Official information
This restaurant is registered on Tabelog as a corporate member. Business information is released by the staff.
Restaurant name |
98WINEs
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Categories | Cafe、Wine bar |
0553-32-8098 |
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Reservation Availability |
Cannot be reserved
ご予約は承っておりません |
Address |
山梨県甲州市塩山福生里250-1 |
Transportation |
【車でお越しの場合】 |
Opening hours |
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Budget |
~¥999 |
Budget(Aggregate of reviews) |
¥1,000~¥1,999
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Method of payment |
Credit Cards Accepted (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) Electronic money Accepted (Transportation electronic money(Suica)、Rakuten-Edy、nanaco、WAON、iD、QUICPay) QR code payment Accepted (PayPay、d Barai) |
Number of seats |
20 Seats |
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Private dining rooms |
not allowed |
Private use |
not allowed |
Non-smoking/smoking |
No smoking at all tables |
Parking lot |
OK |
Space/facilities |
Stylish space,Comfortable space,Wide seat,Outdoor/terrace seating |
Drink |
Wine,Particular about wine |
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Occasion |
This occasion is recommended by many people. |
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Location |
Beautiful scenery |
Service |
Pet friendly (Good for pets) |
With children |
Kids are welcome(Babies are welcome,Preschool children are welcome,Elementary school students are welcome),Baby strollers accepted |
Website | |
Remarks |
ワイナリーですがカフェを併設しております。週末土日祝のみの営業となります。 |
(ダラダラ長いレビューですので是非写真だけでもご覧ください)
この日寝坊した。いろいろな事情が重なって、完全に寝坊。この風光明媚な山梨の新しいワイナリーに、本当はもっとも風景が美しく見えるであろうゴールデンタイムの10:00に訪ねる予定だったが、昼過ぎまで寝てしまった私が到着したのはなんと16:20。12月の半ば、もう山に日が落ちて暗くなり始めていた。
ワイナリーの少し手前に砂利の駐車場がある。もうきっとお客さんも全員引けた後だろう、がらんと空いたそこに車を停めて目をやると、右手に真新しい和モダンな感じの大きなガラスがはめられた総二階の木造の建物と、黒塗りの外壁の醸造所と思われるこじんまりした建物が寄り添って建っているのが見える。とぼとぼと農道を歩いて向かうがメインのアプローチが分からなくて、醸造所の裏手から回り込むように入ってしまった私。木造住宅風のテラスに出てくると、玄関がどこかよくわからずもたもたしていたら、特大の引き違いの木製ガラスサッシがガラっと開いて、中からマダムが招き入れてくれた。夕暮れの美しい風景が窓ガラスに映りこんで、ガラス向こうの店内が覗い知れなかったのだ。
中に入ると優しそうなご主人が迎えてくれた。「いい時間にお越しになりましたね。どうぞゆっくりしていってください」・・・この方がこちらのオーナー・平山さんだ。
ブルゴーニュで修業をされ、メルシャン、カツジョー(勝沼醸造)と華々しい遍歴を持つ彼が満を持して独立開業したのがこちらの98WINEs。
そして私も外に目をやって、「いい時間に来た・・・」と思った。
美しい夕暮れの時間。これから空はオレンジから紺色にグラデーションを描く時間。
稜線の向こうには白い富士山が頭をのぞかせている。
前々日に甲府のワインバー某Oで初めてこちらのワインを口にした私。実は、綺麗にオーセンティックにまとまった味よりも気になったのがこちらの少々奇抜にも見えるエチケットのデザインだ。誤解を恐れず言えば、遠目に見ると鮮やかな入墨にも見える和柄のようでもあり、近寄ってみると、それが何を意図したデザインか分からないが、独特のセンスで描かれており、人によってはドキッとするモチーフに感じるディティールなのだが、これはこの後平山さんの説明を聞いて大いなる誤解であることが分かる。
このデザインはご友人でもある親日家のスペイン人によるデザインで、日本だったり山梨だったり、葡萄だったり、ワイングラスだったり、彼から見たそうしたものをイメージ化したものだそうだ。例えば模様の入ったバルーンに見えた部分は葡萄の種を表していて、このワインのシリーズは「TANE(種)」であるから、葡萄の種を表現したのであろう。
富士山や赤い太陽・日の丸を模式化したようにも見えるそれは私にはどこか右なイメージを想起させるのだがまったく誤解であって、彼からみた日本の象徴のようなものなのだろう。そして古い戦闘機か?と思っていたものは「彼はとにかく飛行機が好き」で、飛行機や飛行形跡などを好んでモチーフにするらしく、そこからくるもの。原子炉建屋のように見えるのは質問を避けたが、きっと飛行場にある航空機用燃料タンクがモチーフなのだろう。
とにかく一度見たら忘れられない個性的なデザイン。
一目で「98WINEs」とわかるそれだ。
そして平山さんは私に、これらのエチケットのデザインの原画をテーブルの上に広げて披露してくれた。それは和紙に書かれていて、一つ一つのボトル毎のデザインとして作られたのではなく、3つのデザインはもともと1つの絵として描かれていた。
そして次年度リリース用のボトルのエチケットデザインの原画も見せてくださって(これはリリース前なので写真撮影は遠慮させていただきました)、これまた面白い仕掛けが。やはり1枚の絵として描かれていて、次ヴィンテージのワインは現行の3種類から4種類に増えるため、4種類に対応するようデザインされているのだが、そのカラクリがちょっと面白かった。まだリリース前なので、種明かしは・・・・乞うご期待。
なんて話をしているとふと見れば足元にかわいいイタグレのワンコが。看板犬らしい。おとなしくてかわいい子です。お暇する頃には奥様に抱かれてウトウトしてたっけ。
折角来たけどドライバーで試飲ができないので「コーヒーもいいけど、梅ソーダみたいのもおいしそうですね」と言ったら、コーヒーマシーンは(時間的に)もうクリーニングしちゃって(^^; 梅スカッシュはお勧めですよ、ということで、二つ返事で三年熟成梅スカッシュ450円をオーダー。奥様が「二階もぜひ見ていってください、お持ちしますから、どうぞ」と。二階は階段下で靴を脱いで上がります。
階段を回りながら上がると、小屋裏のない傾斜天井、そして仕切りが一つもないガランとした広い空間、その南側はあの駐車場からも見えた「特大のFIXの大窓」だ。
息をのむ風景がそこに広がっている。ましてや夕暮れのダイナミックな情景。富士山が正面にドン。
本当にいい時間にお邪魔しました。
2つあるハンモックの一つに深めに腰掛け、写真を撮ったりしながら景色に見とれていると奥様がソーダを持ってきてくれた。自家製の梅シロップがおいしい。もちろん漬かった梅も入っているので、口に入れて余さず美味しくいただきます。
そうこうしていると階下に客人が訪ねてきた様子だ。
訊くとこのエリアの地主さんらしい。
明日はここでイベントがあるらしく、何やらその話で持ち切りのようだ。
とても気さくでお人柄の良さがにじみ出るような平山さんご夫妻。
私の山の村のことを話したら「先日私たちもお近くのN屋でお寿司を食べてきたんですよ」と驚きの発言がw 海から遠く離れた我が村にある驚きのクオリティの寿司屋のことである。そしてまた、この寿司屋にたどり着いた情報元も私と同じで、小淵沢の某フレンチ+蕎麦の名店Hのあのシェフのご紹介だったそうで。親近感が一気に涌く。松本や鎌倉やらのお店のことで情報交換すると、ご主人ももともと山梨の方ではなく「葉山の森戸海岸は昔海水浴すると浮き輪に重油が付いてねぇ、今はすっかりきれいになったけどね」と懐かしい話題に相槌を打つ私。
そして「一昨日甲府のワインバー某Oでこちらのワインを飲んだんですよ」と切り出せば「僕らもその夜、そこに行ってたんですよ」と。ああ、そうだった、私は某Oで飲んだ後、店の真向かいにある山梨唯一というおかまバーに初挑戦して(爆)、おかまバーから出てきたら「先ほど飲んでいただいた98WINEsの平山さんが来てますよ!」って某Oのオーナーから声が掛りまして。某Dワイナリーの方と何やら大事なお話し中のご様子だったので私は静かに帰ってきたのだが、まさにそうだったんです。「私はおかまバーからでてきたところで!(爆)」みたいなw
そういえばこの某O、山梨のワイナリー関係者の利用率が非常に高いですね。平日ですが、いつもどこかのオーナーさんに遭遇しますね。
もう一度二階に上がって、漆黒の闇が迫る直前の風景を撮影し、そろそろお暇しなければと思ったらもう閉店時間を20分も過ぎていた。
帰りにTANEシリーズの「芒(ノギ)」の白を購入。さてどんなお味かな。「菱山(聞き忘れたが、勝沼の葡萄畑でも最も標高が高めの、あそこの地区だろう)の甲州主体で醸したキュヴェ、冷涼な気候ならではのきりっとした酸とフルーティーな柑橘の味わいが突出した味わい、レモンやグレープフルーツ、ハーブなどのみずみずしい味わい」と書かれていて、きっと一昨日某Oでいただいた霜(SOU)よりも好みの予感。山の自宅での抜栓が楽しみだ。
土日のみ営業のため私はなかなか伺えそうにないけれど、またいつか平山さんにお会いしにこの風光明媚なワイナリーに伺いたいと思う。しかしその前にきっとワインバーでお会いする方が早いのが見え見えだが…そしてこの風光明媚な新しいワイナリーが今後どのような展開をしてゆくのか、とても楽しみである。
<お会計>
三年熟成梅スカッシュ450円(税別)
TANE「芒」(白)3300円(税別)←持ち帰りワイン
合計 4125円