【レベル高い旅館料理】 : Yumeya

今回は新潟県の燕三条駅から30分程度の距離にある温泉旅館「著莪の里 ゆめや」に宿泊。

まず新潟県内随一のパワースポットと言われる「弥彦神社」を参拝してから旅館に向かう。

このゆめやの温泉は岩室温泉地帯にしては珍しく硫黄の匂いの強い弱アルカリ性。神経痛、筋肉痛、五十肩、痔疾、冷え性、疲労回復、糖尿病などが適応症だと言う。
露天風呂は多くの緑に囲まれ、かなり気持ち良い。

さて、本題の旅館の晩ご飯。

サービスの食前酒は地元新潟市西蒲区の宝山酒造の『寳の山』…飲み口は軽めスッキリ。

長寿の花の菊で飾られた食事の前菜(＝膳彩)は
「鮑と冬瓜の旨煮」…少し肝も使っていいお味。
「白キクラゲ、りんご、胡麻掛け」…りんごの甘さと酸味、白キクラゲと胡麻ダレが絶妙に美味しさを醸し出す。
「西貝、菊、酸っぱい味付け」…菊ってこんなに美味しいんだ、と気づかされる。

「お椀」…松茸と鱧の潮仕立て。松茸の風味は染みたお出汁が美味しい。夏の名残の鱧と秋の走りの松茸との出会い料理。とっても上品な味。

「お造り＝お造里」…鯛とあらと南蛮海老のお造り。山の中で海の魚は要らないと思う方だが、案外ちゃんと美味しい。南蛮海老とは色や形が赤唐辛子（南蛮）に似ているためそう呼ばれる甘海老。正式名称はホッコクアカエビ。甘くて美味しい。鯛とアラも普通以上に鮮度よく美味しかった。

「のど黒一本焼」…のど黒の塩焼き。脂も十分に乗っている。大根おろしは口直しに。

「ズワイガニの酢の物、ジュレ」…酸っぱいジュレが決め手。三つ葉のシャキシャキ食感、蟹の柔らか食感が楽しい。当たり前に美味。

「里芋のお饅頭」…里芋生地で軽く包み揚げたもの。食感も楽しい。優しい出汁ととろりとした餡、柚子胡椒もそれぞれ良い役割を果たす。

「牛肉の網焼き」…蓮根、ズッキーニもカリカリに焼かれて美味。牛肉はワサビが効かないほど脂は乗っている。肉の味、旨味がストレートに伝わって来る。

「ご飯と香の物」…炊きたてご飯がとても美味しい。ご飯が美味しいと全部が許せる。香の物も蕪や胡瓜がほっとする味。味噌汁は豆腐、揚げ、ネギが具でやや塩味は弱いがあっさりした味で出汁が美味。

「水菓子」はイチジク、葡萄のコンポート、バニラアイスにラズベリー。無難に美味しい。

風呂に入った後はオッさんのお肌もスベスベ。硫黄の匂いが苦手でなければちょいお高めだけどおススメ旅館。