こういう観光地での評価は難しい・・。　(5) : Tsukushi

群馬県沼田市にある名瀑、吹割の滝。　紅葉の名所でもある。
周辺には旧態依然とした観光ﾄﾞﾗｲﾌﾞｲﾝが数多く立ち並んでいる。
ここはその一番南側にある食堂。
建物の外観だけで判断すると、この界隈の中ではなんとなく一番よさそうに
見えるけど、一般の観光客の場合、何度もﾘﾋﾟｰﾄするわけじゃないから、
その真偽はわからない。

基本的には蕎麦屋。
ただ、ﾒﾆｭｰを見るとﾊﾝﾊﾞｰｸﾞやら何やらといった定食もﾗｲﾝﾅｯﾌﾟされているので、
姿勢は他のﾄﾞﾗｲﾌﾞｲﾝと一緒のようだ。
店内は椅子ﾃｰﾌﾞﾙ席と、小上がりの座敷。
瓶ﾋﾞｰﾙはヱﾋﾞｽ（￥650）とｱｻﾋｽｰﾊﾟｰﾄﾞﾗｲ（￥600）の２種類。
観光地ということもあってか、蕎麦の価格は全体的に高い。
たとえばもりそばで￥800。
蕎麦自体は、すっきりしたのど越しで悪くはない。
ただ、ﾎﾞﾘｭｰﾑ、つゆの味わい、ともに非常に物足りない感じ。
そこで、舞茸天ぷらおろし（￥1300)追加（笑）
ところがこのﾒﾆｭｰは、天ぷらとそばが別盛りになっているのではなく、
冷やしの汁そばに天ぷらとおろしが載ったものだった。
こういう場合は、やっぱり写真入のﾒﾆｭｰが欲しいところ。
つゆは、おろしに和えた大葉の香りがｱｸｾﾝﾄになっていて、
舞茸天は、身が肉厚で弾力もありとても美味しかった。
でももうひとつの茄子天が、味も素っ気もない茄子で実にお粗末。
いっそのこと、舞茸だけでよかったのでは。
ついでに言うと、店のｽﾀｯﾌの客さばきもお粗末のひとこと。
もうちょっとはっきりした接客を今後期待したい。

最後に日本の観光地（景勝地）での食事について。
本当はこういう所に、地元の旨いﾗｰﾒﾝ店やｽﾃｰｷﾊｳｽなんかがあると、
行楽ｼｰｽﾞﾝ以外にも客が呼べるし楽しいと思うんだけどね。
もう昔と違ってｲﾝﾀｰﾈｯﾄによる情報が溢れている世の中なんだからさ、
“景勝地を楽しんでついでに飯を食う”、じゃなくて、
“旨いものを食べて、しかも良い景色も愉しめるよ”、っていう
逆の発想があってもいいような気がする。
いつまでも「観光地とｽｷｰ場の周りに旨い店は無い」って
言われ続けてちゃだめだ。　
今や、旅の楽しみとしての食事の比重は、昔よりずっと大きいんだからさ。