おそらく生活水準によって評価が大きく変わりそうな夜のバイキング : Seasons

レンタカーでの仙台一人旅の途中、ヴィラ瑞鳳という1人向けのビジネスホテルに泊まりました。
旅館については詳細は省きますが、そのヴィラ瑞鳳に夕食つきのプランで泊まる場合、夕食はホテル瑞鳳という同系列の高級ホテルのレストラン、つまりここシーズンズでのバイキングとなったのです。

カニやステーキ、仙台名物牛タン、天ぷらにお寿司、和洋中揃ったきめ細やかな前菜、中華にピザに刺身に果物にケーキにチョコフォンデュ。
これらが食べ放題というのは、庶民からしたら夢のような時間でした。
ただ主観になってしまいますが、問題としては味の満足度があります。
カニもステーキも牛タンもデザートも確かに美味しいです。前にほかのホテルで食べた一食１５００円くらいのランチバイキングの質よりはずっと上です。
ただ、味としては、たとえば牛タンは仙台駅前の専門店で食べた牛タンの厚さや柔らかさにはかないませんし、
カニや握り寿司も仙台駅前の寿司屋で食べたカニやマグロの甘さやジューシーさにはかなわない、という印象でした。
つまり、質より量を求める方にとっては良いかもしれませんが、専門店で舌の肥えた方が本当に美味しいものを食べたいのであれば物足りない、ということになりそうです。

それと、もうひとつの問題は費用対効果。
時期によってホテルの宿泊料金も変わりますが、私が予約した際は、朝食のみのプランだと１泊５０００円。
対して夕食＆朝食付きのプランだと一泊９０００円。
つまり、このディナーバイキングは税込みで1人４０００円もするんです。
たしかにカニやステーキまで食べ放題となるとこのくらいのいいお値段になるのでしょうけど、
本来、ビジネスホテルに泊まる私のような庶民にとっては、豪華料理食べ放題とはいえ一食４０００円はさすがに高く、
逆に高級ホテルに泊まるような上流階級の舌の肥えた方々にとっては、豪華料理と言いながらその質はそこまで高級とは感じないのではないでしょうか？
だからこそ、ここの皆さんの評価は思ったより点数が高くないようにも思われます。
約４０００円という料金に対してどこまで満足ができるか。
超高級をイメージして行けば味は物足りなく、庶民からすれば味はいいが高い、と、このレストランのディナーバイキングはどちらの生活水準にとってもやや評価が苦しいのかもしれません。

しかしここまで書いておいてなんですが、庶民の自分にとってはカニやステーキの食べ放題はとても満足できました。
タンシチューは肉がとても柔らかくて何杯でも食べられそうでしたし、デザートの果物の質も悪くなかったです。
1人バイキングというやや寂しい絵図ながら、９０分かけてお腹いっぱいになるまで普段はなかなか食べられないものを好きなだけ堪能させていただきました。
コストパフォーマンスに目をつむれば、一般家庭が年に一度の贅沢としてここを利用する、などは家族の良い思い出になれるのではないかと思います。

ちなみに朝食バイキングの方は、和洋様々な種類があってこちらも満足でしたが、こちらは仙台名物笹かまぼこが食べられた以外にはそれほど特筆するような印象は無かったです。一番人気のオムレツが混んでいて諦めて食べられなかったせいもありますが。