丁寧に作られた栃餅が美味しい : Sakataya Tochimochiten

「美味しんぼ」の20巻に登場し、料理に宿る真心の象徴として描写された栃餅。
作るのに大変な手間と時間がかかるため、食べてみたいと思っていた郷土菓子です。

栃餅の作り方は、
採った後に乾燥させ、水に2〜3日漬けて戻す。
その後、水を吸ってふくらんだ状態で60℃のぬるま湯に漬けて皮を剥き、
さらに5日間水にさらす。
その後、アクを抜くため80℃のお湯に漬けて、冷めたら80℃のお湯に変えることを繰り返し、
実をゆっくりと心まで温めます。
最後に、木の灰を溶かしたお湯を用意し、
そこに温まった栃の実を漬けて一昼夜置くことで初めて強いアクが抜けるそうです。
この栃の実をもち米と蒸しあげて、ついて、栃餅が完成します。

こちらのお店ではきっちり手で作られており、作りたての栃餅を頂くことが出来ます。
作りたてはお店で購入してすぐに頂くのがベスト。
実験のため持ち帰ったものを頂いてみましたが、餅が硬くなり、
香りもどことなくぎこちないものになっておりました。
栃の実特有の香りは、柔らかい餅と頂くことで伝わってくるのだと感じました。
餡も甘さ控えめなので、繊細な栃餅に合っております。

早い時間帯に売り切れることが多いとのことですので、
作りたてを狙う場合は、朝早いうちに訪問されることをオススメします。