円頓寺に現れた中華の新星！！ : 1022

円頓寺商店街の中にある飲食店ばかり入居する新しいビルの2階にできた中華のお店である。
名前の由来については他のレビュアーさんたちが詳しく書かれているようなのでそちらを参考にして頂きたい。

今年になって名古屋では雨の後の筍のように中華の新店のオープンラッシュとなっているのだが、私が一番期待していた新店「K」が全く好みではなかったので今回はこちらに期待しての訪問であった。

この日は18:30一斉スタート。オープンして間もないというのに8席あるうちの7席が埋まるというなかなかの人気店のようであった。

正面には常連さんらしき人がド～ンと座っており、私たちはオープンキッチンを全く楽しめない右奥の壁の横の席に座るよう指示された。
これも初訪問の洗礼かな・・・

もちろんこの店の造りだと誰かがそこの席に座らないといけないということは重々承知はしているが、いざ自分がそこに座るととても損した気分になってしまった。というのも私たち以外のお客さんは正面のシェフが料理を作るところを目で見て楽しむことができるからである。

今回残念ながら私自身は目で見て楽しむことはほとんどできなかった。

この日は

ナッツの飴煮

気仙沼の戻りカツオ
黒酢甘辛のソース

牛タンの前菜、酢トマト、クラゲ

マナガツオの揚げ物
カルダモン、シナモン煮詰めたソース

北京ダック

北京ダックの肉と皮を巻いたもの
マラッカのニョニャ料理


アワビの蒸し物、肝のソース
春雨の肝和え、豚と桜えびのトッピング

フカヒレ
炒飯と

牛肉とアスパラのあん、
松茸の春巻き

海老、ヤリイカ、アズキマスの発酵唐辛子、

金目鯛のあんの和えそば

麻婆豆腐
と窯焚きご飯

桃と杏仁豆腐

料理は「とびきり」ではなかったがなかなか美味しいものであった。ただすべてにおいて味の深みという点については多少気になるもののそれは許容範囲内、楽しむことができた。

アワビの蒸し物は肝ソースの春雨ととてもマッチして美味しかったし、牛肉と松茸の春巻きも香り高くて晩夏を感じさせてくれるものであった。

シェフの経歴がなせる技なのか『単なる中華』ではなく中華とは違うスパイスがどこかエスニックな世界に連れて行ってくれるのである。
好みは分かれると思うが普通の中華では満足できない人にはピッタリであろう。

ただ北京ダックは焼きたて熱々の物を順番に巻いて7名分を配っていたが、新参者の私の順番は一番最後。手渡された時にはすっかり冷めていて残念なものになってしまっていた。これが熱々だったらさぞかし美味しかっただろうなあ～～

正直なところもうちょっとの気遣いをして欲しかった。

ただ総じて言えば今年前半に話題になったKよりは私の好みに近かった。

まだまだオープンしたばかり・・・腕は良いと思うのでこれからの伸びしろに期待したい。