Restaurant name |
Masuya
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Categories | Ramen、Chinese |
03-3911-8719 |
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Reservation Availability |
Cannot be reserved |
Address |
東京都北区上中里2-38-10 |
Transportation |
179 meters from Kami Nakazato. |
Opening hours | |
Budget(Aggregate of reviews) |
~¥999~¥999
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Method of payment |
Credit Cards Not Accepted Electronic money Not Accepted QR code payment Not Accepted |
Number of seats |
10 Seats ( テーブル10席) |
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Private dining rooms |
not allowed |
Private use |
not allowed |
Non-smoking/smoking |
Smoking establishment Please check with the restaurant before visiting as the law regarding passive smoking countermeasures (revised Health Promotion Law) has been in effect since April 1, 2020 and may differ from the latest information. |
Parking lot |
not allowed |
Drink |
Japanese sake (Nihonshu),Japanese spirits (Shochu) |
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Occasion |
This occasion is recommended by many people. |
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Location |
House restaurant |
The opening day |
1953.4.1 |
1953年の創業ということで68年の歴史を刻んだ町中華。
ロケーションはJRの車両基地と線路とに挟まれた陸の孤島のような住宅街エリアで、クルマで行っても都会の中にありながらも秘境と言えるような場所。
クルマで訪れるのであれば上中里駅近くにコインパがあるので、そこを利用すれば店までは徒歩1分くらいである。
屋号が入り口のガラスに書かれているところに何とも言えないノスタルジーを感じる。
その引き戸を開けて店内へと足を踏み入れれば、ザ・昭和、な空気感なのだが、各テーブルに設置された飛沫感染予防のための透明ビニールが現実に引き戻す。
店内奥が壁面に隔てられた半クローズドキッチンとなっており、中央に開いた開口部から店主さんの調理姿が見える。
先客は一人。店主さんはその方のお料理を調理中だったが、私が席に着くとすぐに手を止めて水を持ってテーブルまでオーダー伺いに来てくださる。
言葉は少ないが、柔らかい声音に安心感がわく。
店舗左手の壁面に掲げるメニュー表には所狭しと料理名が並ぶ。
麺類、炒め物、丼ものやカレーライスも並び、まさに町中華なラインナップ。
そのメニュー表の下には、七福神、シーサー、アイヌ人などの彫り物が整然と並べられていて、古い店内ながら清潔に保っている店主さんの几帳面さが窺える。
”半チャーハンラーメン”700円をオーダー。
先に供されたラーメンは、まずビジュアルが最高だ。
どんぶりの下の方まで麺が透けて見える透明度の高い茶清湯の表面には量は僅かだが油がキラキラと輝く。
全体に散らされたやや大きめに刻まれたネギがこのスープの茶色に映えて食欲をそそる。
しかしそれを一口飲んでみれば、この長閑な空間からは想像もつかないようなキレ感が口中を襲う。
恐らくケミカルは使用していないか、使っていたとしてもごく僅かだ。
後に残らず余韻がスッと引いていく。
それだけだと物足りなさを感じてしまうかもしれないが、ほんのり生姜の香りが立ち上ってくるのが堪らないアクセントに。
麺は小池製麺所の細縮れ。
ふるふるとした軽い口当たりがとても良い。
細く割いたメンマの食感も申し分なし。
半チャーハンは個人的に大好物なベチャ系。
ラードをまとい旨味がたっぷりでとても旨い。
量的には正しく”半”である。
この分量で一杯一杯絶妙な塩梅に仕上げるのは流石の老練の技だ。
このセットで700円とは、アタマが下がる。
惜しくも閉店してしまったが、神保町の「さぶちゃん」の半チャンラーメンを想起させるのは、麺が同じ小池製麺のものだったから、ということだけはない。
幾星霜の時を越えて愛され続ける料理には、どんなに美味しい最先端の料理でも決してまとうことのない歴史の重みが加わった味となる、ということだろう。