Restaurant name |
Ikudi Onsen Tanakaya
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Categories | Ryokan |
Phone number (for reservation and inquiry) |
0765-56-8003 |
Reservation Availability |
Reservations available |
Address |
富山県黒部市生地吉田新230 |
Transportation |
1,320 meters from Ikuji. |
Opening hours | |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥15,000~¥19,999
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Method of payment |
Credit Cards Accepted (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) |
Private dining rooms |
OK |
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Non-smoking/smoking |
− |
Parking lot |
OK |
Space/facilities |
Comfortable space,Tatami seats |
Food |
Particular about fish |
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Occasion |
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Location |
Beautiful scenery |
Website |
8月下旬の北陸ドライブで、創業1911年という黒部市の“老舗温泉旅館”に宿泊した。富山湾に面したこの町は、“黒部川扇状地”の伏流水がいたるところで湧き出している。“清水(しょうず)”と呼ばれるこの湧き水の恵みが豊かな町である。
五千坪の見事な庭園をもつ温泉旅館はアコモデーションはかなりくたびれているが、一流の接客で旅行者をもてなしてくれる。広々とした客室は清掃が行き届き、快適に過ごすことができる。湯量豊富な温泉も、日常の疲れを癒してくれる。
今回は一泊二食付「旬菜会席」15,120円で宿泊、食事は個室でゆったりといただける。夕食はまず“八寸”でスタート、「赤西貝と雲丹の琥珀羹」「枝豆ポテトサラダ生ハム巻」「鴨ロース」「ツバイソ棒寿司」「トマト蜜煮」「海老小巻卵」「鯵の南蛮漬け」。手の込んだ美しい逸品の数々に、舌鼓を打つ。
“造里”は黒部漁港で揚がった鮮魚ばかりで、どれも脂がのって絶妙な旨さである。特に旬の“キジハタ”が、味も食感も秀逸である。“煮物”は、生地の郷土料理「越の浜汁」。焼きたての餅が入った雑煮は、鰤のダシが香る絶品である。“酢物”は「活鱧ちり酢掛け」で、上品な旨みを堪能できる。“温物”は地元ブランド豚の「名水ポーク塩麹焼き」で、やわらかく肉質の良さが感じられる。
そして“焼物”は、名物「鰈の姿焼き」である。この旅館ゆかりの詩人“田中冬二”にちなんだ料理は、素朴ではあるが“鰈”の旨味を存分に楽しむことができる。“揚物”はめごち昆布・白海老・南京胡麻豆腐・獅子唐で、からっと揚がった“めごち”の食感と“白海老”の風味がたまらない。“留物”の「鯛御飯」は高貴な香りにうっとり、“水菓子”の「自家製抹茶プリン」でフィニッシュとなった。
美食の数々に酔いしれ、“生地温泉”の夜は更けていった。