国道沿いで目を惹くログハウスの洋食店 『洋食工房 一喜』 : Ikki

洋食工房 一喜というと、カレー。
その印象が強烈です。
開店当初、雑誌にも取り上げられていたのですが、その際の写真がそれはそれは美味しそうで。

ねっとりした舌触りでいかにもコクのある力強い風味を持っていそうな、ただものではないと思わせる姿。
漫画の「美味しんぼ」に骨髄カレーというものが登場したことがあるのですが、
もしそういうメニューがあるのならこんな感じでは、と勝手にイメージが膨らんで、
当時早速食べに行ったものです。

もう10年以上前になるでしょうか。
久しぶりに行ってみようかという気になりました。

以前と同じビーフカレーをオーダーしました。
そしてやはり同じ感想を持ちました。
味が濃すぎます。

濃いと言っても、濃厚ではなく、過剰なのです。

スパイスや調味料、野菜、果物から深みを出そうとされているのはわかります。
でもそれが過多に傾くあまり、カレーとして食べた場合に、
これ！という1本筋の通った味が出し得ていないと思います。
（味の評価は★3つとしましたが、カレーとしては正直★2.5かな…。）

メニューを見ると、ただの洋食店とは一線を画した感じで、
値段の付け方から見ても、全般的にそれほど高くないのに、コールドコンソメが1000円以上と突出していたりと、
本格派志向なのではないかと思います。
なので、きちんとした西洋料理を手軽に食べたいという時にむしろいいのかも。

ビーフカレーでも、きちんとお仕事はされていて、
ルーとは別に、オーダーごとに火を通したフィレ肉を加えられています。
これは、柔らかく旨みも感じられ、確かに美味しいです。

でもカレーは、家でもそこそこのものが作れるし…。
むしろ足し算だけなら、好みに合わせて作った家庭のカレーの方が美味しく食べられるような。
と考えてしまった時点で、わざわざ食べに行くことはないと思いました。

洋食という（地味に）需要が高いジャンルで、お値段お手頃、メニューも豊富なのは嬉しいですし、
ログハウス風のお店もなかなか味があってよいのですけれどね。
よく指摘されているように、清潔感が欠けているとまでは思いませんでしたが、雑然としているのは否めません。
貰ったものとか捨てられないでとりあえず棚の上に置いてみたという感じ。
人のことは言えませんが、お店なのですからもうちょっと整理した方がすっきりするかと…。
あと、テーブルクロスの上にかけられたビニールもあまり好ましいものではないですね（足に当たった時の感触が）。

個人的には、ポテンシャルはあるとは思うものの、もう少し…というところも目につくお店ですね。