
やはり捨てがたい美味です。

⑩お肉によだれを垂らして喰らいつく

❇︎常陸牛のシャトーブリアン

常陸牛はじっくりと炭火でローストされていて
赤身の芯まで火が通り
肉肉しさ十分に火入れされてます。
然もしっとりさっぱりなのです。
一切れ噛み砕くとスゥ〜ッと歯がピンクの
色っぽい肉肌に吸い込まれちゃって
その耽美な旨味に舌が翻弄されちまいます。
そこで、熱を冷ます為か
やんわりと御膳に朧月がご登場です。

⑪朧月が春風に乗って舞うお米の美味

❇︎ご飯
❇︎出汁巻き
❇︎香の物
❇︎白味噌
❇︎京揚げ
❇︎浅葱

おろしと
くろぎ出汁巻き卵の
特大サイズが出汁のうま味をお口の中に
振り撒いて
此れがご飯のホクホクな甘味と
ナイスなハーモナイズなのです。
普通なら滅茶苦茶白米進むのでしょうが
何にせよ、お腹がそこそこ満杯でございます。
更にお達しにより、今から二の膳三の膳の
ご飯三昧が来襲されるとあっては
少しお腹に余裕を残しておかなくてはと
一膳で一旦、箸を置かせていただきます。

⑫ハラスが呼ぶ春一番

❇︎ハラスご飯
❇︎醤油漬け卵の黄身

ハラスご飯と黄身の合わせは鉄板コンビ
もう、お腹もかなりパンパンですが、
このご飯は激うまなので、
進んじゃいました。
ハラスのお焦げも美味しい
ハラスの脂の甘みも美味しい
ハラスの桃色のお肉も美味しい
トドメの濃厚な黄身がハラスご飯に纏いつき
トロトロとろ〜な甘味で
舌を骨抜きにするくらいクリーミィで
円やかなねっとり感で覆い尽くすのです。
此れは堪りませんね。
もう、降参するしか有りません。
で、まだ続くのです。

⑬当たり鉢が気高く薫って

❇︎練り胡麻のみのご飯
❇︎鯛茶漬け

胡麻が濃厚で舌に独特の胡麻風味と鹹味と
甘味が入り混じった味覚が訴えかけてくる
煎りたて鯛茶漬けご飯まで行き着かず
鯛茶漬けは断念申し上げ候。
残念無念!

⑭さっぱりと甘味

❇︎葛切り
❇︎きな粉
❇︎黒蜜

練り立て葛切り
黒蜜の甘味
きな粉のコクのある甘味

⑮締め括りの冷たいもん

❇︎塩アイス
❇︎ディケムの貴腐ワイン
❇︎水出し珈琲

流石に本日は完食出来ず
ご飯3連発はお腹に響きます
甘味まで何とか辿り着いたという感じです。
残したものは包んで頂きましたが、
お土産の箱の中に何と!
鯛の中でも高級な鯛の証しである
鳴門骨が入ってました。
此れはびっくり記念品に保管しておきます。

■本日のお会計
お任せ¥45,000
生ビール¥880
黒龍 垂れ口¥1,600
黒龍 龍¥1,800
サービス料 10% ¥4,928
消費税8% ¥4336
合計 ¥58,544

2019/02Visitation1th

4.8

  • Cuisine/Taste4.8
  • Service5.0
  • Atmosphere4.8
  • Cost performance4.5
  • Liquor/Drinks4.8
JPY 50,000~JPY 59,999per head

冬の名残と春の走りの狭間で彷徨う味覚を堪能する

■くろぎの風景

くろぎさんの真骨頂とは
ふと、気がつくとドラマチックなくろぎ三昧の中に
身も心もお店の中に任せている自分が居る事です。
共するとお店のスタッフと同化して
あたかも自分もお料理作りのお仲間に
入ってしまってるのではと錯覚する、
そう言う家族感を感じるひと時が味わえる
だからこその味覚の広がりと奥行きの深さが
そこはかとなく漂うのでしょう。

春夏秋冬の贅を尽くすくろぎさんのお料理
お料理だけがそこにあるのではなく
くろぎの大将を初めとするくろぎ一家の
暖炉の様に暖かい眼差しでお客様をもてなす
その心意気とチームワークから
繰り出されるパンチ力に圧倒されます。
時に旬の誉れをさり気無く佇ませて味わいを広げ
時に名残の儚さをそっと感じさせてくれる
そうかと思うと和やかに賑やかに楽しい八寸が
鮮やかな食彩たちでにこやかに微笑みかける。

美味しいお料理だけなら
今の飽食の世の中、数多ほどにあれど
高度なエンタテイメント性を備えた
四季のメロディーを奏でる空間を創造し続ける
マジシャン達の集団は、
恐らく、くろぎさんが最高峰かと。

ここまで楽しい食卓は、唯一無二かも知れない。

其処に通う人々
其処に集う人々
其処に感動する人々
くろぎの団欒が其処にあるから

■お料理

真冬の贅を尽くした旬のもの
名残の蟹、春の走りの筍などを旨味たっぷりに
楽しませて頂きました。

本日の食材がテーブルの上にドカンと勢揃いです。
冬の名残が惜しまれる津居山の松葉蟹
下関の虎河豚の白子、デカイ〜。
大間の本鮪はお肉の塊ですね。
見た目が壮観です。

①粕汁

最初は身も心もほっこり温めてくれる粕汁。
お酒は黒龍酒造さんの火いら寿の酒粕をご使用です。
蓋を開けますとふわふわ〜って感じで
素敵な香り立ちです。
酒粕のほんのりとした匂ひが鼻腔から
淀んで来てうっとりといい気分になります。
粕汁の人参もお大根も優しい柔らかさ。
身体に少しポッと灯りが付いた様な感じになり
落ち着来ますね〜。
嬉しいですね、こう言うの。

◉九頭龍を御燗で

②虎河豚焼白子・酢橘

ふっくらと膨らんだ大きな河豚の白子さん。
まるで河豚のお腹が真ん丸く
膨らんでるみたいにプク〜ッとなって
お皿の上に佇んでおります。
この白子さんをプッチンとお箸で突きますと
焦げ目のついた皮が弾力よく反発してきます。
更に強く突いて皮をパチンと裂きますと、
中からトロトロ〜リ、
白子の身が薄皮の外へ流れて来ます。

皮目を少しずつ齧ります。
半生のトロトロ白身が舌をポカポカ温めます。
まず、振り塩加減が絶妙な味わい
何と滋味深い塩加減なのかと驚いてしまいます。
皮目の面積に応じて塩味が広がり
その塩味と対照的に白子のプルプルさんが
その独特な濃厚甘味を均一に口内に
押し寄せて来ます。
この美味しさには、降参です。

③津居山の松葉蟹と香箱蟹

もう、見納めの名残の蟹さんです。
雌雄セットでご用意頂いて嬉し涙です。

❇︎蟹味噌和え
❇︎茹で蟹
❇︎香箱蟹

蟹味噌と白身の和え物、
今冬お世話になりました。
この解しの甘味と蟹味噌の独特の甘味の
マリアージュには何度、極上なる美味を
頂いたことかと蟹さんに感謝です。
脚の部位はお箸で殻から一直線に掬うと
スゥ〜ッと解れて行きます。
そして、今期見納めの香箱、
外子と内子を小振りながらも甘味の詰まった
白身と一緒にプチプチを楽しませて頂きます。
もう、黒龍さんが進んでしまいます。

❇︎甲羅酒
黒龍の龍で甲羅酒を頂きます。
甲羅に引っ付いてる蟹味噌の残りと
外子の残りとがお酒の中に澱み
龍ちゃんを味わい深くしてます。
舌にジーンと来ちゃってヤバそうです。

◉石田屋登場!
お待ちかねの石田屋さんです。
これこそとっておきのお酒、くろぎさんに感謝。

⑤胡麻豆腐

練りたての胡麻豆腐
みたらし餡掛けの胡麻豆腐です。
ツルンとした食感が
みたらしのコッテリとした餡に纏われて
餡自体の甘味と胡麻風味が良く馴染みあい
甘味が膨らんで激うまなのです。

ここでちょっと面白い発見
切子の猪口の底をよ〜く見ますと
くろぎマークがくっきりと浮き上がってます。
これは見事な仕掛けの切子さんです。
石田屋さんが進んでしまいます。

⑥八寸

一升を半分ずつにお箸で分けて半升
益々繁盛の意味に掛けた升の木箱です。

❇︎鮑と独活をおでん風に
❇︎白隠元豆
❇︎金時人参
❇︎真薯と雲丹
❇︎慈姑の松笠
❇︎ばちことぶぶあられで揚げた海老
→鬼の金棒に見立ててます。
❇︎半生唐墨
❇︎鮪と雲丹の恵方巻き
❇︎福笑いの小鉢の中には烏賊と筍の木の芽和え

どちら様もお酒を進めてしまう逸品揃いですが
何と言っても贅沢恵方巻きの絶品なる味覚に
驚いちまうのです。
舎利が海苔巻きにしっかりと詰まって
噛みごこちが気持ち良い上に
舌を陶酔させてしまう雲丹と鮪のトロトロの
甘味に口説かれて舌はメロメロになってしまいます。

あられ揚げの衣を纏った海老天は
節分に因んで微笑ましく感じらる春めく風景
梅を細工された人参も春の訪れを感じます。

唐墨はそっと寄せてチビチビ用に置かせて頂きます。
上品な塩加減の施し様に参ります。

⑦鼈鍋

❇︎鼈
❇︎お餅

今朝おろし立ての鼈です。
グツグツとお鍋が煮立ってるところを
熱いのでお椀に装って頂きます。
フウフウしながらドロンと
コラーゲンがたっぷりの鼈の身を頂くと
自分の身体の中に鼈のエネルギーが
沸々と湧き上がって入り込んで来ます。
お餅が粘り強くお口に絡んで
鼈の出汁に浸って美味しい。
此れも絶品鍋です。

⑧お造り

お皿が嬉しい感じなのです。
節分のお祝いに鬼はソト
福は内の模様に描かれたお皿で
くろぎの大将デザインのお皿で
お造りが盛付けです。

❇︎テッサ
❇︎河豚の身皮
❇︎大間の本鮪
❇︎お醤油
❇︎鮟肝ぽん酢

あん肝に驚いちまうのです。
あん肝の雑味が全く感じられない
無垢な肝の旨味です。
あん肝だけで食べても美味しいし
ぽん酢に溶かしてテッサのシコシコ感を
ご一緒に酸味を楽しむのも良し。
此れはクイッとお酒を煽ってしまいます。

◉龍

⑨炊き合わせ

❇︎鯖味噌
❇︎筍
❇︎菜の花

春の走りを感じます筍が美味しく
鯖味噌の合わせ味噌が穏やかで優しい甘味を
醸し出していて鯖にぴったり
寄り添う味噌の甘味なのです。
しっとりと味噌の旨味が鯖に寄せて来て
鯖自身のお味と程よい距離感です。
んん、此れもお酒進んじゃいます。

⑩焼物

❇︎瑞穂牛の炭火焼
❇︎喉黒
❇︎柚子胡椒
❇︎お塩

喉黒は私達が会話の中で食べたいよね〜とか
お話していたのを聞いて即興で炭火焼にて
ご用意下さいました。
何時もでは有りませんが、
本日は偶々喉黒も仕入れてあったとの事にて
嬉しい誤算です。
喉黒のジューシーな脂から滲み出る
膨よかな甘味と炭火の香りとが交錯して
仄かな苦味とが調和する味わいを
見せてくれます。

お肉のお供に喉黒ちゃんとは、
何と贅沢なメインでしょう。

◉天狗舞をそ合わせます。

⑪お食事

❇︎朧月
❇︎鰯
❇︎出汁巻とおろし
❇︎七草の御味噌汁
❇︎香の物

シルキーでミルキーな甘味を放つ朧月の
ホクホクご飯にとても良くお似合いの
ご立派な鰯の焼物
ボリボリッと頭から噛り付いて
鰯独特の苦味と白身の甘味が重なり合って
それがご飯を唆るのです。
この白米の美味なるは天下一品、
出汁巻が和やかに出汁のうま味を含んで
たまごの味をご飯に広げています。
至福のお食事。

⑫魯山人ご飯

昆布とろとろのご飯です。
和の定食を満喫した後には
しっぽりと舌を包んでリセットしてくれます。
昆布とろご飯は爽やかな粘性を伴う味覚で
静かに訪れます。

⑬甘味

❇︎わらび餅
❇︎黒蜜

⑭甘味

❇︎塩アイス
❇︎シャトー・ディケムの貴腐ワイン
❇︎猿田彦水出しコーヒー

Restaurant information

Details

Restaurant name
Kurogi
Categories Japanese Cuisine
Phone number (for reservation and inquiry)

03-6452-9039

Reservation Availability

Reservations Only

Address

東京都港区芝公園1-7-10

Transportation

JR Hamamatsucho Station North Exit Toei Asakusa Line Oedo Line Daimon Station Exit A6

201 meters from Daimon.

Opening hours
  • Mon

    • Closed
  • Tue

    • 12:00 - 14:30
    • 17:00 - 23:00
  • Wed

    • 12:00 - 14:30
    • 17:00 - 23:00
  • Thu

    • 12:00 - 14:30
    • 17:00 - 23:00
  • Fri

    • 12:00 - 14:30
    • 17:00 - 23:00
  • Sat

    • 12:00 - 14:30
    • 17:00 - 23:00
  • Sun

    • Closed
  • Public Holiday
    • Closed
Budget

¥50,000~¥59,999

¥50,000~¥59,999

Budget(Aggregate of reviews)
¥100,000~¥100,000~

Check the distribution of amounts spent

Method of payment

Credit Cards Accepted

Electronic money Not Accepted

Seats/facilities

Number of seats

10 Seats

Private dining rooms

not allowed

Private use

not allowed

Non-smoking/smoking

No smoking at all tables

Parking lot

not allowed

Feature - Related information

Occasion

With friends/colleagues

This occasion is recommended by many people.

Website

http://www.kurogi.co.jp/

Remarks

*For the time being, reservations by phone will only be accepted for lunch seats. *Lunch and dinner courses are the same as above, starting from 50,000 yen per person (tax and service charge not included)