Official information
This restaurant is registered on Tabelog as a corporate member. Business information is released by the staff.
Restaurant name |
Odorat(Odorat)
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Categories | French、Curry |
Phone number (for reservation and inquiry) |
03-6356-2227 |
Reservation Availability |
Reservations available
夜は前日までに(できればTableChickにて)要予約 |
Address |
東京都北区赤羽西4-23-5 赤羽西ガーデンハウス 1F |
Transportation |
479 meters from Akabane. |
Opening hours |
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Budget |
¥6,000~¥7,999 ¥1,000~¥1,999 |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥10,000~¥14,999¥1,000~¥1,999
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Method of payment |
Credit Cards Accepted Electronic money Accepted (Transportation electronic money(Suica)、iD、QUICPay) QR code payment Not Accepted |
Number of seats |
8 Seats ( カウンター8席) |
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Private dining rooms |
not allowed |
Private use |
OK |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables |
Parking lot |
not allowed |
Space/facilities |
Counter |
Occasion |
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The opening day |
2023.7.27 |
奇をてらっていない。伝統料理ではなく、細かいところまで神経の行き届いた新感覚の創作フレンチだが、イノベーティブ・フュージョンなどと呼ばずに、「フレンチ」と言うところがなかなかいい。かつて原宿でフランス料理店を手がけていた、お父上の背中を見て育ったからだろう。
永瀬シェフは、生まれも育ちも赤羽なので、ここで店を出したかったという。赤羽の飲み屋街とは正反対の西口。安斎シェフのモダンスパニッシュ、「Maquila東京」ができた時も相当驚いたが、そこよりもさらに離れた場所だ。
弁天通りを登って赤羽西4丁目を越え、クリーニングの看板路地を左へ。ちょうど看板裏手の道に店がある。
シンプルで落ち着いた内装で、カウンター席のみなのは、「護国寺Ciotat」と同様。最初からワンオペの営業を想定したつくり。
今時のお店らしく、予約もネットから行える。予約時に、コースを選ぶ形なので、7千円のコースを選んで2人で伺った。
コース内容は、カードでカウンターにあらかじめ置かれてあり、大変助かる。料理名もシンプル。「玉ねぎ、シルクスィート」「ホタテ 大根」「イサキ 蕗の薹」「ロイヤルポーク」「はるみ チョコレート」全部素材の名前である。
すでにこのへんに店の姿勢が出ているようだ。加工の方法ではなく、食材そのものの力が料理を作っているのを、この若いシェフは十分承知しているようだ。
ワインは、グラスでも白3種、赤2種用意しているそうだが、この日は白をボトルでいただいた。ローヌのビオ生産者のヴィオニエの白(6,400円)。なかなか上品な味わいだ。
料理は、前菜から。玉ねぎはクリーミーなムースになり、粒に切ったイタリア・サラミがクルトンがわり。シルクスィートは、一口大に焼かれ、生ハムとペコリーノで化粧。もう一つは鹿肉のパテで、ビーツの酢漬が添えてある。見た目も、面白いが、
それぞれ野菜の特有の甘みをそのまま生かした調理が印象的だ。
2番目の皿は、ホタテに大根、ハツカダイコンのスライスを合わせた一品。サロマ湖養殖のホタテは、小ぶりだが甘みがありうまい。下に敷いたソースにはゆずが使われていて、すりおろしたゆず皮も効いていて、若干和食風ではあるが鼻腔に訴えかける。
香りをテーマに据えた店を意識して、スパイス・カフェでも修行したというだけあって、永瀬シェフの料理はスパイス・ハーブだけでなく柑橘系や野菜の香りの生かし方に特徴がある。(確かに<Odrat>というのは「匂い」のことだし。)
しかし、あくまでも味付けの方はシンプルで優しい。つけた香りで食べさせる料理ではなくて、食材本来の香りを引き出す料理というべきだろう。
そのため、メイン食材はもちろん、野菜類も気を使っていて、全て地元の農園で作っているものを直接仕入れているから、ここまで風味があるのだとか。
イサキは、カリカリに焼いて、エスプーマとタプナードを添えてある。添えられた小かぶと蕗の薹(フクノトウ)の絶妙な焼き加減がむしろ印象的だ。
そしてメインは、千葉産ロイヤルポーク。ロゼ色の絶妙なローストは、岩塩でも十分うまいが、空輸した生のモリーユ茸のソースが添えられる。ソースもうま〜い!
添えられた人参も超絶に甘くて驚かされる。
デザートは、「清見」と「ポンカン」を掛け合わせた新品品種みかん「はるみ」の果肉とソルベを使い、チョコムースとアイスクリームを加えた一品。優しい甘さが、印象的だ。
コーヒーは、頼むとドリップで淹れてくれる。写真撮り忘れたが、おまけで出してくれるマドレーヌもうまい。
店はワンオペなので、できることには限りがあるだろうが、アットホーム感もあり、気持ちよく食事できる。
しかし、驚くのそのお値段。(最近、毎回驚いてはいるが)そこそこいいフランスワイン1本頼んで、一人1万円強である。ありゃー、これは安すぎ。
お料理の凝り方は、十分、一流フレンチ並みである。
ぜひ、長くやってほしい!
オプションで金を取るとか、食後酒のセットで追加料金取るとか・・もっとアコギに金とってもいいよ!と、真面目で謙虚すぎるシェフを前に、おじさんたちは心配になったくらいだ。