西条の日本酒と広島産の食材を揃えた居酒屋。名物の美酒鍋が旨い。 : Manten

東広島の西条駅にある、地産地消の緑提灯を掲げる居酒屋。

西条は日本酒の酒蔵が9つほどあり、その銘柄酒を一同に取り揃えているのがこのお店です。
最も有名な賀茂鶴をはじめとして、白牡丹（ハクボタン）、亀齢（キレイ）など名酒のオンパレードです。

広島県産の料理も多く、赤じゃがいもや牡蠣などご当地の味も楽しめます。

そして、西条の名物である美酒鍋（びしゅなべ、びしょなべ）も扱っています。
西条で10月に開催される酒まつりの振舞い鍋にもなる、日本酒ベースの鍋です。
私が立ち寄ったときは、個人客のためか予約無しで用意してくれるとのこと。嬉しい。

■カキフライ 945円
カキ養殖が盛んな広島県安芸津産のカキを使用。本庄水産のカキ、と記載があります。
大きめで甘み旨みタップリのカキを5つ、薄めながら食感の良い衣で揚げたカキフライです。
ひとつずつをじっくり楽しんで食べられる美味しさです。

■美酒鍋 1,575円
白菜を中心としてニンジン、しめじ、糸コン、厚揚げなど、そして豚肉、鶏の砂ずり（砂肝）を具とした鍋。
ダシを使用せず日本酒だけで煮込み、スライスニンニクを加えて塩とコショウで味付けをするだけ。
それなのに、鍋らしくて実に旨いスープが出来上がるから不思議なもの。本当に驚きの美味しさです。
白菜にお酒の旨みが染みこんでくれますし、肉とお酒の相乗効果で食べ応え抜群です。

今回に限ってかもしれませんが、
　・20歳くらいの若い女性店員さんが目の前で鍋を作ってくれて、味付け、味調整、味見もバッチリ。
　・作ってくれている間も地元の話や美酒鍋の由来など、会話での盛り上がりもあり。
　・使用するお酒は亀齢の舞亀。本醸造の70%精米の熱燗向けで一升2,000円くらいするもの。
　・銘柄酒を使うだけでも贅沢なのに、それを4合ほどを惜しげもなく注ぐという大振る舞い。
　・さらに「お酒が足りなかったら追加するので言ってくださいね」と優しい配慮。
などなど。観光客ということもあってか、サービスが良すぎて感動。

野菜の旨みが出たアツアツの日本酒のスープもたまらなく美味しいです。
煮込むことによりアルコールがある程度飛ぶので最後の1滴までスープを飲むことはできますが、
やはりお酒ベースなので酔いがある程度まわってきて頬も火照ってきます。

■亀齢 萬年 特別本醸造
亀齢酒造の日本酒を冷酒で。
軽く黄色がかっていてコクがあり、辛すぎず飲みやすいです。
お通しのレンコンとの相性もピッタリ。

東広島は昭和の時代から人口が増え続けていますが、近年は学園都市やベッドタウンの傾向が強いです。
そのため、学生の流入が多いこともあってこのお店も若い店員さんが中心となっており客層も若め。
元気一杯で賑わいがありつつ、料理の味がしっかりしているオススメのお店です。

【2012年03月25日 山陽旅行にて来訪 written by seshimo3】