前回と違い、調味料に対する苦手意識がなくなる。 : Katsuno Kanzan

高級感のある、とんかつ屋さん。
カタカナのコの字型にカウンターで囲み、その中央で作業するご主人の様子を見ることができる。

カウンター意外にも席はあるようなので、脂の匂いが気になるようであれば確認してみるのもいいだろう。

上ひれかつ定食
相変わらずの肉質と仕上がり。厚みはあるのに火の通りがしっかりしていて安心して食べられる。

以前お伺いしたときには、とんかつにかけるソースと、とりわけキャベツにかけるドレッシングに対して苦手意識を感じていたのだが、今回は何故だかさして嫌気を覚えることなく完食できた。
辛口よりに感じていたソースが甘口側に寄っていって、丁度真ん中くらいになってるように思うのだが、単にその日の気分や味覚の違いなのかもしれない。
キャベツにかけるドレッシングも同様で、酸味がだいぶはっきり感じたものの、変にクセを感じることなく美味しくいただけた。

これなら食べに来ても良いかな。
不安に感じていた大部分が払拭されたのだから。

土浦にある、とんかつ屋さん。
狭い道に入らなければならず、土地勘があっても危うく見逃しかねない場所にある。

駐車場は10台ほど車を止めることができ、その他に第二駐車場まであるようなので比較的余裕はありそうだ。

店内は、一般的なとんかつ屋とは一線を画し高級感に溢れている。メインとなるカウンターは片仮名の「コ」の字型になっており、大将さんの調理する様を見ながら料理待ちをする贅沢なスタイルだった。

さて、料理。

上ひれ定食。1680円
注文を受けてから、肉の穴あけから始まり調理をしていくので、一定の時間を要することを理解しなければならない。そのおかげで一からの作業を完成まで見られる。初回というのもあるだろうが、それを鑑賞できる時間帯は、前述した通りとても贅沢に感じられる。
私は鼻が効かないので無敵だが、敏感な人は油の匂いに抵抗があるかもしれないな。

大将自らの揚げ物提供とともに、合わせてご飯や味噌汁などが運ばれてくる。
なるほど、とんかつの味変用に、標準のソースの他に3種類の調味料があるようだ。和がらしと、塩と、後は自家製ソース。標準であるソースは甘さを残しながらも辛口寄りのイメージかな。

結論から言うと、メインである上ひれとんかつに関しては、完璧と言って差し支えない出来栄えだった。この辺りでは、ちょっと見当たらないほど抜群の域にある。これで1680円は安いよ。

後は、、、好みの問題と言っておいた方が無難かな。

ご飯の盛り付け方がまるで一度お椀に入れたものをひっくり返したような状態で、率直にチャチさを感じてしまったのと、ご飯の甘みが少ないために、美味しいとはならなかったのが残念だった。
味噌汁は、濃い味が過ぎるかな。これは狙ってのものだと思うし、この手の味付けの味噌汁があることは知っている。だが、私には濃い。主役がソースを絡めるなどする味付けになるものなのに、味噌汁まで濃いと正直きつい。とんかつを食べる前に、ある程度、先にやっつけておかないと駄目だろうな。

キャベツにかけるドレッシングが合わない。いいものを使っているのは分かるが、こだわりの1種類ではなく普通に定石の胡麻ドレッシングも置いて欲しい。ここに置いてあるドレッシングは、決して万人受けではない。

本来は夜だけの営業という話を聞くと、あらかた納得できる。この味付けは、アルコールも含めた夜なら合うのかもしれない。

(まとめ)
高級感があり、調理を見ながらのカウンター席が中心となる。値段もせいぜい2000円を超える程度で収まるのなら、こういった雰囲気の店に慣れていない人が場数を踏むための足がかりとして利用するのも良いのではないかと思った。大抵の店なら気圧されずに済むようになるんじゃないかな。

そうは言っても、正直、あまり若者が来ることを想定していない店なんじゃなかろうか。

なんとなく、そんな感じがする。