おいしいワインと一期一会
目利きと仕入れ力がハンパない店長のお店。日本酒を中心とした熱燗がメインとみせかけ、実はワインもおいしいのが揃っている。店長は前にイタリアンのお店にずっと働かれていたとか。
マスカルポーネを日本酒といただいて、おすすめワインをお願いすると、BRESSANというワインを出してもらえた。私はワインは不勉強だが、隣の席の常連様がときめかれて「私も!」というので、珍しいものなのだろう。滅多に手に入らないワインをおいしくいただけました。もう生きてるうちには飲めないかもしれない。ワインはそういうところも面白いですね。
気がつけばまた来ている
恐ろしい店である。飲んだ後にもう少しお腹に入れたいが、ラーメンはきつい…という時に、たくさんの日本酒があるこちらについ引き寄せられる。行ったら行ったで、いろいろなところから取寄せたつまみや、レアなワインもある。
この日はお腹は膨れていたので、マスカルポーネいちぢく和えを熱燗で溶かしながら、というのをデザートにしようと来店した。そしたらいいワインがあるという。SONATINEというフランスワイン。私は濃いめの赤ワインが好みなのだが、これがまたドンピシャ。もちろんマスカルポーネに合う。こんなに好みに合うワインは何年振りかな。ついついおかわりしてしまいました。だってここで飲む赤ワイン、次に同じものを飲めるかわからないんだもの。
〆に熱燗いただきました。臭いのを、とリクエストしたらシンカメというお酒を出してくれました。これまたワインと違ってパンチがあってよかった。ごちそう様でした。
日本各地とイタリアを旅行した気分を味わえる優しい空間
コロナ禍にオープンして早2年。前を通りかかるといつも常連さんらしきお客さんでいっぱいで、なかなか一見さんとしては入りづらかった。入ってみると、まずお通しで1,100円かかるとのこと。お通し+肴一品+鹿肉3種のセットだと3,800円です、と。1,100円がマストでかかるので、なかなか敷居の高い設定だなと思いつつ、逆に自信の表れかもしれないと捉えてみる。また、鹿肉3種は単品だと2,800円するので、ものは試しとセットで頼んでみた。
気さくな店主と話していると、以前は松濤(渋谷近くの高級住宅街)のイタリアンで修行されていたそう。お通しもどこかイタリアンの前菜的な発想。舞茸とほうれん草のお浸さず、豆腐、モツァレラチーズの酒粕漬(燗酒に合うというのでおちょこ付)、あぶらげの明太マヨ炙り。店主の目利きであちこちから一級品の食材や加工品を仕入れ、かつそれを自分の手柄と決していばらず、「⚪︎⚪︎のパンは日本一おいしいので〜」などと紹介しながら提供する。メニューにも「⚪︎⚪︎の生ハム」などと書いてある。できた料理は独創的で、和洋折衷。お酒も日本酒や焼酎をメインに、ワインも一級品を揃えてある。迷ったら店主に相談すると想定以上のおすすめを出してもらえる。
和食で売っているものの、イタリアン出身ということで、イタリア料理がどんなものが知りたく、ズッパ(スープ)を注文。3種の豆のスープというファジョーリは、もはやスープというよりパンにつけるペースト。パンともよく合う。
続けて鹿肉3種。モモ肉、ハンバーグ、ハツだ。どれもうまがハンバーグがベスト。ブルーベリージャムとよく合う。付け合わせのポテトも隙のないうまさ。
これが自分の料理だ!と100%自分の腕で勝負するお店は多いけれど、こちらは、おいしいもの(食材、パン、豆腐、酒など)を作るところはたくさんあって、そこから取り寄せてさらにおいしい組み合わせで提供する、というスタンス。人当たりのよい店主だからこそ、人が集まってきて、そこからおいしいものも集まってくるのかな、という印象でした。そんな店主だから、実は入ってみるととても優しい空間。
最後に、各所から一級品を仕入れるイタリアン出身の店主が、どんな和風出汁を取るのか興味が湧き、最後にみそ汁(400円)を注文。とびきりの味噌を仕入れていて、その味を殺さない程度のささやかな出汁の取り方でした。しじみが入っていて、いろんな酒を飲んだ後にも体に優しい。
気づけば、酒は福岡の酒粕焼酎からイタリアの秘蔵ワインまで、料理は和食からイタリアン、北海道バター、鹿肉など、日本各地やイタリアを感じるお店でした。
Restaurant name |
Saketo Gyarari Haruhi
|
---|---|
Categories | Izakaya (Tavern)、Nihonshu (Japanese sake) |
Phone number (for reservation and inquiry) |
070-3780-5483 |
Reservation Availability |
Reservations available
予約電話対応時間→16~24時。 |
Address |
東京都世田谷区経堂2-15-15 1F |
Transportation |
小田急小田原線 経堂駅から徒歩2分 195 meters from Kyodo. |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget |
¥5,000~¥5,999 |
Budget(Aggregate of reviews) |
|
Method of payment |
Credit Cards Not Accepted Electronic money Not Accepted QR code payment Accepted |
Number of seats |
11 Seats ( カウンター6席、テーブル5席) |
---|---|
Maximum party size | 11people(Seating)、14people(Standing) |
Private dining rooms |
not allowed |
Private use |
OK Up to 20 people |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables |
Parking lot |
not allowed |
Space/facilities |
With power supply |
Drink |
Japanese sake (Nihonshu),Japanese spirits (Shochu),Wine,Particular about Japanese sake (Nihonshu),Particular about Japanese spirits (Shochu),Particular about wine |
---|---|
Food |
Allergy labeled |
Occasion |
This occasion is recommended by many people. |
---|---|
Location |
Secluded restaurant |
Service |
Extended party hours (more than 2.5 hours),(Surprise) Party accommodations,BYOB,Sommelier,Take-out |
With children |
Kids are welcome(Babies are welcome,Preschool children are welcome,Elementary school students are welcome),Baby strollers accepted |
The opening day |
2021.5.7 |
日本酒にするべきかワインにするべきか、それが問題だ。いずれにせよここのマスカルポーネいちぢくはデザートによい。口の中でお酒で溶かしながら流しこむのは最高である。
70時間煮込んだという鹿カレーつけきしめんもおいしくいただきました。かろうじて形を保っているゴボウは、口に入れた途端ほどけて溶けます。他にもいっぱい野菜が入ってて(溶けてて)、まるで薬膳スープ。