2023年食べ収めラーメン : Resutoran Shou

2023年12月
「お船ラーメン900円」
　ハンバーグやカツカレーなど手軽な洋食ランチメニューをそろえ、夜は居酒屋になるお店。ロードサイドにあり、結構利用者の多い店なのだ。
　この店には、お船ラーメンというオリジナルメニューがある。お船というのは直江兼続の妻で「おせん」である。9年前に与板の街おこしメニューとして考案されたが、最初6店で提供していたものの、現在ではここだけになった。ご当地ラーメンとして定着はしなかったが、これが意外と旨い。私はこのメニューのファンである。今回オーダーするのは3回目である。今日も、他の客からも2～3オーダーが入っていた。
　カウンター席で賞味。豆乳仕立ての野菜塩ラーメンなのだ。おや、丼が一回り小さいサイズになったな。この方が無理なく食べきれていいかも。キャベツの甘味が強い。野菜に食べごたえがあるが、その食べごたえが頼もしい。なんか体にいい気がする。
　麺は22番細麺なのかな。豆乳仕立ての穏やかな味とうまくバランスがとれている。以前より「お船ラーメン」のメニューでの扱いが小さくなった気がする。でも、この味は店の名物の一つとしてしっかり地域に根付いている。今日も旨かった。来年あたり、また来よう。

2022年2月
「お船ラーメン800円」
　外見はカフェ風だが、定食屋兼居酒屋で、席数も意外と多い。こちらの「浮かばれないメニュー」お船ラーメンを食べに、二度目の来店である。NHK大河ドラマで直江兼続が取り上げられた時、与板町が調子に乗って便乗ご当地メニューとして作ったものだが、初めて食べたとき、意外としっかり旨かったのだ。簡単に説明すると、ゴマ豆乳野菜塩ラーメンである。キャベツなどは地物の野菜を使い、素材がしっかりしていて美味しいのだ。二度目の今日も、しっかり美味しかった。私、今日で確実にリピーターとなりました。
　一度きりでなく何回も食べたい。真の名物メニューになれるだけのポテンシャルを持った一杯である。

2020年7月
「お船ラーメン 税込800円」
　与板町の地域おこしとして「お船(せん)ラーメン」が考案されたのは今から6年前の2014年。ご当地ラーメンの失敗例は数え切れない。新潟県内でも見附へそラーメン、十日町火炎タンタンメン、三条っ子ラーメン(味噌味)と、死屍累々の様相である。ご当地ラーメンは、少なくとも20年以上地域に親しまれた自然発生的なものか、土地独特の食材や食文化を中心に据えたものでなければ定着しない。それなのに、大河ドラマにあやかって兼続の妻の「イメージ」で作ったなどというから、私は「だめだこりゃ」とつぶやいていた。でも県内で頑張っている人に嫌な思いをさせたくないから黙っていた。…もう6年経ったから言ってもいいだろう。お船ラーメン、100%失敗すると思ってました。現状では「レストラン翔」以外の提供店はほとんどない。
　その点、この店は立派である。今でも看板メニューとして提供し続けている。そういう一本筋の通った店には、ぜひともエールを贈りたい。と、来てみた。居酒屋がランチもやっています、というようなお店だ。
　小上がりでお船らーめんをいただく。画像で手前の割り箸と比べてみてほしい。丼がデカい。まさかの大盛りサイズだった。麺は20番ちぢれ細麺。でも麺量は多いよ。
　スープは、豆乳ベースの塩ラーメン。まろやかで、豆乳の旨みが味全体を下支えしている。しかも植物由来だから、旨みが厚いのにくどくない。肉野菜炒めが多めにトッピングされていて、麺のアクセントとしてバランスがいい。豆乳仕立ての野菜塩ラーメンなのだ。丼のふちに粒のようなものが付くので、すり胡麻かと思ったら、豆乳が熱や塩のために固まりかけたものだった。豆乳自体が濃いんだね。
　おいしかった。地ラーメンとしての「お船ラーメン」に未来はなさそうだが、翔の看板メニューとしての単品の「お船ラーメン」は、十分このまま続くだろう。いや、今後人気上昇さえするかもしれないぞ。