Restaurant name |
Chikei ken(Chikei ken)
|
---|---|
Categories | Ryokan、Regional Cuisine |
Phone number (for reservation and inquiry) |
0235-57-2130 |
Reservation Availability |
Reservations available |
Address |
山形県鶴岡市西荒屋字宮の根91 |
Opening hours |
Business hours and holidays are subject to change, so please check with the restaurant before visiting. |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥8,000~¥9,999¥1,000~¥1,999
|
Method of payment |
Electronic money Not Accepted |
Number of seats |
32 Seats ( カウンター4席、テーブル28席) |
---|---|
Private dining rooms |
not allowed |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables |
Parking lot |
OK |
Space/facilities |
Comfortable space,Counter |
Food |
Particular about vegetable |
---|
Occasion |
Alone |With friends/colleagues This occasion is recommended by many people. |
---|---|
Location |
Secluded restaurant,House restaurant |
注目ポイント 味4.3
初めに一言。食が心底好きなら行くべき場所です。
しかし、派手さやインパクトや映えが重要なら行くべきではありません。
私の拙著な文では伝わらない良さが間違いなくここにはあります。
食して心から「ああ…食べるって幸せだな」と感じます。
料理って奥が深いなとつくづく教わります。
利便性
国道112号選から3分。庄内あさひインターチェンジから10分。
古民家なのでバリアフリーではありません。和室での食事となります。
実は2度目の訪問となります。鶴岡に行くなら是非行きたいお店でした。残念ながら前回は他所で展示会開催だったらしく臨時休業でした。
前回伺ったために場所はわかりますが、少しわかりにくい場所になります。
駐車場に停めてもそれらしき建物はありません。
すると道路向かいに看板が。
とても細い小道を奥に進むようです(Instagramでは動画をあげてます)。
ちょうど咲いてる梅の木をくぐって、なんだか御伽話の世界のようでワクワクします。
昔ながらの古民家が見えてきました。
そこへ店主の長南(ちょうなん)さんが外で作業されてました。
実はこの長南さんがすごい方なんです!
この方の料理があまりに衝撃だったので、とても気になり店を後にしてからどんな方かを調べました。
なんと!2007年に農林水産省と国土交通省(2010年第3回には農林水産省と観光庁)が選ぶ【第1回農林魚家民宿おかあさん100選】へ全国からたった20名に選ばれた1人です。100選と言いつつも最初の20人に選ばれたのですね。(第2回で28名、第3回で50名追加)
料理本のノーベル賞であるグルマン世界料理大賞を受賞されたアルケッチャーノ奥田政行シェフも絶賛する方でした。
でも、見た感じは割烹着を着た普通のおばさんです。
本当に凄い人ってそんな感じですよね。
野外は自然味溢れるお庭ですが、家内に入るととても綺麗にされています。
純和風の部屋に通されると、なんだかちょっと品の良い親戚の家に来たような気分です。
先客は0。どうやら長期間展示会で閉めていたのと、午前中も冠婚葬祭で開店が遅れたとのこと。
私にとっては落ち着いた雰囲気でこちらの料理を食べれたのは最高でした。
メニューはありません。こちらを取材されたサイトによると
◯お昼の料理 1,320円
待つ事10分。待つだけでも心地よい部屋ですね。
配膳されると、派手さは全く無くごくごく普通の内容です。器が綺麗だけどいかにも田舎飯という品々。
なのに、何故か物凄く惹かれます。
見ただけで、これは絶対美味いと確信できました。
まずはご飯から。
うわぁぁ…紫蘇の実がご飯を何倍も美味しくしてくれてる。最高の組み合わせです。
そしてご飯のお供は第二陣もあります。ふき味噌です。
これも素晴らしい!今まで食べたフキノトウ料理で断トツの1位です。
フキノトウの苦味と風味が絶妙に味噌へ引き出され、味噌との違和感は全くありません。最初からふき味噌という1つの材料があるかのようです。
ニシンの煮付けは、ほんのり甘く醤油で味付けされてますが、食べた後の雑味が全くなく、口に残る嫌な甘味もありません。しかし、味はニシンの良さがしっかりと凝縮されていて優しい。
高野豆腐と人参と昆布としめじの煮物も凄い。一つ一つ丁寧な仕込みをされてるのが見てわかります。そして全く味の角がなく野菜や昆布から旨味を最大限引き出しています。それが高野豆腐に染み渡り、全品が一体となって相乗的に美味しくなってます。
細めですがゼンマイでしょうか?こちらの山菜も自然の力強さを感じるのに、とても調和がとれています。
ゴボウや大根も野菜本来の美味さがあふれてる。
味噌汁は田舎味噌っぽく、飲んだ瞬間はガツンとインパクトがありますが、その後は塩味がすぐに引けます。何品かの料理を食べ渡る上での箸休めとしてとても良い役割を果たしてくれますね。
そしてすべて無添加です。
食べて思わず目をつむってしまいました。
ああ…なんて贅沢な時間。
日本人に生まれ、和食という文化で本当に良かったと思います。
大袈裟かもしれませんが、目をつむって食べると食材の声が聞こえるかのような至福の時に出会えます。
感服です。心底来てよかった。
こんなに素朴な料理で極限まで素材の良さを引き出せる長南さんは、まさにお母さんさんの中のお母さんMother of Motherです。
あまりの感動に会計時には感謝の言葉を伝えました。
すると「こんなおばちゃんのただの田舎料理なのにありがとう」なんて謙遜をしてくれました。
いやいや、ここまでの料理に昇華するには真心を込めた仕込みがあるはずです。
特別な接客があるわけでは無いですが、何というか全てがちょうど良く居心地の良い空間と時間でした。
どちらのお店へも感謝はありますが、今回は更に心からご馳走様です。
絶対また来ます。