無化調であること以上に・・・なにかハイセンスを感じるラーメン店
【スープ:崇高なまでに「柔らかさ」と「優しさ」が支配する美しき醤油スープ】
<透明感溢れる醤油ダレ・・・膨よかな甘みが何の引っかかりもおまへん!>
そろそろ八王子系の醤油エキスも体内から抜けたか?と思えるこのごろ。敢えてまた醤油を摂取?と思うかもですが、何となくここの醤油には全く別ものな何かを感じておった次第。それは、非パンチ系な柔らか醤油!成城のセレブならこういう柔らかいハイセンスな醤油がお似合いよ!なーーーんていう醤油もええやないかと思えて来る。先人達のレビューと写真を拝見して勝手にそう解釈しておりますが、ほぼそれ当たってたかという感想です。
とにかく・・・醤油ブラウンが、つい先日の八王子系と比較して「春霞か!」と思うほど淡い色合いですやん。もうこの時点で心の中の第一ボタンをかけ直しております。そして、正座したような気分で改めて対峙し、スープをすする・・・・。その味わいたるや、「引っかかりが全くなくスムース!」という感想でして、カエシの中に甘みすら感じる。見た目以上に味わいが透明系。スープ自体が胃腸にやさしいというか、ポカリスエット並みに、体の中にエキスが染み込んでゆく・・・・。この醤油はどこの醤油なのかは不明。白醤油?発酵の淡さが独特で、魚醤のようなさっぱり感あれど、エスニックでは決して無いピュア・ジャパニーズな醤油や!でもそれが無知ゆえ全くわからん・・・。
<丸鶏エキスの上澄みのようなキレイな動物系のコク!乾物のスマートな味わい!>
鶏ガラのようなと最初は思ったが、その上品さは丸鶏!メニューの裏側にそう書いてあったから間違いない。しかし、それほど色っぽくもなく淡麗そのもの。丸鶏ってもっとコク豊かにぶわーーーーっとアピールしてくるものと思い込んでいたから、なにかとても不思議な感覚(私だけかも・・・)。丸鶏と言えばコラーゲン豊かなイメージありますが、その上澄みだけを濾したような、淡麗な落ち着きがある丸鶏スープと申せましょう!
さらに、乾物の使い方はとても豊か!節系や昆布系のアミノ酸が豊かに広まっておりまして、そっちの方に意識が釘付けになってしまう。甘みの本質はここにあるのだと思っていますが、丸鶏エキスと乾物エキスのバランスが50/50でして、そういうところが心象に深く滲むと思っています。このスープなら・・・塩も試してみたいと既に気持ちが飛んでいる。
【麺:ハンドメイド感溢れるピロピロ麺!啜って楽し!噛み締めても楽し!】
<麺をすすり上げること自体が楽しい!エンターテイメントなピロピロ麺>
まったく、麺をリフトした途端にニンマリする麺ですぜ。手打ち感たっぷりの平打ちピロピロ太麺!オーバーに言うなら、そばにある穂先メンマと見間違うくらいなピロピロぶりでっせ! 見た目に多加水系なキャラが分かる。そしてそれは、弾力系な歯応えと見た目にすぐ分かりやすい見映え。実際すすってみると、前歯の処理はスパスパ&クチクチっと小気味良く千切れて、奥歯の処理まえのすすり上げる所作では、その縮れが口内を気持ち良く刺激を与え続けます。それも面白いほどに!麺を啜るたびに面白い。ああ・・・永遠に啜ってみたいなと思えます。実際に、麺としては、とてもライトに感じますので、腹一杯になるまでにはかなりの量を食えるはず。しかし・・・・数に限りがあるみたいだから、食べ過ぎて麺を占拠しないように。以前の私のような麺切れ被害者がでますから。
<見映えもさることながら・・・歯応えがハンドメイド感たっぷりの優しさ弾力>
この麺を一言で表すなら、「ハンドメイドなエキストリーム!」という感じと受け取りました。見た目は言わずもがななのですが、その歯応え感が、◯◯製麺と銘打った系ではお目にかかったことのないほど、柔らかいプリプリ感。プリプリ&モチモチ度をMAXに振り切った感じかなと。喉越しもいちいち楽しいのですが、歯応えが縮れが当たるところが様々ですので、プリプリとモチモチの感じ方が微妙に変化して面白いのです。基本的にカタメの麺が好きな性格である私も、この柔らかい麺は大OKです!
【具:なんとなーーーーく、高級感あるのであります】
<一枚200円のチャーシューは、解けるほどに柔らかく無限に食えそうだ>
こちらのチャーシューは、1枚200円ということで追加注文可能とのことです。して、その一枚がちゃんと乗っかっている次第。中々のロールブリですが、見た目以上に肉厚です。そして、ここでもやはりほぐれるほどの柔らかさなり!味わい的にも塩にも醤油にも合うような味付け淡白で肉自体の味わい重視型。飯にも合うし、酒の肴としても最高。しかし・・・・一枚いくら・・・と言われると、ちょいと貧乏人には感覚的に堪えるのよ(苦笑)。腹減ってる時は、「よし!今日は特製!」と気負いたいものの、このチャーシュー追加には、正直ちょっとビビった次第。
<家庭的な半熟ぶり・・・・そんな味玉が甘い>
ラーメン専門店に良くある、オレンジ色したとろ〜りな黄身というタイプではなく、とてもシンプルな感じがする味玉。薄味か塩ダレの漬け込みタイプでして、黄身も・・・・固ゆで→ジェル→濃厚液体というグラデーションになっとる。それを一旦スープの海に沈めて味を絡め、改めてレンゲで救いとって一気に食う!旨し!特に今回は味わいの余韻として「甘み」が広がる不思議感がありまして、見た目以上に好印象でありました。味玉も各店によってこだわりとか、腕前とか計り知るパラメーターだね。
<たくさん頂ける穂先メンマ>
ピックアップするつもりは無かったのだけど、妙にひっかかったので。思いのほか沢山いただけた・・・穂先メンマでありました。たまたまか・・・・。確実に3本大きめなのが投入されとりまして、少し細かいのも入ってたな。穂先メンマももはや一般的になってきましたが、やはり・・・・どこか華やかさがあっていいね!因に、糸とうがらしも・・・昔はちょっと嬉しかったと思いませんか?今では何も珍しさもないけど。日々新しい何かを取り入れているのですね、勉強家なラーメン店主は。
総じまして、ようやく念願の宿題を果たせた気分で嬉しいやら、旨かったやら・・・・非常に満足であります。大衆系なラーメンもいいけど、たまに崇高でキレイな淡麗系のラーメンもいいですよね!ここなら、うちの嫁さんでも引っ張ってこれると思います。味もそうだし、新しい店だから清潔感もあってもだけど・・・・・、店の雰囲気もいいから。気さくなご店主。そして余裕もったテーブルの配置。さらに、BGMのJAZZ! 実際、先日フラれた時は、ええ感じの成城住人と思われる熟年夫婦らしき方々が多かったしね。嗚呼、私もそういう家庭思いで、生活にも余裕ある・・・カッコいい麺喰いになりたいもんだわ・・・。仕事を成功させて実績をつみたいもんである。もう遅いか(爆)。なので詠います!
明るさに
暖かさもある
柔らかさ
すべてがほっこり
美し麺顔
お粗末!とういことで家族にも感謝しながら合掌!今日も本当にごちそうさまでした!
Restaurant name |
Ken
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---|---|
Categories | Ramen |
03-3483-4056 |
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Reservation Availability |
Cannot be reserved |
Address |
東京都調布市入間町3-1-1 |
Transportation |
成城学園前駅 西口から小田急バス つつじヶ丘駅北口行き「NTT研修センター前」下車し、 1,378 meters from Seijogakuen Mae. |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget |
~¥999 ~¥999 |
Budget(Aggregate of reviews) |
~¥999¥1,000~¥1,999
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Method of payment |
Credit Cards Not Accepted Electronic money Not Accepted QR code payment Not Accepted |
Number of seats |
13 Seats ( カウンター3席、テーブル10席) |
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Private dining rooms |
not allowed |
Private use |
not allowed |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables |
Parking lot |
OK 通り反対側、成城方面に100m程戻った砂利の駐車場に5台分 |
Space/facilities |
Counter |
Occasion |
With family/children |Alone |With friends/colleagues This occasion is recommended by many people. |
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With children |
Kids are welcome
ベビーカー乗り入れ可能 |
The opening day |
2013.4.8 |
とまそんのブログ: https://www.ramentabete.com/entry/2023/09/28/000000
とまそんのYouTube: https://youtu.be/rw3QyhNuzgw
<2023.09> 半熟煮たまごしおラーメン + 替え玉
10年前に一度訪問したきりで、実に久しぶりの訪問です。何せ京王線仙川駅と、小田急線成城学園前駅のちょうど中間位置にあり、結構陸の孤島だったりするもので、その後の評判は耳にしてもついつい後回しにしておりました。今回は、野暮用で平日早めに仕事を切り上げる羽目になり、帰り道に甲州街道をクルマで流す機会がありましたので、夜の部開店間際に思い切って突撃してみました。
そうそうこの近くには、かつて大手顧客の研修所があったりして、一度だけ訪問したことがあったっけか。馬鹿でかい施設で森に囲まれている様でもあり、住宅街のようで自然豊かなエリアでもあります。宵の口ともなると微かに響く秋の虫の音・・・昼間はまだ暑さが残ろうとも季節はゆっくりと確実に巡る。
<全体> コンテンポラリーな白河系!?大判肉に素朴な中太麺!穏やかに広がり霞む塩出汁!
夜の部は午後5時開店。一番客でありましたが、その後パラパラと客が入り確実に地元固定客をつかんでるって感です。塩があるなら塩をチョイス。残念ながら特製は売り切れだったので、味玉追加でいきましょう!そんな流れで「半熟煮たまごしおラーメン」。それはこんな麺顔!。
おおお!10年ぶりだと随分と面持ちが変化?進化!。出汁感の穏やかさと麺の素朴さは以前のイメージの通りですが、なんとなく白河系に明確にふれた様な印象?。しかし白河系の素朴さと言うより、どこかコンテンポラリーな雰囲気も漂うか?。肉が以前と打って変わって低温調理になっており、メンマも流麗に流れる盛り付けであることから、全体的にはコンテンポラリーなニュアンスも滲む様です。うん!拉麺としてプレゼンス・磨きがアップしたって実感です。
<出汁> 軽やかな鶏出汁にふんだんに溶ける昆布と煮干エキス!塩気穏やかにして微笑む旨さ!
おおお!なんと優しい味わい。身に染み渡るようなライトなエキス感。それでいてあっさり系と括れない滋味深さもしっかりあります。ポカリスウェットの如く、ごくごく飲み干せそうで味わいが豊かと言うい感じ。10年前の味をしっかり覚えているはずはないが、今回は、鶏系の味わいがとてもスッキリしている反面、昆布とか煮干の味わいの方が印象的。煮干よりも昆布の方が勝る???。
また全体的な優しい味わいには野菜の旨味も溶けていると思われ、とても身体に優しいと感じます。時間が経つと麺から吐き出される炭水化物も溶けるので、そこに更に甘みも加わるといった味風景の変化も面白いかと!。
<麺> 透明感すら覚える多加水中太麺!スベリ良く啜る楽しさが極み!出汁染みて明るい弾力!
以前も多加水系の太い麺だったと思いますが、とにかく食感が楽しい麺でした。半透明に輝く麺の地肌。微かに緩やかにピロつく中太麺です。歯切れがプツプツプリン!と弾ける小気味よい感覚がまず楽しい。そして麺の啜りがとても快楽です。ズボボボボボーーーっとまるで漫画の登場人物の気分で啜ってごらんなさい。中太なのにスルスルと抵抗感なく口の中へと吸い込まれてゆく様です。その口元や舌触り、喉元過ぎるタッチが残像に残るようで実に楽しいじゃないか!。
しかも麺量もしっかりしており、されどライトに食えるので胃もたれ感皆無で、罪悪感すらも覚えません。ヘルシーとすら感じるかと。また湯ぎりが徹底的なのでしょうか、ぬるつきも覚えず、出汁を吸い込んで噛み締める時の素地の甘みもいい感じです。
<チャーシュー> 極楽低温調理!豚はしっとり赤身と蕩ける脂身!鶏はサイコロカットのコンフィ!
やはり低温調理の肉は旨いね。赤身と脂身のバランス良い豚肩ロースのスライス肉。とても大判で出汁と麺の熱で肉が熱って色が変わるかと思いきや、温かみを感じる中で肉本来の旨みを楽しませてくれます。赤身はとてもしっとりとしており、薄い下味の浸透を覚えつつも赤身肉味を感じるタイプ。また脂身は出汁の熱で少しとろんとした表情になり、その温かみゆえに脂は甘味を感じさせるほど蕩ける旨さでありました。
また豚肉の下には、実は鶏胸肉のコンフィがサイコロカットされて隠れており、これもつまんで食らうのもまたいいね。わざと出汁に一旦沈めスポンジのように染み込ませてから食らうとまた旨し!。思わずビールが欲しくなるが、クルマで来てるので今回は酒断念ですー。
<メンマ> 中太麺と太さと長さがシンクロ!麺と共鳴する柔らか穂先メンマ!しかもボリューミー!
実はちょっとメンマでびっくり。ここでは「メンマ増し」がオススメです。まぁ穂先メンマであり、今となっては探せばある具材ですが、「太さ・長さ」が中太麺ととても近いために、麺と絡んでフィットするイメージ。つまり麺でメンマを絡めようと意図せずとも、麺の一部かの如くメンマが絡んでくるから面白いのです。麺のモチモチ食感と滑らかなスベリ。そこの物腰柔らかでサクサクとしたメンマの食感が同時進行で麺と楽しめるのですから最高。見た目はやや出汁深さを思わせる色合いですが、実はあっさりとしており、塩出汁を吸い込んでうまいタイプです。
<味玉> 薄出汁の深い浸透!あっさり白身のライトな味わい!ねっとり卵黄は重厚な旨味!
とろとろな黄身ではなく、芋羊羹の様な仕上がりでねっとりしたタイプ。そしてシンプルな感じがする味玉。薄味か塩ダレの漬け込みタイプでして、黄身が固ゆで・ジェル状・ねっとりと段階的に楽しめます。それを大胆にスープに沈めて味を絡めて味わうのが旨し!改めてレンゲで救いとって一気に食って楽しみます。味わいの余韻として「甘み」が重厚に広がるのも好印象。
<替え玉> しっかりホール1玉追加!味が薄まるどころか替え玉で塩気と旨味がアップする!?
実は「さの麺」と言う超極太麺が、裏メニューとしてあると聞いて、最初はさの麺・替え玉はレギュラー麺でと計算に入れての所業。さの麺を口頭で希望伝えると、ご店主申し訳なさそう・・・・。暑いうちは麺がダレるのでこのタイミングでは用意してないのだとか。残念。なのでまた同じ麺を食らうこととなりますが、これはこれで全く残念ではありません。
ひょっとして1玉180g程度あるのか?と思うほどボリューミー!食えるか?と少しビビったけど全く問題なく食えて汁完まで平気でした。面白いのは替え玉にした時の方が全体の味が濃かったと思えたこと。普通だと替え玉だと薄まるのでタレを効かせたりするのですが・・・。きっと塩ダレと薬味を提供時に追加してくれてるのだと察します。なので最後はまるで「かけラーメン」状態になるものの、一気に食い切れてしまったのであったー。
総じまして「10年経ってさらに進化!陸の孤島に隠れ名店!独創的コンテンポラリー系白河拉麺!?」・・・と言う感動の嵐!。10年前も旨かったが更に進化したように新鮮な気持ちで旨く感じました。全体的に価格も抑えめで頑張ってる様だし、こんな陸の孤島に素晴らしい店があるとはとても貴重。ラーメンファンなら仙川の名店と連食ってのも楽しめそうです。秋の散歩がてら駅から歩いても20分弱。ぜひいかがでしょう?激しくオススメ!旨し!なので・・・とっとと最後に詠って、いつものように締めたいと思います!。
秋の宵
辺りざわめく
虫の音と
店にさざめく
麺の啜り音
お粗末!と言うことで家族にも感謝しながら合掌!!今日も本当にごちそうさまでした!!!