ボイル(茹で)の法則を再認識
さる高貴な方々にお誘いを受けまして、この度向かったのはJR常磐線の三河島界隈。
およそ高貴とは言い難いThe下町エリア。都内屈指のガチなコリアンタウン(非観光向け)としても有名ですね。こういうローカルな地域って大好きです。
とりあえず浅草の角打ちにて独り0次会を済ませまして、三河島の駅周辺までテクテクと。
おお、見事に駅前は飲食店が少ないなあ。その中で一際渋い佇まいのお店が当店、もつ焼きの「三朝」さん。
口コミ数自体はまだそこまで多くないこじんまりとしたお店であるものの、既に知る人ぞ知る名店としてにわかにブレイク中。事実、我々の訪店時にも最終的には店内は満員御礼状態となっていました。
店主さんお一人で調理も接客もこなされていますので、お料理の提供速度やサービスの機微については、ある程度心にゆとりを持っての訪店をお勧め致します。
とはいえ店主さんの寡黙ながらも黙々と仕事をこなされる姿、その職人ぶりには心打たれるものがあります。ほんとお身体には気を付けて今後も頑張っていただきたいものです。
って図らずも早々に締め的な雰囲気になってしまいました。
気を取り直して、お飲み物は大胆にも金宮の一升瓶(3000円)を発注。各々で割り物を頼みましてひとまず乾杯っ。
あ、本番の乾杯前に、一足早く到着したメンバーで大瓶を一本空けたんでした。(テヘペロ
※以下、全てのお品の価格は税抜表記。
・アサヒスーパードライ 大瓶 530円
・ホッピー ソト 250円
・レモンサワー ソト(瓶) 200円
にしても大瓶530円は及第点ですし、レモンサワーの割り物にはホッピービバレッジ社の瓶タイプを使用されていることにも好感を覚えます。乙類焼酎の取り揃えがけっこう豊富なのも◯
さて、そしたらお料理です。
まずは焼き物。各串1本より発注可能。
ポーションもかなり大きめで、基本お値段1本110円はお値打ちであるといえましょう。
現物から察するに、おそらく火力には炭火を採用されている模様。
総じて焼きはやや強めなれど、これが後述のゆでシロやゆでアブラの美味しさをさらに昇華させていたのです。
一方でねぎ焼き等はほんの少し表面部分の火入れが強すぎる印象。
お一人での切り盛り故、終始焼き台に付きっ切りという訳にはいかないのでしょうが、各お品によって火入れ具合を微調整してくださると尚ありがたし。
タレはみたらしのように濃厚な甘めスタイル。それでいて粘度は低めであるために焼き物への絡みは最小限となり、素材の風味も十分に感じられる仕上がりです。
・ゆでシロ(厚) タレ 110円
・ゆでアブラ タレ 110円
・シロ(厚) タレ 110円
・ナンコツ 塩 110円
・スタミナ焼き 140円
・長ねぎ 110円
・長芋 110円
初めに目に付いたのは“スタミナ焼き”の存在。スタミナ焼きといえば、某有名もつ焼き店「加賀屋」グループの看板商品。実は店主さんは同グループより独立され、このお店を始められたんだそうな。確かに壁面には加賀屋のイラストが飾られていますね。
そんなスタミナ焼きは定番のニンニクダレがガッツリ効いたカシラ肉。程良いねっとり感が安定の美味しさであります。
そして続いて当店のスペシャリテと思われるゆでシロ&ゆでアブラ。
ちなみにシロ(厚)をお願いしますと、テッポウ(直腸)が供されました。きっと当店では(薄)がいわゆるシロ(大腸)を意味するんじゃないかしら。
一度ボイルされることで余計な脂の雑味が抜け、その分凝縮された旨味がダイレクトに伝わります。
ゆでシロ(厚)は正にトロける食感と、タレの甘さを凌駕する程の脂の甘味が素晴らしい。ゆでアブラはギシュッとした噛み応えに、ジュワッと溢れるこれまた脂&脂!
さらに良く焼きによるお焦げの香ばしさが相まって、もはや官能的な味わいを演出。この子達をスペシャリテと呼ばずして如何するか‼︎(エキサイティング
一方で通常のシロ(厚)はゴムゴムしい弾力が特徴的。個人的には当品のような一般的なテッポウ焼きも嫌いではなけれど、やはり脂系の部位は下茹ですることでさらにその輝きが増すのやもしれません。
その他の焼き物もどれも無難に美味。ただ惜しむべくはこの日が土曜日であったこと。平日であれば、もつの鮮度的にさらなるパフォーマンスが期待できるのではないでしょうか。この辺の調査は次回訪店時の宿題ですね。
一品料理もいくつかちょうだいしました。
・おしんこ 280円
・ガツ刺し 350円
・大根煮 150円
おしんこは盛りの良さが特筆点。お味は普通だったかな。
ガツ刺し。ほんの少し臭みはあれど、コリップリッとした噛み心地に下処理の丁寧さがうかがえます。たっぷりのネギも良き清涼剤となっていました。
大根煮の上にはとろろ昆布が鎮座。存外(失礼)上質なお出汁でびっくりしました。
それもそのはず、なんと(常連さん曰く)店主さんは元京料理人という異色の経歴の持ち主。
うーむ、これはおでん等のメニューにも期待が高まります。…宿題が増える一方だなあ。
以上で締めてお会計は1人当たり3000円程。金宮一升+αを空けてのこの価格はなかなかの満足度。
いやはや、こういう佳店がひっそりと存在されているのですから、つくづく下町は恐るべし。
殊にゆでシロとゆでアブラのパフォーマンスは、他の名だたる名店ともタイマンを張れるレベルかと。
次回の平日訪問ではレバーやハツ、コブクロ等、鮮度が物言う部位にも挑戦してみたい所存です。
最後になりましたが、お誘い/ご一緒いただいたさる高貴な方々におかれましては、心より御礼申し上げます!
Restaurant name |
Motsuyaki Sanchou(Motsuyaki Sanchou)
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Categories | Izakaya (Tavern)、Grilled tripe、Yakitori (Grilled chicken) |
Phone number (for reservation and inquiry) |
03-3806-7787 |
Reservation Availability |
Reservations available |
Address |
東京都荒川区東日暮里6-28-17 |
Transportation |
JR三河島駅 徒歩2分 41 meters from Mikawashima. |
Opening hours | |
Budget |
¥2,000~¥2,999 |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥1,000~¥1,999
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Method of payment |
Credit Cards Not Accepted Electronic money Not Accepted QR code payment Not Accepted |
Number of seats |
14 Seats |
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Private dining rooms |
not allowed |
Private use |
not allowed |
Non-smoking/smoking |
Smoking establishment Please check with the restaurant before visiting as the law regarding passive smoking countermeasures (revised Health Promotion Law) has been in effect since April 1, 2020 and may differ from the latest information. |
Parking lot |
not allowed |
Space/facilities |
Counter |
Drink |
Japanese sake (Nihonshu),Japanese spirits (Shochu) |
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Occasion |
This occasion is recommended by many people. |
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久々の再訪。計三回目の三朝さんです。
相変わらず黙々と作業をこなされるご店主。しかしワンオペかつ満員御礼状態にもかかわらず、終始ほぼ待ち時間なしで繰り出される怒涛のサーブには感嘆の意を示さずにはいられません。
今回ははしご前提での訪店であったため、あまり多くのアテは頼めませんでしたが、それでも断言できることは一つ。部位にもよれど、やはり平日の三朝さんの方が一段増しでもつのクオリティが高かったんだぜ!
殊にミディアムレアーな火入れのレバーの出来が秀逸。いっそ極若焼きでもいけそうな物を敢えて気持ち強めに火を入れている印象。これはこれで好みです。
カッティングも大ぶり、角も立っていて鮮度の良さがうかがえます。みたらしを彷彿とさせるタレも相変わらず美味。
一方でゆでアブラとゆでシロ(厚)のクオリティは、前回同様スペシリャテと呼ぶにふさわしい仕上がり。重ね重ね当店のボイル(下処理)の技術の高さは特筆物であるように思われます。
ただ初体験のはじっこの赤味噌煮については下処理を含めた煮込み時間が長過ぎるのか、もつの旨味が抜けてボソボソしい食感になってしまっていた印象。レバやタン等、それこそ各部位の切れ端が多数投入されたコンセプトは面白いんですけどね。
あと赤味噌使用だけあってか、かなりこっくり目のテイストでした。
そしてあわせて初物のおでん。やはり元京料理人(らしいです)の店主さん、お出汁の塩梅が絶妙です。大根もしっかり縁取りしてありますしで、およそ大衆店のソレとは思えぬ仕事の細かさにまたもや賞賛の嵐。
でもトマトは元々の素材の質が良くないのか、酸味とエグ味が少し気になってしまったかしら。とはいえトマトの旨味が溶け出したお出汁は絶品!でした。
ドリンクも敢えてマイ鉄板のホッピーを外して、大瓶530円(個人的にはアサヒSDじゃなければなお最高なのだけど)と酎ハイ330円で攻めてみました。
酎ハイはホッピービバレッジ社の炭酸のみを使用した加糖なしのストイックスタイル。やはり焼酎のナカの量が多めで嬉しきかな。ソト一本で軽くてナカ2杯行けてしまいます。
きっと地域密着型でやっていかれたい(と思われます)ご店主の精神を最大限に尊重しつつ、これからも外様は細々と通わせていただけたらと目論む今日この頃。
あぁ^~ホッピー片手にゆでアブラを齧りたいんじゃぁ^~