埼玉・上福岡駅、「讃岐うどん 條辺」。【107th】
イリコの使い方の「ホント」を知っている男の、讃岐うどん。「條辺」。
そう思っている。
今までさんざん書いてきたので、繰り返さない。
「温かけ」(430円)+「ゲソ天」(180円)「枝豆コロッケ」(140円) ーー 写真の通り。
いつもの「條辺」の、温かけうどん。
イリコの出来によって、また昆布の強弱によって、ひと口目は、日によって若干の違いを感じるコトもあるが、食べ進むうちに、その違いは気にならなくなる。
この店のイリコの下仕事は信頼している。
だから、妙なエグみやニガみは一切感じない。
あぁ、僕は今、美味しいモノを食べている。
そう実感するのである。
毎回、一応、天ぷらのセルフコーナーから、何某かを取るのであるが、つまるトコロ、このうどんだけでも、十二分に満足なのである。
コシのある、強いうどん。
豊潤なイリコを感じるダシの汁。
うん、満足。
天ぷらは、「ゲソ天」。
デカいサイズの足1本というスタイル。
噛み応え、食べ応えアリ。
イリコの灘の風味とはまた違った、海の恵みの味わいを連れてくる。
あと、以前にも食べて気に入った「枝豆コロッケ」。
もちろん、そのままでも美味しいが、テーブルアイテムのウスターソースをほんのちょっとたらすと、また別の世界が広がる。
汁を飲み干しても、まだ器から熱を感じ取れる。
そんな感じのスピード感で、いつも食べているような・・・。
ごちそうさまでした。
(文責:京夏終空、2024.3.13)
(800件/3.74)
埼玉・上福岡駅、「讃岐うどん 條辺」。【107th】
寒い朝はガッツリ2玉、イリコ汁を存分に飲み干す。
平日、朝の9時、川越に行く前に途中下車。
最近は、川越駅の下りホームの「文殊」も楽しみで、お江戸下町風情のカツオ醤油気分なら「文殊」、讃岐の麺の強さとイリコの魅力なら「條辺」という感じで定着しつつある。
「温かけ2玉」(530円)+「とり天」(190円)+「かぼちゃ天」(140円) ーー 写真の通り。
丼ぶりに、うどんが山盛り。
汁が、溢れんばかりにたっぷり。
青ネギもいっぱい。
もう、このシチュエーションだけで盛り上がる。
顔を埋めるようにして、丼ぶりと対峙する時間。
顔面いっぱいに、イリコの風味の湯気を受け止める。
うん、幸せだ。
コレを幸せと言わずして、何を幸せと言おう。
鳴門の渦に引き込まれぬように、精一杯泳ぎ続けるイリコたち。
淡路を曲がった遠い先だと安心していない。
穏やかな燧灘を見つけられたイリコたちだけがブランドになる特権を得る。
「伊吹島産」。
寒くなってくると、カエシをやや弱めに優しくしているか。
イイ感じの調整である。
池袋「讃岐うどん河野」を失ってしまった後は、僕にとって首都圏No.1の「讃岐うどん」であろう。
とり天、下味が濃くなった、と感じたのは、前述の汁との相対関係か。
食べ応えアリ。
かぼちゃ天、ホクホクじんわり甘い。
あぁ、この甘さ、讃岐の汁に意外に合うんだな。
うん、今回も満足。
ごちそうさまでした。
訪問時、久々に店主のワンオペだった。
丼ぶりを両手で渡されるときに、その手の強さが目に入った。
あぁ、この人は、ずっと、この手で仕事をしているんだ。
何故か急に、そうしみじみ思った。
(文責:京夏終空、2023.11.29)
(752件/3.73)
埼玉・上福岡駅、「讃岐うどん 條辺」。【107th】
「2玉」をやめて、「冷かけ」「温かけ」を一度に別々に楽しむ。
あまり頻繁に来れない場所にある店では、以前からそういうパターンも行使している。
この條辺も10年ほど前に来たときから、そうだった。
「冷やかけ(1玉)」(450円)+「ちくわ磯辺揚げ」(140円)+「ゲソ天」(180円)+「温かけ(1玉)」(430円) ーー 写真の通り。
冷かけの汁で、これだけイリコの主張をさせるのは大変だろう。
今年のイリコだけでは出ない味わいかも知れない。
昨年のモノとブレンドして作っているか。
何度も書いてきたので繰り返さないが、単なる伊吹島漁協のイリコではない味わい。
燧灘の漁師さんとも仲が良いかも。
温かけで、イリコの臭み部分を鎮めて、旨みを出す。
スゴいレベル感である。
僕も地元にあったイリコ汁の名店でもらったイリコを使って、何度も自分自身で調理したが、難しい作業である。
下作業で、イリコのアタマやハラワタはもちろん、そのハラワタ近くの黒ずんだ身まで落として、初めて出る味わい。
爪先が真っ黒になるまで・・・。
体良くカツオや昆布を過剰に効かせて、口当たり良くしようとした汁ではない。
ましてや、味醂や醤油に頼ってもいない。
イリコだけで勝負している。
多彩な変化球も魅力だが、やはりストレートで勝負するピッチャーのように・・・。
條辺の讃岐うどんである。
満足。
ごちそうさまでした。
(文責:京夏終空、2023.7.26)
(714件/3.73)
埼玉・上福岡駅、「讃岐うどん 條辺」。【107th】
今年の伊吹島のイリコ漁の解禁は、まだだったか?
訪問後に調べてみたら、今年は6月13日だった・・・。(汗)
地元の「讃岐うどん河野」でも、毎年、新物を分けていただいていた。
うん、今年のイリコは根性がある!とか、そういう会話である。
河野さんは特別に、伊吹島海域の燧灘の一番スポットの漁師さんから直接イリコが来ていた稀有な店だった。
あの味が、もう味わえないのかと思うと寂しい・・・。
有名店「丸香」を始めとし、多くのレビューで、伊吹島のイリコを通年全く同じ味に感じられるのは素晴らしいと思う。
去年のイリコを、いかに、上手く保存し、どう使うか、その苦労は並大抵ではない。
この條辺では、同じ濃度では上手くいかなかったのだろうと推測する。
やや薄めに、仕上げてきた。
「かけ2玉」(530円)+「ちくわ磯辺揚げ」(140円)+「げそ天」(180円) ーー 写真の通り。
合計850円の大いなる幸せ。
河野の次に好きな店だったから、ひょっとして今は、僕の中で一番なのかも知れない。
「讃岐うどん」というジャンルの中での話ではない。
伊吹島のイリコの使い方、という点である。
丁寧な下処理がなされている。
このかけ汁は、簡単にできるモノではない。
うん、何度食べても、やはり美味しい。
最高の状態での、最高の味わいではないが、今食べられる最高だろう。
ごちそうさまでした。
(文責:京夏終空、2022.6.11)
(479件/3.71)
埼玉・上福岡駅、「讃岐うどん 條辺」。【107th】
冷スダチうどんを食べに行った。
最近、埼玉方面に仕事が多い。
朝霞台駅乗り換え、武蔵浦和駅乗り換えなど、思いの外、武蔵野線にお世話になっている。
とある日、仕事で朝霞台駅にいたとき、不意に頭に浮かんだのだ。
ココからなら近い。
そう、上福岡駅の條辺である。
前回は、こう書いた。
『630円のちくわ天うどんを食べるために、往復838円の電車賃を払う人。』
今なら、往復398円だとYahooの交通案内は教えてくれる。
上福岡駅前の様子は、西口は大きく変わってしまったし、この東口も歩道橋が完成していた。
2013年12月から、約8年通っている「條辺」である。
「しょうゆうどん(2玉)」(570円)+「枝豆コロッケ」(130円) ―― 写真の通り。
今までとは、その時求めていた趣きが違ったのだろう。
イリコ気分でなく、純粋にうどん気分。
ならば、コレだろうと、選んだ。
うどんに醤油ダレがかかっている。
スダチを大根おろしに搾って、そのおろしをともにうどんをただただズルズルとすする。
何故、ソレだけのコトに、こんなに大いなる感動があるのだろうか?
うどん、が美味しいからに他ならない。
冷やだという部分もあるが、以前よりもコシが強くなった気がする。
太さもやや太くなった気もする。
打ち立て、切り立て、茹で立て、〆立て、作り立てのうどんである。
ソレを寡黙に作り上げた店主がいる。
深々とお礼を述べた。
アクセントに選んだ枝豆コロッケも美味しかった。
もちろん、そのままでも美味しかったが、ダシ醤油を少々かけて、スダチおろしをともに食べると、コレもまた別世界へ連れて行かれる気がした。
満足。
ごちそうさまでした。
小学校の頃、野球少年だった僕の憧れのスターは、やはり長嶋だった。
ソレを夢見た日は、もう遠く昔のコトだが、今も別の世界では、何とか頑張れていると思う。
決してスターではないが、日々多くの感動を共有できているんだと信じている。
僕は、きっとこの店の店主の足元にも及ばないが、今日いただいた感動を大事にするコトはできる。
(文責:京夏終空、2021.12.14)
(409件/3.72)
ふじみ野・上福岡駅、「讃岐うどん 條辺」。【107th】
「かけうどん(2玉)」(500円)+「ちくわ天」(130円)+「池袋⇔上福岡」(838円)
つまり、630円のちくわ天うどんを食べるために、往復838円の電車賃を払う人。
池袋が誇る「讃岐うどん河野」を失った。
僕の中の、イリコのストレート系の汁への渇望は、「おにやんま」他では埋められないコトは自分自身よくわかっている。
ましてや「丸香」では、イリコの使い方が好みでない。
本当の意味で、瀬戸内、伊吹島、燧灘のイリコの、その特徴を上手く具現化している汁は、都心エリアでは、「河野」をおいて他には無いと思っていた。
ただ、唯一、この「條辺」においては、イリコの出し方が近いと感じていた。
至極個人的な嗜好で語っているのである。
より美味なる汁など求めていない。カツオや昆布などで体良く整えた汁も求めていない。
燧灘のイリコの味わいがズドンとメインになっている汁で、良さも悪さも全て出し切った汁を求めているのだ。
コトバ悪く言えば、魚臭さも、荒々しさも、である。
ただ、良さも悪さもとは書いたが、イリコの下処理においては、完璧を求める。
頭は外す。腹も外す。もう少し言えば、腹に近い黒ずんだ身も捨てる。
そういう状態でのダシであれば、旬や年々の出来によって異なる分には仕方が無い。
毎年、今年のイリコは根性があるとか、大人し過ぎるとか、そういう会話ができるレベルの店が、河野と條辺しか無かった。
伊吹島漁協から青丸印の箱で送られてくるような、アタリハズレのあるイリコを単に使っている店では、そういう話にはならない。もちろん、見分ける目があれば別だが。
燧灘の初夏の開漁から始まるイリコは、この寒い時期まで何とか持てば、ひと山越える。
温かくなってくる3月から6月初旬は、新しいイリコが届くまで、ひたすら耐えるしかない。
この店の店主との会話は、僕の初訪時の「コレ、伊吹島だよね」「はい、伊吹島です」から始まった。
2013年の話である。
あと、僕は何度、この「條辺」に通うのだろう…。
(文責:京夏終空、2021.1.15)
(372件/3.74)
上福岡の「條辺」。【107th】~イリコのウマい讃岐うどん
<非更新再訪メモ>(2016.8.13)
・久々に先週「條辺」を訪れた。前回レビュー後も何度かは訪問しているが、きっと1年近く空いたように思う。
・「温かけ・1玉」(400円)、「冷かけ・1玉」(420円)の2杯食いのパターン。天ぷらも1品。
・「温かけ」のイリコのダシの出方が気になって、あえて「冷かけ」も試してみた感じだった。
・帰りに店主に、イリコの様子を尋ねたが、今年の「やんちゃな」イリコに相当手を焼いているような感じだった。でも、それをしてこれだけの出汁をキチンと出せるのだから、熟練の技に限りなく近づいているような印象を受けた。
・甲子園、リオ・オリンピック、巷でのスポーツ話をよそに、黙々とうどんを打っている姿に素直に感動する。この夏、彼が、今、流している汗が、この店のうどんのレベルを、また一段上げた。…そんな、気がした。
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何だカンだ言いながら、結局、コンスタントに通っている。(笑)
「かけ2玉」(¥450)+「とり天」(¥150) ―― やはり、ココ條辺でもイリコの味は落ち着いたようだ。ウマい。全体的に出会ってからの感想を言えば、イリコの使い方が上手いので、平均して出汁には満足できる。前回、ちょっと不安な要素もあったが、改善されている。イリコの風味がガツンとくる。イイ感じだと思う。
とり天もニンニクの下味は以前のままだが、コショウについては量が増えたか、種類が変わったか、以前よりパンチの効くコショウでこのうどんに合う。
あっ、前回宣言したカレーうどん、全然目に入らなかった。
それにしても、毎回思うが、このうどん1杯の金額より通う交通費の方が高い。(笑)
(文責:京夏終空、2014.7.18)
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東武東上線に乗って、池袋から上福岡まで行く。
今回は、この「條辺の讃岐うどん」を食べるのがメインの目的となった。手前の成増に用事があったのだが、そのまま衝動に駆られ、わざと乗り過ごした。時間の決まりの無い用事が功を奏した。
地元の馴染みの「讃岐うどん河野」がイリコで苦戦を強いられている時期、條辺ではどうなんだろうと、確かめてみたいという想いもあった。
「カレーうどん(温・冷)」(1玉¥550)という新しいメニューも加わっていた。若干、カレーの冷というメニューに惹かれつつも、僕がココまで来たのは、「かけ」の味に再会したかったからだ。カレーで讃岐の体現は一体?――次回に譲る。
「かけ2玉」(¥450)+「げそ天」(¥130) ―― うどんを一口すすって、スグ気が付く。イリコの種類が変わった。いや、変わっていないとしたら、イリコのレベルが変わった。やはり、この時期のイリコの味は、どの店も不安定なのかも知れない。6月後半以降くらいにまた来たいと思う。今回は、かけの汁がややぬるかったのも気になった。うどんの湯切りが甘いか、汁自体の温度が下がったかのどちらか。でも、僕の中では、かなりウマい「イリコうどん」としての地位は揺るぎ無い。ごちそうさまでした。
年明けに1度来ているので、約4か月ぶりか。かけ1玉¥380⇒¥400
僕の、個人的な好みからは、やや外れる方向へ変化したため、評点を総合0.1、料理・味0.1、CP0.1を下げた。僕は、イリコのファンなので、イリコで勝負が出来ないうどんは評価を下げる。(いや、それでも十分ウマいのだが、イリコに厳しい。)
イリコで勝負が出来ないとき、他の出汁で調整するコトを考える。すると、妙に、イリコの中の酸味が突出したり、口あたりの良さにこだわり過ぎて、イリコの風味を損なう。僕は、「讃岐うどん河野」のように、無理に味を調えようとはせず、あくまでも、その時期に使えるイリコで勝負する方が好きだ。
元巨人軍條辺投手、ストレートで勝負できなくなったら、変化球を使う。中継ぎエースとして、條辺投手のストレートに惚れ込んでいた長嶋監督も、変化球を打たれると渋い顔をする。
イリコと巨人が好きな人間の戯言として、記す。
(文責:京夏終空、2014.5.22)
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実は、今回で3回目だ。今月の5日に初訪して、9日にも行っている。自分でもちょっと驚く。
「かけうどん(1玉)」(\380)、「エビ天」(\140)、「ゲソ天」(\120) ―― うどんがウマいことは、繰り返さない。「エビ天」、シッカリしたエビであるが、下味が感じられなかった。「ゲソ天」、これは、衣が剥がれ易い性質から逃れられていなく、単なるイカゲソとたぬきになる。味自体は両方とも悪くない。
「しょうゆうどん」(\450) ―― あえて、いりこダシから離れてみた。冷やなので、うどんの味とコシがより確かめられる。大根おろしとカボスが添えられている。やはり、うどんの麺の旨さが際立つ。しょうゆはやや濃い目ではあるが、うどんの旨みを邪魔するほどでもない。
予告通り、かけと冷やを堪能した。
そして、今回。再び初回と全く同じ注文。だから、味に対するレビューはしない。ただ、1点、訂正があるとすれば、いりこは申し分ないが、昆布と前回書いたところは少々怪しい。みりん系の調味料を使っているとしたら、それが「かけ汁」の風味までは壊していないが、舌触り的な微妙な味の変化をまねいている気がした。敏感な方なら、ほんの少しピりりと感じるのではないか。
いずれにせよ、ここのうどんはウマい。僕の中では、今年出逢ったすべての店の中でも、3本の指に入るおススメの店だ。
今回も、大満足で店をあとにした。僕のスグ前に出た客が、暖簾のミスターの文字を確認するように振り返る。僕もつられて振り返る。
條辺氏、このミスターの文字以外、何も野球を感じさせないそぶりでうどんを打っているつもりだろうが、野球ファンの目は節穴ではない。今回、入口に対して背を向けてうどんを打っている最中に僕は店を出たが、「ご馳走様!」の言葉に反応し、とっさに打ち台から振り返って「ありがとうございます。」と言ったキミの表情は、1塁牽制のときの顔と何ら変わりない。ムリして野球色を消す必要など何も無い。うどんで勝負を賭けるという意気込みなのかも知れないが、それも君が一生懸命生きてきた道のりなのだから。ある日突然、うどん屋を止めて、郷里で子供達に野球を教えると言い出しても、僕はキミを陰ながら応援する1人になるだろう。ジャイアンツのときは、僕は特別條辺ファンではなかったが、今はレッキとした條辺ファンだと言えるから。
(文責:京夏終空、2013.12.19)
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野球のコトには触れずに、純粋にうどんを食いに行こう。そんな思いで、ココ「條辺」を訪ねた。
しかし、店頭の暖簾。ミスターの文字だと意識してしまい、頭の中がやや白くなる。それでも、気を取り直して、店に入る。朝の10時過ぎ、先客ゼロで、終始1人でうどんをすするコトになった。右手の調理場の前のカウンターに天ぷらが並ぶ。皿を取り、天ぷらをのせて、うどんを注文する。
「かけうどん(2玉)」(\430)、「とり天」(\100)、「ちくわ天」(\100) ―― まずは、天ぷらは別皿のまま、おもむろに麺をすする。ウマい。部分的にややコシにバラつきがあるように感じたが、弾力といい、粘りといい、そして何より小麦粉の味がイイ。汁をすする。伊吹島だ。コノいりこの風味は伊吹島の高級いりこでないと出ない味だ。ウマい。そして何より、コノいりこの下作業が丁寧なのがわかる。内臓をキレイに取り除かないと、この味は出ないと思う。僕が週3位通っている池袋の「讃岐うどん河野」のいりこにかなり近い。「丸香」よりもイイいりこを使っているし、下作業がキチンと出来ている。だから、臭みの全く無いいりこの風味が楽しめる。いりこ以外は、カツオと昆布か。カツオは抑え気味でイイ。昆布が、やや強めか。とり天は、ガーリック、コショーの下味が付いている。生姜も少々入れているか。冷めてはいたが、器に浮かばせて美味しく食した。ちくわ天は、やや磯部揚げ風に青海苔がかけられていて、いいアクセントになっている。これもウマい。最初から入っている薬味ネギも、イイ感じの青ネギだ。
全体的に、初訪時の感想としたら、大満足である。遠くなければ、今スグにでも、もう一度食べたい。同じ「かけ」と、「冷や」でおろしのっけてカボス搾って1玉づつ食べてみたい。それ位、純粋にウマいと思った。うどんも、ラーメンやその他の料理と同様、人それぞれ好みがあるから、一概には言えないが、一応週3位は讃岐うどんを食べている人間として、絶賛できる味であると思う。特に、いりこファンなら間違いないと自信を持っておススメできる。
「條辺」 ―― 2001年、長嶋監督が監督として最後の年の巨人の中継ぎエース。巨人ファンからしたら、先発が打たれて、長嶋監督が渋い表情でコールする「じょうべっ!」が印象深い。ピンチに速球で後続を断ちきり、今のようにホールドポイントが算定されていたら、より生涯成績の見栄えも良かったかも知れない。しかし、今の彼にはそんなコトは二の次だ。引退後は先輩水野を慕い、第二の人生を「うどん」に賭けた。コレだけのうどんを作るには、さぞや厳しい修行があったのだろう。その結果、出来上がった「うどん」。見事だと思う。
今回、彼と交わした会話は、「コレ、伊吹島だよね?」「はい、伊吹島です。」「美味しかった。」「ありがとうございます。」「ご馳走様。」という、ありきたりな会話だった。そして、彼の笑顔はとても素敵だった。
池袋から電車に乗り、片道約30分、往復800円をかけて、また行くかと聞かれれば、冷静な自分では、即答はできない。今回のように川越方面に用事があるときに行くと言うだろう。ただ、ちょっと冷静でいられない「うどん」に出逢ってしまった気はする。用事は作ることもできる。
(文責:京夏終空、2013.12.5)
(※写真は、後日掲載。)
점포명 |
Sanuki Udon Joube(Sanuki Udon Joube)
|
---|---|
장르 | 우동、덴푸라、카레 우동 |
049-269-2453 |
|
예약 가능 여부 |
예약 불가 |
주소 |
埼玉県ふじみ野市上福岡1-7-9 |
교통수단 |
東武東上線「上福岡」駅(東口) 가미후쿠오카 역에서 156 미터 |
영업시간 |
영업시간과 휴무일은 변경될 수 있으니, 방문하기 전에 식당에 확인하시기 바랍니다. |
예산 |
~¥999 |
예산(리뷰 집계) |
~¥999~¥999
|
지불 방법 |
카드 불가 전자 화폐 불가 QR코드 결제 가능 (PayPay) |
서비스료 / 차치 |
なし |
좌석 수 |
22 Seats ( カウンター4席、テーブル18席) |
---|---|
개별룸 |
불가 |
카시키리(기간을 정하여 빌려줌) |
불가 |
금연・흡연 |
완전 금연 |
주차장 |
불가 近隣にコインパーキングあり |
공간 및 설비 |
차분한 공간,자리가 넓은,카운터석 있음 |
이럴 때 추천 |
많은 분이 추천하는 용도입니다. |
---|---|
서비스 |
테이크아웃 가능 |
아이동반 |
어린이 가능 |
홈페이지 | |
오픈일 |
2008.4.14 |
비고 |
年末年始や臨時休業等で休みが変更になることがあります。 |
今年も、もうそろそろ伊吹島海域のイリコ漁が解禁となるだろう。
逆に言えば、今は昨年のイリコであり、一番古くなっているハズである。
僕は、地元にあった「讃岐うどん河野」で、毎年、その年のイリコの新物をいただいていた。
今年のイリコは根性があるとか、お嬢様育ちで上品過ぎるとか、いろいろな表情があった。
相手は、自然の恵である。
当然といえば当然なのだが、どこかの人気うどん店では、さも一定の味ように書き切られているのが腑に落ちなかったりする。
ダシとしてのイリコの使い方一つ取ってみても、いろいろである。
頭を落とす、ハラワタを落とす、皮を極力落とす、ハラワタに近いやや黒ずんだ身まで落とす。
いろいろある。
で、その結果で、味わいにも差が出る。
前回も書いているが、この店はブレないウマさがある。
そして、イリコの風味を、キチンと真ん中においている。
味の輪郭として、昆布や味醂や、そういうモノに頼り過ぎてもいないし、誤魔化してもいない。
いや、きっと、適度に誤魔化した方が口当たりも良く、一定的な味わいを供給できるだろう。
そういう店が多い中、前述した「河野」と、この「條辺」は、頑ななまでにイリコを大事にしている味わいだと感じるのである。
「温かけ1玉」(430円)+「げそ天」(180円)+「ちくわ天」(140円) ーー 写真の通り。
何度食べても、最高である。
僕自身も、この味だけはブレずに10年以上前から評価してきたつもりである。
満足。
ごちそうさまでした。
(文責:京夏終空、2024.6.10)
(845件/3.73)