イタリアン全開の洋風味噌ラーメン「白味噌とゴルゴンゾーラ ver.2023」 : Menya Ishida

この日は9ヶ月ぶりの『麺屋 い志だ』さんで昼メシです。

冬限定は「白味噌とゴルゴンゾーラ ver.2023」。去年も提供していたという進化版ですね。元イタリアンのシェフらしい味噌ラーメンです。

こちらに来たら和え玉も必須です。今回はずっと気になっていた「ガーリック焼きそば」にしました。

白味噌を中心に４種類の味噌をブレンドしたという味噌スープ。ベースは鶏かな？甘めの味噌で、優しい味わいに仕上がってます。

正直、初見はずいぶんアッサリした感じの味噌だなぁとも思いましたが、食べ進むにつれてゴルゴンゾーラチーズがスープ溶け込んでいきます。ゴルゴンゾーラの癖の強い香りが漂い、深いコクが出てきます。更に味わい深い味噌スープが進化していきます。

味噌と言えばバターがお友達だけど、代わりにゴルゴンゾーラを使う所が、『い志だ』さんらしいなぁ〜って感じです。これはめちゃめちゃ美味いです。

麺は浅草開化楼の特製太縮れ麺。モチワシの食感で、独特のコシも感じる美味い麺です。濃厚チーズ味噌スープに負けない組み合わせが素晴らしい。

細切りチャーシュー、メンマ、青ネギ、海苔といったラーメン的な具材の他に、煮込んだ白菜が秀逸です。時折くる柚子の香りも良いですね。具材からもスープに旨味が溶け込んできて、まるで洋風の味噌鍋を食べてる感じです。

そして和え玉は、前から気になっていた「ガーリック焼きそば」です。

『い志だ』さんの和え玉は、イタリアンの要素が強くて、一品料理のパスタみたいな逸品が並んでますが、これは、文字通り『浅草開化楼』の細麺を使ったソース焼きそばです（笑）

ソースも、具材も、ソース焼きそばなんだけど、麺がラーメンの細麺（笑）そして焼くんじゃなくて、ソースを麺に絡めた感じに仕上げてるんですね。だから微妙に違うんだけど、これも癖になる美味さがありますね。

こういう飛び道具が普通に出てくるのが、この店主さんの凄さですね。流石ですね。

総じて…
絶品のイタリアン味噌ラーメンです。

甘口の白味噌スープのラーメンに、癖の強いゴルゴンゾーラチーズを合わせた和洋折衷の逸品。実に『い志だ』さんらしい味噌ラーメンだと思います。

このラーメンの凄いのは、食べ進める毎に、どんどん美味しくなっていきます。鍋の〆が美味しいのと同じ効果があるのかな？素材それぞれの旨味を引き出す、店主さんの手腕ですね。これ凄いですよ。

この日は、５ヶ月ぶりに『麺屋 い志だ』さんで昼メシにしました。

前回の初訪問は、基本メニューの「鶏と煮干し醤油」を戴きましたが、こちらの店主さんはイタリアン出身。つくばの名店『トラットリア・ピッツェリア・アミーチ』さんの御出身だそうです。店主さんの真骨頂はイタリアン系の限定メニューにあり！と思いました。

この日の限定は「特製坦々麺 ver.マーレ」です。マーレっていうのは、イタリア語で海という意味だそう。これは食べなきゃ！という訳でお願いしました。

魅力的な丼物も並びますが、ここはやっぱり「和え玉」でしょう。この日は５種類。500円と600円です。ラインナップを見ると、とてもラーメン屋とは思えません（笑）「ガーリック焼そば」なんて面白いのもあるんですが、パスタ感覚という言葉に惹かれて、「アサリと生のりのクリームソース」にしました。

平日の昼営業終了直前だったので、先客１名後客無し。駐車場も空いてました。

厨房の調理を眺めます。店主さんの所作が、何処か普通のラーメン店主とは違うんです。醸し出す雰囲気というか、何かが微妙に違います。面白いですね。待つ事15分ぐらいかな？いよいよ『い志だ』さんの限定メニューの登場です。

提供された丼のビジュアルが何か凄い事になってますよ（笑）。具材は、蟹、エビ、イカ、アサリ、ムール貝の豊富な魚介類。これはホントに担々麺なのかな？（笑）

スープは熱々濃厚な担々スープ。粘度もけっこう強めで、辛味も強めです。最初は担々スープ特有の濃厚さが来て、辛味がじわじわ来ます。

ベースにあるのはたっぷりの魚介。小鍋で担々スープに加えて、しっかり煮込んで旨味がたっぷり加わってます。ブイヤベースというか、ペスカトーレというか、濃厚な魚介の旨味の担々スープです。こんなスープはなかなか経験無いですよ。美味いです。

麺は『浅草開花楼』製の中太ストレート。麺はやや柔らかめの茹で加減。濃厚担々スープがしっかり絡んで、麺を啜る度に、辛味と魚介が口中を支配します。スープとの一体感が素晴らしいですね。流石は開花桜、この麺美味いです。

前述の具材は豪華な魚介類達。出汁としてはもちろんですが、トッピングとしても豪華で楽しくなります。

蟹は小ぶりだけど半身がドン！と入ってます。身もしっかり詰まってます。辛いスープに蟹って良く合うんですね。贅沢です。

ムール貝に、アサリと貝類も豊富。貝出汁の旨味はスープを豊かにします。そしてエビ、イカ。担々スープの辛味に負けない魚介オールスターの強さ。豪華ですね。

魚貝オールスターズの影に隠れてましたが、小さいけど肉もちゃんといましたよ（笑）

「特製担々麺 ver.マーレ」を半分程戴いたら、和え玉の調理をお願いします。「アサリと生のりのクリームソース」です。

果たしてこれがラーメンなのか？は置いといて（笑）、どう見てもパスタに見える和え玉です。この写真見たら、とてもじゃないけどラーメンには見えませんよね（笑）なんと言ってもフォークですからね（笑）

アサリの旨味と、生のりの磯の香りが、溶け込んだクリームソースが開花楼の麺にしっかり絡みます。麺量は和え玉と言えど、ほぼフルサイズの量。誤解を恐れずに申し上げれば、これはラーメンの麺を使ったイタリア料理です。フォークが似合います（笑）

殻付きのアサリもたっぷり入ってます。これぞイタリアン出身の店主さんの真骨頂ですね。美味すぎます。

和え玉っていうのは味付きの替玉の事ですが、一品料理としてちゃんと成立してます。和え玉と一言で呼ぶには勿体ない一皿です。最初は600円の和え玉？って感じでしたが、この内容でこの味なら文句無しのCPです。他の和え玉も食べなきゃダメですね。

総じて…
新感覚の魚貝のイタリアン担々麺と、磯の香りが素晴らしいイタリアン和え玉です。

文句無しに美味いです。しっかり担々麺なんだけど、何処かにイタリアンの要素がずっといます。ありそうなんだけど、こういう麺料理って無かったと思います。素晴らしかったです。

1,200円+600円で、合計1,800円。最初は昼メシにかける値段じゃないなぁ〜なんて思いましたが、食べ終わった時の満足感を思えば安いですね。

担々麺といい、和え玉といい、既存のラーメン店とは一線を画すオリジナリティの高い一杯。ラーメンにルールは無いですね（笑）店主さんの作るこれからの創作メニューも楽しみです。これからも頑張って通います。

元イタリアン出身の店主さんが営む、『麺屋 い志だ』さん。オープン以来評判も良く、お客さんも良く入っているようです。機会を逸しており、今更ながらの初訪問です。

看板のイラストがかわいいですね。

イタリアン出身なのが良く分かる、限定メニューや和え玉の数々。なかなか面白いラインナップ。値段もなかなか強気な設定ですね。そうは言っても初訪問ですから、基本メニューらしい、「鶏と煮干し」の醤油をお願いしました。

カウンターからは調理風景が見えます。一席毎に、マットと箸、レンゲがセットされています。気持ち良いです。最近こういう店増えましたね。

注文から10分ほどで登場。具材はチャーシュー２種類に、メンマ、ネギ、海苔のシンプルな構成。

スープは綺麗な清湯醤油です。「鶏と煮干し」との事ですが、第一印象は鶏。煮干しはフワッと上品に香る感じ。醤油ダレはキレがあり、油も適量。凄くバランスの良い、今流の清湯醤油スープ。美味いです。

麺は『浅草開化楼』製の、低加水細ストレートのやや縮れ。茹で加減はやや硬めで、パツっとした歯応え。スープとの相性も良好。開化楼はつけ麺に代表される太麺が有名だけど、こういう麺も美味いんです。これってカラス麺かな？何にしても美味い麺です。

チャーシューは大判のピンクロースと、バラの煮豚。どちらも柔らかくて、しっかり作ってあります。メンマは極太の枕木状。サクッとした歯応えです。海苔もなかなか上質。具材はどれも良く出来てます。

総じて…
上品で真面目な清湯醤油ラーメンです。

文句なしに、美味しい醤油ラーメンでした。

美味しいんだけど、この基本メニューからは『い志だ』さんならではの個性は、あまり感じられませんでした。実に真面目な一杯だと思います。らしさは、限定や和え玉にそれはあるのかなぁ？メニュー名から見て取れるのは『鬼者語』を意識してるようですね。

次回は店主お得意のイタリアン系のメニューを食べてみたいです。ご馳走様でした。