石巻の中華楼の思い出 : Chiyuukarou Yamashitaten

震災後「大丈夫かな」とどこかでと思っていた石巻の「中華楼」の話を、石巻出身の人として、「中華楼」がなくなってしまったことを知りました。

とても残念な気持ちでした。石巻観光の際に旅行情報誌に書かれていた「中華楼」を初めて訪ね、その「中華そば」のうまさに目からうろこが落ちたことを今でも覚えています。

ラーメンの好き嫌いも千差万別、人それぞれですが、自分がそれまでに食べたラーメンの中で一番おいしかったのと思ったのがその「中華楼」の「中華そば」でした。

それからはたまにそれを確認するためにわざわざ石巻に食べに来たりしていました。（笑）

石巻に来て、そこにあったはずの場所に何もなくなっている現実。本当に残念に思います。

その友人からのれん分けした「中華楼」が市内にあったはずだという情報をもらい、この中華楼山下店におじゃましました。

今どき見ない「ぼっとん便所」でとても「きれい」といえるような店内ではありませんでしたが（ごめんなさい）、とてもおいしいラーメンでした。

ただあの「中華楼」の感動はなかったのも事実です・・・

もう食べられないと思うことで、なんとなくより勝手に自分の中で神格化してしまっているのもあるかもしれないです。

食べ物の「美味しさ」は食材や塩分濃度で決まるわけではなく、その時の自分の環境や、食べた時の思い出、シチュエーションなどでより心に深く刻まれるんだなぁなどと哲学チックなことを考えながら、今日はラーメンを頂きました。

今回の食べログの投稿をしようとチェックをしていたら、本当に多くの「中華楼」ファンの方々がいて、つくづく愛されていたお店だったんだなぁと感慨深いものがありました。

もしもどなたかが「中華楼」の関係者の方にそれを伝えられるなら、そうした感謝の気持ちも伝えてもらえればなぁと思います。

山下店さんの情報なのにごめんなさい。ごちそうさまでした。

そして「中華楼」さんお疲れ様でした。いつかその「中華そば」を超えるものに出会えるようにまた美味しいお店を探します。ごちそうさまでした。