枕の様な「ジャンボオムライス」!! : Omuraisu Hitomi

【 (282) メガ盛行脚レビュー その201】

教え子の結婚式参列に伴う京都行、、、心温まるほんわかな雰囲気の中、無事に挙式・披露宴ともに終えた後、今宵は京都泊となる。そんな中、ホテルチェックイン前に、礼服を着替える間も惜しんでタクシーで急ぎ馳せ参じたのがこちらの『メガ盛』メニューであった。事前情報によると、大食い大学生向けに開発された 2.5kg クラスの「オムライス」であるとのこと。披露宴の料理は高品質の素敵な品であったが、その分、量には乏しいわけで、この程度の量であれば、更なる『メガ盛』も何とかなるかと高を括ってのチャレンジであった。果たしてその結果や如何に。。。


『オムライス ひとみ』
京都府京都市北区等持院北町24
075-464-1745


関関同立の通称で親しまれている関西の難関四私立大学の中の一つ、京都の名門大『立命館大学』衣笠キャンパスの直ぐ南、足利尊氏の墓所として知られる『等持院（とうじいん）』〔京都府京都市等持院北町63〕の直近、正しく直ぐ隣の南東角に『オムライス ひとみ』はある。
道筋的には、沿線に『金閣寺』『龍安寺』『仁和寺』と言った名刹を抱える観光道路、別名「きぬかけの路（きぬかけのみち）」の愛称がつけられている京都市道183号衣笠宇多野線の沿線、京都市右京区龍安寺池ノ下町の「竜安寺前」交差点の手前 200m の、信号のない三叉路〔交差点南東に『カフェ山猫軒』あり〕を南折、100m 程南進して左折（東折）、50m 程東進して道なりに南折、15m 程南進して直ぐに左折（東折）、そこから　250m 余り東進して、道なりに右折（南折）すると、70m 程南進した道路右手（西側）に、『オムライス ひとみ』はある。この間、「竜安寺前」交差点の手前 200m の、信号のない三叉路から、ずっと『立命館大学』衣笠キャンパスを回り込む形になっているので、比較的分かり易いことだろう。


今回の『メガ盛行脚』訪問店、『オムライス ひとみ』は、経路案内にも記したが、名刹『等持院』の直ぐ隣となっている。この『等持院』、歴史的には相当に高価値な寺院なのだが、観光客目線での京都内全体の中での位置づけとすると、やや軽視されているきらいがある。そこで、『等持院』の由緒来歴について、雑駁ながらここに掲載してみたので、お暇な折にでもご覧戴けると嬉しい。

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臨済宗天龍寺派『等持院（とうじいん）』〔京都市北区等持院北町63〕
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暦応四年（西暦1341年）、足利尊氏が『天龍寺』の夢窓国師を開山にお迎えして、衣笠山の南麓に『等持院』は創建された。後に、尊氏・義詮将軍当時の幕府の地にあった『等持寺』もこちらに移されて、足利将軍家歴代の菩提所となったのだと言う。
応仁の乱などの戦乱や火災に見舞われたが、豊太閤・豊臣秀吉も、秀頼に建て直させたほど、『等持院』を重んじられたのだと言う。『等持院』には、足利 15代、230余年 の歴史を語る寺院である。
『方丈（本堂）』は、元和二年（1616年）福島正則が『妙心寺』塔頭〔たっちゅう〕『海福院』に建立し、文政元年（1818年）『等持院』に移築された古建築で、南庭をひかえた広縁を静かに歩むと、鶯張りの音が心地好く響く。『方丈』の襖絵は狩野興以の作で、年一回の寺宝展で公開されている。
『霊光殿』には、足利尊氏公が日頃念持仏として信仰された利運地蔵尊（伝弘法大師作）を本尊として、達磨大師と夢窓国師とを左右に、足利歴代の将軍像（5代義量と14代義栄の像を除く）が、徳川家康の像と共に両側に安置されている。
『方丈』北の中央に「尊氏之墓所」である「宝筐印塔」がある。塔の台座は四面に立派な格挟間があり、宝瓶に蓮華を挿した紋様があって、台座の正面に「延文三年四月」の文字がみられる。
『庭園』は夢窓国師作として伝えられ、『方丈』の北庭の東の苑池である「心字池」は、草書体の心の字をかたどって作られた池庭なのだそうだ。『書院』から望む西の「芙蓉池」は、古い木立で区切られ、蓮の花を形どった庭園に花木・草木・石組も変化に富み、季節の花々が咲き誇る。9:00～16:00 の間は、その『書院』に座して、抹茶 500円・番茶 300円 で一服可能である。

2017年6月 より、耐震補強に伴う解体修理を行うため、『方丈』『霊光殿』の拝観を停止中だ。『書院』及び『庭園』は、引き続き拝観可能である。

参拝時間 …… 9:00～16:30（16:00 受付終了）年中無休
※ 12月30日～1月3日 は 9:00～15:00（14:30 受付終了）
参拝料 ……… 大人 300円・小人 200円
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さて、当日は、教え子の挙式並びに披露宴のお開きが 15:00。そこから TAXI でこちらへ現着したのが 15:30であった。
かなり、大慌てでの移動であり、着替えすらせずに TAXI に乗り込んだのだが、その理由は、事前にこちらの店舗へ電話確認したところ、土曜の営業は立命館大学の学生がほとんど来ないので、客足が伸びず、大抵の場合、翌週の仕入れ等のためもあって、早仕舞いするとのことだったからだ。しかも、日曜定休と言うことで、この日を逃すと私には訪問機会すらなくなってしまう。とても公共交通機関を利用しての訪問では間に合いそうもなかったので、京都市街地北部を横断する道筋を、2,400円 程支払っての TAXI 移動としたのであった。唯だ、そのお蔭で、初見では、相当に分かりにくい道筋の店舗であっただけに、すんなりと到着出来て却って良かったのかも知れない。


いつものように店舗外観撮影の後に入店。なるほど、学生街の食堂だなあと言う内観に、何やら懐かしく、甘酸っぱいものを感じる私なのであった。

事前に電話連絡を入れておいたこともあり、お目当ての品、「ジャンボオムライス」のオーダーを告げると、特に制止もなく受注してもらえた。


「オムライス」に関してのみ、そのメニュー詳細を、ここに記載しておこう。

「レディース」480円（税込）…… 極く普通の並盛サイズ
「レギュラー」580円（税込）…… 通常店の大盛サイズ〔約1合〕
「セミ」830円（税込）……「レギュラー」の倍〔約2合〕
「ジャンボ」1,500円（税込）……「レギュラー」の4倍〔約4合〕


店主が厨房で調理し始める中、先客・後客ともに居なかったことから、配膳待ちの間に、礼服の着替えを客席でしてもいいかと伺うと、「どうぞどうぞ」とのことで、遠慮も躊躇いもなく、ささっと着替えてしまった。f^_^;


注文受注から配膳までは、およそ 15分。意外と掛かったかなとも思ったのだが、配膳品を実際に目にして納得。この量の品を 10分 以内に用意するのは、かなりの至難であろうと、そう思った次第である。

さあ、それでは計量並びに配膳写真撮影を仕上げて、早速に実食である。


「ジャンボオムライス」1,500円（税込）
「サラダ」「味噌汁」


調理時間 15分、そこまで時間が掛かることを首肯せざるを得ないだけの必然性を湛えた、圧巻のビジュアル！ この品は、それはもう、まるで「枕」!! そのサイズと言い、形状と言い、これは最早「枕」以外の何ものでもない。って ゞ(￣∇￣;)オイオイ、「オムライス」なんだが、、、

この量であれば、中味の「チキンライス」の調理は、ついつい手抜きなど起こりがちかと危惧するのだが、そんなことは一切なく、全量しっかりと攪拌され、色目の薄い部分やら、濃過ぎる部分やらは全くない。流石は、念入りに時間をかけての調理だけのことはある。


パラパラっと仕上げた「チャーハン」や、ジャポニカ米「ピラフ」のようなふっくら感とは異なり、大変しっとりとした「チキンライス」が、玉子にくるりと包まれている。
このしっとり感、もちろんケチャップをふんだんに使用していると言うのもあるのだが、それだけではなく、その理由の一つとして、「チキンライス」にチーズが溶け込んでいる点が挙げられよう。

具材は、玉ネギとチキンのみ。ケチャップがふんだんに使用された、ある意味、びしょびしょ「チキンライス」なので、好き嫌いの好みは分かれるかもしれない。ましてやこの量である。30分 以上に渡って食し続ければ、極く普通の方は食べ飽きてしまうところであろう。
が、しかし、前橋のスピードスターを自負するこの私、この量では、まかり間違っても、完食までに 15分 は掛からない。そもそもが食べ飽きるなどと言う感覚とは、この私は無縁なのである。

それ故に、この「チキンライス」の味わいであるが、私にとってはそれはもう、これが意外と旨いのだ！
投入されているチキンの量は、思いの外に多く、実に満足感があって、食べ応えのある品でもあった。
味付けの塩分濃度はほどほど、、、ああ、学生はこの味わいを喜ぶだろうな、と、そう感じた。私は学生ではないのだが、お子ちゃまな舌を持っているようで、この手の味わいがお気に入りなのである。

うむ、旨い！ そう思いつつ、がつがつと食し進めた。


ところで、この「チキンライス」を包む玉子は、果たして何個分なのだろう。このデカさ、何せ盛り高で 10.5cm、横幅 29.5cm × 縦長 23cm である。それを丸々包むのだから相当な量であることは間違いない。返す返すも、玉子の使用個数を、店主に伺わなかったことを後悔してもし切れない私なのである。


「サラダ」「味噌汁」


この「ジャンボオムライス」に付属する「野菜サラダ」であるが、チャレンジメニューの折などに、チャレンジャーの負担増として負荷される代物に近い量が提供された。通常の「ミニサラダ」の場合は、基本 60g～80g 程度である。それを今回の「野菜サラダ」総重量（実測値）は 143g。『メガ盛』チャレンジメニューの負荷「サラダ」は、大抵の場合 200g 見当で、あざとい店主の運営するチャレンジンメニューだと、300g クラスの場合もあるのだが、今回はチャレンジメニューではない。単純に相当額を支払う通常メニューなのである。その意味を併せ考えても、この 143g と言う数字、、、これは侮ってはならない数字である。
ベジタブルファースト、そんな店主の学生への思いを垣間見たような気がする。。。

品物としては、マヨネーズと和風醤油ドレッシングが掛けられた、キャベツ中心の、レタス、人参、玉ネギ、コーンが添えられた品であるが、程良い箸休めになったことは確かである。特に、かなりのしっとり系の「チキンライス」であったから、そのねっとりとした心理的な重さを、さっと掻き消してしまうのには、かなり有効であったと思う。

「味噌汁」に関しては、特筆事項はない。ワカメと豆腐の味噌汁で、キャベツも入っていただろうか。家庭的な味わいで、飲み易い感じの品である。程良い喉湿し。そんな味わいであったので、ホッとしつつ飲ませて戴いた。ε-(´∀｀*)


さて、今回のこの「ジャンボオムライス」!! その総重量（実測値）は、2,458g !!!
サラダ、味噌汁も含めての実食総重量は 2,724g であった。

半分量達成時点で、4分41秒0 !! であったが、実際は半分以上食してしまっていたようだ。そんな感じでがつがつと、まあ、それは夢中になって食していると、店主から釘を刺されたわけで、

店主 :「ゆっくりと食べなはれ」
私 :「はい！ でも、これでもちゃんと味わって食べてるんですよ。とっても美味しいです♪」

なんてやりとりもあったのであった。
結果として、完食時間は 6分57秒4。Total で、7分 掛からなかったのは、先ず先ずの出来であろうか。 <(￣^￣)>


完食後に店主が、驚嘆した顔で厨房から顔を出し、こんな言葉を口にした。

店主 :「このメニュー、立命館大の相撲部の連中でさえ食べ切れずに残すんやし、それをこの時間とは、抜群の記録やなあ」
私 :「そうですかあ、いやあ、恐れ入ります」
店主 :「ほな、コーヒー飲むかあ？ こんなええ物見せてもろうたからサービスや、アイスで宜しいか？」
私 :「おお！ それは嬉しいですネ、有り難うございます」
店主 : 「ほんな、旦那さん、おいくつですか？」
私 :「いや、お恥ずかしい、今、57 です」
店主：「大したもんやなあ」
私 :「いや、これまたとんだ食いしん坊ですみません。。。(;^_^A 」

何やら、今回の完食時間。過去最速であったようだ。「こんなに早う食った御仁は記憶にない」と仰っていたのであった。(^O^)v


「アイスコーヒー 」単品価格 300円（税込）サービス無料


サービスで戴いたこのアイスコーヒー。これは嬉しい品である。もちろん、何の変哲もない極く普通の「アイスコーヒー」なのであるが、こう言った気持ちが本当に嬉しい。この品、『メガ盛』完食のご褒美に当たるわけだ。店主に心より感謝♪ 有り難うございました。m(_ _)m


ううむ、しっとり「チキンライス」を大量の玉子焼きで包んだ、『メガ盛』仕様「ジャンボオムライス」、、、なかなかに美味しうござった。
2.4kg 台と言うことだから、個人的には左程に負担は感じないが、見た目のインパクトは相当なものがあった。これは物見遊山的に、4～6人くらいでシェアして戴くのも面白かろう。皆でワイワイ言いながら、インスタ映えする写真を撮って、がつがつ戴くのだ。さぞかし愉しかろうと、一人で完食しつつ想像する私。。。これもまたシュールな絵であろう。baku爆baku


さて、今回の実測値は、

「ジャンボオムライス」1,500円（税込）
総重量（実測値）2,458g
横幅 30cm × 縦長 24cm × 盛り高 10.5cm
器サイズ 横幅 31.5cm、縦長 23cm、高さ 3cm、器重量 794g
「野菜サラダ」総重量（実測値）143g
器サイズ 直径 22cm、高さ 2.5cm、器重量 105g
「味噌汁」総重量（実測値）123g
器サイズ 直径 9.5cm、高さ 6.5cm、器重量 52g
「アイスコーヒー」総重量（実測値）131g
器サイズ 直径 9cm、高さ 10cm、器重量 264g

実食総重量 2,724g〔アイスコーヒー含まず〕
うち固形物重量 2,601g
半分量達成 : 4分41秒0
完食時間 : 6分57秒4
支払額総額 1,500円（税込）アイスコーヒーサービス

訪問日 : 2019.11.30（土）


『立命館大学』と聞くと、その昔、高野悦子 著『二十歳の原点』と言う本を食い入るように読み耽った高校時代の記憶がどうしても共に蘇ってくる。立命館大学文学部史学科に入学した著者の学生生活が、その当時、隆盛を極めていた学生運動〔民青・全共闘〕と絡めつつ、著者自身の、女子大生の青春群像の中に、日記形式で鮮やかに描かれていた。
この本の中で「自分自身の意義づけと位置付け」と言う言葉を教わり、高校生だった自身の内省と共に、それについて深く考えさせられたものだった。そうして、大学そのものへの憧憬が夢見心地にふくらんだのである。ううむ、これもまた懐かしい。『オムライス ひとみ』よ、本当にありがとう。。。